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添削道場
秀句の⑨
手向けの和水仙北枕の父
作者名 ねぎみそ
更新日時: 2017年08月23日
◆寸評
和水仙は晩冬から早春の花、掲載は2017年の初秋ですから推敲を重ねた末に、発表が遅れたのかも知れません。
それは兎も角として、破調十七文字に込められた深い悲しみが伝わります。
極端に感情を抑え、省略を効かせた表現にかえって景が鮮やかに浮かび、余韻の残る秀句に仕上がっていると思います。
◆季語
水仙/すいせん
晩冬
水仙花/雪中花/野水仙
ヒガンバナ科の多
年草。花の中央に
は副花冠という部
分が襟のように環
状に立つ。ラッパ
形のもの、八重の
ものなどがあり、
すがすがしい芳香
をもつ。
水仙や白き障子のとも映り
芭蕉 「笈日記」
水仙の花のみだれや藪屋敷
惟然 「落柿舎日記」
水仙の香やこぼれても雪の上
千代女 「千代尼句集」
水仙に狐遊ぶや宵月夜
蕪村 「五車反故」
水仙の束解くや花ふるへつつ
渡辺水巴 「水巴句集」
水かへて水仙影を正しけり
日野草城 「花氷」
水仙や古鏡の如く花をかかぐ
松本たかし 「松本たかし句集」
水仙を活けて鼓をかざりけり
松本たかし 「松本たかし句集」
~きごさいより。
◆添削道場には、他にもこんな秀句があります! という方はこちらへ推薦してください。
◆注意
推薦句と寸評を伴わない書込みは固く御断りいたします。
埋もれた秀句が沢山あると思います。 よろしくお願い申し上げます。
推薦句に通し番号を附けてください。
陽炎 記
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スレ主 一本勝負の悠 : 1 70代以上 男性 投稿日時:
◆添削道場
秀句の⑩
終の景色は天地逆さま鵙の贄
作者名 楠岳暁
更新日時: 2017年08月27日
終/つひ
◆寸評
逆さまに枝に刺された、鵙の贄は作者自身の姿である。
その無惨な姿で見る、天地逆さまの景色が
、今生の見納めというのだ
人生の深い虚無感をメッセージとした秀句だと思います。
◆季語
鵙の贄/もずのにえ/もずのにへ
三秋
鵙の早贄/鵙の贄刺/鵙の草茎/鵙の磔刑餌
鵙は昆虫や蛙、蛇、鼠などを捕らえると、それをとがった木の枝や有刺鉄線などに刺し蓄えたりする。これを鵙の贄と呼ぶ。
やき芋や鵙の草茎月なき里
言水「金剛砂」
草茎に鵙の心はしられけり
野坡「菊の道」
草茎を失ふ百舌鳥の高音かな
蕪村「新五子稿」
日のさして鵙の贄見の葉裏かな
蘭更「半化坊発句集」
大空のしぐれ匂ふや百舌の贄
渡辺水巴「水巴句集」
~きごさいより。
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◆注意
推薦句と寸評を伴わない書込みは固く御断りいたします。
埋もれた秀句が沢山あると思います。 よろしくお願い申し上げます。
(推薦句には通し番号を附けてください)
陽炎 記
今日の一句
妻老ひて鵙の贄とぞなりにける
カテゴリー : その他 スレッド: 添削道場秀句集《 一》