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とりあえず、最後まで読んでくれてありがとうございます。

 正直に申しますと、読むせんさんの細かいものに突っ込んだ指摘は大変ありがたいのですが、俺が作りたいものとはかなりずれたものをお考えのようで、結構賛同しかねない部分があります。
 また、『ライカ=妖精の寵児の成功品』・『ジェイクが探していたのはライカだった』あたりは既に作中で伏線ばら撒いてあるので、『あ~気付きにくかったかぁ』って感じ。

 一方で、『現場の兵士は「近代戦」を見て、考えている』けど『実際の指揮官は「古代の戦争」のルールで動いている』という点を描写しきれていないのがあったです。

 よむせんさんがどう思うかはどうでもいいんですが、俺個人としては作品に『必然性』を求めたくないんです。6~7割は作者が書いて、残りは読者の想像力が補完する感じ。ライカの外見とか、機体イメージとかもそう。戦後の10年間でD85に何もなかったと言ったらそうでもない(実際作品中でも、ライカは『餓死者を埋めるところを見た』ことがある)し、一方でトーマスだって裏工作・情報戦・誘拐されかかって町民が助けに来るなどのイベントが発生しなかったわけじゃない(そもそも言い出せば、たかが十年くらいで『品揃えのいい』行商が来るのがおかしい)。でもそこは、疑問に思った読者がそれぞれに思い描いて、『自分の思うD85の街』を補完すればいい。そこに作者が立ち入るのは無粋だと俺は思ってます。

 ちなみに言うと、『シミュレータ』は購入物ではなく、トーマスが作ってますし、彼が作ったことに意味があります。『トーマスの技術力を見せる』以外にも複数の伏線張ってます。(未回収のものアリ)当然彼は、最初から複数機作りましたよ。ってか、シミュレータ登場シーンに『コクピット上の丸いものが複数並んでる』って書いてあるし。あと、『他勢力がシミュレータを持っていない』という意味で内政チートの側面もあります。

 ライカが組んで盗掘しない理由は作中に書いてますし、『荒野にしてはよく整備されているGGに~』ってあるように、盗賊所持の未整備品(十年モノ)とD85の機体じゃ雲泥の差があります。
 あと、これまた作中描写にありますが『荒野が広すぎて滅多に見つからない・ある程度より数が無いと土江無理が小さくて見え辛い』のもあって、下手に複数機で動かない方が良いのもあります。この辺りは、行商の護衛についての追及が少なかったのがわかりにくかったかな。

 D85の人口は伏せます。読者が想像すればいい。機体持ちの数は、宣戦布告直後の軍議のシーンに書いてます。盗賊の襲撃はあったでしょうね。なんで今も続いてないか考えれば、自ずと『どうなったか』分かるんじゃないでしょうか。まあ、『その時救えなかった人』みたいなのが後々出てくるかもだけど。そもそもトーマスやライカは散々『この街にもこの十年、色々あった』とか『ここ数年は落ち着いているけど、アタシが働き始める前くらいまで~』って言ってるので、『あった』んですよ。
 そういう意味で言うと今作終盤の事件も彼らにとってはいつも通りの対応です。相手が『領主』なんて名乗ってるからビビっているだけで、終盤登場するオリオンを始めとしたメカニック・物作り連中は『うん、準備してあるよ』『大変だけど、頑張ってね』くらいのノリだったでしょう?

 ライカの盗掘屋歴は『読者の想像すればいい』ことです。8~9歳の時には誰かの荷物持ちとして働いていた可哀想な戦災孤児でも良し、12~13歳に始めたのに既に一人前の天才児でも良し。基本的にですが、『生きる事』が難しい地域に生きている人間ほど『生きるための仕事』に関する学習能力は上がります。少年兵なんかがそうですね。俺の想像の中のライカは、10歳の時くらいから適当な大人の盗掘屋と組んで仕事して、12かそこらで独立しました。まあ、それこそ想像の自由だと思いますよ。

 引き込み強盗は無理です。海外の戦災地に取材に言った日本人の話とか、或いは日本でも田舎の村落を思い浮かべてもらえばいいんですが。『「警戒してる」のを隠さないレベルで露骨に警戒され、何もできない』『基本的にみんな親切だけど、やたら監視されている』などの事態があり、基本的に無理です。ジェイクがすんなりは入れたのは作品展開の都合もありますが、ライカが強さを認めたせいもあったでしょうね。トーマスとジェイクの駆け引きのシーンで『幼いころから彼女を知るトーマスは迂闊な真似をしたと気づいた』とあるように、幼少期から彼女の観察眼は知られていましたからね。彼らは基本的に、身内以外は信用しないので『行商人の紹介』とか言われても、めっちゃ警戒されるだけですよ。

 『徒党を組んで』来た時のための防壁です。他の連中と違い、トーマスは殺害にためらいが無いので『籠城決め込んだうえで壁上からガラクタ投げ下ろす・近づく前に拠点砲ぶっ放す』くらいはします。『士気』という概念を理解してなければ、今回もそうしたでしょうね。

 暗殺・誘拐は来たでしょうけど。まず気付くのが厳しいでしょうね、トーマスなら『自分の死』くらい偽造するでしょうし。その上基本的に『GGに乗らないと移動できない』荒野を渡ってくるので『誰か来た』ことはバレます。
 また、これは明記していないのでしょうがないのですが、トーマスは『維持軍内の反維持軍勢力』と通じていてそこに盗掘品を卸しています。正直、連中としても『死なれては困る味方』と認識しているので、情報くらいは売ってくれるでしょう。割安で。後々、そこの連中とトーマスが組んで一旗揚げて、ライカとジェイクが様々な戦乱に巻き込まれていくのですが……。それはまた別のお話。
 一方、革命軍側も何もしなかったわけではないですが、1・2回小規模作戦に失敗した時点で『どうやら大規模にやらないと無理らしい』と気付くわけです。上の方に居るのが穏健派のエリチカで、その上休戦中の立て直し作業もきつい中、大規模戦力を投じて暗殺しに来る奴は……いないでしょう。
 ちなみに当然ですがトーマスは、『どっち側も迂闊に手を出すと反対勢力に攻め込む口実を与えかねない』位置だから、最前線後付近にD85を作りました。暗殺の危機ぐらい、考えないわけが無いんですよ、あいつは。

 ジェイクの社会経験の少なさはその通りですね。書き足しましょう。
 ヌーイの宣戦布告発言は、『読者に分かりやすくするため』ともう一つ、『戦争に疎い貴族』という表現のためです。その後の戦術面での脇の甘さや、『整列・一斉射!』レベルの乱雑な戦法などの前振りですね。

 グランドクエストは妖精の寵児ではないですよ。『生き延びて、色々な人を見る』ことです。それっぽい名前が出てきましたが、ぶっちゃけただのご都合設定なので『ご都合設定にならない程度のエピソード・裏設定』を回収したら、すぐ消えます。魔導・魔物については普通に冒頭から出てきてますよ? トーマスのGG修理のシーンとか、やたらうざく語ってるじゃないですか。

 当然ですが、モネはそこまで重要人物じゃないので『ジェイクと出会い、色々なことを考える』ほうが優先されます。
 倫理ブッチがキリスト教によって規制される、と言うのは厳密には違います。『反対派の連中がキリスト教の名前を出して黙らせる』のが正しい。別に『民衆に知られたら不味い』でもいいし、『妖精の寵児』の場合は『施術者が自分に命令権限を与えなかったとき、技術者に下剋上されかねない』ので『政治家がカネを出すのをやめた』だけです。ガンダムWのモビルドールの命令権限が限定した人間にしか与えられなかったら、みたいな。作中にもちゃんと書いてますよ。

 妖精の存在は『神の復活にもつながる』よく気付きましたね。ええ、ぶっちゃけ最終的には神様殺してもらうことになるんで、倫理的問題はさておき、『妖精の寵児』の技術ないと人類滅びます。匂わせ、っていうか維持軍系GGの名前がまんま神様だったり、なのによく見ると『主神・絶対神・唯一神』だけ絶妙に外していたり、今回のボス機が『アルジュナ』(主神・インドラの転生体)だったり、トーマスがメカニックじゃなくて『本来は考古学者系の人間』だったり、……etc。山ほど伏線はあります。もうちょっと言うと、『神を模して造られた人類』『人を模して造られたGG』っていうのも対比構造として伏線にしてます。穿ちすぎなのでまず気付かないと思いますが。
 当然、『ゴーレムは人に寄せることで動く魔道具であるゆえに頭部を破壊されると~』ってのはガンダムファイトのルールとかじゃなく、実はエヴァ的要素が強いロボットであることを言っています。まあ、こじつけレベルまで薄めてますが。でも一本線でつなげば繋げなくもない、くらいの伏線は張ってますよ。
 トーマスの旧名の『トムス』は『エメス』から『e』を「二文字」引いて、英語圏における言葉としての「t」を入れた後に音を整理しただけだったり。ちなみに『ゴーレム』ってヘブライ語で『胎児』って意味らしいですよ。
 
 スルトについては、設定を整理し直す予定でいるんですが。元来の展開を早めるパターンとして、『「黄金期の複製品」だと思ってたけど、ライカが引っ張り出してしまった「当時」の実物だった』になると思います。ちなみに、スルト君は原典の北欧神話通り、ほぼ丸っと終末装置(逆デウス・エクス・マキナ)なので火力と『火力を届かせるための自衛力』に全ツッパしております。

 以上、折角踏み込んで意見を下さったのでウザい語りを展開しつつ、『変えたくない点』と『参考になった点』でした。ご意見ありがとうございました。

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投稿者 読むせん 投稿日時: : 0

やりたいことが伝わる前に「はじかれる」感じはありました。

個人的なラノベ持論ですが、それらの深堀り設定は【知らなくても楽しめる】前提でちりばめないと意味がない
とは思っちゃいます。

深堀り前提で物語を意味深にしすぎて冗長。「ああああああ(-_-メ)ええさか結論言えや!」感になっている感じがあります。
別に意外ではないのに、出し惜しみされる感じ?でもいいかも。

エヴァみたことない_(┐「ε:)_エヴァ好きな人なら「あ、エヴァってる」と分かるかもです。
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これはトリビアですが、傷口は成長しません。
兄が昔包丁で足に縦一文字の大怪我した事があるんですが、今では膝を起点に15センチほどの傷しかないです。当時の兄の足長が15センチくらいしかなかったので。

 でタトゥーとかも傷に分類されるので、おそらく幼少期に刺青いれても、それが肉体を一周するようなものでなければ成長に従い、置き去りにされます。

正しい陣を刻めたら肉体の成長と共に陣も育つはずなのに、ライカの陣は育たなかった。
だから失敗作・・・・・に見える、とかね。幼少期の怪我の知識がないと、わかんないのさ。

失敗作に見える、神の子供達の生存フラグも経つしね
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ジェイクがなぜ妖精の寵児に執着しているのか?がわかんなかったっす。
 あくまで案ですが、ジェイクの家族や弟、我が子が徴用されてしまい、家族の消息を探すうちに妖精の寵児計画に行きついてしまい、信じた英雄が、神のごとく崇めた物が、ただのなまぐさい偽物だったのだと【偶像崇拝】の罪を成したことに気付いてしまい、背信の決意し破戒者となる。

・・・・・って分かりやすいでしょう?
あるいは家族の不自然な死の理由に【クソみたいな人体実験】が関わっていたとか。ライカに【父性】とかを投影しやすくなるし。馴れ馴れしさも読者的に「あーそういう事ねー」って納得しやすい。

わざと前の方にジェイクの探し物エピソード入れてライカは「人体実験サンプルの失敗作」でした。にしてしまえば「実は成功体」への伏線にしやすいし。
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あと、〆にの位置に、まずまずコーヒーをライカが美味しそうに飲んじゃうシーン入れたら、テーマ性がでて素敵だと思う。

「いいもの」は「わるいもの」で「おいしくないもの」は「おいしいもの」個人の裁量であって、それを全ての人に押し付けても仕方ない。・・・・・でも好きな人には理解されたい的な

ジェイクにとってライカは神であり罪の象徴で、「弟子」で「許し」の象徴じゃなくっちゃね。
がんばってねー(´Д`)b

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