こんにちは。掲載分まで読ませて頂きました。
見習いたいくらい分かりやすい文章で、純粋に羨ましいです。主人公の心情描写も丁寧で、差し込まれる設定の説明も分かりやすいと思いました。特に魔法の説明のところとか、イメージしやすかったです。
私はあまり女性向けの異世界恋愛ものや、ゲーム転生ものに良い印象を持っておらず、読まない方なので的ハズレな指摘があればすみません。その場合はスルーしてください。
率直な感想としましては『差別化は本当にできているのだろうか?』と『美味しそうな部分をすっとばされた……』でした。
差別化という部分では、『モチーフ』『設定』『ストーリー展開』が既存作品・テンプレとあまり変わらないと感じました。
『脇役令嬢』で検索をかけると、たくさんヒットします。そして、その大半が『乙女ゲームに転生』であり、『ゲームシナリオ関係』のストーリーが進んでいきます。主人公だけでなくゲームヒロインも転生者で、互いに相反する目的があるから敵同士になるというのも、ネットを見ていれば数回は広告とかで見たことのある展開です。
見慣れた人には多少違う要素があっても、「またこれか」思われてしまい、読まれなくなってしまいます。
今テンプレを使って閲覧数を伸ばしたいのであれば、より強烈なキャラクター性や、捻ったストーリー展開などが必要になるかと思います。『読者を掴み続ける要素』ですね。
もうひとつの『美味しそうな部分をすっとばされた』というのは、いきなり時間が十年後に飛んで、国の滅亡直前から始まったことです。読んでて「ん!?」と声が出たくらい驚きました。
作者様がこの物語を何万文字で終わらせる予定かは分かりませんが、中編とのことなので7万文字程度なのかなと勝手に推察しました。現段階で約5万6千文字なので、物語を結びに入っていると思います。
ですが、読者として見たかったのはクラウディアがどのように破滅を回避するかです。ジークやルクシオンたちとの交流とか、恋模様とか、レディ・ブラックの謎に迫る過程とか、色々と見たかったのに全部スキップされて置いてきぼり感がありました。(ここからまた一転するのかもしれませんが……)
正直、私は番外編③までは『起』だと思っていました。クラウディアがジークやルクシオン、オズといった協力者を得て、いよいよチセへの対抗策を実行し、破滅を回避するために動くものだと思っていました。その中で恋愛要素が入ってきて、クラウディアと男性陣の距離が近くなっていくのかなと。『承』と『転』がないので、ここからどれだけ恋愛描写を挟まれても、読者は冷めた感情しかいだきません。主人公たちが歩んだ十年間を、読者は知らないのですから。
恋愛ジャンルは過程が美味しいところなので、そこをしっかり書いてほしかったです。
上記の要素を入れて起承転結をきっちり書き、展開のペースから考えると、20〜25万文字レベルの物語になると思います。
私は展開が遅いとは思いませんでした。クラウディアや周囲の行動は納得できますし、自然です。そこで期待値が高くなっていたからこそ、いきなり置いていかれた感が強くなってしまいもったいなく思いました。
私が感じたのはこんなところです。
個人的にあまり読まないジャンルでしたが、文章も分かりやすいですし、次の展開への興味の引き方も上手いです。キャラクターも書き分けができていますし、会話のかけ合いも自然で読みやすかったです。
偉そうに書いてしまいすみません。合わなければスルーしてください。
これからの創作活動を応援しています。