「明月や思ひ浮かぶは山月記」の批評
回答者 イサク
添削した俳句: 明月や思ひ浮かぶは山月記
おはようございます。
前の句も拝見しています。
◆思い浮かぶのは山月記(ですよ)と、中七から下五にかけてまるまる散文の形です。
特に中七の形「思い浮かぶは」が報告の言葉になっています。
「は」という強調の助詞をやめて、「思ひ浮かぶる山月記」と事実を述べるだけでも散文感は減ります。
◆上で「「は」をやめて散文感を減らす」ということを書きましたが、そもそも「思い浮かぶ」というのは、俳句では不要にことが多いです。
「山月記」と俳句に出てきているので、作者の心に「山月記」が思い浮かんでいることはわかります。
ので、ここは推敲の余地です
◆(季語)を見たから○○○を思い浮かべた、という季語を理由にした理由説明(因果)の形は、俳句では理屈っぽさが出て詩が出にくいことがあるので、要注意です。
今回は句意なのでそのまま残します。
いつ、どのように「山月記」をお読みになった、あるいはドラマや映像で見たのでしょうか?それを句に描く方法はあります。
・明月や古き漫画に山月記
点数: 2