俳句添削道場(投句と批評)

ヨミビトシラズさんの添削最新の投稿順の16ページ目

「凍空に灯を刻みゆく空路かな」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: 凍空に灯を刻みゆく空路かな

航空機の類は、ランプを点滅させながら上空を通過する事が多い。何もない空に刻まれていくその点滅(刻まれていく灯)は、そこが空路である事を如実に示している……という、良い気付きの句。

空を示す季語は他に色々とあるが、

秋空に灯を刻みゆく空路かな
冬銀河灯を刻みゆく空路かな
夏の夜に灯を刻みゆく空路かな

秋空だと、時間帯は夜よりも昼を思い浮かべてしまいそうだし、冬銀河では星空に灯が紛れてしまいそう。夏の夜でも悪くなさそうだけど、凍空の方が「凍」と「灯」のコントラストがあって良さそう。

また、航空機は長距離を移動しながら灯を残していくので、景の時間を少し長くとれる「かな」を使えば、それだけ景を広く取れる。色々と見るべき所のある、とても良い句だと思います。

点数: 0

「御降りや小さな傘の走りくる」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: 御降りや小さな傘の走りくる

景は可愛くてとても良いんだけど……

御降りや小さな傘の走りくる
春時雨小さな傘の走りくる
梅雨空や小さな傘の走りくる
スコールや小さな傘の走りくる
秋雨や小さな傘の走りくる

……何か、雨だったら何でも季語が入ってしまいそう。
しかも、これらの他の季語と比べて「御降り」がとりわけ味わい深ければまだ良いが、私にはどうもそのようには思えない(私の読み違いだったら申し訳ない(>_<))。

かといって、「十二音俳句」かと言われると、この「小さな傘の走りくる」という十二音は、詩情はあるが景(正確には、景の背景及び付帯状況)がやや曖昧で、それほど強力な十二音ではない。

十二音がさほど強力で無く、季語が色々と動きそうな場合、句の死活を決めるのは季語です。「雨」を示す季語を色々と引っ張ってきて、比較してみましょう。

点数: 1

「カピバラは柚子湯に浸かり何思ふ」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: カピバラは柚子湯に浸かり何思ふ

柚子湯は浸かる物だし、俳句は主観や登場人物が何を考えているかを読み手に考えさせるのが目的。「浸かり」と「何思ふ」は両方とも要らない。

一方で、興味深い記述も。

≫寛容でどの動物ともいられるカピバラ。(猛獣と一緒にいる時は、猛獣がお腹がいっぱいの時。)
≫何となくボーッとしているようで、実は生きる為の知恵を持っているのですね。

ボーッとしているように見えて、抜け目のない所もある(というか、そうでなければ野生ではとっくに他の動物のエサになってしまっているであろう)カビパラ。この「抜け目のない」というのをキーワードにすれば、それなりの句はできるかも。

柚子湯居てカビパラ遠山の目付

「遠山の目付(えんざんのめつけ)」とは、剣道などで使われる目線の事。近くを凝視すると隙ができてしまうため、遠くの山を見るように、相手全体をぼんやり見て、相手の隙を探ると良いとされる。何処を見ているのか分からないカビパラのあの細い目は、意外にも色々な物を捉えているかも。

点数: 1

「厚切り豚バラ肉もぐもぐひとりの世界に潜る決意」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: 厚切り豚バラ肉もぐもぐひとりの世界に潜る決意

「厚切り豚バラ肉+ひとりの世界に潜る」……ひょっとして、孤独のグルメの井之頭五郎だろうか?(^o^;)
いや……率直に物が伝わって来るから、悪い気はしないけど……「厚切り豚バラ肉」だけで十音、「ひとりの世界に潜る」だけで十一音ある。これらの単語、後者はともかく、前者はそこまでして句に入れたいですか?(-_-;)

コメントを調べますと、

≫大事な気づきをもらい、自分自身の得たいものに向かって覚悟を持って向き合っていく必要があることを、ワクワクしながら考えました。(※1)
≫最近ご飯をたくさん美味しく食べられているので、ワシワシ食べている感じを、今の自分の気持ちに重ねて書いてみました。(※2)

大変前向きでとても良いのですが、前と後ろで思考を分けて(=句を分けて)考えた方が良いような気が。

(※1)について……「大事な気づき」というのが「食事を通じて得られた」というのであるのなら食事の景と一緒に書くのも良いですが、そうでない場合は「きっかけとなった出来事+覚悟を持って向き合っていく必要がある(という意思を示唆する季語)」で一句作れそうな気がします。

先輩の残した苦言冬終わる

窪おとさんのエピソードは分からないから勝手に作ってしまいましたが、雰囲気は出ていると思います。
あるいは、「ひとりの世界に潜る決意」という言葉からヒントを得るならば、

冬銀河独り一歩を踏み出して
冬の野へ踏み出す鼓動しんしんと

などなど。こっちは色々とバリエーションがありそうですが、頑張って考えないとありきたりな句になってしまうので要注意。

(※2)について……「前向きな事があって、食事が進む」という単純な景ですが、何処にでもあるネタなので、単語に工夫を凝らさないとインパクトは出ないかも。
それこそ、「厚切り豚バラ肉」をぶち込んで……

春近し行くぞ厚切り豚バラ肉

……なんて事も、できなくはない。
ただ、これでは詩情はゼロに近い。単語のインパクトだけで押し切る訳には行かないので、例えば、

テスト後はおにぎり四つ春近し

「おにぎり四つ」というのは少し多めに書きましたが(^_^;)、「テスト後+春近し」で「手応えのあったテスト」だという事は何となく伝わると思います。これなら、理由までちゃんと見えます。

「読み手に本当に伝えたい事は何なのか」を整理して、それを句にしっかり織り込めるようにするのが大事だと、私は思います。

点数: 1

「いや待てよ雪なら傘は置いていこ」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: いや待てよ雪なら傘は置いていこ

「素朴な景+口語」の句。個人的には嫌いではないです(^_^)

ただ、「いや待てよ」に少し疑問。口語俳句(独り言俳句)と考えれば言葉にリアルさはあるものの、これに五音を割くくらいなら別の工夫ができる気も。

天気予報雪なら傘は置いていこ
朝起きて雪なら傘は置いていこ
明日は止む雪なら傘は置いていこ
明日は無い雪なら傘は置いていこ

「雪」の情報を調整できるのは、結構大きいと思いますよ。

……と、ここまで書いた所で慈雨さんのコメントを発見する。最終的に、慈雨さんも同じ所に目を付けたらしいですね。

私がここに目を付けたのは直感的な物だから、「なぜここがまずいのか」と言われると明確には言えないんだけど……やはり、「口語っぽさ」と「情報量」のバランスが大事なのではないかと私は思います。
「いや待てよ」は口語っぽさがあって句の雰囲気作りには役に立っていますが、情報量が不足していて景のボリュームが落ちている気がします。「あんパンに超高級バターをうっすら塗って香り付けする事に成功したけど、そこに製造コストを取られて中身のあんこの量が3分の2程度になりました」……みたいな(^o^;)

点数: 1

ヨミビトシラズさんの俳句添削依頼

最新の投稿順に並んでいます。回答が付いた投稿が先頭に移動します。

訪ね来てチャイム鳴らさぬ雪だるま

回答数 : 5

投稿日時:

ままならぬ業務連絡雪五尺

回答数 : 1

投稿日時:

呼び鈴を鳴らさずに立つ雪だるま

回答数 : 15

投稿日時:

商店の温き静謐日の始

回答数 : 14

投稿日時:

大晦日吐息の響く昼の空

回答数 : 7

投稿日時:

ヨミビトシラズさんの添削依頼2ページ以降を見る

その他の添削依頼

冬めいた飾りになった遊園地

作者名 翔子 回答数 : 2

投稿日時:

暗がりの納戸に灯し盆の家

作者名 久田しげき 回答数 : 1

投稿日時:

懐かしやほころぶ石蕗に母の笑み

作者名 笙染 回答数 : 2

投稿日時:

添削依頼をする!

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

▼添削依頼された俳句の検索

▼添削と批評(返信)の検索

ページの先頭へ

俳句添削道場の使い方。お問い合わせ

関連コンテンツ