俳句添削道場(投句と批評)

ヨミビトシラズさんの添削最新の投稿順に並んでいます

「水鳥の六羽と一羽ゐたりけり」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: 水鳥の六羽と一羽ゐたりけり

「おい、池に水鳥は何羽いる?」「はい、六羽と一羽です」「バカモノ、それは七羽と言うんだ!!お前は足し算もできないのか!?」……などという野暮な話にならないのが、俳句の良い所。それだけ、この「六羽と一羽」という表現は利いていると思う。
「水鳥の縄張り争いの~」という本来の句意は伝わるかどうか微妙な所だが、一羽が仲間外れにされているっぽい印象は受ける。やや取っつきにくい句ではあるが、数詞を端的に書いただけで読み手に色々と物事が伝わったり、考えさせたりする事ができるという点においては、この句はとても意義深いと言って良いのではないだろうか。

なお余談だが、この句と「水鳥の~するそうです」という説明を読んだ時に、何故か「醜いアヒルの子」の物語を思い出した。物語では狭い価値観の中で生きている登場人物が多数出現し、自らの価値観を主人公の醜いアヒルに植え付けようとするが……水鳥が生きるために縄張り争いに必死になるように、彼らもまた、それぞれが生きるために必死になっていただけだったのかもしれない。

最後に……添削ではないですが、

水鳥の一羽と六羽ゐたりけり

とすると、それだけで句景がまた微妙に変わってくるのも俳句の面白いところ。比較して読み比べてみると面白いかも。

点数: 3

「底冷えの底を這う音室外機」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: 底冷えの底を這う音室外機

「底冷えの底を這う音」という表現にとても強い感銘を受けたが、この句は非常に惜しい句だと思う。「底冷えの底を這う音」という表現と「室外機」の語を比較すると、存在感やインパクトがあるのは圧倒的に前者の方なので、可能なら語順は「室外機」→「底冷えの底を這う音」としたい。

ファンの音底冷えのまた底を這い

「ファン」と言うと、室外機以外にも扇風機や換気扇などが考えられる。しかし、「底冷え」は屋内よりも野外の印象が強く、「底冷えの底を這う音」は「重低音」と読まれる可能性が高いと思われるので、それなりの数の読み手が「ファン+野外+重低音=室外機」と読んでくれる事は期待できる。

なお、確実性を重視するなら、

室外機音は底冷えの底を這い
室外機音は底冷えのまた底を

として、音(おと)を音(ね)と圧縮して読ませれば、ギリギリで音数は何とかなる。ちょっと苦しいが……

点数: 1

「クリスマスの飾りも無しやシャッター街」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: クリスマスの飾りも無しやシャッター街

「クリスマスなのに、飾り一つ無い寂しいシャッター街である」という事を書きたかったのは分かるが……二回読む事に耐えられない句。
「シャッター街」という結論が分かってからもう一度読むと、「クリスマスの飾りも無しや」を読んだ時に、「シャッター街だから当たり前じゃん。そもそもクリスマスでなくたって、普段から何の飾り気も無い場所じゃん」という感想が頭を過ってしまい、味わいが半減する。

そもそもの「(聖夜の)飾りがない+シャッター街」という語の組み合わせに難がある気がする。寂しさを強調するなら、「(普通なら賑やかなはずの)聖夜+(いつも寂しい)シャッター街」でもう十分。後は、その「寂しさ」をさりげなく後押ししてやればOK。例えば……

風一つ吹かぬ聖夜のシャッター街

……など。
「後押し」の方法は色々とありますから、考えてみると面白いですよ。

点数: 2

「小春日や座して待ちたる風もなし」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: 小春日や座して待ちたる風もなし

「風を待つ」の解釈は色々とあって難しいが、「なし」で否定されているので、何れにしろ「特に何をするべきでもない」という意味合いで落ち着くと思われる。
「小春日=何かダラダラしたくなる、のんびりしたくなる」というのは良くある類想の一つだが、それを具体的な言葉(味わい深い情景)に上手く落とし込んだ一句だと思う。

点数: 0

「冬山の魔窟に潜む狐かな」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: 冬山の魔窟に潜む狐かな

狐は、捕食者(肉食で、他の獣を捕らえる側)であり、また被捕食者(天敵がいて、自らが食われる可能性のある側)でもある。それを考えると、「魔窟」という語はとても味わい深く感じられる。
「魔窟に潜む」は、捕食者の立場で考えれば「息を殺して、舌なめずりをしながら獲物を待つ」という読みになるし、被捕食者の立場で考えれば「息を殺して、震えながら天敵が去るのを待つ」という読みになる。この2つの対照的な読みが内包されていて、とても興味深い句だと思った。

こうして考えると……厳しい自然界は、それそのものが、既に一つの「大きな魔窟」と言えるのかもしれない。

点数: 2

ヨミビトシラズさんの俳句添削依頼

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ヨミビトシラズさんの添削依頼2ページ以降を見る

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