俳句添削道場(投句と批評)

ヨミビトシラズさんの添削最新の投稿順の18ページ目

「熱の子に今朝一番の寒卵」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: 熱の子に今朝一番の寒卵

句そのものに欠陥は見当たらないけど……微妙に急所を外している気が。
この句を素直に読むと、「子供が熱を出したので、朝早くから店に行って卵を買ってきた」もしくは「子供が熱を出したので、自宅で飼っている鶏から朝一番で卵を採ってきた」と読む人が多いのではなかろうか。

≫以前住んでた家の近くに鶏を飼ってる方がおられ
≫子供が病気の時など新鮮な卵を届けて下さいました。

私だったら、

吾子臥して隣から来る寒卵
吾子臥して隣人からの寒卵

とする。「今朝一番」よりも「近所から来た(差し入れてくれた)」という情報の方が、情感を考えれば何倍も重要な気がするんだけど……。

点数: 1

「読書してスノードームのログハウス」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: 読書してスノードームのログハウス

≫なんともいえない胸のうちが騒ぐような、冬にホッとするような気持ちを表すことができたらなと思います。

その気持ちは、とても大切だと思います。何にせよ、「何かを描こう」「何かを伝えよう」とする気持ちが、俳句を書く原動力になります。

しかし、残念ながら……俳句の読み手はエスパーではありません。何のヒントも無しに、書き手の心や意図を読む事はできないのです。

読書してスノードームのログハウス

この句には、「読書している」という情報と、「スノードームのログハウスがある(主観がそれを見ている)」という情報しかありません。その情報だけで、「冬にホッとするような気持ち」を読み手に伝える事は非常に難しいと思います。

俳句には、「季語」という物があります。季語は、単にその物体や事象の存在を示すだけではなく、その裏に隠されている情感をも伝える事のできる、便利な単語なのです。

例えば……「冬+ホッとするような気持ち・雰囲気」を暗示する季語として、「冬の灯」や「日向ぼこ」のような季語があるので、それを組み込めば……

冬の灯やスノードームのログハウス
日向ぼこスノードームのログハウス

こんな感じになって、「スノードームのログハウスを見て、ホッとする気持ちになった」という事を簡単に伝えられます。
読書の要素が欲しければ、

冬の灯やスノードームと本を読む

こんな感じでしょうか。

まずは、季語に親しんで下さい。季語を使いこなせないと、書き手の心を読み手に伝えるのは非常に難しくなります。

点数: 0

「記述のペン止めて窓から見た雪よ」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: 記述のペン止めて窓から見た雪よ

「読書してスノードームのログハウス」の方も見てます。
季語」の次は、「語の圧縮」を学びましょう。

俳句は十七音しかありません。漫然と語を並べると、あっという間に中身が空っぽの句ができてしまいます。

「記述+ペン」→ペンは記述に使う物。基本的に「ペン」だけで十分。
「ペン+止める」→この次に「窓の外の雪を見る」という動作が来ますが、その動作を起こした時には、ペンは止まっている物と推測できます。その場に主観しかいないであろう状況下で、次に動作の情報が入っている場合、「止める」は不要。(※1)
「窓から見た雪」→「雪」と書けば、余程特殊な状況でない限り、主観(句の中にいる書き手自身)は雪を見ています。語順や句意の関係上どうしても必要な場合を除き、「見た」は不要。
また、自分が今居る場所が室内であると分かる情報(リビング・寝室・教室・自習室等はもちろん、勉強机やベッド等も含む。勉強机やベッドを吹きっさらしの野外で使う事など、まず無いであろう)があれば、「雪」は窓越しに見ているというのは(ほぼ)分かります。場所の情報がある場合、「窓」は不要。(※2)

故に、この句に含まれている情報は、事実上「ペン(で記述している)」と「雪(を見た)」と「窓(=室内)」という情報だけです。圧縮を掛ければ、かなりの音数が浮くはずです。

(※1)をベースに改造した場合、

夜半のペン空腹覚え窓の雪

「夜半のペン+空腹覚え」の段階で、ほとんどの人は手が止まる。仮に手が止まらなくても、「窓の雪」を認識すればほぼ確実に手が止まるであろう。
なお、この句には明確な位置情報が入っていません。「窓」を抜くと「(記者や刑事が)野外でペンを取っている」と読まれる可能性もあるので、「窓」を入れてあります。

(※2)をベースに改造した場合は、こんな感じに。

粉雪やペンの音止む自習室

「粉雪に見とれて、ペンを止めた学生が多くいた」の景。分かりやすいが、語順が「原因→結果」の順番なので微妙と言えば微妙。

教室のペンの音止む細雪
教室のペンの音止み細雪

ここまで来れば上出来。

語の圧縮(=必要な語と不必要な語を見極める)には訓練を要します。慣れないうちは、さっきの要領で一つ一つ確認していくと良いですよ。

点数: 0

「一匹の友達欲しき霜夜かな」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: 一匹の友達欲しき霜夜かな

「一匹の友達欲しき」に強く惹かれる物がある。

第一感では「人間嫌いで敢えて孤独を選んで生きているが、それでも何らかの温もりが(=せめて一匹のペットだけでも)欲しい」と読む。本来の句意は

≫語り合う友はいるけれど、皆、子供や孫、旦那さんの自慢や愚痴話で時にしんどくなることがあります。私は独身で、仕事も現役ですので、仕事が終わって心の底からホッとする時間が欲しい。

という物でしたが、方向性という意味合いではほぼ同じです。

読みの幅は、余りにも広すぎれば読み手が迷子になったり、読み手によって読みと評価がバラバラになったりしがちですが、この句では一定の方向性を確保できているので問題ありません。

最後の問題は季語ですが、例えば……

一匹の友達欲しき霜夜かな(原句)
一匹の友達欲しき虎落笛
一匹の友達欲しき隙間風
一匹の友達欲しき冬の空
一匹の友達欲しき冬日和
一匹の友達欲しき冬の月
一匹の友達欲しき冬の暮

「虎落笛」や「隙間風」はいくら何でも寒すぎる。「冬の空」や「冬日和」でも味わいがあるが、もうちょっと押しが欲しい。悩むのは「冬の月」や「冬の暮」くらいかな?

いずれにしろ、良い十二音(=「一匹の友達欲しき」)を見つけてきました。とても良い句だと思いますよ(^_^)

点数: 1

「凩がフォークリフトの爪を砥ぐ」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: 凩がフォークリフトの爪を砥ぐ

感性や気付きはとても面白く、興味深い景だけど……妙な違和感を覚える句。2つの意味で説得力に欠けるような気が。

1つは、「フォークリフトの爪を研ぐ」という行為(事象)そのもののイレギュラーさ。
例えば、「刀を研ぐ」「包丁を研ぐ」「猫などの動物が爪を研ぐ」と言われれば、どんな様子かピンと来るし、その行為に意味がある事も分かる。しかし、現実の世界で「フォークリフトの爪を研ぐ」事など無いし、フォークリフトの爪の切れ味を上げる事の意味も見当たらない。この点、どこか「現実離れした句だ」と感じる。

もう1つは、「凩なんかでフォークリフトの爪が研げるのか?」という素朴な(or野暮な?(^_^;))疑問。
一つの表現の方法として、こういう書き方があるのは分からないではないけど……本気で刃物等の固い物を研ぐなら、それ相応に固い物を持って来なければならないので、「凩が研ぐ」と言われても直感的に腑に落ちない。

ただし、(句意にはっきりと書かれていないので、読み違いだったら申し訳ないですが)「鋭い凩」と「それを受けて鋭くなっていそうなフォークリフトの爪」をリンクさせたいと思ってこの句を作ったなら、句にする方法はあるかもしれません。
「フォークリフトの爪を研ぐ」という行為はちょっと現実離れしているので、何も言わずに(=無理して動詞で言及せずに)2つの要素を並べて……

凩やフォークリフトの爪光る

句景や句意、雰囲気を伝えるだけならこれで十分です。ただし、これだと少しインパクトが足りないので……「光る」と「研ぐ」の間くらいを取って、

凩やフォークリフトの澄んだ爪

この辺でどうでしょう?
なお、「澄んだ」は「研ぎ澄まされる」からヒントを得た物です。

点数: 1

ヨミビトシラズさんの俳句添削依頼

最新の投稿順に並んでいます。回答が付いた投稿が先頭に移動します。

訪ね来てチャイム鳴らさぬ雪だるま

回答数 : 5

投稿日時:

ままならぬ業務連絡雪五尺

回答数 : 1

投稿日時:

呼び鈴を鳴らさずに立つ雪だるま

回答数 : 15

投稿日時:

商店の温き静謐日の始

回答数 : 14

投稿日時:

大晦日吐息の響く昼の空

回答数 : 7

投稿日時:

ヨミビトシラズさんの添削依頼2ページ以降を見る

その他の添削依頼

妻の尻割と小さし蕨採り

作者名 感じ 回答数 : 5

投稿日時:

引越しのダンボール開け更衣

作者名 西風子 回答数 : 3

投稿日時:

寒雀そんな太っていないはず

作者名 かこ 回答数 : 14

投稿日時:

添削依頼をする!

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

▼添削依頼された俳句の検索

▼添削と批評(返信)の検索

ページの先頭へ

俳句添削道場の使い方。お問い合わせ

関連コンテンツ