「縄跳の他は苦手たとへば恋」の批評
破調にチャレンジするのは良いと思いますが、破調にはそれぞれ色々な特徴があります。
しかし……結論から言いますと、五六六編成の句は非常に難しいです。五八四編成・五八五編成・七五五編成や、九八編成・八九編成の句は見た事がありますが、「六」が入った句は六七五編成や五七六編成の句ぐらいしか見た事がありません。特に中六は寸足らずで非常に違和感があります。
私の記憶の中で、「中六」で成功していると思った句は、
黴臭いホテルだけど海がデカい(森口瑤子)
この句くらいです。
五六六編成は非常に特殊な形ですが、寸足らずで違和感のある中六を吹っ飛ばしてしまうくらい「海がデカい」のインパクトがデカいです。また、
黴臭いホテルだけれど海がデカい
と比較すると、中七にするより、中六で短く言い切って下六に繋げてしまった方が下六のインパクトが出そうです。
さて、今回の
縄跳の他は苦手たとへば恋
ですが、ここは無理に中六にして十七音にしようとせずに、
縄跳の他は苦手よ例えば恋
として、話し言葉(=独り言風)で自然にまとめてしまうのが良いと思います。下六の「例えば恋」にインパクトはあると思いますが、中六を吹き飛ばせるほど絶対的なインパクトがあるとは言い難いと思います。ただ、句の内容そのものは悪くないと思いますよ。