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寿国演義 無邪気皇后銀鈴、茶番で投獄されるのことの批評

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寿国演義 無邪気皇后銀鈴、茶番で投獄されるのこと(元記事)

 ドラコンです。「創作相談掲示板」「プロット掲示板」でアドバイスをくださった皆さん、ありがとうございます。何とか完成させました。掲示板のほうへ、構想を出していたころが、いちばん楽しかったですね。実際の執筆では、ハイになる特に書きたい場面はともかく、その他の場面は「事務作業」でした。出そうか、出すまいか、迷ったのですが、せっかく完成させられたので、出してみます。

 とはいっても、何度も「創作相談掲示板」「プロット掲示板」「プロローブ掲示板」「旧掲示板」「鍛錬投稿室」に投稿したものの焼き直しですが。それこそ、初出から最大10年前後経っています。覚えておいでの方はいますか?

 書いていて感じたことは、以下の通りです(順不同)。

 1、「中華・時代劇風ファンタジー世界」が上手く表現できているか? 洋服を着ている印象を持たれたくないので、今作ではあえて服装説明を細かくしてみた。その印象は?
 2、香々の故郷が、「シルクロードの町」と感じられるか?
 3、地の文のうち、「発言者を示す」「視点人物の心情」「背景事情」「キャラの仕草や表情」の書き方がよく分からない。発言者を示す部分は、「〇〇がこう言った」の単調になりやすい。
 4、全体的にご都合主義ではないか?
 5、香々が、消えたり現れたり、閉じ込められていても、出たり入ったりするが便利過ぎないか(ご都合主義)?
 6、裁判場面が2回あるなど、同じ内容を繰り返し書いた感じがするが、その印象は?
 7、作中劇『梨妙音伝』は、初出時には簡単に地の文で説明し、後に銀鈴が細かく説明している。このやり方はどう思われるか?
 8、こちらの管理人・うっぴーさんがツイートされている創作論( https://twitter.com/ranokenn )とは、正反対のことばかりやっているのでは? 主人公・銀鈴が、「受け身」「操り人形」では? また、設定ばかり書き連ねているのでは?
 9、特に書きたい場面はハイになった。だが、それ以外の場面や推敲は、「単なる事務作業」の感じがした。
 10、タイトルの印象は? 作品全体のタイトルも、章題も、「出オチ(ネタバレ)」になっているのか? それともこれで良かったのか?
 11、台詞を書いていて、銀鈴、茘娘、棗児、香々が「何でこんなことを知っているのか?」と感じた。
 12、Wordの音声読み上げ機能を使って推敲すると、場面によっては、「録音した自分の声を聞く感じ」の恥ずかしさがある。また、量が多いので読み上げにも時間が掛かる。
 13、どうしても、台詞が「説明臭く」感じる。

寿国演義 無邪気皇后銀鈴、茶番で投獄されるのことの批評

投稿者 大野知人 投稿日時: : 2

 いつもお世話になっております。大野です。遅ればせながら読ませていただきました。
 ご存じかも知れませんが、俺は基本『叩いてるの?』ってレベルで批評をするタチなのですが、ドラコンさんはどうも歴が長いようなので、その前提でかなり踏み込んだ内容で批評させていただきました。不快・合わないように感じられたら無視してください。
 少し急ぎ足で読ませていただいたので、他の方の批評・返信は読んでいません。悪しからず。

 先に、ここまで読むのが遅れた理由を書きます。それは、読むのを意図的に避けていたからであり、その理由はただ一つ。
 『漢字が多く、読みづらい』です。

 俺が年なのかもしれませんが、漢字が多すぎると、目がチカチカしてきて読みづらいんですね。
 恐らく、『中国ファンタジーらしい雰囲気』を出そうとなさったんだと思うのですが、ハッキリと読みづらく感じました。
 出来れば、キャラの名前をカタカナ表記にするとか、一般名詞をカナ表記可能な別の語に変えるとか、動詞・形容詞中心に意図的にひらがなに変更するなどしていただけると、もう少し読みやすいとおもいます。ました。

 気になった点、いくつか読みながら羅列させていただきます。
1。冒頭の銀鈴・棗児・茘娘の紹介シーンなんですが、年齢順に並べているのは判るのですが、銀鈴が主人公であることをアピールするためにも、銀鈴を先に紹介して、他の二人を少し後の文で紹介した方が良いのでは?

2。『一品―九品まである、高等官の官等のうち、六品―九品の朝服の色』とありますが、九品官人法はあまり一般的ではない、と言うか俺も調べるまで知らなかったので、もうちょっと説明が欲しいです。説明することでテンポ感が損なわれるのなら、何か別の表現は出来ないのでしょうか。

3。物価の説明、要ります? あらすじを読む限り、作中大半は獄中で進むようなので、端から『一万両』という語句を出さず、例えば『一等地の料亭を一週間も貸し切れるくらい』とか表現できないでしょうか?

4。『天性の無邪気の気』に『馬から落馬する』ような覚えがしました。

5。履歴書に皇帝自らが目を通すという所で、『国が小さいのか大きいのか良く判らんな』と思いました。先代の後宮の人間、とか『気に長けた官僚の誰某達』とかではダメなのでしょうか。

6。忠元を『師兄』と呼ぶのになんか違和感。仁喩って、徳川将軍や最盛期の曹操のような『実質的な権力の皇帝』ではなく、天皇のような『権力かつ象徴としての皇帝』ですよね? 同門とはいえ、配下を師兄呼びすると主に他の配下に角が立つし、そもそも基本的に皇帝であれば、師の元へ行って学ぶのではなく、個人専用の家庭教師が付く物なのでは?

7。忠言と皇帝が賭博の現場に踏み入るシーン。皇帝がそんなフリーに歩き回って良いものなのか?

8。地の文における行動の描写の大半が『台詞+誰誰がこう言った』とか、『○○は△△した』みたいに過去形で描写されています。裁判のシーンなどの、感情の動きの少ない単調なシーンなどでは、似た様な文尾・文型の文章ばかり続くので、読みにくくかつ頭に入ってきにくいです。
 現在形や倒置法などを使い、もう少し地の文にバリエーションを出してほしいです。

9。獄中での銀鈴たちの会話にちょっと違和感。銀鈴は皇后で、銀鈴が芝居をやった時の悪妃役は皇太后だったんですよね? 作中で銀鈴は『皇太后さま』と呼んでいますが、そもそも皇后の方が皇太后より立場が上では?
 
10。蠱毒を行う事が大逆罪であり、それが死罪になりかねないというのは一応言及があるのですが、三人の雰囲気が緩すぎて緊迫感が無いです。
 銀鈴はまあ良いんですが、他の二人も『銀鈴アンタ落ち着きすぎじゃない?』くらいの事を言う物の、アクティブな方向性での切羽詰まった表現が無いように感じました。(食欲が無い、などの反応はありましたが、受動的過ぎて描写として弱く感じます)

11。以前どこかのスレで申し上げた事があると思うのですが、『文章と言うのは音である』と俺は思っています。つまり、『音で認識できない語句』は人間にとって読みにくいという話です。
 作中、キャラの名前や各種用語が中国史をベースとした名前で主に構成されているんですが、常用漢字でない物・日本語的でない読み方の漢字なども多く、それらがノイズとなって読みにくくなっています。

12。銀鈴が農家出身とのことですが、皇帝の一存で皇后を決めれるほど国内の貴族派閥が弱いのですか? 普通だったら、まず予備審査の段階で身分低い奴は弾かれるんじゃねぇかな&予備審査クラスまで皇帝が履歴書見てるんだったら、何千枚単位だろうし、オーバーワークじゃない?

13。茶番裁判のシーン、読みました。蠱毒の嫌疑、要らなくない? 普通に単純賭博と後宮騒乱じゃダメだったんですか?

14。五分兄弟/姉妹って、ヤーさんの用語であって中国関係ないような。あと、三国志の劉備・関羽・張飛などが分かりやすいですが、義兄弟だろうが何だろうが身分の上下はキッチリと守るのが普通です。劉備三兄弟の場合、関羽・張飛は劉備を主君として立てている訳で。

15。銀鈴が香妃にいきさつを説明するシーン。読者は既に知って居る内容なので、こんな長々と語らなくていいと思います。ネット小説だったらブラバされかねないとすら考えます。『かくかくしかじかで~』と言うのは流石にアレにしても、地の文で『銀鈴は、やや大仰な手ぶりを交えながらこれまでの経緯を説明する』くらいに書いて、それに対する香妃の反応を書いて、で良いんじゃないですかね?

16。後宮が劇団であることに意味を感じませんでした。銀鈴がかつて参加した劇中劇が話題になる事がある物の、銀鈴たち三人が同門であることもあり、そもそも『彼女ら三人が同じ劇団出身であった』と言う設定だったとしても、ほぼ物語の進行に問題が無いように感じます。
 もうちょっと言えば、『銀鈴は妄想癖がある、演劇好きの女の子』と言う設定でも行ける気がします。

 総評は長くなるので『長所』の所にまとめます。
 質問への回答。
1、設定説明・情景描写が多すぎます。『世界観がノイズになって、作品の内容が頭に入ってこない』レベルです。
2、ごめんなさい。香妃の故郷がシルクロードであることは判りましたが、1で述べた通り、煩雑な設定説明が多く、『ふーん』と読み流したのでほぼ印象に残りませんでした。
3,地の文が単調すぎます。読みにくいのレベルじゃないです。
4、全体的にご都合主義に感じます。と言うか、作劇的なカタルシスも、盛り上がりも、感情移入する要素もイマイチわからず、ご都合かどうか以前に『何が起こってるのか良く判らない』まま終わった印象です。
5、香妃の設定に関しては別にご都合に感じません。
6、裁判場面二回、以外にも要らないと思うシーン・描写が結構ありました。印象としては『何を見せられてるんだろう』です。銀鈴の感情的変化が無いし、香妃と出会うまで銀鈴が『物語に影響を出すような』事を考えたり、アクションを起こさないので、全体的に平板で退屈でした。シーンの繰り返し以前の問題を感じます。
7、作中劇、居る? 作中劇削って、銀鈴の感情や幽霊におびえる茘娘・棗児、恨みをこじらせてちょっと暴走する香妃などをもっと書いた方が良いと思う。
8、主人公が受け身で、設定説明の嵐でした。と言うか、若干物語としての崩壊すら感じます。
9、単なる事務作業で書かれたな、と言う感じがありました。っていうか、ほぼ全部の地の文が『誰が、何をした』なのはヤバいと思います。ました。
10、タイトルについては、『漢字が続いてて読みにくいなあ』と。内容を読んでも良く判らなかったので、言及のしようが無い。
11、ほぼ全員について、『脈絡のない行動』に見えるものがそこそこの数あったので、この四人に限った話じゃないと思う。
12、そんなことを言われても。
13、と言うか、ほぼ説明に感じました。

長所。良かった点

 長所コーナーですが、総評を書きます。

 正直に申し上げれば、『一般向けとしてはともかく、ラノベとしては世界観がうるさすぎて内容が頭に入ってこない。地の文が平坦すぎて、なお一層内容が頭に入ってこない』でした。

 ライトノベルと言うのは、その名の通り『ライト』である、言い換えれば『読みやすい』事に意味があると感じます。
 一般文芸であれば、多少難解な時代作品であっても『当時の雰囲気を表すため』と許されることもありますが、ライトノベルにあっては、そういう風潮が薄いように感じます。

 設定面に関して言及すると、辛辣な言い方になりますが『上っ面と単語だけ借りて来たような』感じがしました。
 後に言及する地の文とも関係のある事なのですが、地の文に占める設定説明の割合が著しく多いです。しかも、本編の内容とあんまり関係ありません。
 『やたら難しい名前の建物が出てきて、その作りや、そこで行われるイベントが説明された後、それが裁判所であると付け足される』みたいな文章や『女官や士官の衣服を描写して、その色がどういう官職の人物なのかを書いた後、その官職がどういう仕事をする人なのかを書く』みたいな文章。それらが、尺の結構な割合を占めています。
 
 その割に、皇帝はフリーダムに動き回った挙句やたらフランク・配下を『師兄』と呼ぶなど威厳に欠け、『後宮志願者の履歴書を皇帝が直々に見る』などの地味に手間がかかりかつ問題点のありそうな政治システムが放置されており、しかも皇帝の一存とはいえ『農家の娘が皇后になれる』程に国内の貴族派閥が弱かったりする。
 後まあ、裁判のシーンで皇太后居るのに皇太子でてこないのなんで? とか、。皇帝の居る裁判の場に傍聴人がいるのは、警備の都合上マズくない? とか。

 他にも色々ありますが、言葉や単語に設定が集中している割に、政治周りや皇帝の行動などにご都合感を感じます。

 あと、物語の根幹に突っ込むようですが、中国における幽霊は日本におけるそれより相当恐れられており、所謂『悪霊』に寄った存在と認識されがちです。
 まあ、時代にもよりますけどね。
 一般に、『天寿を全うした先祖を、正しく祀った場合』などは『子孫を守護してくれる存在』と言う扱いになりますが、そうでない物、特に牢獄なんかに出る霊に関しては『キャー、怖い』で済むレベルじゃない扱いを受けます。と言うか、『キャー、怖い』が出来たとしたら相当肝が据わってます。

 少なくとも、作中のように『被害は出てないみたいだし、大丈夫じゃない?』みたいな大らかな対応ができる存在ではないです。文化圏のリアリティを追求するなら。

 後もうちょっと言えば、『300年も一人でいた』のに怨念その他拗らせて悪霊化しなかった香々ってのにオカルトマニアとしては違和感を感じました。

 地の文について。
 読んで一番違和感を感じたのがこれでした。何せ、ほぼ全ての文章が
①設定の説明か情景描写。或いはキャラの外見描写。
②『誰が何をした(頑なに、全て過去形)』
 のどちらかです。
 まず、設定説明が多いのが問題です。キャラに関係のある物でも、キャラクター以上にその役職や衣類を掘り下げていたのでは、意味がありません。結構な量を削った方が良いと思います。
 それから、徹底した過去形。何か意図があってやった事ですか? 個人的に感じる所として、同じ文尾・文型が続くせいで読み間違えやすい上、常に過去形で書かれるせいで躍動感も勢いもなく、話への没入感が著しく削がれます。
 
 それから、書かれていないことについて。
 まず、全体的に感情が薄味です。とっても。銀鈴の言葉を借りるなら、『重湯同然のお粥』くらいに。
 ウィットにとんだ会話や、丁々発止のやり取りはあるのですが、香妃の恨みや銀鈴の感情などが最低限しか見えず、『そういや、「怒ってる」って書いてあったっけなぁ』くらいにしか感情移入できません。
 情景・設定説明を省いて、もうちょっと彫り込んだ感情描写を入れられませんか?
 終盤まで、ほぼ全く感情移入できず、ただ情景描写と設定説明を読み続けた感じでした。

 あと、秋水がアッサリ幽霊を香妃だと信じるシーンなんかが顕著なんですが、展開がひとつひとつ淡白、っていうか雑に感じます。もう少し、『疑う』とか『驚く』などの『溜め』を意識して欲しいです。

 一番重要なのは、この作品の『カタルシス』がどこにあるのかわからない事。
 銀鈴が何かをする訳でも無く、成長するわけでもなく、ただただ皇帝の策に巻き込まれ、香妃と出会い、皇帝にネタバレされ、温泉旅行に連れていかれる。

 どこか、盛り上がる要素がありますか?
 どこか、銀鈴が能動的に何かをやって事件を解決したり、物語を動かしましたか?
 
 きっぱり申し上げれば、『物語の展開』と言う意味に於いて、銀鈴は『コオロギ賭博をやった』以上の事をしていないように見えるし、そもそも銀鈴が主人公である必要性を全く感じませんでした。

 以上。
 俺としても誠に遺憾なのですが、長所に対する記述はありません。
 物語としての没入性、盛り上がりが無く。
 感情移入する要素があまり感じられず。
 中国ファンタジーとしての設定説明に終始した結果、キャラに対してあまり愛着がわきませんでした。

良かった要素

ストーリー

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