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【本人から削除依頼】さんの返信一覧。得点の高い順2ページ目

元記事:架空だけど架空じゃない君に恋をする

序盤の批評をお願いしたいです。

問題だと感じているところは、
・出だしからして何がしたい話なのか伝わらない気がする。魅力がない。
・立ち上がりが遅い。事件らしい事件が起きるのが五話目でようやく。

作者の思い(狙い)としては、
・話の目的→主人公の感情が幼なじみからヒロインに移り変わるさまを描きたい。
・事件を起こしたところ(戦闘シーン)から始めたりすると、バトルもののネットゲームものだと誤読されてしまいそう。描きたいのは主人公たちの関係性であって、バトルはただの過程…という気持ち。

以前創作掲示板にて、同じ話を相談させていただいたこともあるのですが、主人公が消極的なこともあり、どうしても書き出しに魅力がなくて、このまま書き進めてもいいものかと踏みとどまってしまっています。

投稿数が少ない段階で申し訳ないのですが、上記の問題点以外にも、気になった点やツッコミ所があったらぜひ聞かせてください。
必要があればがっつり修正したい気持ちなので、お手数をおかけしますが、よろしくお願いします。

上記の回答(架空だけど架空じゃない君に恋をするの批評)

投稿者 【本人から削除依頼】 : 2 投稿日時:

 冒頭のシーンのタイプで物語のタイプも決まってしまうかどうかについて、多少の紛れがあることは留意しておくべきかと思います。物語の出だしが戦闘シーンだから、バトルものとなるかどうか。

 確かに冒頭がバトルで始まっていれば、読者としてバトルものの可能性は感じます。だけれど、そう決めつけるわけでもありません。まだ誰が何をする物語なのか知らない、知らないから知ろうとして読み進めているわけですので。

 例えば、冒頭がバトルだとして以下のような流れだとするとどうか。

01:小隊規模2グループAとBの激しいバトルが起こっている。
02:激戦が続くもAは形勢不利になり、主人公を残して撤退。
03:しかし主人公は負傷を重ねつつも悪鬼の形相で反撃を続ける。
04:たじろぐ敵グループB
05:そこへAチームの要請で援軍Cが到着。
06:形勢逆転でBが撤退。
07:しかし主人公は敵のいなくなった戦場でまだ攻撃動作を続けている。
08:援軍指揮官が主人公に駆け寄り、「もういい、やめろ」と言って揺さぶる。
09:主人公はハッと我に返り、援軍指揮官の胸倉を掴んでオイオイ声をあげて泣く。
10:援軍指揮官は「やっぱり怖かったのか」と思いかけたが、主人公が必死で指さすのに気が付く。
11:指さした先にはAチームの戦友の1人が倒れていた。主人公は仲間を守りたかったのだと指揮官は気が付く。

 01~04は主人公の勇猛、05~06は勇猛によって生じた幸運、07~09は主人公の必死ぶりを描いています。それが10が転機となり、11で主人公にとってのシーン全体の状況が明らかになり、主人公と戦友との関係性を印象付ける段取りになっています。
(↑実はある実話をちょっと脚色したものだったりする。)

 ですので、派手なバトルを描いても、バトルで魅せるとは限りません。人間関係を示唆するための道具としてのバトルということも可能です。

 前置きが長くなりました。すみません。本編の感想に移ります。冒頭から最新話(5.無様でも不格好でも)まで拝読してみました。

「1.幼なじみの君が好き」
 ここでは、出だしからいわゆる先取りのイメージシーンとなっています。その書き方で気になる点があります。

>  その一言に、すべての想いを込めるように。

 読者としては、のっけからまだなじみがないどころか、正体すら不明のキャラが万感の思いを込めても、どういう感情なのか、どういう思い入れを抱いていいのか分かりません。まだ作品内容について、一切知らないのです。

 作者さんはこのシーンでの主人公やサクヤの状況、気持ち、考え等々はよく分かっておいでです。そこを分かってないと書けませんものね。

 そこが作者と読者の非対称性で、作者視点でのみ分かることを書かれると、正直、目が滑るような気がします。読んでも無意味な感じがしてしまうし、見ず知らずの赤の他人が強い感情を抱いても魅力とはならず、かえって引きます(外で偶然出くわした人が、突然激情をあらわにしてきたたような戸惑い)。

 もちろんですが、作品内時系列でのイベントシーンを先取りしても、誰がどこで何をする話なのかは見えません。この先、こういうことがあると予想はしますが、心情メインのため目を引きません。

 この後、主人公 礼司と人間ヒロインと思しき李莉の日常ですが、冒頭のイメージシーンと逆で、極めて日常的です。目を引くものが出て来ず、注意を引き付けることも起きていません。何かひたすら悶々としているな、という印象のみがあります。

 一応、サクヤが乱入するように二人に割り込みますが、サクヤも日常に参加しているだけになっています。その後は、回想で時間を遡っての設定紹介を兼ねた日常。この章を通じてあるのが、悶々と物思い、というものです。

 内心のつながりを表し、それで引き付けようという狙いかもしれませんが、読者としましては、どんなキャラが悩んでいるのかのほうが、まずは大事です。言い換えれば、「興味を持ったキャラが何か悩んでいるなら知りたくなる。悩みから入られても、キャラを好きにはなれない」ということです。

 最新章までの印象でも同様で、作者さんのキャラに対する思い入れがそのまま出てしまうことがときおりあり、それが圧迫感となって、読者としてついていきにくい感じがします。読者がキャラに慣れてくるまで、作者としてはあえてキャラを突き放してしまうことも必要なのではないかと思います。

 最初にご紹介した参考例では、

必死に戦う男→それはなぜ?→助かって泣く男→なぜ勇敢だった男が泣くの?→負傷した戦友を指さす男→そういうことか、

となった後でようやく、必死に戦う男に興味が湧きます。戦友のためにそこまで戦う男と分かれば、何か悩んだら知りたくなりますし、同情、共感も起きて来ます。もし、戦友の大事さを訴える男→戦闘になった→負傷した戦友を守った→…、としてしまうと、最初の男の訴えの部分で興味を失う可能性が大です。

 この章は読者を引き込む大事な出だしであるはずです。キャラの内面や性格紹介より先に、読者にキャラに対する興味を抱かせることに注力すべきで、それには前提知識なしに、客観的に分かる行動、アクションで訴求すべきではないかと思います。

「2.イライラ」
 第1章と同じく、ゲームが出て来たものの、日常と物思いで終始する観があり、まだツカミらしいツカミが出てこない点、かなり損だと思います(いわゆるブラバを招く恐れを感じる)。

「3.ルクスチェインとルール」
 この章の半ばくらいで、ようやく目を引ける戦闘が出てきますね。しかし、キャラの関係性を描きたい、バトルものと受け足られたくないというお気持ちからか、戦闘の様子の割には、描写は控えめな感じがします。

 非常に説明的なんですね。アクションの生々しさ(ないしは迫力)を描くレベルとしては、「説明<行動<動作」という感じになります。説明「AはBを斬った」→行動「Aは刀を抜いてBに斬りつけた」→動作「Aは一跳躍してBの目の前に出ると、抜く手も見せずに抜刀、袈裟懸けに斬りつけた」みたいな感じです。

 説明だけだと経過だけが分かります。全て動作で描写すると迫真になりますが、長くなりますし、どのアクションも同じような重みになって平板となる恐れも高くなります。ですので、説明、行動、動作をシーンでの各アクションの重要性に従って使い分けると、よく分かって、かつ印象に残るものとなります。

 そのような描き方で、もっとバトルアクションで目を引いてよいと思います。そのアクションがどういう意味を持つかは、戦ったキャラの動作の意味を少し明かすなどすれば伝えることができ、アクションからキャラの気持ちを伝えることも可能のはずです。
(サクヤと主人公の関係性がまだ分からないで、勝手に想像してみると、例えばサクヤが主人公のリスクを異様に気にするわりに、自らの被害を省みないようなら、サクヤの気持ちを察することができる。)

 バトルが説明的なのに、分かりにくくなっている面も感じられます。主人公の内面も描写したせいか、視点があちこちに移動しています。各文で誰がどこから見ているのか、アクション描写されているのは誰かが分かりにくくなっています。

 視点移動が厳禁などと申し上げるつもりはありません。読んで分かるなら使っていいし、仮に分かりにくいとしても視点移動に全ての原因を求めるべきでもない。ですが、おそらくこのバトルの分かりにくさ(見えにくさ)は視点移動が大きく作用しているように感じます。ざっくり申し上げると、上手く描かれたコミックを読んで説明しているような印象です。聞く側(読者)は、おそらくいい絵なんだろうなと思いつつ、しかしどういう絵面なのか判断できないようなもどかしさがあります。

 加えて、新キャラを突如、投入しています。ですので、例えば、

>  しかし違和感を認識している間もなく、それは、突風のように現れた。

で、「それ」が何かが分からなくなっています。キャラが何かのきっかけで豹変するってよくありますので、サクヤが「獣混じり」に変わったとも思えます。新キャラだと分かるのは、

>  カイは、いつもの、くりっとした大きな瞳を瞬かせて、礼司たちを振り返った。

辺りからです。でも、その一文を読んでもまだ惑います。カイは名前はずっと出てきていました。なのに、その直前では、

>  側頭部にある一対の耳に、二本の大きな尾。少年は、耳にしたことのある噂を思い出す。あれは希少な種のシェイド――通称“獣混じり”ではないか。

とあります。主人公たちが初めて見るような感じの書き方です。ですから、何度も名前が出てきたカイと、なかなか認識できません。読み進めて「カイでないとつじつまが合わない」と思って「カイだ」と認識することになります。

 バトルがおおむね説明的なのに、こういうところだけ劇的にしたりすると、どういうことか分かりにくくなってしまうわけです。ここを最短で手直しするとしたら、例えば主人公が「獣混じり」と認識した直後、サクヤが「カイ!」と呼びかけるといったことが考えらえます。読者が惑うか、すっと理解するかは、文章的にはほんのわずかの差のことが多いです。

 その後の章もおおむね同様の問題を感じます。

 いろいろ欠点だけあげつらうようなことを書き散らかしてしまいましたが、少し読者目線で分かりやすくして頂けさえすれば、設定的には現在の王道的な作品で、内容はキャラを掘り下げようとしてあり、しかもそういう難しいものに真正面から取り組んでいることが強く感じられます。冒頭でのツカミ、描写を読者目線から考慮するなら、読みごたえがある作品になるものと思います。

長所。良かった点

 上記の通り、設定は王道、内容は本格派、真正面からの取り組みを感じます。読みやすさについても、少しの改稿でぐんと上がるように思えます。簡潔にいえば、良作となる粗削りといったところです。

良かった要素

ストーリー キャラクター

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要望 : 欠点の指摘歓迎! スレッド: 架空だけど架空じゃない君に恋をする

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元記事:架空だけど架空じゃない君に恋をするの批評の返信の返信の返信

ブルース・クリーンさん、度々のご返信ありがとうございます。

補足していただいてありがとうございます。前回上手く理解できなかった部分に納得がいきました。
しかし、返信しようにも、なんだかわかったようなツラで「こういうことなんですね、なるほどぉ」みたいなことしか言えず、それだけ私が何か言う余地もなく納得させられてしまいました(汗)
で、「なるほど」という気持ちはもちろんお伝えしたいのですが、なるほどなるほど言っててもやかましいと思うので、読んでいて出てきた心の声を書こうと思います。
返信というより、ほとんどただの独り言ですが(汗)

>キャラの悩みから入るのではなく、興味を持ってもらってからという点
興味を持ってもらえる行動ってやっぱり難しいですよねえ(安心
でも悩みを直接出すのはよろしくないんですよね。そういえば涼宮ハルヒは冒頭はキョンの「非日常に巻き込まれたい、中心にはいたくないけど横にはいたい」みたいな語りから始まっていた気がするけど、あれは悩みとはまた別か。直後にハルヒが登場して目を引いてるのかな。(これを引き合いに出すのも変なのかも…)

>「悩みに由来する異常行動を取らせる」
まさに、たぶんこれをやろうとして、冒頭の幼なじみとのシーン…だったはずです…。
連日、主人公の家に泊まりに来るという幼なじみの異常行動。それを問題に感じていて、「なんとかしてあげないと」と言いながらも、何もしようとしない主人公。
しかし主人公の行動(態度?)はそこまで異常でもないし…。自分的には、幼なじみに執着してるおかしな主人公、という形を押し出したかったのですが、手直ししたらあまり執着している感もなくなってしまって…。
幼なじみの女の子が連日泊まりに来てる、っていう状況は非日常的で、自分的には良いかなと思うんですけど…「なんだろう?」にはならないのか…というかそもそも幼なじみがヒロインではないから問題なのか…。
なんか、自分の書き方は、やっぱり内面出しすぎてて「引く」感じなのかな。しかしそういう描写の塩梅の問題なのか…イベント自体を間違えているのか…うごごごご

「雨」のそのシーンは聞いたことあります。(夏目漱石も読んでいなくてすいません。)
キャラについて考えさせるのか…。やっぱり自分は全部書きすぎている…?
んんんんむずかしいいいというか自分のことになると急にわからないいいいい

>「(作者がキャラを)突き放す」という点
ああ、突き放すというのはそういうこと。愛着を持っているのは、もう、本当に仰るとおりで(汗)
彼らとは数年前からの付き合いだしで、話に合わせて性別変更したり生い立ちを変更したりもしてたけど、もともとの人格というか、キャラクターの根幹は同じなわけだから自分の中ではすでに完成してるんですよね。
どうして愛着を持てたのか…うう、どうしよう、「自分のキャラだから愛着あって当然」ってなってしまう…。
うーん。うーん。やっぱりそのキャラそれぞれの「大事に思う部分」がハッキリしたときかなあ。設定考え込んでないモブとかにはやっぱりそこまでの愛着ないしなあ…。

キャラに愛着を持つ前の自分ってむずかしいぃ…。
でも「やるしかない」って最後にもう一回日本刀で斬られた。

素直に書くと、こんなこと思いながら読んでいました。
すごい悩み途中な感じバリバリで申し訳ないのですが、やっぱりすぐには答えが出てこないもので、このあたりは安易に「おっけー理解した! もう大丈夫!」とは言えないもので…(汗)
やるしかない、は本当にそのとおりです。真っ白にするためにも、いったん思い切って離れてみるのも手なんだろうか。

こんなまとまっていない内容ですみません。
改めまして、ご返信ありがとうございました。

上記の回答(架空だけど架空じゃない君に恋をするの批評の返信の返信の返信の返信)

投稿者 【本人から削除依頼】 : 2 投稿日時:

 この話の流れでハルヒを持ち出されたのは、分かっていてのことなら理解が深いでしょうし、なんとなく思い出されたのなら直感が優れてお出でなのかもしれません。

 とりあえずハルヒの冒頭について。キョンがサンタクロースがあーだこーだと面倒くさい物思いをしていて、読んでいてだるくなってきそうなタイミングで、ハルヒの宇宙人その他の自己紹介が出てくるわけですね。

 これはハルヒを冒頭でうまく打ち出す段取りになっています。もしいきなりハルヒが宇宙人云々と言い出したら、確かに奇矯ではありますが、引き続き読者の注意を引けるかどうか怪しいように思います。

 そこで、冒頭からテンションを下げる方向で話を進めてあるわけですね。読者が飽きてきて、いい加減にしろよと思いそうなタイミングを計って、ハルヒの発言につなげれば、テンション下がっていた分、落差は大きくなるわけです。

 御作でも冒頭に主人公とヒロインの曖昧なイメージしか湧かない場面を入れていますが、それをぶち破るような極めて具体的で目を引くシーンをつなげるならば、冒頭の盛り上がらない曖昧さも功を奏することが可能です。

 一般人のキョンを一人称主人公にしたのも、読者に感情移入を起こさせるのを容易にしています。キョンは我々と特に変わらないキャラですから、キョンの思考や気持ちを読み取ることは容易です。キョンを通して見るハルヒや宇宙人その他なら、我々も理解できるわけですね。

 超常能力を持つキャラの思考や気持ちだと、かなり想像力を働かせないといけません。地の文の語り手にすると、キョンの場合より読解が大変になりそうです。ハルヒは自分の能力を隠されている、ストーリーの核心部分で不完全な情報しか持たないキャラなので、地の文の語り手には向きません。だから地の文の語り手はキョン。

 これは、例えばシャーロック・ホームズにおけるワトスンと同じです。ホームズを地の文の語り手にしてしまうと、推理の天才の内心を地の文で書かれてしまうと先が見えるという難点以外に、天才の思考に読者がついていかなくてはいけなくなります。だから、推理面では一般人のワトスンにして、ワトスンを通してホームズを描いて、分かりやすくしてあります。

 御作でも主人公はゲーム内での異能は持たず、ゲーム内外で一般人です。ですから、主人公がどう見ているかによって、主人公以外のキャラをうまく理解することが可能です(この点から考えるなら、主人公以外への視点移動は要注意)。

 キョンのキャラですが、ご明察されたように「非日常に巻き込まれたい、中心にはいたくないけど横にはいたい」という立ち位置をキープしています。個人的には「非日常を眺めたい、だけど巻き込まれたくない」になっているように思います。退屈を紛らわせたいけど、面倒は嫌ということですね。しかしキョン的には世の中は平和。キョンに冒頭で悩みがあるとすれば退屈。

 そこへ無自覚の非日常を持つハルヒと、きちんと自覚のある非日常を持つ宇宙人その他が寄って来るわけです。そういうのが嫌なら避けたり逃げたりするでしょうけど、キョンとしては非日常が見たい。だからキョンの「退屈を紛らわせたい」が発動、彼らに寄って行ってしまう。すると、ハルヒの能力がキョンはもちろん、宇宙人その他にも手に負えないいものだけに、どうしても異常事態に巻き込まれる。

 すると、キョンの「面倒は嫌」という観客であることを望む気持ちが発動して、事態を収拾したくなってしまう。もちろん、ハルヒに影響力を及ぼせるのが最終的にはキョンであるという枷もキョンにはありますが、語られていないキョンの内面に「巻き込まれはご免こうむりたい」があるはずなことは、留意すべきだと思います。

 結果、キョンは揺れ動くわけです。そこにキョンの悩みが間接的に表現されています。彼は常に「あちらを立てれば、こちらが立たず」の状況であることに悩んで、出口を探しているわけです。

 そしてキョンは一人称の語り手です。どの語り手が揺れ動いているわけですね。だから読者も揺れ動く。そのため(仮に同じような展開だなと思っても)興味を持ち続けることができるわけです。似たような事態でも、視点が揺れ動くわけですから、遭遇する事態のいろんな相が見えてくるわけですので。

 御作での狙いの一つが主人公の悩みだとすると、その悩みを動かすこともキャラを動かすことになり、そのキャラ(主人公)を通してみる状況や他のキャラも揺れ動くはずです。視点を主人公に置いて、主人公の気持ちをうまく揺らがせれば、日常も新鮮に見せることは可能だと思います(具体策が思いつかないので、可能としか言えません、すみません)。ハルヒを読み込んでお出でなら、使われている手法に注意して分析してみれば、アイデアを得ることができるかもしれませんね。

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元記事:時間泥棒と怪盗零の批評の返信

ああ。なるほど。
中途半端に読んで役に立たない感想を頂いても困るので、迷惑です(^ν^)
新しい視点だと思いましたが、単純に読解力がなく見当違いになるらしいですね。
あなたの言動がわけわからないので、読解力と感想を書く勉強をしてください。
本当に迷惑です(°_°)

上記の回答(時間泥棒と怪盗零の批評の返信の返信)

投稿者 【本人から削除依頼】 : 1 投稿日時:

 大変に失礼な物言いと断じざるを得ません。真剣に読んでますよ。真剣に読まずして、「分からない」と分かるわけないのです。褒めて欲しければ褒められるように書いてください。横柄にしても無意味です。

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元記事:ハート(レス)ブレイク

特殊な視点、構成で書いているので、途中で自分でも頭がこんがらがっていました。なので矛盾している点や、違和感を覚えたことなど、なんでも結構なのでご指摘いただけると嬉しいです。
その他、表現や設定に関する批評も大歓迎です。よろしくお願いします。
本サイトにも投稿しているのですが、カクヨムのほうが傍点処理されているので、こちらを選ばせていただきました。

上記の回答(ハート(レス)ブレイクの批評)

投稿者 【本人から削除依頼】 : 1 投稿日時:

 構成で損をしている面が感じられます。

 簡単に整理してみます。

1.霜下しずく(a)霜下しずく(b)
 冒頭(起)。現時点でのキャラが元人間にして人間に非ざる者であることと、荒廃した世界(他の人間はいないことを暗示)の提示。

2.秋鳴かけす(A)・秋鳴かけす(B)
 視点キャラを1で小出しにしたかけすに移して、時系列で展開(承)。この物語のキャラ「かけす」「しずく」「ゆい」の生前の関係の説明し、この物語の最重要ポイントである、ゾンビ時のしずくが実はゆいであることの提示。

3.霜下しずく(A)
 回想(転)で生前の本物のしずくの人物像を提示し、しずく視点での「しずく」「ゆい」「かけす」の人間関係を提示。

4.志糸口ゆい(A)
 終章(結)。生前のゆい視点で、なぜゾンビのしずくがゆいであるかを提示。オチとしては、ゾンビのしずくがゆいであるのは、生前のゆいの意思だった、ということ。

 起承転結にキレイにまとまってはいるんですが、キャラが劇的に動くシーン(2での殺人)は回想で語られており、生前のしずく(3)はほぼ物思いで終始しています。

 目の前でキャラが生き生きと動くシーンがないんですね。また、世界が荒廃した理由も語られていないことはもとより、世界の終わりに際してキャラを動かしていない。そういうパートがないのが、ぱっと目につく構成上の問題だと思います。

 もし、キャラが動くことで魅せる作品にするとしたら、2を中途半端で終わらせて、3に三人の感情のもつれからの事件、そこへ世界が終わるような大異変が起こって、三人の事件が予想外の展開を見せる、といった構成が考えられます。物語が展開した結果のオチは、今のをそのまま活かすようにつなげていいと思います。

 しかし、です。冒頭からは荒廃した世界を淡々と描けています。この雰囲気を活かす方法も考えられます。荒涼とした世界で、この先も救いがない印象を出す方向ですね。現在の作品の雰囲気は、そういう方向性を持っていますが、もっと強めれば作品が深い印象を残すことができそうです。

 1960年代の小説ですが、「百億の昼と千億の夜」(光瀬龍)というのがあります。宇宙全体を世界設定とするスケールの大きいものですが、小エピソードの連続で作られています。テーマを言うとしたら、「宇宙の熱的死に際した人々」です。

(注:宇宙の熱的死とは、予測されている宇宙の終焉の一つ。遠い将来、全ての恒星が燃え尽き、宇宙のどこも絶対零度に近い温度となる。どんな生物も存在しえない世界になって、それが永遠に続くというもの。)

「百億の昼と千億の夜」では、主要キャラが淡々と荒廃していく宇宙を救おうと、星々を巡るのですが、どうしようもないことだけが明らかになっていき、主要キャラもだんだん退場して、最後の一人が静かに歩み去って終わります。どこにも救いがありません。
(小説をコミック化した萩尾望都さんは、あまりに淡々と滅ぶ世界に耐えられなかったのか、1シーンだけ恋愛エピソードを入れている。)

 先行きに希望のない世界を描いてみたいとしたらですが、一度「百億の昼と千億の夜」をお読みになってもいいかもしれません(同じ光瀬龍の「たそがれに還る」も将来に対する諦念を暗示していて、参考になりそう)。

 御作を拝読した感じでは、文体なども含めてもっと淡々とさせて、希望のような絶望、みたいなものを表現してみてはどうかと思いました。

 細かい点だけ少し。キャラの関係性が複雑なせいか、少し分かりにくいものが散見されます。一つだけ挙げてみます。

> (たとえそれが、本物のしずくだとしても。そうしてゆいは現実のしずくを消して、ゾンビとして生まれ変わって、都合良く記憶を改竄して――その時本当にゆいに成り代わったのだろう。その時同時に、そこらへんに転がっている頭部の潰れた『都合の良い死体』に、『いらなくなったゆい』を押し付けたのだ。そういう風に、認識の辻褄を合わせた)
 この、かけすの内心台詞で、「その時本当にゆいに成り代わったのだろう」は、しずくがゆいに成り代わったという意味に取られてしまいます。

 ゆいがしずくとなってことは、キャラ関係がややこしいだけに、明快に表現したほうがいいでしょう。例えば「その時本当にゆいはしずくとなったのだ」などでしょうか。

長所。良かった点

 三人のキャラの関係性の複雑さと意外さ、そこを世界を終わらせておくことによって、三人のキャラだけで完結させているところですね。かなり技巧的、それゆえに工夫されていると感じました。

良かった要素

設定 オリジナリティ

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要望 : 欠点の指摘歓迎! スレッド: ハート(レス)ブレイク

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元記事:漢詩ガールはアラシに逢うの批評の返信

投下して間もないというのに、早速のご感想ありがとうございます!
まずは「非常に参考になりました」と言わせてください。

その上で、頂戴した内容について。

>矢内環の性別について
タグ(「恋愛」)で手を抜いてしまったところがありますね。
きちんと0話で、もっとしっかりと描き出すべきでした。
ビジュアルイメージもきっちりと決めているわけだし、
そこを取っておいても仕方がない。

>視点変更
仰る通り、作者であればともかく、
読者にこれだけころころ視点が変わるものを突き付けるのは、
不親切にもほどがありますね。
両者の心的推移をどれだけ端的に表現できるか、
みたいなところでのダブル主人公制でしたが、
うまく機能させるためには一工夫、二工夫が必要そうですね。
ここはむしろ葛西視点に統一したものに
仕立て上げておくのが良いようにも思えました。

>内容
さて、この期に及んでろくでもない返信をします。
作者は、この内容で最大限イージーにした、つもりでした。
結果としては、ブルース・クリーンさんよりご指摘頂いた通りです。
テーマのニッチさもさることながら、読者への認識誘導、
理解補助への配慮が全然できていなかった。

この点に全く気付かずに完成と言ってしまっていて、
恐ろしい限りです。

ラストの漢詩については、ここはもう完全に意図したものであります。
敢えて検索を読者に強要する。
ここまでで漢詩に興味を示してくれていた人であれば、
検索をしてくれるだろうから。

ただし、そのためのお膳立てが現状完全に足りていない。
そのように認識しております。

それを最大限整えた、つもりでいたのが、この作品です。

なら、実際に整えられるように何をするべきか。
ブルース・クリーンさんのご指摘の中にも
たくさんヒントが詰まっているようにも思いますし、
ここは本腰を入れて、この作品を組み立て直したいな、と思います。

ご指南、ありがとうございます!
長所。良かった点
 漢詩と朗読というマイナージャンルに挑戦したこと、タイトルを「漢詩ガール」としてハードルを下げた工夫は評価できると思います。

上記の回答(漢詩ガールはアラシに逢うの批評の返信の返信)

投稿者 【本人から削除依頼】 : 1 投稿日時:

 御作を拝読中は、「もしかしてこれは」と思いつつも踏み込み過ぎたことは書くまいと思い、先のような感想になっております。

 ご返信を拝読して確認できたような気が致しますので、遅まきながら付け加えてみたいと思います。

 御作が示すジャンルに挑戦した理由、ご覚悟のほどはしかと受け取りました。必ず、多くの人が読める作品に仕上がるものと思います。しかも新しいジャンルです。頑張ってください。

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要望 : 欠点の指摘歓迎! スレッド: 漢詩ガールはアラシに逢う

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元記事: 血の雨ときどき、怪異~美少女探偵の私は、腕っぷしの強さで呪いの連鎖パニックを乗り切る~

オカルトな怪異に霊的な力ではなく、物理的な力(腕っぷしの強さ)で立ち向かっていくというのが本作のコンセプトです。
また怪異の規模が話が進むごとにスケールアップし、クライマックスで最大になる流れになっております。

上記の回答( 血の雨ときどき、怪異~美少女探偵の私は、腕っぷしの強さで呪いの連鎖パニックを乗り切る~の批評)

投稿者 読むせん : 0 投稿日時:

読みやすいです。
カクヨムの文体でも違和感のない、ちょっとハードボイルドな感じがイイね(´Д`)b

雰囲気的に「なろう」で掲載しても上位を狙えると思います。なろうはアクション要素強めの「ホラー」は人気が出やすいですから。

 これはこれでOKですが、キャラのヴィジュアルがもう少し早い段階で描いてあると妄想が捗( はかど)りそう。言動もキップのいい姉御肌な探偵にウザ可愛い依頼人、独特な清涼感のある相方。「嘲(あざけ)る」が「囀( さえずる)る」に感じちゃうくらい。

「頑張っている女の子」が好きな女性読者層にも受けると思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
イチャモンとしては

1ページの文字数が多い。
「ここでヒキにして次のページをドキドキしながらめくりたい!!」ってシーンがチラホラあります

怪異が怖くない。怖そうというか『倒すべき敵が出たぞー』くらいのギミック色の強い軽いものなので、ゾッと感が薄いのはちょっと残念。

コメディーリリーフが無い
全体的にクールすぎて緊張感がなく、緊張感をやわらげたり緩急になるコメディー要素がないので、クスリとも笑わず読んでいく感じがあります。

なかなかいい感じです。

小説投稿先URL(別タブが開きます)
https://kakuyomu.jp/works/1177354055627514026

要望 : 長所を教えてください! スレッド: 血の雨ときどき、怪異~美少女探偵の私は、腕っぷしの強さで呪いの連鎖パニックを乗り切る~

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元記事:氷弓の撃墜王と呼ばれる学園一の美少女が実は幼馴染~俺のことを馬鹿にした陽キャを彼女は許さない~

ラブコメにざまぁを組み合わせて見ました。

良かった点、悪かった点を教えて下さい。よろしくお願いします。

上記の回答(氷弓の撃墜王と呼ばれる学園一の美少女が実は幼馴染~俺のことを馬鹿にした陽キャを彼女は許さない~の批評)

投稿者 s.s : 0 投稿日時:

私も最近、幼なじみを題材とした小説を書きました、どうもs.sです。一通り拝読させてもらいましたので、感想を述べさせていただきます。
普通に面白かったです。
インキャ主人公や悲惨な現実は、なろうの読者層と重なり、感情移入がしやすく、最終的に主人公をからかった連中をギャフンと言わせる展開は考えられてると思います。
難癖じみたことを言うなら、オリジナリティーの少なさなどが挙げられます。
オリジナリティーの少なさと言うのは、才色兼備な幼なじみ、ダメダメな主人公、主人公をからかう連中。悪くはありませんが、テンプレが故驚きに欠けます。
ヒロインが自室の家にいる点は読めませんでしたが、その後はなんとなく読めてしまい、読むスピードが失速していきました。
総評として、かなり堅実的に作られた作品だと思います。文章、構成、キャラ、ストーリー、どれをとっても高水準です。欠点は驚きが少なく、作品の強みがないことです(オリジナリティーはなくとも良いのですが、プロになりたい(新人賞で大賞を取るには)のならオリジナリティーは必要不可欠なので、作品の強みを意識してみましょう)
しかし、もちもちだんごさんの、幼なじみへの愛情は計り知れませんね。これからも魅力的な幼なじみを待っています。

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要望 : たのもー!(ボコボコにしてください) スレッド: 氷弓の撃墜王と呼ばれる学園一の美少女が実は幼馴染~俺のことを馬鹿にした陽キャを彼女は許さない~

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元記事:帝国の守護者〜禁忌の子供と業火の宿命

力を入れた部分:テーマ設定
超能力ものですが、あえてSFにしています。理由はテーマがあったからです。
『生命倫理』という大きな枠の中で、人間として生きていくのか、兵器として生きていくのか。
人間と兵器の違いとは。
立場が違う二人の生死観を表すのに力を入れました。

強みは、じっくりと進む序盤。そして、主人公の出自が明らかになってからの展開の動きが動き、クライマックスはスピード感を出すようにしました。

そして、キャラクターの個性についても、言葉遣いなどで書き分けできるようにしています。

上記の回答(帝国の守護者〜禁忌の子供と業火の宿命の批評)

投稿者 【本人から削除依頼】 : 2 投稿日時:

 最初から数章読んで「ツカミはあるけど」と思い、実質的なラスト数章を読んでみました。他の方の感想にもありますが、クライマックスを冒頭に持ってきたわけですね。

 ツカミとなる「とある日帝都が迎えた朝(プロローグ)」についてのみ申し上げてみようと思います。クライマックスとなるバトルを出だしに持ってきたのは正解(の一つ)なのに、冒頭にクライマックスを持ってきたからこその失敗も見られます。

 クライマックスは普通はさまざまな準備をして、山場の落差を出すためにあえて盛り下げておいてから一気に盛り上げるわけですね。

 そういう段取りなしに冒頭でクライマックスの見映えと緊張感を利用しようとしたわけです。当然、無理が出ます。しかも、作者さんとしてはその山場バトルがどういう状況か分かっている。だけど読者は全く知らない。

 出だしから少し引用して、具体的に見てみます(空行は削除しています)。

01> 「――これでぇぇ、終わりだァァァァァ!」
→インパクトある台詞で始めるのはいい感じ。状況不明でも、どうなっているか興味が湧く。

02>  男の絶叫が周囲に轟く。彼は、空高くから落下しながら、標的を見据えていた。
→01からすると、落ちつつ眼下の敵を攻撃するらしいと分かる。
→この時点では生身で落ちているような印象。

03>  周辺には、崩壊したビルやマンション、所々に焼けた道路。そして、薄っすらと赤みがかった明け方の空が広がっている。
→周囲の状況に読者の目を逸らせてしまい、01~02で集中していく感じを妨げている。
→この周囲の状況は戦闘の背景もイメージさせて迫真性を出す狙いと思われるが、省くか、攻撃動作などに混ぜるか、この後にしたほうがよい。

04>  ボロボロの白衣に、泥だらけのジーンズ。額や頬にある多数の擦り傷が、男のここに至るまでの戦いの激しさを物語っていた。
→白衣という言葉の印象は強い。ジーンズはいた医師が落ちて行くイメージになってしまう。

05>  男は、蒼炎をまとう右腕を高く振り上げる。
→次の06まで読んでから攻撃動作と分かるが、「蒼炎」がどの程度のサイズなのか不明、温度も不明であるため、迫力が出ない。

06>  そして、眼下に迫る巨大な戦闘ロボットの動力部に、その拳を叩きつけた。
→ここでイメージがぶれる(おそらく、出だしの描写での最大の問題点)。
→「眼下に迫る」からは距離を感じる。人の腕が届く感じがしない。
→しかし拳を叩きつけている。「届かないはず、もしかして男はロボットのパイロット?」などと惑う。
→しかも、05の「蒼炎」が使われておらず、描写の効果を下げてしまっている(蒼炎がお飾り、みたいな感じ)。

07>  そこには、装甲が剥がれ落ち、剥き出しになっているロボットの動力コアがあった。
→作者さんには「装甲」も「動力コア」も見えているけど、類推などの手がかりがない読者はイメージできない。
→読者としては、この07を記号的に受け取らざるを得ず、作者さんの期待する迫力等は出ない。

08> 「いっけぇぇぇぇ!!」
→ようやく主人公にフォーカスが戻って来た。
→後述しますが、文章ではこういう、気持ちを含む描写が効果を上げやすいです。

09>  男の叫びと呼応するように、彼の腕から爆炎が解き放たれた。投射された焔が、すでに大破に近い状態の機体を穿つ。
→読者は07を記号的に受け取るため、ここも記号的になる。絵的なイメージは具体化されず、迫力を出し損ねている。
→05の蒼炎がこの09で爆炎となっているわけだが、06~07で蒼炎の描写を維持できていないため、爆炎がこの09単発の印象も生じかねない。

10>  刹那の沈黙に遅れを取って、コアを撃ち抜かれた機体は、眩い閃光を伴って大爆発を起こす。
→ここも、記号的に受け取るか、あいまいな映像イメージを思い浮かべるしかない。
→06で生じた二択(男は生身かロボット搭乗のパイロットか?)はここまで続く。

11> 「――ッ!?」
→主人公の驚き。これはしっかり実感できて、いい感じ。

12>  爆風に呑まれた男が、空高く放り投げられる。視界が空転し、天と地が入れ替わった。
→ここでようやく、「男はパイロットではなく生身」と確定する。つまり、11まで男のイメージはブレたまま。
→前段では男を見る視点、後段では男が見ている視点のようだが、読者としてはすっと視点が切り替えらるわけではない。
→どこからどう見ているかを明示するか、視点を切り替えない工夫が必要。
→最短の書き換えを考えると、後段を「男の視界が空転し」としてもいいかもしれない。

>  地平線の彼方まで広がる空は美しい。反対に地上は焼け野原と化している。
→ここから急に、戦闘に至るまでの歴史も述べてしまっている。
→その後、戦闘シーンに戻る。緊張感が途切れるリスクが高い。
→アニメ等でよくある「爆風で吹き飛ばされる→無音で情景を映す」の狙いかもしれないが、文章では伝わらない。
→要は、動きの激しいシーンに挟んだため逆効果の恐れがある。

 いとなしサテラさんのご感想と同じことを感じました。文章に不向きな絵を頑張り過ぎているのです。読者は状況が異常なだけに類推で絵を思い浮かべることができず、どういう絵面なのか戸惑います。

 見たこともない絵を文章で説明しても伝わりません。言葉で絵を思い浮かばせるのなら、類推が容易なものを使う必要があります。そうしてもなお、絵で表現されたものになかなか追いつかないのが実情だろうと思います。

 逆に、主人公の気持ちを有効に活かせていません。文章が絵に勝るのは気持ちや思考、感覚をダイレクトに描ける点にあります。冒頭のバトルですと、恐怖、闘志、絶望、勇気、希望、安心等ですね。気持ちは類推を使う必要がありません。ダイレクトに読者に響きます。

 冒頭の感想を物凄く大雑把、簡潔に申し上げるなら、長所は絵的なイメージを頑張っているところですが、それが短所にもなっている、というものになります。絵面はそのままに、絵面から主人公が感じるものをもっと描いてはどうかと思います。

【ご参考】
 10階程度(40m前後)からの落下だと、地面までの時間は3秒弱、速度は地面直前で時速100km(秒速28m)ほどになります。
 お考えのバトル(落下時間10秒)にするには、高さ500mから落下することが必要です。

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要望 : 長所を教えてください! スレッド: 帝国の守護者〜禁忌の子供と業火の宿命

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