俳句添削道場(投句と批評)

ヨミビトシラズさんの添削最新の投稿順の2ページ目

「冬夜空鯨の泳ぐ大都会」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: 冬夜空鯨の泳ぐ大都会

以下、私の心の声。

「冬夜空+鯨が泳ぐ+大都会」だなんて、ダイナミックで良い景だな。悪くないかも
→……で、「鯨」って一体何だろう?本物の鯨だとするなら、水族館だろうか?……でも、それなら屋内だろうから、「冬夜空」はおかしいよなあ
→東京湾のクルーズにでも出て、鯨でも見たんだろうか?でも、夜の海の鯨は暗くて目立たないし、海と空(冬夜空)とでどっちに目をやれば良いか迷うなあ
→本物の鯨で無いとしたら、「冬夜空」があるから星座だろうか。でも、大都会の空って星座を見るには狭いかも。それとも、ビルの屋上にいるのかな?
→で……結局、句意は何なんだろう……?
→(コメント欄)「鯨のイルミネーションの写真を見て読んでみました」
→そっ……そんなぁ~……(T_T)orz

……どうも、私にはこの謎解きは難しかったようです。本当にごめんなさい(>_<)

確実性を重視するなら、

冬夜空ネオンの鯨泳ぎたる
冬空をネオンの鯨泳ぎたる
冬空をネオンの鯨○○○○○

「ネオンの鯨」と直接書けば、景は確実に伝わる。また、ほとんどの読み手は(大)都会を思い浮かべるだろうから、ここは削れる。それと、ネオンサインは夜に浮かぶ物なので、「夜」も削れる。
あと、「鯨+泳ぐ」はあまりにも安直かつ平凡なので、「泳いでいる様子を示す言葉」を入れたいところ。あるいは、もっと別の工夫もできるかも。

点数: 1

「晩鐘の幽かに震う冬紅葉」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: 晩鐘の幽かに震う冬紅葉

「山本山俳句」について、個人的な補足を。

私は勝手に「コンバインド(=結合)方式の俳句」と呼んでいますが、「山本山俳句」も、使いようによっては非常に役に立つ技法だと思います。例えば、

大拍手空舞うコスモスのブーケ(東国原英夫)

私が初めてこの句に出会った時、「「空舞うコスモスのブーケ」なんて、何と陳腐で凡庸な表現なんだろう。東国原さんらしくもない、こりゃボツだな」と思いながら見ていました。
しかし、直後の夏井先生の解説で、この句は「大拍手空舞う」と「空舞うコスモスのブーケ」が結合した形の句になっていると言われ、ハッとした覚えがあります。

この技法の良い所は、「A:大拍手」「B:空舞う」「C:コスモスのブーケ」とすると、

1.自然な形で「A+B」と「B+C」の両方の景を描ける
2.「A+B」から「B+C」の景へ、シームレスに場面を移行できる
3.それにより、「A」と「C」を自然にオーバーラップさせる事ができる
4.場合によっては、意外性のある「A」と「C」を自然に結び付けてしまえる程の力を持つ

という所です。「大拍手」と「コスモスのブーケ」が一体化して見えませんか?
4については、例えば、

暮れていく秋の飴色セロテープ(梅沢富美男)

「暮れていく」と「セロテープ」を表現として直にくっつけるのは少し無理がありますが、「暮れていく秋の飴色」と「秋の飴色セロテープ」の両方が景として自然に存在しているので、「暮れていく+セロテープ→ひょっとしたら、セロテープが飴色なのは、秋の色を映しているのもあるが、セロテープ自身が寿命を迎えつつあるのではないか」という読みも自然に出てきます。
比較として、

秋は飴色暮れていくセロテープ

とすると、「暮れていくセロテープ」の部分に違和感(比喩がやや強引に感じる)が出てきます。

……さて、今回の

晩鐘の幽かに震う冬紅葉

ですが、イサクさんが仰ったように、「晩鐘+幽かに震う」の所に違和感が出ていて、このままではAとCは上手くくっついてくれません。Bの動詞が繊細過ぎる(=汎用性が低く、守備範囲が狭い)上に、Aの「晩鐘」に助詞がくっついているので話がややこしくなっています。
「A+B/C」「A/B+C」と分けてしまえばこの問題は簡単に回避できますが、もしもくっつけるなら、

寒村の暮鐘震える冬紅葉

などはどうでしょう。
「暮鐘(ぼしょう)」は「晩鐘」とほぼ同義語。「寒村の暮鐘+震える」は「鐘が鳴って震えている」「鐘が寒さで震えている(擬人法)」、「震える+冬紅葉」は「鐘の音(空気の振動)や冬の風を受けて震えている」「冬紅葉が寒くて震えている(擬人法)」などの読みが無理なく生まれます。
また、「寒村=過疎地」という読みをすれば、AとCをくっつけて「この冬紅葉は、そう遠くないうちに散るだろう。この暮鐘も、いつまで鳴らす事ができるか分からない」「いつまで鳴らせるか分からない鐘だけど、冬になって彩りを強める冬紅葉のように、今は精一杯この鐘を鳴らす」などという読みも生まれるかもしれません。

最後に……山本山方式の句を成功させる為の、私なりのまとめを。

1.AとB、及びBとCの間の助詞は省き、「名詞+動詞+名詞」の形で直にくっ付ける(→助詞があると、修飾・被修飾の問題が出てきてややこしいため)
2.「A+B」と「B+C」のそれぞれの景や表現に無理がない
3.「A+B」と「B+C」の景が共存している事にも違和感が無い(=読み手が読んだ時、その場の全体の状況がすぐに理解できる)
4.AとCは、意外性のある組み合わせだと面白い

この辺りを意識してみると良いと思います。
……長々と、失礼しました。

点数: 1

「寒き夜や近所戦ふ消防士」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: 寒き夜や近所戦ふ消防士

「近所での火事」と「火事と戦う消防士」……どちらもインパクトがあって俳句のネタになりそうな話ですが、両方とも句に入れるのは容量の関係上無理があるかも。
あまり要素を詰め込みすぎると、どっち付かずになってしまい、結果的に内容の薄い句になってしまいがちです。まずは2つに分けましょう。

寒き夜や近所の家の空は紅
寒き夜を死活の顔の消防士

……などなど、色々とあると思います。

点数: 1

「暖炉の火見詰む瞳に暖炉の火」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: 暖炉の火見詰む瞳に暖炉の火

「見詰む」に強力な違和感。文法不全の恐れ。
現代語では「見詰める」はマ行下一段活用で、連体形は「見詰める」。また、古語では「見詰む」という単語があるが、これの活用はマ行下二段活用で、連体形は「見詰むる」。「見詰む」では終止形になってしまうので、この後で切れが入ってしまう事になる。

暖炉の火見詰める眼に暖炉の火
暖炉の火見詰める眼の暖炉の火

眼(まな)を使って音数の調整を行えば、全く問題なく完成します。景としては面白いと思いますよ。

点数: 1

「スキップのなんか変な子冬うらら」の批評

回答者 ヨミビトシラズ

添削した俳句: スキップのなんか変な子冬うらら

句意とは違う読みになりましたが、私は「スキップの変な子がいるけど、何だかそれすらもほのぼのとしていて良い日和だなあ」と読みました。主観がスキップの変な子を見つめているという図で、これはこれで良い景だと思いますよ。
「スキップの変な子=主観」としたいなら、素直に

「スキップが変」と言われて○○○○○
スキップが上手くなりたい○○○○○

などとすれば、視点が第三者からスキップをしている本人に変わります。

点数: 2

ヨミビトシラズさんの俳句添削依頼

最新の投稿順に並んでいます。回答が付いた投稿が先頭に移動します。

訪ね来てチャイム鳴らさぬ雪だるま

回答数 : 4

投稿日時:

ままならぬ業務連絡雪五尺

回答数 : 1

投稿日時:

呼び鈴を鳴らさずに立つ雪だるま

回答数 : 15

投稿日時:

商店の温き静謐日の始

回答数 : 14

投稿日時:

大晦日吐息の響く昼の空

回答数 : 7

投稿日時:

ヨミビトシラズさんの添削依頼2ページ以降を見る

その他の添削依頼

色づきてなお色褪せぬ死人花

作者名 卯筒 回答数 : 5

投稿日時:

背の低き木曽の馬ゆく草紅葉

作者名 久田しげき 回答数 : 3

投稿日時:

チマチョゴリ成人の日の人気者

作者名 友也 回答数 : 2

投稿日時:

添削依頼をする!

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

▼添削依頼された俳句の検索

▼添削と批評(返信)の検索

ページの先頭へ

俳句添削道場の使い方。お問い合わせ

関連コンテンツ