俳句添削道場(投句と批評)

みつかづさんの添削最新の投稿順の119ページ目

「丸き背の母のミシンや春の音」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 丸き背の母のミシンや春の音

 
めいさん。こんにちは。貴句、拝読いたしました。

悪くないと私めは思います。ですので、添削提案はいたしません。
ただ、過去の俳人巨匠達(芭蕉、蕪村、一茶、子規など)なら
以下の様に仰るかもしれません。

「めいさん。ミシンの針が布を叩く音そのものを描いては如何でしょう?
針が布を噛む音、糸車が回る摩擦、それらが生々しく響いてこそ、
春の鼓動が聞こえるのではないでしょうか? 季語に頼り過ぎて、
耳を塞いでいませんか?」

「丸き背(せなか)、良いですね。ですが、その背中に差す『春の光』は
どう動いていますか? ミシンの光沢と、母の白い指。
色彩を動かさねば、音は死んでしまいませんか?」と。

「めいさん。新しい服、楽しみだったですよね。ですが、ミシンの音に混じって、
雀の鳴き声や、遠くの物売りの声は聞こえませんでしたか?
春の音をミシン一つに閉じ込めてしまうのは、勿体無いかもしれませんよ」等と。

次に拙句、「曲水や来し盃も泡一つ」にコメント、ありがとうございます。
https://weblike-tennsaku.ssl-lolipop.jp/haiku/corrections/view/33975

ご質問にお答えいたしますね。
結論から述べますと、切れの位置が上五の季語の直後、
且つ助詞が「も」でないと、句全体が死んでしまいます。

何故か?
「曲水の宴」の場をご想像ください。そこには2種類の「液体」があります。
外の流れ: 庭園を巡る「水」
内の流れ: 盃に注がれた「酒」
どちらも液体で、物理的に「泡」が発生し得ます。

水面に浮かぶいくつかの泡(汚れや現世の喧騒)だけじゃなく、
今、自分が持っている盃の中の酒にも逃れられない「泡(穢れや宿命)」が
宿っているという、視線の連鎖(包含)を表現する為の「も」でして、
広大な庭園の景から自分の指先の極小の景へと、読者の視線を瞬時にズームさせる
「レンズ」の役割を果たしているのです。

また、「曲水」と「盃」の同一フレームの詠嘆ですと、視線が盃に張り付いちゃって
動かないですよね。そこに「泡一つ」と着地させても、
「何で突然ここで泡の提示? 泡である必然性は?」となっちゃう訳です。

「曲水や(大景の詠嘆)」→「来し盃(動)」
→「も(接続・連動)」→「泡一つ(極小の真実)」という、
ダイナミックなカット割り構成にいたしました。
この順序だからこそ、1粒の泡に全宇宙の重みが17音にパッキングされる作りな
訳です。詠嘆であればどこでも良い訳ではなかったんですよ、はい。

ご参考いただければ幸いです。

最後に、私めに「様付け」はできればお止めいただきたいです。
何故なら私めは偉くも何ともない、ただの1俳人ですので。

以上でございます。お目通しいただき、感謝いたします。
 

点数: 1

「曲水や詩歌は祈りと似て静か」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 曲水や詩歌は祈りと似て静か

 
再来、失礼いたします。以下、長文お含みおきください。
拙句「曲水や来し盃も泡一つ」にコメント、ありがとございます。
https://weblike-tennsaku.ssl-lolipop.jp/haiku/corrections/view/33975

季語「曲水」(晩春・行事)は確かに難しい季語ですよね。
私め、実は歳時記を持っておりませんので尚更でございました。
何故なら、季寄せには季語と傍題、作句例くらいしか載っておりませんので、
季語の意味は国語辞典などで別途調べないといけませんから。
なので、私めは作句や推敲に時間が掛かりますので多作はできないのです。
歳時記なら詳しい解説が載っているでしょうけど、
私めは歳時記のページを見た事無いんですよ。

気まぐれ亭いるかさんは、歳時記お持ちですよね。
でしたら、傍題の季語に「曲水の宴」、「曲水(ごくすい)」以外に
「流觴」(りゅうしょう)、「盃流し」も載っている筈です。ご確認ください。
つまり、お酒が注がれた盃が流れてきますよね。
では、その盃は何に乗って流れてきますでしょうか?
ベルトコンベア? 風? そんな事無いですよね。曲水の会場の庭園の水でしょ。

そして、名詞「泡」(あわ)。
1:液体が空気を包んでできた小さい玉。あぶく。
2:口の端に吹き出る唾液のあぶく。
3:すぐ消えるところから、儚い事の例え。

拙句「曲水や来し盃も泡一つ」では1と3の意味ですよね。
何故なら、季語が曲水(晩春・行事)ですので。元が中国の禊ですし。
そして「も」+「泡」になっております。

盃に注がれた酒以外に泡ができるのは、曲水が行われている、
盃が流れてきている庭園の水以外の何処でしょうか? みんな曲水に行って
石鹸玉を吹いていて、その泡でしょうか? そんな訳無いですよね。
という事は、「も」が意味しているのは
「庭園の水」と「盃に注がれた酒」の事です。
その両方に泡が在るので「も」なんですよ。

句面に書いていない「我が身にも」は、一体何処から出てきましたのでしょうか?
飛躍し過ぎではないでしょうか?
まずは、句面を素直に字義通りに読解しましょうよ。
想像なら、その後でなされば良いではありませんか。

「やはりもは読む側にとっても難しいです、、(汗
そういう意味で鑑賞初心者の私としても「の」で平易であると嬉しい所かなとは
思いました」とお書きですが、難しい以前の問題です。

国語辞典、古語辞典で句面の意味を調べるだけの事ですよ。季語も含めて。
後は「季語の本意」を理解する事。季語以外の単語もそうですが、何となくの
イメージで使っちゃうから破綻したり散文になっちゃったりする訳ですよ。

この程度の鑑賞を難しいだなんて「平易であると嬉しい所」だなんて
甘えておられる様では、上級での天には手が届きませんよ。
上位に安定して入る方は、間違い無く調べてきますから。

今は環境が整っておりませんので私めは『俳句ポスト365』には
参加しておりませんが、『俳句生活~よ句もわる句も~』には進出しておりますし、
条件が整い次第、『NHK俳句』などにも進出していきますから、
このままでは追い抜かされちゃいますよ。
俳号も結果も絶対にバラしませんけどね。ここが権威主義に陥ると困りますので。

道路の舗装に例えますと、俳句も基層、中間層、表層の3層でできております。
表層は句面。中間層は句面から矛盾せずに想像されるもの。
基層は俳句の型、季語の基礎、文法などの基礎知識。
基層がしっかりしていない表層の道路を車が走ったらどうなりますでしょうか?
道路が陥没しますよね。俳句の推敲・作句、読解・添削も同じですよ。
読者が陥没しますし、選者は通りませんし、
添削された原作者の元句の良さも埋もれちゃいます。

ネギさんは私めを誤解なさっておいでですが、私めは知らない事、
語るに自信が無い事は、イメージにとらわれずに都度調べ、
確認しているだけでございます。プライドなんてとおに捨てておりますよ。
皆さんに足りていらっしゃらないのは、「調べる事、確かめる事」なんですよ。
上位をお目指しであれば、コツコツお調べ、お確かめいただきたいと
私めは思います。

以上でございます。幾度もお目通しいただき、感謝いたします。
 

点数: 0

「合格を告ぐべき封書ずっしりと」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 合格を告ぐべき封書ずっしりと

 
晩乃さん、こんばんは。お久しぶりです。貴句、拝読いたしました。

まず、合格おめでとうございます。
1年間の努力の賜物ですね。ご自身を大いにお褒めになってくださいね。

貴句ですが、下五の「ずっしりと」。季語「合格」にパワーを乗せていますよね。
封書の重さだけではなく、1年間お使いになったテキストやノートの数々の重み、
これからの責任感の重み。これらが全て伝わってきますよね。

私めが惜しいなと思ったのは助動詞「べき」。
この2音が、封書を開ける前の緊張や確信などの作者の心象を消してしまいます。
句が予定調和めいたものになってしまい、せっかくの季語「合格」のパワーの熱量を削いでしまうノイズになっちゃいますかね。

いっそ、破調でも良いんじゃないでしょうか。私めからの提案は以下です。

A:合格告ぐ封書の山ずっしりと
B:合格告ぐ封書の多々ずっしりと

多少誇張になっても、合格なのですからこれ位やっても「おめでとう!」と
祝福されますよ。

次に、拙句「青丹によし奈良見行はす佐保姫よ」にコメント、
ありがとうございます。
https://weblike-tennsaku.ssl-lolipop.jp/haiku/corrections/view/33639

お返事が遅くなり、失礼いしました。
上五、連体形にするのを忘れておりました。
実は未発表の龍田姫の句とペアでして、そちらは枕詞は「高光る」で「日」に
係っております。どちらも、「具体的な句景が句面に書かれてないのに、
季語の力だけで句面がヒントになり、読者思い思いに立ち上がらせる」という
手法で、目に見えない女神を、季節に対する自分の心を写生対象にして
描き出してみようと試みました。
「もう少しオリジナリティがほしいところ」は私めも同感な所はありながらも、
季語だけで5W1Hが分かってしまうので、具体的な句景を敢えて描かないという
挑戦の狭間で苦しい句でもありました。
貴重なご意見ありがとうございました。次に佐保姫、龍田姫で詠む時には
枕詞の代わりに少しだけ足そうと思います。

以上でございます。お目通しいただき、感謝いたします。
 

点数: 1

「曲水や運ばるる酒にはればれと」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 曲水や運ばるる酒にはればれと

 
ゆとりろさん、こんばんは。貴句、拝読いたしました。

結論から申し上げますね。これは季語を繰り返し説明しているだけで、
季語以外には何も書いていないに等しいですね。

何故なら、晩春・行事の季語「曲水」は、庭園の水の流れに乗って、
お酒が注がれた盃が運ばれてくる行事なんですよ。
そして禊の宴ですので、曲水に行ってその場ではればれしてない人って居ないのが
前提なんですよね。それらの情報が、そのまま季語とカブッてるだけなんですよ。
つまり、誰がどう見ても白米なのに、上から「これは白米です!」と
何枚もラベル貼ってるのと同じ事なんですよね。

この句。気まぐれ亭いるかさんの句に憧れてお詠みですよね。
でも、このお題って『俳句ポスト365』の上級なんです。
そして、行事の分類の季語は、詠むの難しいんですよ。何故なら季語に
内包されている情報量が多く、未経験だと不利な面がありますので。

失礼を承知で心を鬼にして書きますけども、
易しめの時候、天文、動物、植物の季語でもしっかり詠めてないのに
行事の季語に挑んでも、破綻させずに詠める訳が無いんですよね。
季語に内包されている多い情報量とカブらない様にさせるのが難しいので。

道路の舗装で例えると基層、中間層、表層で俳句もできてますが、
基層がしっかりしてない表層の道路を大型車が走ってる様なもので、
俳句という道路が陥没して、読者が穴に落ちて大ケガしちゃうんですよ。

基層は俳句の型、日本語の11品詞と文法、季語の分類などの基礎的な知識。
中間層は、句面から、矛盾せずに導き出せる句景。
表層は句面。

作者に「実際に見てみたいです」とお書きなのに、何故「小川から小さな舟に
乗って運ばれてくる盃を干す、そのときの心地」が「詠める」んですかね?
経験してもないのに、心地なんてどうやって分かるんですか?って事なんですよ。
以前に、「詠む」という単語の意味はお教えした筈です。
この句は、「俳句を詠んだ」とは言わないんですよ。何故なら感動の核、
つまり詩が何も無いんだから。心にも無い事を句面に起こせる訳が無いんですよ。

私めの句は、曲水の元が「禊」だと知って、「えっ? そうだったんだ!」という
感動があったんで詠めたんですよ、あの句面で季語「曲水」を。

気まぐれ亭いるかさんも、上級者とは思えない程の迎合ぶり。
これではどちらも上達しませんよ。

素直な感動の景を、感動の気持の真実を季語にぶつけて、素直に詠みましょうよ。
最初から詩情を付けようとカッコつけなくても、詩情は勝手に付いてきますから。
飾れば飾る程、逆にスカスカな空虚になるのが俳句という短詩の特徴なんですよ。

以上でございます。お目通しいただき、感謝いたします。
 

点数: 1

「木蓮の蕾野良着のがやがやと」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 木蓮の蕾野良着のがやがやと

 
こんにちは。貴句、拝読いたしました。

できれば晩乃さんの様にお詠みいただければベストですけど、最初からそこまで
行けなくてもこれで良いですよ。これが良いですよ。これこそが、「短詩」の原点。

野良着姿の人達が会話する「そろそろ、あの木蓮が咲きそうですなあ」、
「いやぁ、待ち遠しいですね」との声が聞こえ、畑の傍らに停められた軽トラ、
積まれた農具、野良着の体温、汚れ具合まで感じられるかの様です。
作者コメントを拝見するまでは町内行事とは存じませんでしたがそれに関係無く、
季語「木蓮」が堂々たる句の主役として輝いていますよ。

「上手く詠めないな…」と悩んだら、是非この句を思い出していただきたいと私めは
強く思います。余計な飾りも、作者心情の押し付けも、説明も一切無い。
あるのは、心が込められた17音の句面だけ。しっかり景が立ち上がっております。

本当は、頂いたコメントにお返事するつもりでしたが、この様にお詠みになれる力が
おありなのでしたら、書かなくても良いのではかと私めは思い留まりした。

心地好い景色、話し声が句面から伝わって参りましたので、
評価は「最高」にいたしました。これぞ「シンプル・イズ・ベスト」。

以上でございます。お目通しいただき、ありがとうございました。
 

点数: 1

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