「独活の香や母は忙しき夕餉前」の批評
回答者 慈雨
添削した俳句: 独活の香や母は忙しき夕餉前
鮒の甘露煮さま、こんばんは。
うどですか、いいですねー!とても鮮明に映像が浮かんできます。
ほっこりした日常の1コマを切り取っていて、いいなと思いました。
決して悪くはないのですが、 やや「伝えすぎている」気がしました。
もう少し読者に想像の余地を残すと、奥行きのある句になる気がします。具体的には、
「夕餉前」という時間情報を伝える必要があるか?
「忙しき」という母親の様子は読者の想像に託してもいいのでは?
ーーといったところです。
たとえばですが、
・独活の香や厨に通る母の声
とすると(なお様の提案句に似てますが)、「母の声ってどういうものだろう?『ふんふんふん♪』とご機嫌で鼻歌でも歌っているのかな?それとも『忙しいんだから手伝いなさい!』と言ってるのかな?」と読者は色々想像を巡らせてくれると思います。
そういう余白も、俳句の楽しさの一つではないでしょうか。
作者として「正確に伝えたい部分」と「読者の鑑賞に任せる部分」を考えると、同じ句材でもバリエーションが広がってくると思います!
・厨から独活のかをりと母のこゑ
またよろしくお願いいたします。
点数: 1