俳句添削道場(投句と批評)

ハオニーさんの添削最新の投稿順の11ページ目

仕事終わらぬ我を睨みし扇風機

回答者 ハオニー

添削した俳句: パソコンの仕事睨みし扇風機

おそらく、好意的に読めば伝わります
ひねくれている私だと、「パソコンはいろいろお仕事が出来てうらやましいなー ワードとかエクセルとか(」と言いつつ、首振って涼しくする役割の扇風機が睨み付けているというコミカルな場面が浮かびます

扇風機が睨み付けている理由は、「ちゃんと仕事しているか」のはずです
ならば「仕事が終わらない感じ」か「仕事をサボっている感じ」の人物を想像させる言葉がないと、正確には伝わりません

サボっている感じなら
やりかけの仕事を睨む扇風機
とすれば、お目付け役の感じも想像できる範囲には入りました

終わらない終わらないという感じなら
上五字余りの型だけど
仕事終わらぬ我を睨みし扇風機
とすれば作者さんの意図に近いものができます

俳句の基本は、インターネットでも書物でもいろいろ言っていますが...
1冊くらいは初心者向けの本の内容を読んでみるのがいいと思います
5冊くらい読むと分かりますが、80%くらいは同じこと言っているものです

点数: 1

蚊帳の内マリオネットとなる右手

回答者 ハオニー

添削した俳句: 蚊帳の奥マリオネットとなる右手

不穏な句ですね

なんか、蚊帳で急性の病気にかかってしまった解釈はしようと思えばできますが...
蚊に刺されて暴れている解釈の方が現実味ありますね

疑問はあります
平たく言うと蚊帳はサイコロみたいな形で四方八方から蚊の侵入を防ぐものですから、蚊帳の奥とは存在する場所なのか...
蚊帳の内、の方がいいかもしれません

点数: 0

初嵐朝の波頭の渦白し

回答者 ハオニー

添削した俳句: 秋風の強く波頭は白き渦

なるほど、鳴門海峡じゃなくても渦はあるのですね
渦が生まれるほどの強い秋風のようですね

ならば「秋風」は弱い気がします
秋風は秋に吹く風全般を言いますが、時に爽やかに時に身に染みるような風です
勢いよく吹く風とは言い切れません

風は俳句にとって欠かせない要素ですから、風にまつわる季語や季語以外の言葉はたくさんあります

今回、夏はそういう景色ではなかったのに、秋になってこのような景色だった
と仮定して季語「初嵐」を使います
初嵐…秋になって初めて吹く強い風
秋の嵐という季語と違い、特別な感じがあります

秋風でもなんとかなりますが、風を使いこなせてこそ感情をしっかりと風に託すことが出来ます
風の名前は侮れません

点数: 2

鰯雲来て山際に残る青

回答者 ハオニー

添削した俳句: 天の青残し群れなす鰯雲

鰯雲と聞いたら、空はイメージできるものです
だから青空と使うのは避けたのですね
それは賢明な判断であったと思います
徹底的に句の説明に書いてある景色を追求すれば、「天」も「空」も言える音数がなくなります

鰯雲が群れているように見える、というのは「鰯」という魚をイメージしていただくと、当然そうだよねと分かります

「鰯雲が空を覆い、鰯雲と山との間に僅かに青が残っている」
というならば、「山際」と具体的に書く必要があります

手直しした句は「どんな青が残っているのか?」と読み手に「青空」を想像していただけるよう「残る青」と体言止めにしました
わずかな青空と空を覆いつくそうとする鰯雲を感じさせるには、「鰯雲」か「青空」のどちらかを想像してもらうよう仕向けるのが一番です 

点数: 3

新涼や湯飲みに麦茶残しつつ

回答者 ハオニー

添削した俳句: 新涼や昨夜の麦茶の飲み残し

たぶん長い説明です

季語2つとは、なかなか難しい作戦に走りましたね
季語2つ以上入れるのが上級者向けと言われるのは、季語の持っている世界観をうまく共存させることが難しいからです

それを踏まえた上で、なぜ上級者は成功させることができるのか...
季語の強弱というものがありまして、「新涼」は強い秋の時候の季語です
一方「麦茶」は夏の季語ですが、時候の季語と比べると少し弱いです
季語の強弱を考えてバランスを取ることが出来れば、季語2つ以上でも収まります

この俳句に秋の季語と夏の季語があることの問題点
新涼や/昨夜の麦茶の飲み残し
この句の説明にもある通り、「秋になって涼しくなり、麦茶を飲む量が減った」ということですから、秋の俳句とするのが妥当です

夏と秋の変わり目だからといって、軸足はどちらかに置かないとまずいです
今回は秋に軸足を置かないとどうにもなりせん
その点で季語「新涼」は適しています
そして「麦茶」の持つ夏のイメージは、秋の俳句とは相容れないため、夏の季語らしさは消す必要があります

個人的にどうしても気になる問題点
「飲み残し」は説明的です
何を見て「飲み残し」だと判断したのか、それを描く方が効果的です
「昨夜」もそれほど必要な情報ではない気がします
麦茶という脇役の季語を飾ると、主役の季語「新涼」が活きません

この手直しの提案は、相当考え込みました
句の説明が事細かにあった分、まだ助かりました

点数: 1

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