俳句添削道場(投句と批評)

ハオニーさんの添削最新の投稿順の9ページ目

鍬の柄に止まる蜻蛉の二十匹

回答者 ハオニー

添削した俳句: 鍬の柄にとんぼや羽を下向けて

切れ字「や」が機能していない理由が分かりました

鍬の柄に止まっているトンボ
→トンボが羽を下に向ける

ここからは「とんぼ」の何に感動したかがよく分かりませんから、音数合わせがメインにされた切れ字「や」に見えるんです
鍬の柄にとんぼ
で既に体言止めという名目の切れが入っているとも言えます

取り合わせをやるとしたら
鍬の柄に来る羽音やギンヤンマ
なんてこともやれるのですが、これは描写よりも感情が前に出ていますね

「羽を休める」とまで音数を使わずに、蜻蛉の規模を入れることも可能です

鍬の柄に止まる蜻蛉の番かな
鍬の柄に止まる蜻蛉の二十匹

などいろいろと試せます

蜻蛉は1匹?
と気になったので、そこから疑ってみました

点数: 1

三度目の恋を見守る扇風機

回答者 ハオニー

添削した俳句: 扇風機君との恋を見守りて

恋と扇風機、なかなか不思議な組み合わせですね
私はこういった組み合わせをしたことがなかったです

扇風機君(せんぷうきくん)と読めちゃうのが少し悩ましいです
もうひとつ、詩歌の「君」は意中の人です
当然その人に「恋」をしているでしょう
「恋」を外す手直しは既にありますので、私は「恋」を残す手直しを考えます

この句は、扇風機という季語のイメージや余韻がなく、むしろ恋愛のイメージが最後まで残ります
扇風機を最後に持ってくると、季語が主役になることができるでしょう
季語が主役になっている方が、作品としては評価されやすいものです

「恋を見守る扇風機」で12音分は完成しました
ここは川柳の経験が確実に活きます
面白い5音分のフレーズを考えて、その上にくっつけてみてください
いろいろと考えているうちに、ビビッと来るような、作品と呼べるようなものが生まれるかもしれません
距離感はもちろん、川柳由来のアイディアも上手に俳句に取り入れられるようになったら、俳句も上手くなっているでしょう

ちなみに、川柳苦手で俳句得意げな私がやるとこの程度です
三代の恋を見守る扇風機
「祖父母、父母、そして僕と彼女、その三代を見守ってくれた古びた扇風機の映像」

三度目の恋を見守る扇風機
「首をふる扇風機が、熱い夏の恋を『やれやれ、またかよ』と言う感じで見守っているみたいな様子」

点数: 3

「耳朶に触れマリオネットとなる夏夜の添削お礼」の批評

回答者 ハオニー

添削した俳句: 耳朶に触れマリオネットとなる夏夜の添削お礼

蚊は一番短い季語ですからね
小ささゆえに存在が目立つのです

季語が夏夜だと、寝苦しさかな?と想像出来ますが...
蚊といえばもうあの羽音、吸血、潰れた悲惨な姿などなど、たった1音でイメージできます
壊れたマリオネットのようになるのも分かります
人類を一番多く殺しているわけですからね

赤道の近くの国では蚊は「マラリア」という厄介な病気を媒介する昆虫です
だから、日本から送られた蚊帳も使われていますし、蚊帳という存在が一年中欠かせないものだそうです

農学部出身ですからその手の知識はあるのです

点数: 0

亡き母よ風に咲える彼岸花

回答者 ハオニー

添削した俳句: 彼岸花母に手向けて風に揺れ

伝わってはいます
「手向け」のおかげで分かる面もありますし、そのせいで理屈っぽい面も出ています

なんといっても「手向け」という表現が説明的なんですよね
川柳なら説明っぽくなっても分かりやすくすることに比重を置くようですが、俳句は目の前の映像を自分の目に映ったまま表現することが大事です
彼岸花が風に揺れる、と言いたいはずなのに、「母に手向けて」が間に来ることで映像が分断されることも気になります

彼岸花が風に揺れて、亡き母が笑ってくれたのかもしれないと重ね合わせるなら、「咲(わら)う」という擬人化が一番です
彼岸花は咲いていて当然ですが、「咲う」を使うだけの理由を作れそうですから、覚悟して使いましょう 擬人法は失敗すると無残なことになるテクニックですから
「手向け」を消すと、母が生きているのか亡くなっているのか分からないため、はっきり「亡き母」とします
風、揺れる、音数の都合上片方しか使えないため、「風」にしました

余談
体言止めのほうが、動詞で終わるよりも余韻がある気がする

点数: 1

遠き日の亡き母の笑み彼岸花

回答者 ハオニー

添削した俳句: 彼岸花母の笑顔が揺れている

母の笑顔が揺れている
これは解釈の仕方によっては、狂っている母親説が出ますね
揺れている理由がわからないため、その原因を考えるとこういった作者さんの予想もしない解釈が生まれます
私のように誤解される経験が多い人ほど、こういったことはよく分かるものです

俳句は17音しかない短い詩なので、基本的に短く言えることは短く言いましょう
亡くなった母の笑顔が揺れている
→亡き母の笑み

彼岸花亡き母の笑み○○○○○
○○○○○亡き母の笑み彼岸花
元の句が12音分でいえました
あとは5音分を自由に使えます

彼岸花と母の笑顔だけでは、この句の状況が分かりません
5W1Hのどれかを補えば、読み手が想像しやすくなります
Who(誰が)は亡き母なので、補わなくてもいいかなと

たとえば、When(いつ)を補うと
遠き日の亡き母の笑み彼岸花

Where(どこで)を補うと
病室の亡き母の笑み彼岸花

いろいろやってみて、ああでもないこうでもないとやっていると、ふとしたときにすごいものができるかもしれません
健闘を祈ります

点数: 5

ハオニーさんの俳句添削依頼

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