「光たつフェンスの霜に夜や明けぬ」の批評
回答者 長谷機械児
添削した俳句: 光たつフェンスの霜に夜や明けぬ
イサクさん、「花道を」句に添削ありがとうございます。
追悼句として意識しすぎて、舞台を格好良く退場するイメージから離れられませんでした。「決める」いいですね。
御句について。
「夜や明けぬ」。“あさまだき”でも“あけやらぬ”でも“あさぼらけ”でもなく。
「や」で「夜」にアクセントを置きつつ、助動詞「ぬ」で夜明けが完了も示しているので、「光立つ」を夜明け前の景として見るか、明けたあとの陽を受けた景と見るか悩みます。
夜の景なら、光が際立っていた美しい夜の霜だったが、その夜は明けてしまった、という句として、
夜明けの景なら、曙光を受けて光際立つ霜を目にして、夜が明けたのだなあ(と実感した)、という句としても読めそうです。
それぞれの読みごとに、以下のようにしてみました。
光たつフェンスの霜の夜や明けぬ (夜の景)
光たつフェンスの霜に夜の明くる (夜明けの景)
さらに「ぬ」が否定の助動詞という読みは、さすがにないでしょうが…(そうなるとN先生の動画にあった「サタン離れぬ」句のようなことに)。
今後ともよろしくお願いします。
点数: 2