「西よりの風に乗りたる黄砂かな」の批評
回答者 げばげば
添削した俳句: 西よりの風に乗りたる黄砂かな
こんにちは。
いつも勉強させていただいています。
御句、黄砂がきてますね。つらい。
上五が、風の説明になって、天気予報的事実を伝えているのがもったいないです。上五をずらして、何か詩情を載せていくというのも手です。
たとえばオノマトペ。存在するオノマトペもありますし、
がうがうと風に乗りたる黄砂かな
自分の感覚でオノマトペを生み出すのもひとつです。
ぜりぜりと風に乗りたる黄砂かな
または、感情語を排除する俳句の中で、感情をあえて乗せて、虚の真実に寄せるのもひとつです。これは客観描写としてそのままが良しという伝統系の先生の考え方もあるので、なんとも言えないですが。
かなしみの風に乗り来る黄砂かな
さびしげに風うなりたる黄砂かな
黄砂乗せくる朝風のぶあいさう
今は風と黄砂なので、要素を出してドラマに展開するのも一つです。
ふるさとの風に乗りたる黄砂かな
失職の風に乗りくる黄砂かな
喪の明けて風に乗りくる黄砂かな
すいません、実景をみていないので、改作の要素があります🙇♂️ご自分のベストの上五をいろいろ試してみて、推敲していく過程で、何かを掴む瞬間があるかもしれません。
それこそ句作のたのしい瞬間です!
点数: 2