「秋の暮ぽかんと開く焼却炉」の批評
こんにちは。
他の方のコメントにも少しずつ触れつつ、読み解いていきます。
げばげば様ご本人からの自句自解が出ませんように(笑)
★山本山になっていて、焼却炉だけではなく、秋の暮もぽかんと開いているのか?
⇒山本山かどうか?と言えば、「ぽかんと開く」は「秋の暮」にはかからないのではないかなあ・・「焼却炉」が独立しすぎてしまう。とはいえ、上五下五に五音名詞という形は、そう見えやすいのでしょう。ここは意見が分かれてもいいと思います。
そして、山本山に関わらず、取り合わせの俳句ですので「秋の暮もいっしょにぽかんと開いているのかもしれない」という受け取りはアリと思います。
★「業火に焼かれる」or「使われていない焼却炉が役割を果たさずにぽかーんと存在している」
⇒どちらもキャッチできるのが作者の力量&受け手の度量、だと思いました。こういうの良いですね。勉強させていただきます。
★上五下五を名詞の型どちらか開きたい
⇒良い指摘だと思いました。上五下五がどちらも五音名詞の形は要注意ですね。リズムが良いように見えて、あまりよくないので・・
で、受け取り方は(侮辱や差別にならない程度に)受け取り手の自由という前提で、みなさんからあまり出ていない点。
私は初読から、この句の「開く」を動きと受け取っており、「今目の前で焼却炉がぽかんと開いた」という動きのある句と受け取りました。
燃えているのかどうかと言えば、「ぽかん」という語感からは燃えていなさそうに感じています。たった今開いたなら、近くには人がいるでしょう。焼却するゴミを投入するために開けたところでしょうか。季語「秋の暮」はゴミや人物にもかかってきます。夜になってやっと落葉掃除が一段落、という想像もできますし、夜通し何かを燃やし続ける作業の人なのかもしれません。
この句に唯一無二の季語が「秋の暮」かというと、動くというか取り合わせは他にもありそうに感じます。季語「秋の暮」ありきの作句とすれば、ここは難しいところですね。
・秋の陽をぽかんと開く焼却炉
添削のお礼として、イサクさんの俳句の感想を書いてください >>
またまた久しぶりの投句になります。
ヒッチさんからリクエストいただき投句させていただきます。
俳句生活サイトは秋の暮が兼題と発表されたので、こちらにも秋の暮投句させていただきます。みなさんよろしくお願いします。