「ぐあぐあと聞こゆ鳥語や渡り鳥」の批評
回答者 イサク
添削した俳句: ぐあぐあと聞こゆ鳥語や渡り鳥
おはようございます。
オノマトペからして鴨の仲間でしょうか?
◆一物仕立ての句にありがちな形で、この句は「季語の説明」になっているのではないかと思います。「季語の説明」はできるだけ避けたいですね。
この句の場合「ぐあぐあと渡り鳥」の十音で同じ光景ではないかと思います。
中七まるごと、他の描写に使えますね。
想像できることを「説明しすぎ」るのは、受けとった相手の理解力を信用していないということになります。季語と受け手を信用して省略していきたいところです。
◆「聞こゆ」は下二段活用なので、連体形は「聞こゆる」になります。
「鳥語が聞こえる」という意味ならば「聞こゆる鳥語」が正しいと思います。とはいえ、説明しすぎで省略したい箇所でした。
季語「渡り鳥」を信じて「鳥語」は省略し、コメントにある「一斉に降りて来る」は言わなければわからない可能性があるので、そちらを描写する提案句です。
・ぐあぐあと降り来たりけり渡り鳥
本音では「ぐあぐあと」も説明っぽいのでカットして推敲したいところ。
ちなみに「鴨来たる」という季語に変えれば「ぐあぐあと」は完全に省略可能だと思います。
点数: 3