「ぬるし東風運ぶ古家の記憶かな」の批評
回答者 イサク
添削した俳句: ぬるし東風運ぶ古家の記憶かな
こんにちは。はじめまして。
句とコメントを拝読しました。細かいところと、大きなところと、両方あります。
◆まず、俳句は十七音しかない短い詩なので、過去のことと現在のことを同時に詠んで「良い俳句」とするのは至難の業です。可能かもしれませんが、お勧めはできません。
一般的には「現在のことを詠む」か、「過去のことを現在と見立てて詠む」か、という句が多いと思います。
◆上五「ぬるし」は終止形なので「東風」につながりません。「東風がぬるい」と言いたいのであれば、連体形で「ぬるき東風」、あるいは上五で切れを入れるなら「東風ぬるし」でも。
◆「東風」は【春】の東からの風で、季語だけでも【暖かさ】を感じる季語です。わざわざ「ぬるい」と説明すべきかどうか?俳句は短いですし、受け手が勝手に想像してくれそうなら、説明は省略できるという考え方もあります。
提案句はコメントに寄せて、「引越後の家に、むかしと変わらないような東風が吹く」という感じで。
・あたらしき家なつかしき東風来たる
点数: 2