「荒土を押しのけ痩せのアスパラや」の批評
回答者 慈雨
添削した俳句: 荒土を押しのけ痩せのアスパラや
ネギ様、こんばんは。
細った野菜に向ける作者の温かい眼差しが伝わってきて、ほっこりしました。ありがとうございます。
俳句として気になった点をいくつか失礼します。
◯切れ字「や」を句末で使うことはほとんどありません(全く例がないわけではないですが、上級者でも避けるくらい難しいテクニックかと)。
「や」は詠嘆とともに、句を一旦区切ったり場面を切り替える効果があるのですが、句の最後では区切りを入れる意味がないためです(ざっくりした説明ですが)。
普通は上五、たまに中七で使うイメージです。
◯季語の省略は賛否あると思います(私はあまり気にしない派ですが)。
自分で楽しむ分にはいいですが、人に見せる句ならば省略せず「アスパラガス」とした方が無難かと思います。
◯「押しのけ」という力強い言葉と「痩せのアスパラ」にギャップを感じますが、これは敢えて狙われましたかね?
◯「荒土」は音数的に「こうど」ではなく「あらつち」でしょうか?それぞれ意味が異なるようですね。
「荒土(あらつち)」と、前句のコメントにある「肥料不足の土」は微妙に意味が違う気がしますが大丈夫でしょうか?
・痩せ土になほまつすぐとアスパラガス
・ひょろひょろとアスパラガスの伸びにけり
句意が変わっていたらすみません。
またよろしくお願いいたします。
点数: 1