俳句添削道場(投句と批評)

辻 基倫子さんの添削最新の投稿順の6ページ目

蹂躙に堪えざる大地運動会

回答者 辻 基倫子

添削した俳句: 運動会蹂躙さるるグラウンド

鈴蘭様
 御作品、「蹂躙」という猛々しい言葉が印象的な句ですね。鈴蘭様が試行錯誤の末この言葉を使われたのだな、と感じました。とても興味深い作品です。
 「蹂躙」には暴力的に荒らす、とか、領土などを侵すという意味がありますね。私はここから、国家間の侵略戦争などを思い浮かべ、運動会というのどかな場面をあえてこのように表現したところが面白いと思いました。
 ただ、運動会にグラウンドだと、少々つき過ぎ感があり、字数も長すぎるので、「大地」という言葉を使って提案句を考えてみました。いかがでしょうか。
 ところで、私の「美術展覧会」の句に、とてもすてきな提案句をありがとうございました。
 「水晶の尾が逃げてゆく美術展」。この句が私の脳みそから出てきたものだったら、どんなに嬉しかったでしょう。鈴蘭様の素晴らしい語彙力とセンスが心からうらやましいです。もし近所に住んでらしたら、脳みそをいただきに行きたいくらいです。
 実は、つい1週間ほどまえに金子兜太の解説集を読んだので、気づかないうちに影響されていたのだな、と、鈴蘭様の講評を読み、気づきました。それも見抜かれていて、本当にびっくりしました。そこで、わたしなりに推敲したものをまた投稿します。御覧いただけたら嬉しいです。
 

点数: 1

「弁当も場所取りもなく運動会」の批評

回答者 辻 基倫子

添削した俳句: 弁当も場所取りもなく運動会

なお様
 今日、早速私の「后の月」の句へのコメントをありがとうございました。
自分ではありありと見えている光景も、他の方のには奇妙に感じられる、ということがよくわかりました。なるほど、奇妙な句、奇妙な発想かもしれない、と思い直しました。ありがとうございました。

点数: 1

秋の暮ぽかんとしてる焼却炉

回答者 辻 基倫子

添削した俳句: 秋の暮ぽかんと開く焼却炉

げばげば様
 開閉式の焼却炉は、使われなくなって久しいですね。御作品から、何も燃やすことがない、冷え冷えとした焼却炉が、晩秋の夕暮れ時に佇んでいる様を想像しました。定家の「見渡せば…」の歌を思い出させる、季語の効いた名作だと思います。
 焼却炉には、昔は様々な紙、木材、枯れ葉など身近な物を入れました。それらが真っ赤に燃える様を見送りつつ、大切なものが煙となる無常観を無意識に感じていたのだな、と、この句から気づきました。今や、そんな無常観すら感じることがなくなった、虚無の世界を、焼却炉が「ぽかんとして」感じている、そんな句のように思いました。季節はますます寒くなる晩秋が、やはりぴったりだと思います。
 だから、提案句として、中七の「開く」を「してる」という擬人化、しかも話し言葉で置き換えてみました。もう焼却炉でなくなったソレは、行き場を失った人のようにぽかんとしている、と読みたかったので。
 鑑賞が長くなってしまいました。読んでいただけると嬉しいですが…。
 ところで、私の「しなやかな」の句に、温かいお言葉をありがとうございました。自分が作った俳句は自分の子のように大事に育てなければいけないのに、あの句を勝手にダメな子扱いしていたのだな、と気づきました。
 大阪の美術館で、拙句を思い出していただける、というお言葉をいただいたので、私はいつもの山道を、風に負けずに暖かく歩けそうです。
 ありがとうございました。
 

点数: 1

秋爽か丹田に来る四方の風

回答者 辻 基倫子

添削した俳句: 秋爽か丹田意識深呼吸

餡ころ餅様
 御句、丹田と秋爽かの取り合わせに引かれました。共感を呼ぶさわやかで力強い句ですね。
 ただ、惜しいように思うのは「意識」「深呼吸」が一般的な言葉だから、筆者の実感として伝わりにくいことです。提案句はちょっと大げさですか?私も「丹田」で一句作ります!お互い頑張りましょう!
 ところで、拙句にコメントをありがとうございました。「尻尾」にこだわりたいのは、心の中にいつまでも残る、芸術の生々しい魅力を象徴化したかったのです。率直なご意見、なるほど、と思いました。

点数: 2

「らーめんのびゆーんと伸びて秋の空」の批評

回答者 辻 基倫子

添削した俳句: らーめんのびゆーんと伸びて秋の空

感じ様
 御句、ラーメンが秋の爽やかな空気の中で、とてもおいしそうですね。食べ物は、誰よりもおいしそうに句にすべし!と昔教わりましたが、感じ様の句はまさにその代表的な句、すばらしい、と感じました。
 ところで、私の「松林図」に、ごもっともなご意見をありがとうございました。
参考にさせていただきます。

点数: 1

辻 基倫子さんの俳句添削依頼

最新の投稿順に並んでいます。回答が付いた投稿が先頭に移動します。

うりずんや島々囲む波一重

回答数 : 5

投稿日時:

風を追ふ風に羽根あり梨の花

回答数 : 2

投稿日時:

地下道をめぐる響きや蝶の昼

回答数 : 1

投稿日時:

桃開くたそがれ時の羽化として

回答数 : 1

投稿日時:

蔦若葉ランプの奥に司令室

回答数 : 4

投稿日時:

辻 基倫子さんの添削依頼2ページ以降を見る

その他の添削依頼

マフラーはタータンチェック夫退院

作者名 中村あつこ 回答数 : 3

投稿日時:

タナトスと戦う我が祈る夏

作者名 友也 回答数 : 0

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鳥啼きてすなはち春の生まれけり

作者名 ヒッチ俳句 回答数 : 9

投稿日時:

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