蹂躙に堪えざる大地運動会
回答者 辻 基倫子
添削した俳句: 運動会蹂躙さるるグラウンド
鈴蘭様
御作品、「蹂躙」という猛々しい言葉が印象的な句ですね。鈴蘭様が試行錯誤の末この言葉を使われたのだな、と感じました。とても興味深い作品です。
「蹂躙」には暴力的に荒らす、とか、領土などを侵すという意味がありますね。私はここから、国家間の侵略戦争などを思い浮かべ、運動会というのどかな場面をあえてこのように表現したところが面白いと思いました。
ただ、運動会にグラウンドだと、少々つき過ぎ感があり、字数も長すぎるので、「大地」という言葉を使って提案句を考えてみました。いかがでしょうか。
ところで、私の「美術展覧会」の句に、とてもすてきな提案句をありがとうございました。
「水晶の尾が逃げてゆく美術展」。この句が私の脳みそから出てきたものだったら、どんなに嬉しかったでしょう。鈴蘭様の素晴らしい語彙力とセンスが心からうらやましいです。もし近所に住んでらしたら、脳みそをいただきに行きたいくらいです。
実は、つい1週間ほどまえに金子兜太の解説集を読んだので、気づかないうちに影響されていたのだな、と、鈴蘭様の講評を読み、気づきました。それも見抜かれていて、本当にびっくりしました。そこで、わたしなりに推敲したものをまた投稿します。御覧いただけたら嬉しいです。
点数: 1