俳句添削道場(投句と批評)

みつかづさんの添削最新の投稿順の113ページ目

「淡雪の舞ひて静けき墳丘墓」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 淡雪の舞ひて静けき墳丘墓

 
凡さん、おはようございます。貴句、拝読しました。

季語「淡雪」と墳丘墓(ふんきゅうぼ)の以下は読み解けました。
・色を含めて石塚の硬さと淡雪の柔らかさの対比
・淡雪はすぐ解けてなくなるけども、歴史上の人物か残した実績、
古墳は残り続けるとの対比

ただ、動詞「舞ふ」が季語「淡雪」の、形容詞「静けき」が名詞「墳丘墓」の
説明の域をそれぞれ脱し切れていない(=2つある事でクドい)ので、
少なくとも片方を削るのは如何でしょうか。私めなら両方削っちゃうかも。

私めからの添削提案は以下でございます。作者コメントに寄せる方向で3案。

A:淡雪や合掌に組む石の墓
B:淡雪や五百の石の合掌形
「こんなズルいやり方があるのか」という方法の提示でございます。字余りします。
C:淡雪や合掌形石室古墳

A案の特徴
・「合掌に組む」を動詞化した点が最大の特徴
・古墳を造る行為・祈りの意図まで読者に想像させる事ができる
・「舞ふ」、「静けき」を削り、情報過多を解消
・古墳が単なる対象物ではなく、人間の営為の痕跡として立ち上がる
A案の効果
・歴史的・文化的背景を読者が補完できる
・雪と石の対比(柔らかさ・硬さ)はやや背景に回るが、
 行為の手触りで心理的奥行きを演出
・過去と現在の時間的重層感が出易い
A案で読者に立ち上がる情景
・春の淡雪が降る中、誰かが死者の為に石を組んだ跡が静かに残っている
・物理的景観+人間的感情の両方が暗示される

B案の特徴
・「数」を強調する事で、古墳群のスケール感を即座に提示
・具体的な数字で圧倒感を与えると同時に、全て合掌形であるという不思議さも演出
・行為や心理の描写は薄め、景としての存在感を重視
B案の効果
・視覚的印象が強く、読者は数の多さと秩序の美を感覚的に理解
・雪との対比や柔らかさ、硬さの質感は想像に委ねられる
・冬の静寂や時間の流れも暗示されるが、心理的奥行きより景色的効果が主体
B案で読者に立ち上がる情景
・広大な古墳群の雪景色
・500基の整然とした石の並びと淡雪の柔らかさの対比
C案の特徴
・「季語+対象」の最小構成。情報は極限まで削ぎ落とされる
・読者の想像力に依存する分、余白が最大
・元句の核(淡雪・古墳群・歴史性)は壊さない
C案の効果
・読者に自由に情景・心理・歴史を補完させる
・情報量を抑えた分、俳句としての「切れ」や余韻が強調される
・雪と石の対比、過去の人々と現在の観察者の視点も
 読者の心の中で自然に立ち上がる
C案で読者に立ち上がる情景
・淡雪の中に立つ古墳群
・対比や歴史的文脈を読者の心で補う事で、俳句の余韻が深まる

総括
A:心理的・行為的奥行きがある、人物の痕跡を意識させる
B:視覚的・量的圧倒感が主体、景としての力強さがある
C:最小構成で余白を最大化、読者の想像力に委ねる伝統的俳句的アプローチ

Aは心理重視、Bは景、圧倒感重視の重視、Cは余白、余韻重視
アプローチが違いましたので、3案の提示とさせていただきました。

ご参考になれば幸いです。

次に、拙句「煙草の火消しし瓶なる薄氷」にコメント、ありがとうございます。
https://weblike-tennsaku.ssl-lolipop.jp/haiku/corrections/view/33528

「私は数学が大の苦手で、文法も公式の様に見えてきて中々覚えられません。
ね・ね・ぬ・ぬる・ぬれ・ねよの内、文の流れに合うのはこれ…程度ですので…。
やはり文法もしっかり勉強しないとダメですね」とコメントなさっておいでですが、
ご心配には及びません。
何故なら、国語Ⅰ古典は一見すると覚える量が多くて大変そうに見えますが、
実は体系化して覚えようとする事で、覚える量自体は激減いたします。
流れで合わせるのではなく、意味で活用形を合わせる。これが大切です。
近々noteに書きますので、ご参考になれば幸いです。
本当に覚える量は少ないですから。
高校1年から29年経った私めでも未だに殆ど覚えている位ですから、
どれ程カンタンで少ない量なのか、ご想像いただけると思います。

以上でございます。お目通しいただき、感謝いたします。
 

点数: 1

「春雨の灯や濃きマンデリン所望」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 春雨の灯や濃きマンデリン所望

 
ゆとりろさん、お早うございます。貴句、拝読いたしました。

お気持ちはとてもよく伝わって参ります。
寒い日は私めもホットコーヒー飲みたい(笑)

ただ、ちょっと惜しいなと私めは思いました。2点。

①:「灯」が分かりにくい。
街灯の可能性もありますし、昼食や夕食の食卓に灯ってい明かりの
可能性もあります。でも、そうではないんですよね。
句の核は作者コメントにお書きですので、
無関係に見える店内の描写をわざわざする必要あるのかな? が1点め。

②:春雨が料理名にも見える
①との関連で、「灯」で食卓の連想が出て、1日の出来事として
春雨が料理名にも見えるんですよね。
「春雨スープ飲んで、まだ温かいコーヒーが飲みたい? 作者は風邪ひいてるの?
お大事になさってくださいね」の様な解釈も、句の字面上不可能ではありません。
これが2点め。

私めからの添削提案は、上記2点の誤解を防ぐ方向でございます。

・春雨や濃きマンデリン所望しき(文語調を維持。過去形と春雨の進行形の対比)

下五は「注文す」も考えられますが、やや直接的過ぎるかなと考えて、
この形でのご提案といたしました。

句の核は作者コメントの「雨の日の肌寒い午後」、
「熱い濃い目のコーヒーが飲みたくなりました」でしょうから、それ以外の
部分なら問題無く触れるという判断でございます。ご参考になりましたら幸いです。

以上でございます。お目通しいただき、感謝いたしましす。
 

点数: 1

「QRコードの冴ゆる駐車場」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: QRコードの冴ゆる駐車場

 
独楽さん、お早うございます。お久しぶりでございます。貴句、拝読いたしました。
句材は面白いと私めは思いました。

1点。季語「冴ゆ」。
皆さん季語としての意味に目を捉えがちですが、冷静に一単語として見ますと、
動詞「冴ゆ」は以下の意味を持っております。
それが、季語の怖さでもあると私めは思うのです。
① 冷え込む。しんしんと冷える
② 澄んで見える。澄んで聞える
③ (心が)純粋で澄む

②の意味が厄介でして、元句では「冴ゆ」が連体形「冴ゆる」で駐車場に
係っている事に由り、自然に次の様な誤読の危険性が生じております。
・視覚的:駐車場のアスファルトや停めてある車が澄んで見える
    (光が反射して明瞭、凍結や霜の様な質感も想起)
・聴覚的:エンジン音や周囲の物音が澄んで聞こえる
    (寒い季節は音が良く通る為、澄んだ物音が駐車場まで聞えてくる)
これは、作者が意図するところではない筈ですよね。ですが、そうも読めてしまう。

「QRコード」は8音使いますので、
字余りや破調を無理に避けようとしない方が良いと思われます。

私めからの添削提案は、「季語であると同時に動詞である冴ゆ」による誤読を
消しながら、初春の季語に変更する提案でございます。季語のニュアンス的に2案。
上五を4音で切る破調でございます。

A:春寒(はるさむ)駐車場のQRコード
B:遅春(おそはる)駐車場のQRコード

どちらもギリギリ添削に収まっていると思います。語順入れ換えの効果は以下。
・「駐車場のQRコード」で句が閉じ、読者の視線は自動的にQRコードに集中する
・「手元にあるのに出庫できない」という状況やイライラ、待たされる心理をも、
 読者の幅の余白として句に持たせられる(Bの方が待たされてる感あり)
・具体的対象をアップで切り取った印象になる為、心理的臨場感が増す
・寒さや季節感が手元の操作や体感と結び付く形になり、
 日常的風景と季語の心理的連関が強化される
・駐車場の看板であっても、「QRコードが使える」との便利さを読者に想起させる

月極め駐車場ですので、「機械の反応が遅くて待たされる」ニュアンスです。
月極め駐車場では、入出庫の順番待ちはあまり無いでしょうから。

もし、実際の句景と句意が違っていたら、お教えいただければ幸いです。
添削案が全く変わってきますので。

以上でございます。お目通しいただき感謝いたします。
 

点数: 0

「秋風や列車漂う紅葉かな」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 秋風や列車漂う紅葉かな

 
こころさん。初めまして、こんばんは。貴句、拝読いたしました。

私めは、季重なりよりも「列車漂う」の措辞。これが怖かったです。
「漂う」という動詞は「ゆらゆら動いている。落ち着かない。不安定である」という
意味を持つ単語なんですよね。
つまり、「作者が乗っている列車は脱線してしまうのか? と季重なりよりも
作者の身の安全が心配になります。

「秋風」と「紅葉」の様な季重なりは、俳句にある程度なれてからなさる方が
技術的な上達ステップとしては良いのですが、2句目にして添削で外すのは
野暮ですから、両方残しましょうかね。季語の重ね方さえ間違えなければ、
季重なりは問題とはなりませんので。
(ただ、間投助詞「や」と終助詞「かな」のダブル詠嘆は位相が同じなのでマズい)

私めからの添削提案は以下です。2案。

A:秋風を行く列車の野紅葉かな(やや強めの秋風のイメージ)
B:秋風に行く列車の野紅葉かな(穏やかな秋風のイメージ)

これで「漂う」問題と、「や+かな」問題は解決。
句の文脈より、主季語は「紅葉である」と読者に伝わるでしょう。

私めからのアドバイス。
このままでは作者コメントが短過ぎて、
「作者が何故、何にどの様に感動なさったのか?」がコメント陣には精査できず、
添削のし様がありません。何故なら、作者コメントは添削の際の
一次資料になるからです。作者コメントと句の字面を比較・検討して、結果、
「言葉が足りていなければ「添」え、言葉が多過ぎれば「削」ぎ、作者が句で元句で
伝えたかった内容に句の字面を寄せて良さを引き立てるのが「添削」」だからです。

ですので、作者コメントは詳細に書くと良いと私めは思います。
少なくとも5W1Hが読者に分かる様に言語化してお書きになる。
これができなければ、句も構造化して言語化できませんから。

以上でございます。お目通しいただき、感謝いたします。
 

点数: 1

「淡雪の舞ひて静けき墳丘墓」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 淡雪の舞ひて静けき墳丘墓

 
凡さん、こんばんは。再来失礼いたします。
拙句「降らずなる春雪や野は白きなり」にコメント、ありがとうございます。
https://weblike-tennsaku.ssl-lolipop.jp/haiku/corrections/view/33504

<少々長文になり、あまり俳句には関係無いコメントまで~
実はですね。作者コメントは詳しくお書きになる方が良いのですよ。
何故なら、コメント陣は「作者コメント」を一次資料にして
句の字面と作者コメントの乖離幅を精査いたしますので。
「関係無さそうに見えて、実は重要な情報だった」という事もよく起こります。
作者コメントの内容が充実していれば充実している程、
「作者が句で表現なさりたかった事」の核が把握し易く、読解方向が多岐に亘った
場合、添削案を幾つかの角度から分けて提示する事が可能になります。
そして作者コメントが短ければ短い程、空疎であれば空疎である程、
それが困難になる訳です。

<ご説明にあった、「昼下がり」は初学の私にはどうしても読み取れませんでした。ご心配無く。
私めの作者コメントに書いてあった(何とも寒い昼下がりだなあ)は
いわゆる独白部分で、これは全く句の核ではございませんので、
読者が読み取る必要は全く無いのでございます。
「昼間なのに寒い」と念押ししているだけですので。
朝だろうと夕方だろうと問題は無い訳で。

そして、遅くなってしまって非常に申し訳ございませんが、
別の拙句にお書きくださった「起こる風邪」と「風邪起こる」も、
倒置表現になっている場合はお気になさらずとも大丈夫でございます。
何故なら微差ですので。
それよりも、「句の核(作者の感動の核)」を把握する事が最も大切でございます。
それさえ読み落とさなければ大した問題にはなりませんので。

以上でございます。幾度もお目通しいただき、感謝いたします。
 

点数: 1

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