俳句添削道場(投句と批評)

みつかづさんの添削最新の投稿順の129ページ目

「ゆとりろのゆの落款や牡丹の芽」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: ゆとりろのゆの落款や牡丹の芽

 
ゆとりろさん、こんにちは。

この度は天選での市の文化祭への出展決定、まことにおめでとうございます。
心よりお祝い申し上げます。
後程、恐縮ながら、ゆとりろさんへのお祝いと、これからのご活躍を祈念し、
折句を発表したいと考えております。

貴句、拝読いたしました。

とても良いですよね。理由は以下の3点。
①:「ゆの落款」との、とても具体的で個人的な「点」
市の文化祭、初めての短冊、お手軽なスタンプ。
この等身大のお喜びを説明的な言葉ではなく、「ゆの落款」だけで
表現なさいましたよね。『手触りのある詩情』ではないかと私めは思います。

②:季語「牡丹の芽」との同期(シンクロ)
牡丹の芽は小さくとも「赤色の力」を秘め、
爆発的な開花を予感させる季語ですよね。
初めて、トップに選ばれた喜び(ゆの落款)と、これから俳句の世界で
大きく咲こうとする作者自身の姿を、牡丹の芽の「紅い生命力」に重ねられ、
季語が単なる「飾り」ではなく、作者の心境を補完する「外部ストレージ」として
機能していますよね。

③:「や」の切れ字によるエネルギーの常駐
ここで詠嘆なさったのが上手いですよね。喜びが手に取る様に伝わって来る様です。
スタンプの色の「ゆ」と牡丹の芽の赤色が、読者の脳内で鮮やかに
多重的に重なりますよね。17音という限られたメモリの中で、
これ程までに豊かな色彩をパッキング。非の打ち所が全く無いですよね。

このまま味わいたいと、私め思います。

以上でございます。お目通しいただき、感謝いたします。
 

点数: 0

「桜木に真深き傷の在りにけり」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 桜木に真深き傷の在りにけり

 
凡さん、こんばんは。貴句、拝読いたしました。

元句のままでも作者の感慨は伝わってくるのですが、一点難しい判断かなと
私めは思いました。

と申しますのは、例えば夏井先生が『プレバト!』で仰られたお言葉より、
「柿」は晩秋・植物の季語ですが、「柿の樹」、「柿木」と書くと
季語ではなくなります。
それと同じ理由で「桜」晩春・植物の季語ですが、「桜木」は季語になるのか
どうか微妙なのかな、と。手持ちの『新版 角川季寄せ』にも
載っておりませんでした。もし、お手持ちの歳時記に春の季語として
載っていたのであれば元句は直す必要は無いのですが、そうでなければ
明確に春であると分かる季語が別途必要なんですよね。

念の為に、私めからの添削提案です。桜の傍題の「春花」(はるばな)で。

・春花や樹には真深き傷の在り

作者コメントにお書きの「一際大きな古い木~幹の途中から折れ曲がったような
独特の形です。若木の頃幹が折れかかり、人の手を借りたか、
自力かで立ち直り成長したようです」を鑑みるなら、生命力を表す為に
「木」ではなく「樹」の方がより適してるのではないかと考えました。

また、作者コメントにお書きの「他の木と変わらず、毎年見事な花を咲かせます」。
桜と分かる季語であれば春花でも何でもアリですが、花と樹の傷を対比させる事で、
その桜の樹の歴史も感じさせるでしょうし、真深い傷にも負けない力強さが
より表現できるのではないかと、そこから樹の育ち具合、幹や枝の曲がり具合も
読者が補完してくれるのではないかと私めは思いました。

蛇足ながら、6月以降は桜並木にご注意ください。何故なら、モンスズメバチは
桜の樹洞に巣作りするのが大好きですので。
近寄る際は、刺されない様にハチミツを手土産になさってくださいね。

以上でございます。お目通しいただき、感謝いたします。
 

点数: 3

「春陰や報道も無く兵士逝く」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 春陰や報道も無く兵士逝く

 
村井もこりさん、こんばんは。貴句、拝読いたしました。

私めからのコメントは要らないとの事ですが、今までの貴句の中では
最も胸打つものが在りました。
何時までも戦争が起きている事への作者の悲しみ、憤り、怒りが
せつせつと伝わって参ります。
今までの貴句とは全く構造が違い、句面に過不足が無いんですよね。

惜しいのは2点。中七の包含の助詞「も」と、下五の語順。

兵士の死を世界中に伝えるものは報道で、それ以外に何があるの?という事に
なっちゃいますよね。新聞もネット配信も報道ですので。
そして、動詞で終わっていますから、名詞の季語「春陰」(春の曇り空)と
亡くなった兵士との明暗がボヤけちゃうんですよね。

上記より、私めからの添削提案は以下です。大きく変える必要は無いのかな、と。

・春陰や報道の無き逝く兵士

所有の格助詞「の」に変えて、形容詞「無し」を連体形に変えて、「逝く」と共に
兵士に両方係らせて、兵士のアップで終わらせます。
これにより、亡くなる兵士の頭上に広がる「報道されない、どんよりとした
春の曇り空」の重みが、よりダイレクトに読者の脳内に早く立ち上がります。
「ニュースへの不満」だけでなく「一人の命の消滅」という普遍的な悲劇に
句のグレードが上がり、季語「春陰」とガッチリとしたパッキングに変わります。
どんよりとした空の下、誰にも知られず消えていく命。
「社会的な忘却」と「物理的な死」の二つの属性によって虚無感が上がりますよね。

良い句だったのではないでしょうか。

以上でございます。お目通しいただき、感謝いたします。
 

点数: 1

「麗らかや砂跳ねてなお四股の音」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 麗らかや砂跳ねてなお四股の音

 
佐和さん、こんばんは。貴句、拝読いたしました。
私めも村井もこりさんに同意です。違和感ありました。

砂が跳ね上がるとしたら、足を「ドン!」と下ろした瞬間の震動に因るんですよね。
村井もこりさんが仰った通り、四股の際の足はゆっくり上げますので。

季語も遠過ぎますかね。
村井もこりさんが仰った通り、稽古場は麗らかではなく、力士達は必至ですので。

他はカブりますので省略いたしまして、私めからの添削提案は2つ。
語順と季語を変えるものです。添削ですので、砂は入れておきます。

A:四股の音(ね)に砂跳ね上がる春朝よ(四股の音から入る場合)
B:春場所や四股の音(ね)に跳ね上がる砂(季語から入りたい場合)

Bの場合は、稽古は朝に済ませてるでしょう。Bも季語は春朝や春暁はアリです。
Aは、季語は春暁(三春・時候)や「春曙(しゅんしょ)かな」もありますね。
古語でも、自動詞(ラ行四段活用)なので「上がる」でOKです。
※ 他動詞ならガ行下二段活用の「上ぐ」の連体形「上ぐる」、
口語なら「上げる」となります。

以上でございます。お目通しいただき、感謝いたします。
 

点数: 1

「砂日傘モグラの神の暇乞い」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 砂日傘モグラの神の暇乞い

 
西住さん、こんばんは。貴句、拝読いたしました。

結論から申し上げますと、その句面では誰1人として映画『肉弾』には
辿り着けません。何故なら、季語「砂日傘」との取り合わせなので。
「砂日傘」は海水浴の時、日影を作る為に砂浜に挿し込んで使う大きな日傘。
ビーチパラソルの事。つまり、平和でないとできないレジャーに用いる道具です。

西住さんが句でお伝えなさりたいのは、『肉弾』の一場面ですよね。
ならば、それを素直にお書きになる方が、読者に伝わるのではないでしょうか?
元句のままですと、読者は「海水浴場でモグラでも見付けたのかな?
(暇乞い=死ぬの?)」位にしか思えませんでしょう。

岡本監督が描いたのは、不条理な戦時下の「生」と「死」のリアル。
砂日傘で戦時下なんて、一体誰が想像なさいますでしょうか?
戦時下と平和は真逆ですよ。

添削はハッキリ申し上げて不可能ですので作句例を残しますが、1点助言。
「読者が景を組み立てられる様に、単語の意味を調べたら句意が分かる様に
お詠みください」

A:海岸を守る陸軍若き夏

どうしても「モグラの神」を入れるなら、例えば以下。

B:学徒なるモグラの神の挑む夏
C:敵阻むモグラの神の若き夏
D:敵潰すモグラの神の若き夏

A~Dは全て「特攻兵(若者)」という実体と「夏」という季語を直結させており、
映画を知らなくても、読者は「本土決戦の焦燥感」が正しく想像し易くなります。
こうしてこそ、岡本監督への尊敬・敬意でしょう。

作者コメントはあくまでも読解の答え合わせ、添削の一次資料に過ぎませんから。

以上でございます。お目通しいただき、感謝いたします。
 

点数: 1

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