「春の風ピザ窯烟る川辺かな」の批評
回答者 みつかづ
添削した俳句: 春の風ピザ窯烟る川辺かな
ネギさん、こんばんは。貴句、拝読いたしました。
ピザ美味しそうですし、その場が楽しそうな感じが伝わってくる様に
私めには感じられました。
それだけに、ちょっと惜しい気もいたします。2点。
①:季語「春の風」+名詞「川辺」による屋外読みの危険性
前句の作者コメントに、以下の様にお書きでいらっしゃいました。
「川辺の店は、春の陽気と人の賑わいで活気立っていました」
という事は、店内であってキッチンカーではないですよね。
この句面では、店内のイメージにはならないのではないか?という点です。
理由は、季語「春の風」は三春・天文の分類で外の印象ですし、
川辺も屋外だからです。
天文の季語は季節を問わず、殆どが屋外に見分できるものですので。
②:動詞「烟る」による切れ、係りの曖昧さ
自動詞「烟る」はラ行四段活用。つまり、終止形と連体形が同形でございます。
文脈から連体形であると解釈するのが妥当ですが、終止形で切れていて三段切れとも
解釈できてしまいます。かといって、「烟るピザ窯」とすると
三段切れ確定になるジレンマがあり、それも難しい。
私めからの添削案は、上記2点の問題解決の方向でございます。
A:店内に烟るピザ窯春の昼(屋内確定の安定・安全型)
B:声満てる烟るピザ窯春の昼(抽象回避・活気暗示型)
C:混雑の店のピザ窯春の昼(煙を残す動勢保持型)
※ 夕食の場合は季語を「春の夕」や「春の夜」にお変えいただければ幸いです。
Bはタ行四段活用の自動詞「満つ」の已然形+存続の助動詞「り」の連体形
他動詞「満つ」はタ行下二段活用
「烟る」が句の核なのかどうかは前句の作者からは決め切れず、無くても特に
問題は無さそうですが、一応入れる案も提示いたしました。これなら、
「屋外」との誤解はほぼ無いでしょうし、季語の手前で軽く切れています。
ご参考になりましたら幸いです。
以上でございます。お目通しいただき感謝いたします。
点数: 1
