俳句添削道場(投句と批評)

ハオニーさんの添削最新の投稿順の18ページ目

千年の風間をそびえ立つ木犀

回答者 ハオニー

添削した俳句: 木犀のそそり立ちたるこの世かな

金木犀と銀木犀は別物だそうですね
これは銀木犀のことを言っているのでしょう

下五よりも先に...
「そそり立つ」が気になります
この言葉には「ビンビン」といった意図にそぐわないニュアンスもあります
「そびえ立つ」の方がいいのでは?と思います

「この世かな」と詠嘆するとかっこよく見えますが、時間経過よりも「素晴らしきこの世界」という空間的な広がりが先に出てしまいます
季語「木犀」よりもそちらが目立つのは、何か違う気がします

手直しの句は、あえて字余りで「木犀」の存在感を出す方法をやってみました

点数: 1

身に入むや中トロつまみ背伸びせん

回答者 ハオニー

添削した俳句: 回る寿司トロを摘まんで背伸びして

中トロ人気は強いものです
マグロは売れてもあまり利益にならないと調べたことがあります
赤字覚悟で仕入れるのは、「ない」と言えないネタだからでしょう

気になるところが1点
どれを季語として使っているのか、これがまず分かりません

寿司という季語を回転寿司と使っているため、季語ではないと私は考えます
鮪は冬の季語としてありましたが、トロだけでは季語としてどうかと思います
「中トロ」「ネギトロ」「トロサーモン」「ブリトロ」など、トロのつく寿司ネタはけっこうあります

「回る寿司」も「中トロ」も季語じゃなければ、とても楽です
回る寿司を外して、明確な季語を入れれば成立します

今回は秋の時候の季語「身に入む(みにしむ)」を試してみました
食後の寂しさが少し出たような感じがします

点数: 1

新米を噛みしめる歯の小刻みに

回答者 ハオニー

添削した俳句: 失敗を新米噛みしめ糧にする

お初にお目にかかります、ハオニーです

早稲の品種は新米の時期ですね
この句に出てくる方は、間違いなく晩成な方でしょう

日記帳に書き留める句なら、「失敗を」が分かりづらいと思います
「糧にする」で何か失敗したのかと推測はできますから、「失恋を」「叱責を」「嘲笑を」などもう一歩踏み込めば、その時の感情がリフレインされるでしょう

これを作品レベルまで持っていくには
説明くさい句は作品と呼べないため、大鉈を振るう必要があります
つまり
原因「新米を噛みしめる」→結果「糧にする」
という因果関係を解消しなくてはいけません

結果「糧にする」も、曖昧な「失敗を」も消します
「新米を噛みしめる」というフレーズが残りました
ここに「歯の小刻みに」とくっつけてみます

これで、失敗して悔しさと新米を噛みしめる様子がイメージ出来るようになりました
さらに、新米を嬉しがって食べている家族の様子かもしれないとも想像できます
(これは私の弟にどんな句か聞きました)

作品とよべる俳句の多くは、読み手が多様な解釈が出来るものです
100人が100人同じような解釈をするピンポイントの作品もありますが、それはプロでも難しい領域です

点数: 2

満月はGPSかもしれない

回答者 ハオニー

添削した俳句: 満月のGPSや地球号

満月自身がGPSのように電波を出して、混沌としている地球を導いてくれるかもしれない
というSFな句ですね

「満月」「GPS」「地球号」と名詞が3つ陣取っているため、全部使って直すのは無理があります
「この混乱した地球号を」と説明にはありますが、この句から「混乱したこの世界の標になるかも」と思わせればいいと私は考えますので、「地球号」を削ります

助詞の使い方が違う気がします
満月のGPS→満月がGPSを持っている、満月にあるGPS
満月はGPS→満月自身がGPS
意図としては「は」の方が近いでしょう

満月はGPSかもしれない
俳句というより自由律ですね
GPSが6音のため、少し型に収めづらいことが困ったところです

点数: 1

球児らの汗も供えて月を待つ

回答者 ハオニー

添削した俳句: 球児らの汗も供物か夕月夜

お初にお目にかかります、ハオニーです

「球児らの汗」は映像として成立します
しかし、「球児らの声」は聴覚情報として句に盛り込めます
「月をテーマにしたい」という志もありますし、月を目立たせるようにしたいと思います

夕月夜は時間を主軸とした季語です
夕方という時間情報を強調した季語ですから映像や聴覚情報と一緒だと、背景になりやすいのです
球児らの声高らかに/夕月夜
球児らの汗乾きゆく/夕月夜

原句も尊重したい、月を主役に立たせたいため模索しました
仮に、月見をする前の光景だとして
球児らの汗も供えて月を待つ
仮に、酒呑みしながらだと
球児らの汗も肴ぞ月見酒

球児といって昼間を思わせておいて、夜の光景という衝撃の展開は個人的に好きです
驚きを発生させるメカニズムを知っていることは強みです

点数: 1

ハオニーさんの俳句添削依頼

最新の投稿順に並んでいます。回答が付いた投稿が先頭に移動します。

カーナビのかすかな狂い遠花火

回答数 : 2

投稿日時:

行けど行けどトロッコ列車遠花火

回答数 : 4

投稿日時:

水温む三十八度線あたり

回答数 : 49

投稿日時:

陽炎や連敗後のホームゲーム

回答数 : 11

投稿日時:

添削の礎いずこ蝉時雨

回答数 : 18

投稿日時:

ハオニーさんの添削依頼2ページ以降を見る

その他の添削依頼

望台の音なく遠し華厳滝

作者名 竜虎 回答数 : 8

投稿日時:

赤とんぼUFO如き動きなり

作者名 シゲ 回答数 : 5

投稿日時:

網棚にノート忘れた受験の日

作者名 かなで 回答数 : 3

投稿日時:

添削依頼をする!

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

▼添削依頼された俳句の検索

▼添削と批評(返信)の検索

ページの先頭へ

俳句添削道場の使い方。お問い合わせ

関連コンテンツ