俳句添削道場(投句と批評)

ハオニーさんの添削最新の投稿順の19ページ目

遠距離の君とスカイプ夏の月

回答者 ハオニー

添削した俳句: 夏の夜や月見て語るスマホ越し

お初にお目にかかります、ハオニーです
月はいつでもそこにいて見守っているかのようだ
そのような気持ちが感じられます

しかし、そんな月なのですが秋の季語です
この場合、「夏の夜や」と切れ字が使われているので夏の俳句をつくろうとしていたのでしょう
月を外すか「夏の月」として夜を外すかして季語2つの状態を解消する必要があります
この句の場合は季語2つ共存できません

もうひとつ、「スマホ越し」が表現として分かりづらいです
スマホ越しに誰と会話しているのか分からないため、遠距離恋愛の恋人とはすぐに結びつきません
そこで詩歌の世界で意中の人を表現する「君」と言うと、その疑問は解消できます
さらに、どんな「君」か分かりやすい言葉を選べば、読み手の想像はある程度思い通りになるでしょう

通話、スカイプ、LINE電話など、スマホ越しに相手と語る方法はいろいろあるのですが、その中でも俳句らしくない「スカイプ」を試してみます

遠距離の君とスカイプ夏の月
うつむいた君とスカイプ夏の月
など、意外とスカイプが悪目立ちしないものです

点数: 2

片恋の君をくすぐる風さやか

回答者 ハオニー

添削した俳句: 君をくすぐる風もどかしくふれる

じれったい感じは見事に出ています
これは相当ヤキモキします

季語がないことも問題ですが、「もどかしく」という表現がどこかずれている方が気になります
思い通りにならずにじれったいという意味ですから、いっそ思いを伝えてしまおうか?というニュアンスとは違う気がします

「君をくすぐる風」は詩的にも美しいため、これはいいと思います

さやか(爽か→秋の季語・爽やかの傍題)という季語を用いて、「ひょっとしたらこの作者さんは片思いしている人に思いを伝えるのかも」と読み手に想像していただくことにしました

点数: 2

「秋の暮れ知らずに今日もまわり道」の批評

回答者 ハオニー

添削した俳句: 秋の暮れ知らずに今日もまわり道

私はひねくれものですから、この句を「夕方になって徘徊している老人の句」だと受けとりました
そして、回り道する理由が書いていないため、工事でもしているのかな?という解釈をしました

この句に出てくる人物がどこへ行くか分からないから徘徊の句と読まれてしまいます
私の中にあるひねくれた解釈が出来ないよう、軌道修正します

「家路」「帰路」「集会所」などと言えばどこから来たのか、どこへ行くのか、どちらかが入るため分かりやすくなります
そして「友と」とあるので、これはいれましょう
複数人では徘徊はしないので、そのイメージは完全に払拭できるでしょう

秋の暮友と遠回りの家路
ここに具体的な映像を足すことも可能です
秋の暮友と川沿いの家路
秋の暮友と遠きに黒む海

点数: 2

初恋のごとく櫨紅葉にかぶれ

回答者 ハオニー

添削した俳句: 初恋の如くに一葉櫨紅葉

ごとく俳句は悪い、という人はけっこういます
私は「ごとく俳句は慣れている人向け」だと思っています
ごとくを入れると五七五の定型が崩れやすいのです

「初恋」を例えに使っていますが、比喩は万人が理解出来るものじゃないと読み手が混乱します

初恋の何が問題かといいますと...
初恋=実らなかった、いまだに初恋引き摺っている、叶った
初恋には人それぞれの捉え方があります
富士山や桜のように、だいたい同じようなものをイメージするとは思えません

そしてその万人の初恋のイメージを全て受け止めてくれる季語ならいいですが、櫨紅葉はそういう季語ではありません
櫨はウルシの仲間ですから、「失恋を引き摺っている」とか「触ると危険な恋だった」という、危ない感じの初恋が似合うと思います(これは個人的な感想です)

その部分を「一葉」を削って強調します
初恋のごとく櫨紅葉にかぶれ
初恋のごとく櫨紅葉の真っ赤

点数: 2

本の虫二百十日を臥してをり

回答者 ハオニー

添削した俳句: 夕餉冷む二百十日の本の虫

季語「二百十日」は立春(近年は2月4日頃)から数えて二百十日目のことで、およそ9月1日頃を表しています
ここで疑問に答えます
季語「二百十日」は「季語の移り変わりの目安」が本意であるため、イコール台風が来ている状況ではありません
台風の前触れを思わせる時候の季語です

さて、この句の疑問点へ参りましょう
「本の虫」の意味が2つ考えられます
1.本に夢中になっている人
2.本についている糊を食べる虫(紙魚...シミ)
この句の「本の虫」を2の意味でとられると、意図とは違う作品になります

私のやり方で提案します
本を読みふけっていたら、朝昼晩関係なくご飯は冷めるよね→「夕餉冷む」はその通り
削ったところに具合が悪いという意図を入れることに

本の虫二百十日を臥してをり
これなら「本の糊を食べる虫」という解釈はしづらくなります

点数: 3

ハオニーさんの俳句添削依頼

最新の投稿順に並んでいます。回答が付いた投稿が先頭に移動します。

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