俳句添削道場(投句と批評)

ハオニーさんの添削最新の投稿順の14ページ目

月明を絵本と眠る我が子かな

回答者 ハオニー

添削した俳句: 秋月夜えほん枕に夢の中

お初にお目にかかります、ハオニーです
仕事が遅くなってしまうこと、よくありますよね

手直しの句は、この句意に近づけるようにしています
句意を見てすぐに「我が子」は入れようと決めました

そのときに問題となることが2つありました
一つは、秋の季語である「月」もしくは「月夜」に「秋」とつける必要はないということです
句意に「月の光が照らす」とあるので、「月明(げつめい)」という月明かりを意味する言葉を私は採用しました

もう一つは、枕も夢の中も「眠る」というイメージがかぶっていることです
句意には枕も夢の中も書いていなかったため、「眠る」で問題ないと判断しました

今回、「開かれた絵本」「眠っている我が子」「月明かりが照らしている様子」など、ここに焦点を当てて強く描こうと出来るところがたくさんあります
スケッチをすることをイメージすると、月明かりという形状の曖昧なものを本気で描く人もいれば、絵本という小さなものに全力を注ぐ人もいます

ただ、こういう場合は人物に焦点を当てると非常に楽です

先に「月明を」として月明かりの空間を描きます
次に人物と動作とものを入れます
「絵本と眠る我が子」
最後は俳句らしく「かな」と詠嘆してみます
これで一応句意はおおかた入ったと思います

点数: 5

鉱山は廃れて沈み行くすすき

回答者 ハオニー

添削した俳句: 鉱山の廃れしままに芒原

少し高校生レベルの国語で修業してきましたハオニーです

廃墟となった鉱山の暗さということは、芒原はくすんだ金色のような寂しさを持っていますね
芒という漢字が「薄」じゃない理由は伝わります

このままでもいいのですが、「ままに」の部分が解釈に困りました
廃れ「る通りに」
廃れ「るにつれて」
廃れ「たので」
ままに、をどう使うかが不明瞭ですが、恐らく「廃れるにつれて」という時間経過だと思います
「ままに」をはずして、時間経過を出す手直しを考えてみました

点数: 2

月光やうつむく祖父と大仏と

回答者 ハオニー

添削した俳句: 月しょって手元酒見る仏かな

お初にお目にかかりますハオニーです
月しょって、という表現がユーモラスですね
これはこれでひとまず面白いです

月しょって、は「本当に月を背負っているのか」と本気にするひねた性格の方もいるでしょうね
そのあとすぐに手元へ行ってしまうから、私のように「月を背負う」という比喩に突っ込む人がいるのです

仏が「大仏」と「なくなった方」を掛けているのはすぐに分かりました
ここで敢えて「亡き祖父」と書いてみます

亡き祖父と月を背負いし仏かな
亡き祖父と月とを背負う大仏ぞ
これで「大仏」と「亡き祖父」とを重ね合わせようとしている感じは出ます

月しょってが重要ではない場合は作戦変更です
月ではなく月見酒という季語を使い
大仏も月見酒せん亡き祖父と

敢えて倒置法で「亡き祖父と」を後ろに置きます
これで「じいちゃん、大仏様と月見酒しているのかな? それなら寂しくないよね?」というニュアンスは入りそうです

さらにもう一段階
月光で行きましょう
月光や酔うたる祖父と大仏と
月光やうつむく祖父と大仏と

これであの日の祖父が大仏のようだ、という意味が入ったような感じがします

いろいろやってみましたが、この中にピンとくるものはありましたか?
現時点で一番「これだ」と思っているものを手直しとして載せておきます
まだまだ私は考えますよっ!(

点数: 2

亡き夫の微笑む夏の別れかな

回答者 ハオニー

添削した俳句: 夢暁の誠のしるべあなかしこ

この句を数年後の作者さん自身が見たとき、すぐに意味を理解できるだろうか
と考えれば、この句がいい句か問題のある句かは分かるでしょう

それではこの説明を活かした句をお見せしたいと思います
「亡き夫」「笑顔」「7月24日」
このあたりを活かします
夫と書いて「つま」とも読めます
「おっと」と読まない方が整うのです

笑顔にも種類があります
大笑い、苦笑い、微笑み、愛想笑い...
一番近そうな「微笑み」でいきます

別れを連想させることができる「7月24日」らしい季語を入れます
7月24日は夏の終わりが近いので「夏の果(なつのはて)」という季語が使えそうです
しかし、果の一字がイメージが良くないため「夏の別れ」を使います

亡き夫(つま)の微笑む夏の別れかな
こうなると、季語「夏の別れ」が亡くなった旦那様との思い出や記憶を呼び起こしてくれる効果も期待できます

思い出を再現しやすい俳句になっていれば幸いです

点数: 1

からからと秋の落葉のかけくらべ

回答者 ハオニー

添削した俳句: からからとかけくらべする落葉かな

特にここがおかしいという部分はこの句にはありませんね

ただしこれは枯葉という季語があるため、冬の俳句です
「秋の落葉」となると秋の季語となれます

俳句とその説明の間に僅かな違いがあるため、少し手を入れてみます

「する」「かな」をうまく消して「秋の」を足します
からからと秋の落葉のかけくらべ
これで僅かなところは直りました

しかし俳句の説明を「冬だ」と言い切れば、あの句はしっかりと生きます
「落葉は冬の季語だったのか」と覚えていただければ幸いです

点数: 2

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