俳句添削道場(投句と批評)

イサクさんの添削最新の投稿順の1475ページ目

「後ろ髪引かるる様に散る桜」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 後ろ髪引かるる様に散る桜

こんばんは。

◆まず最初に、
 >「引かれる」だと散文的な気がして「引かるる」としました。
 コメントにあるこの部分の件です。

 【引かれる】は口語で、【引かるる】は文語ですが、
 ★どちらかがどちらかよりも散文的ということはありません★
 まあ、初心者さんが「【文語】だと雰囲気がよく、それっぽく見える」と思ってしまう気持ちはわかりますけれど・・

◆コメントと句がおかしなことになっておりまして、
 「後ろ髪引かるる」のは作者(自分)です。これはコメントでも「切ない気持ち」と言っています。
 ですが、直後に「ように散る桜」と意味が変化して、桜の散り方を表現する文章になっています。
 そもそも、作者が「桜に後ろ髪を引かれている」(受動)ので、
 【桜】が主体なら「(作者の)後ろ髪を引く」(能動)なのではないでしょうか・・・?
 句の状況に、主体の一貫性がなく、混乱しそうです。

修正するとしたら
1.自分主体にして統一
2.桜を主体にして統一
どちらかを選んで統一しましょう。

ちなみに1.は「自分が主役の日記みたい」になりがちなので、お薦めはしません。
それでも1.とする場合の場合
・後ろ髪引かれてをりぬ桜散る

2.の場合
・後ろ髪引くごと桜散りにけり

こんな感じでしょうか。

点数: 1

「丸皿に醤油を弾く本鮪」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 丸皿に醤油を弾く本鮪

こんばんは。はじめまして。

まず先に季語の問題から。
元来「鮨」が夏の季語なのは、「熟れ鮓」「押し鮨」などの夏にも耐える保存食だったから、という事情があり、現代の鮮魚を生で使った「寿司」が季語かどうかは難しいところがあります。
ここは俳句の先生によってもいろいろ考えられているようで、正直、人によって言うことが変わります。

また、「鮪」が冬の季語なのは、近海の鮪は冬場が旬と考えられていたからです。現在の通年出て来る冷凍の鮪が季語かどうか、という問題も実はあります。
(遠洋漁業で獲られた鮪は、必ず一度は船内で冷凍されますので・・・)

なので「鮪寿司」が季重なりかどうかは、正直なところ、受け取る人の季語への思想によるところが大きいと思います。

私は「そもそも季語かどうか怪しい」と判断しつつ「作者が(冬・夏の)季語だと主張するならしょうがない」と思うかな・・?

で、句全体の方です。
句そのものは、「鮪」を季語とすれば「季語ひとつ、五七五のリズム」という最低限のことはできていますし、意味もわかります。ここまではGoodです。
なので、次の段階へ。

◆「丸皿(の上)に醤油を弾く本鮪(があります)」という散文(普通の文章)の説明がほとんどでして、あまり俳句の良さがないなあ・・というのが正直なところ。

◆御句は回転寿司をテーマにしたとのことですが、
 「回転寿司だと100%わからせるように説明する」のは、俳句では少々難しいです。俳句は説明を嫌いますので・・・
 昔の回転寿司なら「レーン」「コンベア」などの単語を使えばよいのですが、最近は回転せずにベルトで直接届くスタイルも多いですし・・

全体で言えば、回転寿司を説明したい気持ちが勝ってしまって、俳句という形を使って「寿司の状況を説明する」ことで終わってしまっているのが問題だと思いました。
俳句の良さは「状況を説明する」ことよりも「人を感動させる」ことにあります。
なので、俳句を作る際の発想を変えてみたいところ。

「回転寿司の鮪」で感動するとしたら、見た目とか味とかでしょうかね?
たとえば「醤油を弾くことに感動」したことにしましょうか。

・わが卓のまぐろ醤油を弾きけり

点数: 1

「野に出でてひそり水路の桜かな」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 野に出でてひそり水路の桜かな

こんばんは。

◆ 「ひそり」が「野に出でて」という自分の行動か、「桜」か、どちらにかかるかわからない形ですね。

 作者の気持ちはたぶん「ひそり水路の桜」だと思うのですが、
 そうすると。
 「ひそり水路の桜」というのは擬人化的な表現です。
 「野に出でて」という自分の行動に「ひそり水路の桜」という擬人化が繋がっていることになります。
 なおかつ、その句を「かな」という、句の全体を包むような詠嘆で締めているということになります。

 なかなか混乱いたしますね・・・

少なくとも「かな」ならば、句全体を自分の主観にするか、桜を主役にするか、という配慮が欲しいところです。
「かな」を諦められるなら、切れを入れればなんとか・・・

・野に出でて水路をゆけば桜かな
・野にありてひそり水路の桜かな

・野に出づるやひそり水路に咲く桜

点数: 2

「花の無き辺りを蝶の諦めず」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 花の無き辺りを蝶の諦めず

こんばんは。

「辺り」のあたりが音数調整?説明?に感じますね。
ここを描写にできたら句の映像の解像度が上がりそうです。

・花の無き野原を蝶の諦めず
・花の無き水路を蝶の諦めず

点数: 1

「道のべに傘をたためば蝶の来て」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 道のべに傘をたためば蝶の来て

こんばんは。

気になるのは上五での「道のべ」という場所の特定でした。
雰囲気で単語が選ばれているように感じました。
この上五が下五「蝶の来て」ともっと響き合えば、良い句になりそうな予感はあります。

ダメではないですが推敲ポイントとして
◆中七「~~めば」の順接確定条件の効果の是非
◆下五「来て」の連用形止めの是非
特に下五連用形止めは好みの差がありそうです。

・下町に傘をたためば蝶の来て
・ぶぁさぶぁさと傘をたためば蝶来たり

点数: 2

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