俳句添削道場(投句と批評)

イサクさんの添削最新の投稿順の1454ページ目

「三回忌うなじへぽたり春の雪」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 三回忌うなじへぽたり春の雪

こんばんは。

◆御句はいわゆる「山本山」です。
 「三回忌(が)うなじへぽたり」という突飛な意味の可能性が発生しています。

 意味だけを考えれば「うなじへぽたり春の雪」だろうなあ・・・と思うのですが、五音の季語の場合は季語だけ下五に置かれることもよくありますし、俳句にはオリジナリティを求める作もありますので、「三回忌うなじへぽたり/春の雪」という読みの可能性が残ってしまって、句だけでは判断できず、作者でなければ否定できません。
 これが山本山という形の欠点です。

◆で、山本山になってしまっている理由のひとつに、上五下五の両方が五音名詞のための三段切れっぽさ、というのがあります。
 上五下五の両方が五音名詞の形の弱点、と言えます。
 その形がダメなわけではありませんが、こういう弱点があるということは覚えておいた方が良いです。

 この句の場合は中七と下五の意味が繋がっているので、中七と下五の間に助詞を置くか、上五を明確に切るか、まずはシンプルな回避方法と言えます。

・三回忌襟へぽたりと春の雪
・三回忌やうなじへぽたり春の雪

点数: 2

「デザートに凍った柿で春隣」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: デザートに凍った柿で春隣

こんばんは。

前の句でも指摘されておりますが「春隣」は冬の季語です。
https://weblike-tennsaku.ssl-lolipop.jp/haiku/corrections/view/29488
冬の句をお詠みでしょうか?

わかって冬の句を詠んでいるならばよいのですが、さすがに三月。「春隣」という季語が効かなくなってきております。

上五中七もどちらかといえば報告文。
そこに、お気に入りの季語を置いただけ?という感じの構成。
もう少し俳句であること、韻文であることを意識したいところです。

点数: 2

「初雷や出自を問わぬ触れ太鼓」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 初雷や出自を問わぬ触れ太鼓

こんばんは。

わかりやすい弱点がいくつか見える句になりました。

1.『初雷は、出自を問わぬ触れ太鼓だと思います』という散文に近い形になっています。

2.コメントによれば「初雷は触れ太鼓のようだ」という比喩なのですが、「や」に切れを感じるので、「初雷」を中七下五が比喩しているようには感じにくかったりします。

3.比喩を使った季語の説明の形の句ですが、「大きい音」=「太鼓」という、普通の人も考えそうな連想の範囲内の比喩のため、受け手に感動が少ないです。
 季語を説明する形の句は、想像するより難しいので注意してください。俳句ではよく「季語を説明するな」と学びます。

4.コメントの「虫も鳥も獣も人間も関係なく」は「出自を問わぬ」という言葉では想像できないと思います。ここは言い回しを変えすぎているのではないかと思います。

ひとまず、1、2、4を回避する形で
・万物の触れ太鼓めく初雷(はつかみなり)
という例を考えましたが、

それよりもコメントの言葉を素直に置いて

・万物の号砲めくや初雷(はつかみなり)

とする方が田上様の素直な気持ちのように感じます。

点数: 4

「山裾の霞に鴉鳴きにけり」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 山裾の霞に鴉鳴きにけり

こんばんは。

俳句は、意味がないことを詠む方が、人の心には刺さりやすいかもしれません。
「おれの俳句には意味があるぞ!どうだ!」と言いながら作られた俳句は、イマイチなことが多い気がします。

御句、季語「霞」と「鴉(が鳴く)」との取り合わせ。
この二つの要素に対して、単なる場所になってしまっている「山裾」が要るかどうか、というのを考えています。

要ると判断するなら、生かしたいですね。「山裾」に「霞」も「鴉」もつなげて、その上で取り合わせを狙ってみます。

・山裾は霞めり鴉鳴きにけり

点数: 2

「桜貝山幸彦の噂せり」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 桜貝山幸彦の噂せり

こんばんは。

◆「桜貝が山幸彦の噂をした」という句意でしょうか?
 そう思えるのですが、もしそれで正解なら、この句は(「桜貝」の擬人化はありますが)散文・報告文になってしまっています。

↑もし、上は誤読で、「桜貝」で切れて「山幸彦の噂せり」と取り合わせた形だとしたら、
◆誤読を回避するかたち・語順を検討した方がよいと思います。
◆「噂せり」の主語がわかりませんでした。
 1.作者が噂したならば「自分が○○の噂をした」というのはとても説明臭い言い回しです。
 2.そうではなく「誰かが○○の噂をした」のであればギリギリ客観だと思いますが、その「誰か」がこの句ではわからず、結局「桜貝が噂をした」という意味に戻ってきてしまいそうです。

ということで、
取り合わせなら「噂をした人物」を想像できる何かを入れたいところ。

もし「桜貝が噂をした」という意味で合っているなら、語順などの変更で散文くささを少しでも取り除きたいところです。

・山幸彦のことを語れり桜貝

点数: 1

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