ラ・ピュセル〜オルレアンの乙女〜の批評
小説投稿先URL(別タブが開きます)
https://ncode.syosetu.com/n5652ev/
元記事を読む
ラ・ピュセル〜オルレアンの乙女〜(元記事)
今現在第5話まで投稿済みですが、まるでポイントが伸びません。そこまで気にしてはいないのですが、さすがに5話まで書いてブクマが1だとよほどつまらないのか?とちょっと心が折れそうですε-(´∀`; )
そこで長所欠点含め、なにかしら感想及び指摘をいただけたらと思います。
よろしくお願いします。
ラ・ピュセル〜オルレアンの乙女〜の批評
投稿者 えんがわ 投稿日時: : 0
辛口の感想になってしまいました。申し訳ないです。
1話だけ、読みました。
全体として、史実や舞台の説明と、エピソードがごっちゃになり、それでいて分離している印象がありました。
記述的な部分で。
「落ち着けよ。お前さんとこのイザベルはもう四人目だろう。心配ないさ」
そういって、ジャックを励ますように肩を叩いた。
この時代、女性は非常に多産で、一人の女性が四、五人の子供を産むことも珍しくなかった。がしかし、同時に出産には非常な危険がともない、女は戦争で死ぬよりも、出産で死ぬ確率の方が高い、とまでいわれる時代だった。
「うちの女房もついてる、心配ないさ」
など、セリフ→説明→セリフとなっていて、つまり流れが掴みにくい、寸断されて勢いが止まってしまう。このような個所が幾つか見受けられます。
これはカメラや視点が、ポンポンと忙しなく行き来し、感情移入しにくいのと似ています。つまり夫の視点で読んでいると、さっと作者の視点の解説が入ってきて、また夫の視点に戻る。混乱。
それと壮大なスケールを出そうとしたのでしょうが、人物が多すぎる印象があります。
冒頭ですので、何も知らない読者は、人物名と描写、容姿、パーソナリティを符合しながら読み進める必要があります。それがどうも多すぎて、その登場人物の多さの割に、容姿やキャラクタの描写が不十分なのもあって、入って来ません。教科書を読んでいるような小難しい印象は、ここから大分来ているように思います。
(歴史もので冒頭から人物が多いものもあるにはありますけど、それは登場人物の多くが史上の有名人だったりします。読者は事前に彼らを知っているから膨大な人物データを対処できるんですね。本作ではジャンヌ以外、無名な一般農民です)
ジャンヌ、ジャック、イザベル、アルノ、アンリエット、ジャクマン、ジャン、ピエール。
これに冒頭などの、グラン・テスト地域、ロレーヌ地方の東に、ドンレミ=ラ=ピュセル、と言ったカタカナの地名が加わって、追い打ちをかけます。
ちょっと振り切られそうです。
人物を絞る。
または知識として調べてマニアックで嬉しいなと思った人名も、敢えて使わない。
これからのキーパーソンにならないのなら、「隣のおじさん」だけの方が却って分かりやすく感じたりします。
あと「である」が多いです。
学術書とか、特に史学畑だと、事実を断定する必要があって、だからであるを使う必要があるのであるである。
これは自分の好みによるところが多いのですけど、小説だとここぞというところで使う、かなり強い言葉だと思うのである。
と「である」も使い過ぎると、却って薄っぺらくなり、本作にはその兆候が少し見えます。
なんつーか、肩に力が入り過ぎているように見えるんですね。
続きます。
良かった要素
設定
スレッド: ラ・ピュセル〜オルレアンの乙女〜