異端の魔女クロエ・リゼルーの初恋の批評の返信
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異端の魔女クロエ・リゼルーの初恋の批評(元記事)
オミクロンです。ざっとですが読ませていただきました。
何故伸びないのかという問いは非常に難しいものがあります。ジャンル、トレンド、投稿頻度、タイトルネーミング、あらすじ。最低でもこれらの要素が関わるので、一概に「こう」という回答はありません。ですがそれでも言えることはあると思うので、厳しいとは思いますが、批評させて頂きます。
一番大きな点は、3人称神視点で「恋」という極めて主観的なテーマを書いているからだと思います。とりわけ「恋」を書くならば、1人称視点は鉄則だと思ってください。
3人称視点の利点として、物語を淡々と進めることが出来るというものがあります。裏返せば、個人の心情や、感情の機微を描くのには非常に不向きな文体です。
逆に1人称視点では物語の展開ペースが遅くなる代わりに、人物の掘り込みが成されます。その人物の価値観や、行動原理を書くのに向いているのです。商用のノベルゲーム(18禁含む)などで、3人称(神視点含む)がメインで進行するものが滅多にないのはそのためです。
3人称であっても感情などを書けるのが神視点の利点です。ですが読んでいると、「クロエは~した」という動作を表す意味の文が多用されています。
主観的なものを書く際において、優先されるべきは動機の部分です。「どう思って」クロエは行動したのかがほとんど書かれていないのです。故に「恋愛ものなのに、淡々としている」と受け取られると思います。少なくとも私はそう思いました。
なので厳しい事を言わせていただきますが、現在までに投稿、保留されている文章。特にクロエに視点が当たっているもの全てを1人称に書き直すことをお勧めします。
無論他の登場人物に一時的にフォーカスを当てることは否定しません。ですがテーマが「恋」ですので、没入感を失わせるような視点、人称移動は多用すべきではないと思います。
ここまでは内容の基本構造の欠陥を指摘させていただきました。ここからは文章そのものへの指摘になります。
1人称と3人称がごちゃ混ぜです。読んでいて混乱します。一例を抜粋させていただきます。
【ここから】
あとは少年の体力を信じるしかない。
クロエはそこまでやってから、熱にうかされる少年の顔をじっと見つめた。
長いふさふさの黒いまつ毛。この村では見かけない黒いつややかな髪。整った鼻筋。きめ細かな肌。まぶたを開けたら、どんな色の瞳をしているんだろう。
「……この人、かっこいい」
クロエは思わずつぶやいてしまってから、慌てて自分の発言を取り消した。
【ここまで】
あとは少年の体力を~から、じっと見つめた。までは3人称です。ですが直後の文章はクロエの主観(1人称)になっています。そして発言後からまた3人称に変わっています。
絵に頼ることが出来る漫画や映像ならばよくある手法です。ですが文章でそれをやることは逆に大きな混乱を招きます。なので基本視点と人称は統一するのが好ましいのです。
最後に言えることは、推敲が足りません。人称の混乱などは日を開けて数回読み直せば気づくことが可能です。読んでもらう為の苦労や工夫をしていないのに、読んでもらえない。というのは責任転嫁だと思います。
私が思うに、情熱や意欲というのは宝石の原石です。原石だけならば有象無象ですが、削られ磨かれ形成されて宝石にすれば評価されます。なので楽しく書くだけでなく、苦しく書くこともしないと評価の俎上には上がらないと思います。
酷評になりましたが、参考になれば幸いです。
異端の魔女クロエ・リゼルーの初恋の批評の返信
投稿者 ヘキサ 投稿日時: : 0
横槍失礼……オミクロンさん、多分視点のことわかってない。
リンク先が読めなかったんですが、抜粋した文体だけでもわかります。
これは三人称一元です。視点人物の主語を「私」にするとほぼ一人称になります。
一人称と同じように内面の心情を語っても許されます。
三人称で最も推奨される形式です。
私はもともとオミクロンさんの文章は三人称一元がいちばんそれらしいと思っていたんですが、どうやら三人称一元と三人称神視点の区別がついていなかったんですね。三人称一元の小説は最も多いですよ。勉強してきてください。
スレッド: 異端の魔女クロエ・リゼルーの初恋