ノベル道場/小説の批評をし合おう!

田中一郎さんの返信一覧。得点の高い順3ページ目

元記事:「短編小説の見開き1ページの書き出し」という課題の提出前

短編小説の見開き1ページを書く課題を出されたので、その提出前のものです。
書いていてやっぱり自分では分からないところもたくさんあるので、是非見てほしいです。
短編は初めから読者を引き付けるようにと言われたので、初めのセリフはインパクトのある告白セリフから持ってきました。
あと、告白している人の正体は誰なのか、という部分をある程度読む人に焦らしてから、紹介する感じにしました。
もし読みにくい部分や改善点がありましたら、ぜひとも教えていただけると嬉しいです。
一応短編小説の書き出しということなので、プロットは最初のほうだけしか考えていませんが、ご了承いただけると幸いです。

上記の回答(「短編小説の見開き1ページの書き出し」という課題の提出前の批評)

投稿者 田中一郎 : 0 投稿日時:

教師が求めてる水準はわかりませんが、レベル高くまとまっていて合格点は取れる、こんな感じの評価ではないですかね。

まず細かい点をいくつか。
>>頭脳明晰、学力優秀、品行方正と三拍子
学生なら頭脳明晰と学力優秀は、ほぼ同義だと思います。三拍子としたいなら何か他の長所を並べ、続く説明描写で学力と品行にしか触れてない辺りもあわせて変えたほうが良いと思います。

>>匂い立つ柔和な雰囲気と落ち着いた情調
「匂い立つ」は外見の美しさを形容する表現なので、特に狙いがないなら「かもしだす」の方が良い気がします。

>>件の少女――姫咲結愛が
ここはスパッと「~(美)少女が」「~(姫咲)結愛が」と簡潔にしてしまって良いのではないかと思います。

最大の難点は、あまりに普通ということですね。
キャラもシチュエーションも、皆が皆、既視感を感じるものではないでしょうか。
この後続くストーリー部分があれば、いくらでも差を出す余地はありますが、課題は見開き1ページで読者をひきつけろ、ですから。
「さえない男が高嶺の花から告白された」こんな感じの一文しか印象に残らないようでは、その他多数と混ざり埋没してしまうのではないでしょうか。
短い中で難しいかも知れませんが、何かしら独自のインパクトを与える事を狙わないと最高評価はもらえない気がします。

長所。良かった点

読み返すのが苦にならない、高レベルで安定した文章でした。

良かった要素

ストーリー 文章

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元記事:概念使いの刹那氷結(クロノフリーズ)

力を入れた点:会話です。なるべく面白く読めるようにしました。後は戦闘です。
不安な点:設定や世界観の違和感。台詞が安っぽくないか。
その他:書き途中で三話なため、判断材料が少ないかと思いますが、何卒よろしくお願いします。

長所も短所も全部知りたいので、ガンガンよろしくお願いします。

上記の回答(概念使いの刹那氷結(クロノフリーズ)の批評)

投稿者 田中一郎 : 0 投稿日時:

零が中々良かったので期待して読み始めましたが自動改札過ぎたあたりで力尽き、後は斜め読み程度。
戦闘シーンは序盤だけ読みました。

まず、最大の欠点は話が進まない事です。
渋谷に着くまでに1万文字かけてますが、これは文庫換算だと20ページを超えるほどの文量です。ちょっと導入部としては長すぎると思います。
内容が面白ければまだ良いのですが、その間見せられるのは、掛け合いを見せるためだけの掛け合いと、設定説明のための会話、そして流れが悪い地の文。
流れの悪さの一例をあげると、『副産物』『副作用』の話を出してから、雪華が「俺なんか『普通より冷たい』」と体温の話をして、その後また「全ての能力に副産物や副作用が~」と説明し、また雪華の体温の話に戻るあたり。
一気に『副産物』『副作用』の話を済ましてから体温の話に入るほうが、わかりやすくスッキリとした文章になると思うのですが。
どうもノエルが出てきてから急に文が荒れた気がします。
そのあたりから読むのがしんどくなりました。

戦闘シーンはちょっと描写に手を抜きすぎな気がします。爆発を爆発と書いて済ますあたりとか。
凝った比喩を入れる事よりも、何が起こってどうなったのかを丁寧に伝えるべきなのではないかなと。

あと砂糖の能力。アイデアは面白いのですが、
・角砂糖は人に直撃すれば腕を吹き飛ばすほどの威力
・角砂糖の破壊力は一つで車を吹き飛ばす
これがどうもつじつま合ってない気がして仕方ないのです。
車吹き飛ばす威力なのに腕直撃して腕だけで済むのですかね?

「とある魔術の禁書目録」の影響を強く受けてる印象を受けました。
もしそうなら、ちょっと引っ張られすぎてる感じがしますので、今後独自性を身につけるのを意識してもいいかも知れません。

長所。良かった点

読者を楽しませるためのポイントを明確に意識して書こうとしている。

良かった要素

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元記事:金髪巨乳ロリっ娘と送る青春ラブコメは、エロティックでバイオレンスだ

作品の面白さは、モテない男に何故か不釣り合いな美少女の彼女ができて、いちゃラブエッチをしまくるところ。

あとは、独特の一人称で書かれていること、セリフ回し。

上記の回答(金髪巨乳ロリっ娘と送る青春ラブコメは、エロティックでバイオレンスだの批評)

投稿者 田中一郎 : 0 投稿日時:

とりあえず2話まで読了。
web 小説ならではなのかも知れませんが、山も谷もない話が続き、展開が遅い。
もっと早い段階から物語を動かす努力をしたほうが良いと思います。

文章は一人称視点というか、独り言の箇条書きを延々見させられてるというか。
センテンス毎に改行し、空行を入れるスタイルとの組み合わせで、小説らしからぬ様相に。
見やすさを考えてのことだと思いますが、過剰で悪影響を与えていると思います。

キャラクターの動きや状況描写もないので、「体験したいイベント」だと、主人公が桜並木の中の下校を妄想しながら部屋で膝を抱えてブツブツ呟いてるイメージです。
これらはもう少し文量をかけて描写したほうが良いかと。

語尾に同じ語が続く傾向もマイナスポイントで、メリハリのなさも併せて稚拙さを感じさせます。主人公のセリフとモノローグのほとんどが「~な」で終わってる気が。このあたりも改善点ではないかなと。

ちら見した先の方に、
「日本語的なルールが滅茶苦茶だとしても、読んでて楽しいなら、すべてが許される」
という主人公のモノローグがありましたが、これもしかして天界聖夜さんの気持ちの代弁ですか? もしそうなら認識を改めたほうが良いかと。
ルールを守るのが「読んで楽しい」への近道です。
基本は大事ですよ。

長所。良かった点

書くことへの情熱(文量的な意味で)はすごい。

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元記事:死後に、殺す

非日常的な事を日常的に描く事を意識して書きました。

上記の回答(死後に、殺すの批評)

投稿者 田中一郎 : 0 投稿日時:

先が気になる興味深い展開でした。
ところどころに常用とはいい難い、難読漢字を使われていたので、それを開くとよりスムーズに読めて良くなるかなと思います。

良かった要素

ストーリー

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要望 : 長所を教えてください! スレッド: 死後に、殺す

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元記事:僕は君に融解される

初めて小説を書きました。まだ一話だけ(15000字程度)しか出来ていません。もしこのサイトで依頼するには不適当であった場合は申し訳ありません。

小説を1話だけ書いてみて、このまま書き進めてもいいのかという不安があります。
私が書く文章にはどこか致命的な欠点があるんじゃないか。他人が読んで、ちゃんと想像できるようなものになっているのか。そもそも、これは小説と呼べるものになっているのか。

ストーリー・文章・描写に関する評価を貰えないでしょうか。

上記の回答(僕は君に融解されるの批評)

投稿者 田中一郎 : 0 投稿日時:

上がっていたので2話まで拝読。
日付的に今更かなとは思いましたが、せっかくですのでコメントを。

文章は安定していて、描写も丁寧、そして適度。苦もなく読了しました。
個性あるキャラクター、謎めいたストーリー、とても興味を惹かれました。
現時点では未完成ということもあり、各エピソードのリンクがまだ成されてませんが、その点は今後に期待ということで、3話以降が完成しましたら拝読させていただきたいと思います。
以上べた褒め。

以下ダメ出しです。
>>部屋のエアコンから風を送る音が聞こえてくる。それは外で聞くような風の音とは>>違っていて、どこか機械的だ。
>> 僕はこの音を、本を読む時のBGMとして結構気に入っている。機械的なところ>>がいい。人工的なところがいい。
エアコンの音は機械的で当然ですから「どこか」ではなく「やはり」等で受けたほうが良いと思います。あと、続く文にも「機械的」と入りますので、どちらかの表現を変え、重複を避けたほうが良いと思います。続く文で「機械的な~人工的な~」と重ねたほうが美しいと思いますので、前者を変更のほうが個人的には好みです。
→部屋のエアコンから風を送る音が聞こえてくる。それは外で聞く風の音とはやはり違う。僕は本を読む時のBGMとして結構気に入っている。機械的なところがいい。人工的なところがいい。
こんな感じですかね。

>>何気ない日常なんかは、本当に何気なくて、無価値であるからこそいいのだろう。
ここは「何気ない日常」をまず「何気ない」で受けてるので、続きは「無価値」と受けるよりは、もっと「日常」っぽい言葉で受けるほうが良いと思いました。
→何気ない日常なんかは、本当に何気なくて、変わり映えしないからこそいいのだろう。
こんな感じです。

>>「えーっと、林翔太郎、七十二点? あんまり変わらない気がするけど」
ここで名前を読むのは不自然かなと。名前の紹介はこの前の地の文で済ます方が良いと思いました。先に名前呼ばれてテスト取りに行くとか、「僕の目の前に座る生徒が~」の部分で、「僕の目の前に座っている友人、林翔太郎が~」とするとか、そんな感じで。

>>ブラボー!
これイタリア語なので英語教師らしくないなと思いました。キャラクターの個性なら構わないのですが、エクセレントとかマーベラスなんかの方がそれっぽいと思います。

>>朝起きて学校へ行って、家に帰って寝るだけの毎日
>>今日は友人との約束もなければ、バイトもない
この2文に少々矛盾を感じさせました。説明は要らないと思いますので省略します。

>>綾斗君
2話の駅についたところです。単純ミスだと思うので以下省略。

>>星の軌跡はとても短くて一瞬だったけれど、その一瞬の輝きは、とても力強く感じられた。
「とても」と「一瞬」が繰り返されてるのでここも変更したほうが良いかなと。
→星の軌跡は一瞬だったけれど、その刹那の輝きは、とても力強く感じられた。
こんな感じです。

>>すっと、滑らかに口が動いていた。
>>それはとても自然な言葉に思えた。僕のその言葉が、この不自然な距離を埋めるよ>>うに。白い吐息が空気に溶けていくように。
ここも同様ですね。
→すっと、滑らかに口が動いていた。
 それはとても自然に思えた。この不自然な距離を埋めるように、僕の言葉が紡がれ、白い吐息が空気に溶けていく。
こんな感じでどうでしょうか? 

指摘したところ以外でもまだあるのですが、全体的に言葉が重複する傾向が見えました。主語も同様ですね。林君が出てきた後はかなり林、林、と連呼されてます。
重複表現を避ける、不要な主語は削る、この辺りを改善されると更に向上すると思います。

ちょっと熱が入りすぎて指摘多かったかも、すみません。
まぁ、私の感じ方、考え方なので、参考にできるところだけ拾って下さい。

長所。良かった点

文章、キャラ、ストーリー、全てかなり高レベルにまとまった作品ではないかなと思います。

良かった要素

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要望 : 欠点の指摘歓迎! スレッド: 僕は君に融解される

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元記事:はりねずみのおひっこし

三幕構成の習作として書きました。
構成として、ちゃんと書けてますでしょうか?
ライトノベルじゃなくてすみません。

上記の回答(はりねずみのおひっこしの批評)

投稿者 カッパ永久寺 : 0 投稿日時:

はじめましてカッパ永久寺です。
宮沢賢治の童話のような雰囲気で、不思議な感じがしてよかったです。
童話テイストという感じで、つっかえることなく易しくテンポのいい文章で読んでいて心が洗われました。
そのぶん、味付けが薄い感じがする部分もありました。この部分は読者の好き嫌いも関係するかもしれませんが、個人的にはちょっとしたオチみたいなのが欲しかったかなーと思います。
ネズミとハリネズミという、似て非なる姿の子供たちの話ですが、いまいちハリネズミの要素が活かされていないかな、と思います。ハリが生えていることになみは負い目を感じているようですが、そのような“負い目”を表すのであればべつだん、ハリである必要性がないように思います。ハリを負い目に思うのであれば、そのハリで誰かを傷つけてしまった、いわゆるヤマアラシのジレンマ的な話に使うのが有効的かなぁと思います。個人的な考えですが。
ネズミとハリネズミが共存するという世界観はどこか平和な感じがしていいので、その理由付け的な部分があればなおよろしいかと思います。構成としては物語の浮き沈みが緩い感じがしますが、童話と考えるとむしろ安定していて読みやすいかなと思います。

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要望 : 欠点の指摘歓迎! スレッド: はりねずみのおひっこし

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元記事:幼馴染ヒロインのことをバカにしたら、なぜかリアル幼馴染と同棲することになりました

短編として書いてみました。

良かった点、悪かった点、教えてください。よろしくお願いします。

なろう用に書いたあらすじの批評もできたらお願いします。

上記の回答(幼馴染ヒロインのことをバカにしたら、なぜかリアル幼馴染と同棲することになりましたの批評)

投稿者 パクトボー : 0 投稿日時:

最初、主人公の会話相手の姿が見えないのが気になります。幼馴染の校内での評価を、聴衆の反応で示せるチャンスだと思うのです。地の文で済ますのは少しもったいないかな、と。
後半になって唐突に「二人きりの時の呼び名だ」「昼休みの時は初凪もギリギリ隠せていた」と解説されるのが後出しな感じです。
これに限らず、全体的に設定開示やキャラ配置の取捨選択がアンバランスに思えました。主人公の家族関係の話など。
それと、少し文章の推敲が足りないように感じました。わりと最初のほうからちょくちょく誤字脱字が見られます。(この言葉を譲らないぞからな!→ぞ・からな、のどちらか一方にすべき、等)
盛り上がる前に終わって、短編としては「灯油撒いたけど火をつけてない」みたいな感想です。もうちょい先も見せてほしい、という意味で、物足りなく思います。

ちなみに、幼馴染ヒロインが負けやすくなったのは「幼馴染が勝つのは当然のことであり、勝っても面白味がなくなったため」という考察を読んだことがあります。昔は幼馴染ヒロインって基本的に有能でしたし、積み重ねた時間が違いますからね。浅倉南とか。

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要望 : たのもー!(ボコボコにしてください) スレッド: 幼馴染ヒロインのことをバカにしたら、なぜかリアル幼馴染と同棲することになりました

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元記事:芽吹く蝶

こんにちは!はじめましての方ははじめまして!
エニシダといいます!

エブリスタのコンテストに応募し、落選したものになります。
今後につながるために欠点、改善点等を教えていただきたいです!

7,000字ちょいの短い話になります。
文字数制限のある公募だったので、色々と詰め込み感があるような気がしています……

よろしくお願いします!

上記の回答(芽吹く蝶の批評)

投稿者 いーぴん : 0 投稿日時:

 最後まで読みました! 素敵なお話ですね。蝶々が空へと上がっていく描写が、とても美しかったです。うなじにサナギがあるというのも、ミステリアスで良いですね。エニシダ様は詰め込み過ぎを気にされているようですが、自分は特にそういった印象は受けませんでした。

 総評を述べると「この作品の良いところも、あまり良くないと感じたところも、全てラストシーンに集約されている」です。
 ラストシーンは情景としても美しくて良いなと思ったのですが、一方でやや淡白にも感じます。
 これはラストシーンの書き方が問題なのではなく、そこに至るまでの過程に原因があるのではと推測しました。以下に述べていきます。

1.景文くんとの関係性が希薄
 主人公にとって、景文くんは他人同然の関係です。ラストまでそれは変わらず(これは仕方ないと思います。たった数日、日常を共に過ごしただけで硬い絆を結ぶのはかなり難易度が高いです)故に彼が蝶になったシーンでの感慨が薄くなってしまっているように思えます。個人的には、最初から兄弟同然の間柄にした方が、よりドラマチックに仕上がるかなと感じました。

2.景文くんの目指すものが不透明
「大家族で暮らしていた環境から一転、広い家に祖父と二人きりで寂しい」からの、「サナギの中は液で満たされているので、この中に入れば寒々しさも薄れる気がする」という旨のセリフが出てきます。おそらく蝶になるフラグのためにこのセリフを入れたのかと思いますが、ちょっと強引かなと感じました。

 具体的に言うと、
・サナギの液(=幼虫一匹分の組織が溶解したもの)だと、実質一人きりと変わらないのでは?
・それだと、わざわざサナギにならなくとも、押し入れなど狭い空間に入っただけで満足できるのでは?
・仮にこのサナギ理論が成立したとしても、ラストで蝶になってしまったら意味を成さないのでは?
・そもそも、少年にも自分のうなじにあるサナギが見えていた、つまり自分がサナギの状態だと知っていたのなら、「サナギになりたい」という願望は初めから達成しているのでは?

 とか色々考えてしまって、結果彼にあまり感情移入できませんでした。もちろん、いーぴん自身が彼のことをいまいち理解できていないせいで、的外れなことを言ってしまっているかもしれないです。
 それでも、ここは素直に「蝶になってどこまでも行けるようになりたい」などと言わせた方がより自然になるかと思いました。
(「蜘蛛の子になりたい」でも成立するかなと思います。卵嚢から一度に数千匹生まれるそうですよ。大家族で楽しそうですよねー。でも蝶からは外れてしまいます……)

 また後に「旅をしたい」という旨のセリフが出てきますが、ここもやや唐突に感じました。その前まで、旅に関する話が出てきていないからだと思います。例えばですが、

この家は、まるで虫のいない虫かごのようで寂しい。主人公たちの元へ行けば変わるのだろうか。
→主人公たちと、数日共に過ごして気づいた。死んだ家族がいない時点で、どこへ行こうが孤独なままだ。空っぽの虫かごはどこまで続くのだろうか。願わくば、この虫かごから外に出るための羽があればいいのに。
→サナギになって、この世界そのものが大きな虫かごだと確信する。そして虫かごの外には家族がいることも。この寂しさを埋めるためには、人間の則を超えて蝶になるしかない。
 この例文のままだと説明的過ぎますが、今の家が寂しい→蝶になりたいまでの流れを地続きにできれば、より物語に没入しやすくなるかなと思います。

 もっと良い例としては……ラストに蝶になる作品でパッと思い付いたのが「零~紅い蝶~」「夢見館の物語」どちらも原作はゲーム作品です。

「零~紅い蝶~」→双子の姉妹がとある村に迷いこむお話です。
 村には不思議な紅い蝶が飛び回っています。これは伏線で、実はこの蝶たちは、かつて姉に絞め殺された妹たちの魂でした。色々あって主人公が(この村でいうところの)双子の妹を絞め殺してしまい、首元にできた両手の跡から、一匹の蝶が飛び立ちます。それが妹の魂であると知っている主人公は必死になって追いかけますが、彼女は遥か空へと消えていきました。
 話の道筋もですが、ラストの紅い蝶たちが飛び立つシーンも参考になると思います。

「夢見館の物語」→蝶々が住む館から、妹を助け出すお話です。
 「蝶になりたい」のは妹の方で、ただ興味本位といった風です。しかし館にいる蝶たちの話を聞くうちに、館の蝶がかつては人間だったこと、蝶になれば二度と人間には戻れないことを主人公は知ります。妹も「やっぱり蝶になりたくない」と叫びますが、時既に遅く、妹は蝶にされてしまいます。そして色々あって妹は元の姿に戻ります。
 不気味なのに美しいという、不思議な雰囲気を纏った作品です。蝶々たちの意味深な会話も参考になると思います。

 色々書きましたが、あくまでいーぴん個人の意見ですので、あまり気に病まないで下さいね。自分としては、幻想的な雰囲気が味わえる作品に出会えて嬉しいです! 今後に繋げたいとのことで、ほどほどに頑張って下さい。影ながら応援しています。

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https://estar.jp/novels/25695207

要望 : 欠点の指摘歓迎! スレッド: 芽吹く蝶

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