小説のタイトル・プロローグ改善相談所『ノベル道場』

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元記事:機動装鎧トルクギア冒頭部分改稿版

 昨日、『小説の批評依頼!』の方に出した小説の冒頭部分について意見を頂いて、まだまだ意見が出そろってはいない状態なのですが、前々から気になっているところが数点あったので、冒頭部分の作り直しについて特に意見を賜りたくスレッドを立てました。
 タイトル通り、昨日中にもらった意見を反映して描き直したつもりです。なお、235ページ原稿の約40ページ分、1万7千文字/10万文字といったところです。でも、全文の許容量が1万文字までなので、お手数ですがURLからお読みください。

 あと、自分のタイトルセンスが破滅的な自覚はあるので、アイデアを募集します。

 なお、以下は昨日中に意見をくださった方に対して書くメッセージですが、一部キャラの登場やシーン・描写過多削減して本筋への入りを早めた形のものです。

上記の返信(機動装鎧トルクギア冒頭部分改稿版の返信)

投稿者 ふじたにかなめ : 0 投稿日時:

こんにちは。
最初の頃の神視点ですが、現代人である作者様の感覚が出ている地の文と、主人公ライカへの作者様からの突っ込みが個人的に気になりました。

以下、気になった点を挙げていきたいと思います。

>十五になったばかりだが、学校なんて物は無いこの緩衝地帯の荒野ではもはや一人前の仕事人だ。

「学校があるのが当然」というのは「現代」の感覚だと思いました。
何年前から荒廃しているのか現時点では分かりませんが、ライカが小さいころから荒れているなら、この荒廃した世界では子どもの頃から働くのは当然なのでは?って思いました。

→十五になったばかりだ。盗掘の仕事は十歳からで、五年も経てばGG操作は堂に入ったものである。

こんな感じにライカの世界観に沿った説明でも良かったのでは?って思いました。

>ぶつくさいうライカは年若い少女ながら、そのGG操縦は堂に入ったものである。

十五と前述しているので、”年若い少女”の表現は削れると思いました。「GG操縦は堂に入ったものである」と書くより、「拾ったものを雑に放り投げたと思ったら、カゴに見事にホールインする。」みたいに上手さを描写したほうが、説明っぽさを減らせると思いました。

>「ケーッ! GGの一台、銃の一丁もねェでやんの。しけてやがる」
 文句を言ったって、三カ月にも渡って彼女が盗掘に来ていたのだから、残り物が無くなるまで掘り続けた彼女の自業自得である。

この「自業自得」が一番感覚が合わなかったですね。ライカを下げるような書き方になっているように感じました。
言いたいことは何となく分かるんですけどね。掘り続けたんだから、なくなって当然だって。
でも、山に山菜をとりに行くときとは違うんですよね。山菜は来年もとれるように根こそぎはとりません。根こそぎ取って来年とれなければ自業自得ですが、廃墟から資材を拾う場合、早い者勝ちだと思いますし、残り物があるほうがもったいないと思います。なくなるまで掘り続けたことは「仕事が丁寧」で「評価されること」じゃないのかな?って思いました。

→「ケーッ! GGの一台、銃の一丁もねェでやんの。しけてやがる」
 そう悪態をつくが、三カ月にも渡って彼女が盗掘を続けた成果である。盗掘の後にしけているのは、盗掘屋にとっては誉め言葉だ。ただ単に掘りつくしたから新たな狩場を見つけるのが面倒なだけであった。

>一応、礼儀というものを知っている娘なのだ。

「一応」もライカを下げているように感じました。
→口は悪いが、礼節はとても大切にする娘なのだ。

>『惨澹とした』なんて言えるのは義理の親である酒場の女将さんが聞かしてくれたおとぎ話のお陰だ。

『惨澹とした』なんて難しい言葉をよく知っているなぁって思ったので、この説明はちょうどタイミングが良かったです。
あと、「聞かして」ではなく「聞かせて」かなって思いました。

> ちなみに、『戦時中の地図は?』と思うかもしれないが、建築用としても優秀なGGで小規模な基地やトーチカを立てまくったせいで、当時の地図はあまりアテにならない。

この説明がピンとこなかったんですよね。ちょっと説明不足のように感じました。
下記のような意味合いでしょうか?

→戦時中の地図を参考にして基地跡地からお宝を発掘できれば楽だが、戦後に小規模な基地やトーチカを立てまくったせいで、跡地がぐちゃぐちゃになって肝心のお宝が分からなくなっている。だから、当時の地図はあまりアテにならない。

あと、「建築用としても優秀なGGで」って今この文で必要な情報かな?って思いました。この説明文は入れない方が一文が読みやすくなると思いました。

>かつて戦っていた二軍の最前線跡が、もう間もなく。今は戦争で荒れた広い土地を緩衝地帯にしているが、その緩衝地帯に存在する唯一の貴族領・戦時中に中立を保っていたテレーヌ領がもうすぐそこである。

この説明を一読したとき、よく分かりませんでした。
「かつて戦っていた二軍の最前線跡」って、どういうことなんでしょうか?
何の二軍か一軍なのか、よく分かりませんでした。誰と誰が戦っていたのかあまり触れたくないなら、最前線跡だけでいいのでは?って思いました。
緩衝地帯は、戦争で荒れた土地。でも、その緩衝地帯には「戦時中に中立を保っていたテレーヌ領」があるんですよね? 中立でたぶん戦争をしていないであろうテレーヌ領が戦争で荒れた土地なのはどうしてだろうって思いました。

テレーヌ領がもうすぐそこであるってありますが、
ライカが拠点としていた場所(『町』なんて呼ばれてはいるが、ここもかつての難民キャンプの一つ。)は、どこの領なのかな?って思いました。
東西南北を明確にして、『町』からどの方角って書いてくれないと、方向音痴な私には地理感覚がよく分かりませんでした。

>「領軍の連中に目ェつけられると厄介だもんなァ……」
どうしてですか? 一言理由があっても良かったと思いました。

>愛機を百八十度回転させたところで、太陽の位置と時間から自分が南西に進んでいたことを悟った。

これもちょっと一読した限りでは、どういう意味なのか分かりませんでした。
キャンプから出発して、テレーヌ領がそこにあるって分かるのに、なんで今さら方角を悟るんですか?
思っていたより南に進んでいたとか、西に進んでいたのなら、驚く理由も分かるんですが……。

>そこで、ライカは視界の端に妙なものを見つけて機体を止める。
 土煙だ。規模からして、GG数機だろうか? 群れてこちらへと向かってくる。

ちょっと情報が曖昧だった気がしました。「テレーヌ領がすぐそばにあって」、「領軍の連中に目ェつけられると厄介だ」だと思って引き返そうとしたら、
「視界の端に妙なものを見つけた」んですよね?
これが「テレーヌ領」の軍ではないって思うだけの情報が作中に書かれていないように思いました。せめてどこの方角から妙なものが来ているのか書かれているか、「テレーヌ領」の軍でないという情報を書かれていたほうが分かりやすい気がしました。
また、「領軍の連中に目ェつけられると厄介だもんなァ……」と思っているのに「テレーヌ領」のすぐそばで戦うの?とも思いました。
あと、盗賊以外に一般人はいないのか不明なので、GGを複数見つけて盗賊かもしれないと警戒するのは分かるけど、盗賊だとはなから決めつけているように感じて、戦闘態勢に入った主人公に共感しづらかったです。

現在、盗賊にちがいない。撃退してやる。→よく見たら一機が二機から襲われている。→盗賊だ。助けないと!っていう流れですが、
最初から誰か襲われている? →盗賊だ! 助けないと!っていう流れの方がスムーズな気がしました。

>声に滲むは、この射程でなお不殺を貫けるという自信と覚悟か。
→声に滲むのは、この射程でなお不殺を貫けるという自信と覚悟だ。
 三人称の神視点では、作者の推測ではなく、事実だけ書くと思いました。また、「声に滲むは」だと、いきなり文体が変わった気がしました。

>後ろに跳ぶ盗賊より、前に進むライカの方が早い。
→速い。

戦闘シーンはかっこよかったです。
キャラが魅力的に描かれていると思いました。

あと、戦後5年経過しているとありますが、戦争は何年くらい続いたのでしょうか?

現状では、荒廃した世界観でライカが盗掘をしていることと、退役した軍人と出会ったところは理解できたんですけど、話の趣旨は伝わらなかったです。
ジェイクとライカが何かする話なんでしょうか?
それなら冒頭で、二人で何かしているシーンを最初に描いて、なぜ二人でこんな作業をすることになったのかと言うと……みたいに、そこに至るまでの経緯を描くなど、方法はあると思いました。

最近「どんよりした曇り空」って小説に書いて「どんよりビーム」って家族から突っ込みをもらうような私が自分のことを棚上げして気になる点を書きましたが、他人のほうが作品について分からないからこそできる指摘があると思うので、今回細かいとは思いますが文章について気になる点を書いてみました。
お気に障ったり、読み落としがあったりしたら、大変申し訳ございません。
あくまで個人の意見ですし、合わなければ流してくださいね。
お互いに頑張りましょうね。私は5月上旬の締め切りに向けて執筆がんばります。

あと、冒頭で趣旨が分かりにくいという指摘を他からも頂いたのなら、全体のあらすじを記載すると構成について助言がもらいやすくなるのでは?って思いました。

ではでは、失礼しました。

長所。良かった点

戦闘シーン。
迷いなくジェイクを助けるライカも良かったです。
不殺へのこだわりもいいですね。

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スレッド: 機動装鎧トルクギア冒頭部分改稿版

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元記事:機動装鎧トルクギア冒頭部分改稿版の返信の返信

おおう!
細かく掘り下げて意見を下さってありがとうございます。
概ねふじたにさんの仰る通りなのですが、いくつか補足をば。

『学校』について。これは俺が削った時に『削りすぎた』せいなのですが、この世界は古代ギリシャみたいに『技術レベルに反して学問が発展してる世界』という位置づけなので、学校の設定はあります。そこを消してしまって見え辛くなっているので後で修正するので、また読んでもらえると嬉しいです。

描写が少なくてあれなのですが、ライカの住んでいる町は『戦争の緩衝地帯』の難民キャンプで、そのことは一応書いてます。

戦争周りのお話は構造が複雑なので、最低限以上の事は冒頭には書かない方針にしました。
話の大筋としては、『ジェイクと出会ったライカが事件に巻き込まれながら「戦う意味」を考えていく』話です。

若干反論じみたアレになってしまいましたが、俺が後で推敲するときのメモみたいな所もあるのでお許しください。
ふじたにさん、ありがとうございました。

上記の返信(機動装鎧トルクギア冒頭部分改稿版の返信の返信の返信)

投稿者 ふじたにかなめ : 0 投稿日時:

返信ありがとうございます。少しはお役に立てたみたいでよかったです。

>描写が少なくてあれなのですが、ライカの住んでいる町は『戦争の緩衝地帯』の難民キャンプで、そのことは一応書いてます。

大野様の補足説明を読んだところ、申し訳ないことに説明不足だったことに気づいたので追記です。
ライカたちのキャンプについて気になった原因は、「テレーヌ領」が出てきたからなんです。それまでキャンプ内だけの話だったらキャンプがどこにあろうが、どんな国民や民族が逃げてきたのか曖昧でもよかったんです。ですが、テレーヌ領の名前が出てきちゃうと、じゃあキャンプにいる人たちは何の領から逃げてきたのかって気になったんですよね。ニュースを見ていると、〇〇国の難民とか、表示されているので、同じ感覚で気になり出しました。なので、そこを曖昧なままで進めたかったら、他領の話には触れない方がいいのでは?と思いました。
ですので、直すとしたら、ライカが新たな堀場を探すために荒野を移動していたら、盗賊に襲われている彼に出会ったくらいの流れの方がいいのでは?って思いました。
でも、もしテレーヌ領が後に話の展開に含まれるなら、ライカたちの国籍について明記して主人公たちの立ち位置をはっきりさせた方が理解しやすくていいかもって個人的に思いました。
余談ですが、以前自分が書いた作品で女神の名前を出したら、深く触れる予定がないなら固有名詞を出さない方がいいと指摘を頂いたことがあります。特に序盤だとそれは重要なものかと読者は認識しやすいですし、頭のタスクに負担がかかるので、読みやすさを重視するなら、重要度が低い情報は出さない方がいいと思いました。

あと、「考える」話は、エンタメではなく、文学的な感じがしますよ。なんとなくですが、冒頭の趣旨の分かりづらさはそこが原因な気がしました。
謎を解くとか、悪党をやっつけるとか、世界を救うとか、家族を救うとか、もっと分かりやすさを私なら意識しますね。そこに戦う意図についてちょっと触れる程度で描くといいのでは?って思いました。
また、「考える」、「考えさせる」をテーマに含みたい場合、主人公の心情を伝える技量がかなり必要となると個人的に思いました。

あくまで個人の意見なので、合わなければ流してくださいねー。

あと、ごめんなさい。現在自分の進捗が一万字もないので、自作を優先させていただきますね。前回大野様の創作掲示板のスレに書きこんだものの、感想を書かないのも失礼かなって思ったので、今回プロローグだけ読ませていただきました。

ではでは、何度も失礼しました。

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スレッド: 機動装鎧トルクギア冒頭部分改稿版

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元記事:幻想砂漠(仮題)の返信の返信

プロットの変更に伴い、全面的に改稿しました。
引き続き、アドバイスをいただけるとありがたいです。

==

 電脳空間レーヴ。人々の夢と夢を繋いだネットワーク上に創られるのは、誰もが自由を楽しめる世界のはずだった。

 ※

「運び屋を探してるんだけど」
 入ってくるなり、少女はそう言った。
 ひな形から余分を削ぎ落とした整然としたオフィス。真ん中に置かれた幅広のデスク。
 皮張りの椅子に沈み込んでいたクラウは面倒くさそうに顔を上げ、風変わりな闖入者を観察する。
 ゆるやかなウェーブのかかった赤髪、いかにもお嬢様然とした雰囲気。
 レーヴで流行りの活発なパンツスタイルは良家の子女には相応しくないかもしれないが、少女の勝気な瞳を見れば、それはそれで似合っていると言えなくもない。
 すぐに興味を失って、手元の端末に目を落とす。
「こっちが探してるのは依頼人だ。迷子じゃなくてな」
 スクリーンの起動音。
 クラウの目と鼻の先に、シティ・バンクの預金通帳が展開されていく。
 桁を数えるのも億劫になりそうな天文学的残高。
 しかしそれ以上にクラウの目を引いたのは、左上に表示されている名義人の欄だった。
 アリス=シャフト。
 偶然ではないだろう。忘れもしない。シャフト社といえば、レーヴの開発に初期から関わっていて、今や世界有数の規模に成長した複合企業だ。
「それで?」
 言いながら、デスクの引き出しに手が伸びそうになる。
 そこには文房具でもグラフ用紙でもない、装填済みの五十口径が鎮座している。前の職場にいたときに詳しい同僚に聞きながら設計したもので、威力は折り紙つき。使いどころは難しいが、たとえば至近距離で誰かの頭を吹っ飛ばしたい気分になったときにはちょっと便利かもしれない。
 少女――アリスは落ち着き払っている。淡々と依頼内容を告げる。
「セイクルスまで。期限は明後日の正午」
 大陸の反対側にある、海を望む大都市だ。
「北ルートなら5日、南ルートなら一週間。うちより早いところを見つけたら逆に教えてくれ」
 アリスは首を傾げる。その視線はクラウの背後に向けられている。
「なんでわざわざ遠回りするの?」
 クラウはせせら笑う。
「なんで?」
 椅子を回して、大きな窓を振り返る。
 そこに広がるのは砂が渦巻くばかりの荒野だ。すすり泣きにも似た風切り音が、ガラス越しにかすかに聞こえてくる。
「どうして未開発領域がああいう風景に設定されてるか、知ってるか? まともな感性のやつが、ちゃんと二の足を踏むようにさ。あんな場所に入ったら、無事に出てこれるわけがない……ってな」
 そう言って、アリスのほうを振り返る。
 アリスは訝しげに眉をひそめる。
「よくわかんないけど。あなたには無理ってこと? なら他を当たるわ」
 ひとつめ。生意気な少女の顔を胡乱げに眺めながら、そっと引き出しの把手に触れる。仏の顔も三度までだ。あとふたつ舐めた口を利いたら脳みそをぶち撒けてやろう、と心に決める。
 どうせ夢の中だ。本当に死ぬわけではないのだ。ショックは本物だし、トラウマぐらいは残るかもしれないが。
「とりあえず理由を話してみろよ。相談ぐらいは乗ってやらんでもない」
「できないんでしょ? 私も暇じゃないの」
 ふたつめ。
「できないとは言ってない。だが、うちの方針で客は選ぶんだ」
「報酬の話?」
 クラウは鼻で笑う。
「何でも金で解決できると思ってるなら、さすがとしか言いようがない英才教育だな」
 アリスはクラウをじっと見つめ、
「お金だけじゃないとしたら?」
「あ?」
「腕は一流だけど頑固だって聞いてたから。調べさせてもらったの、あなたの経歴。私はあんまり知らないけど、ワールドメイカー……だっけ? レーヴの開発部にいたのよね。で、不祥事で追い出された。そうでしょ?」
 みっつめ、どころの騒ぎではなかった。
 ワールドメイカー。今や世界中の人々が日常的に利用するようになったレーヴの基礎を築き上げ、その発展を担っている公認の技術者たち。かつてクラウが理想のために身を粉にして働いていた場所。
 いきなり現れて、他人の過去に土足で踏み入る傲慢さ。ついでに鼻持ちならない大企業の娘となれば、気持ちとしては十回殺してもまだ足りないぐらいだ。
「失せろクソガキ。さもないと」
 半ば本気で引き出しを開け、
「開発部に戻れるようにしてあげる。それが今回の報酬」
 その手が止まった。引き出しを元に戻す。
「……なんだって?」
 アリスは言う。
「もちろん、私自身に権限があるわけじゃないけど。それができる人に紹介してあげるわ。あなたが何をやらかしたのか知らないけど、多分どうとでもなるんじゃない?」
 もちろんそのとおりだ。シャフト社の威光が通用しない場所など、現実世界にもレーヴ上にもそうそうない。だが、
「ガキの言うことなんて真に受けると思うか?」
 アリスは肩をすくめる。
「信じるのも信じないのもあなたの勝手。これは純粋な取引だもの」
 舌打ち。純粋な取引などこの世に存在しない、とクラウは思う。そこにあるのは打算と妥協と、歴然とした力関係だけだ。
「……エル」
 クラウの呼びかけに応えて、デスクの真ん中の空気が揺めいた。しなやかな黒猫が滲み出るように姿を表す。完璧な迷彩。
「わ」
 アリスが目を丸くする。先ほどまでとは打って変わって、年相応に隙だらけの表情を見せる。
 黒猫――エルは尻尾をひと振り、広々としたデスクをとことこ横切って、端っこで置物のように丸くなる。顔だけクラウのほうに向け、
「お金がもらえるなら、私はどっちでも」
 若い女の声でそう言うと、あとは任せたとばかりに目を閉じてしまう。
 ため息をひとつ。
 そんなふうに割り切った態度で物事を見ることができたらどんなに楽だろう、とクラウは思う。
 ふとアリスのほうを見やれば、まだポカンとしてエルを眺めている。
 なんだか急に毒気を抜かれてしまった。
「おい」
 アリスが振り向く。
「さっきの話、本当だろうな?」
 気を取り直したように、
「……もちろん。約束は守るわ」
 クラウは背もたれに深々と身を沈めた。椅子を半分回して、窓の外に視線を向ける。
 地平の彼方まで続く荒野。
 目的地の街との間に横たわっているのは、ただの砂が渦巻くばかりの荒野ではない。開発部がクラッカー対策に放った白血球プログラムや、エラーまみれの誰かの悪夢の残滓がひしめく、前人未踏の未開発領域だ。
 クラウはしばらく無言で荒野を眺め、悩みに悩んだ末に、ようやくアリスに向き直る。
 まるで物怖じしない少女を見返して、投げ出すように言った。
「まずは打ち合わせから。契約の話はそのあとだ」

上記の返信(幻想砂漠(仮題)の返信の返信の返信)

投稿者 ふじたにかなめ : 0 投稿日時:

お疲れ様です!
私もプロットをどう変更したのか分からないから、残念ながら踏み込んだ発言はできない感じですね。
でも、全体的にテンポよく、分かりやすく書けていると思いました。

電子空間での距離感について他の方がご指摘されていましたが、私はこの場面で「電子空間でも距離の概念がある」前提で話していると察することができたので気にはなりませんでした。なので、ここの場面ではなく後で詳しく踏み込んだ説明があるといいのでは?って思いました。

ただ、「どうせ夢の中だ。本当に死ぬわけではないのだ。ショックは本物だし、トラウマぐらいは残るかもしれないが。」とあるので、「前人未踏の未開発領域だ。」と危険を語られても、「本当に死ぬわけじゃない」という設定があるため、どうしても危機感が弱まってしまうかなって思いました。なので、死んだら「ペナルティーで残高が減る」「死亡情報が管理者に届くので、解雇された人間がレーヴにいるとバレやすくなる」みたいな主人公にとって致命的な何かがあると、ハラドキが維持されやすいかもしれないですね。

あと、若干ですが文章で一部気になる点がありました。たぶんテンポを意識して主語をわざとカットしているのだと思いますが、一瞬誰のことを説明しているのか戸惑う箇所がいくつかありました。
例えばですが、「すぐに興味を失って、手元の端末に目を落とす。」の「すぐに興味を失って」の部分ですが、それまで少女のことを主人公が話していたので、「すぐに興味を失って」の主語が一瞬少女のことかと私は勘違いしました。流れで主人公のことだと気づきはしたのですが、読んでいる最中に行ったり戻ったりはあまりしたくはなかったかなと。
たぶん、文章の感性が柊木様のほうが鋭いので、わずかな違いに気づきやすいから主語がなくても気づけると思うのですが、私みたいに文章に対して大雑把な感性だと、一瞬迷いやすいかな?って思いました。なので書いてあった方が分かりやすくて良かったかな?って個人的に思いました。

あくまで個人の意見なので、合わない場合は流してくださいね。
何か参考になれば幸いです。

スレッド: 幻想砂漠(仮題)

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 お久しぶりです。何てかこうか? です。早速ですがリンク先は前作となっています。本作はまだ未投稿です。空欄のままっていうのも味気ないと思って入れています。なので本編を期待した方にはすみませんがまだ執筆中です。
 これが仕上がるのもだいぶ先になりそうです。
 それにしてもタイトルに年齢を入れるアイディアをくれた人、年齢が入り一連の作品とわかるつくりができて、更に新作タイトルとしても扱える。素晴らしいアイディアです。

力を入れた部分
 主人公の成長、紳士属性を手に入れて大迷惑するヒロインという話のつかみです。

不安な点・およびコメント
 二作目になりますが、一作目がわかってないとわからないところがあるんだろうなと思っています。そこをどうしたらいいか教えて欲しいです。どうしても一作目を踏まえた話になりがちになって、この文やネタがわからないと言うところを教えて下さい。説明をいれるよりは削った方がいいのですかね?
 また、悪役が中盤以降(ほぼ終盤)にしか出てきません。物語的には最初の頃からちょこちょこ出すべきとは思うのですが……終盤で出てくる都合の良い悪役になってしまった。

 投稿時には三分割を目安に分割します。大体一万字ぐらいなので三千字ぐらいにします。現状の執筆量は三分の一ぐらいで四万字ぐらいになってます。

プロローグの狙い
 主人公のおバカ具合を前面に出して読者に”面白い馬鹿”がいるぞと思わせること

本作のあらすじ
 魔法帝国に魔王の子供のカテイナ(主人公)が訪れる。自尊心の塊の彼は「魔法技術を身につけるのだ!」と意気揚々とオリギナ魔法学校に入学しようとする。
 ところがどっこいそうはいかない。魔法の素質だけは学校始まって以来なのだが、年齢が足らない! 知力が足らない! 協調性がない! と落第点をつけられてしまう。
 納得のいかない彼は裏口入学を試し、極悪非道の三者面談(親(現・魔王)を呼んでの逆圧迫面接)まで到達するが、それでも落第してしまう。
 魔王シヲウルが呆れて帰ってしまう最中、特別臨時講師補佐という、よくわからない称号を得て潜り込むことに成功する。
 召喚術の授業でやらかし(強暴なドラゴン(シャッカ)を召喚する)、魔法攻撃における実技でもやらかし(競技場の一角が消滅する)、座学でもやらかし(魔力結晶の大爆発を起こす)、わずか一日で“死人が出なかったのが奇跡”と言われ、即日で無期限出勤停止をくらう。
 無期限出勤停止を解くためにカテイナは能力制限を受ける。
 平凡な授業しかできなくなったカテイナ。しかし日常はそのまま進んでいく。
 そんな時、現皇帝の統治十五周年祭が開かれる。
 魔法学校の生徒、教員も祭日の警備のため町中に駆り出される。
 カテイナの目の前を各国の贈り物が通り過ぎ、当然の様に彼はこれを欲しいと思う。
 夜、単身で皇帝居城に潜り込み、贈呈物保管庫にたどり着く。
 プレゼントに耳を当てて盗むものを品定めし、唯一音が出ているプレゼントを外に持ち出す。
 喜び勇んでプレゼントを開封するカテイナ。そして大爆発を起こしてしまう。
 それは皇帝暗殺をたくらんだものの時限爆弾だったのだ。しかしそこは次期魔界王、爆心点で爆風に耐えきる。そのうえフラフラになりながらも現場から逃げ出してしまう。
 現場検証が進む中、犯人はカテイナと特定され、オリギナ中で指名手配される。
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登場人物
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 十七歳 異世界転生の勇者が来た! チート能力なら負けねぇよ! 大勇者排除の巻

 十八歳 カテイナ、魔王になる。 シヲウルの大魔王引退(そして超魔王へ)
 コンプレット王国王子ルドルフと決戦を行う。魔法技術と剣技を併せ持つルドルフに人の希望を見る。エルが敵にまわり、魔法道具でパワーアップしたルドルフを相手にぞくぞくするほどの危機を覚える。ああ楽しい! この強敵を粉砕し、エルを奪い取る! 俺は俺こそが魔王なのだ!! 興奮の最中、痛烈な横槍が入り。ついにブチギレする。この戦いを人類の未来のためとかいうくだらない理由でじゃまされたのだ! 人前では決して見せることのなかった大魔王としての顔を見せる。それはいつぞやのブチ切れした母の顔だった。
 最後の戦いにおいて大暴れをし、オリギナ帝国全近衛兵による大結界により力を封じられ、ルドルフの閃光石火により腹をぶち抜かれ、オリギナ皇帝の超重力魔法により動きを封鎖されて、エルの零点凍結により、ついにカテイナが沈黙。氷柱に封印されてEND
 後日、シヲウルにより拘束を解かれて出てくるが、全く反省していない態度だったという。

上記の回答(魔王の馬鹿息子(六歳)が高等学校に入学するそうですの返信)

投稿者 冬空星屑 : 0 投稿日時:

 初めまして。冬空星屑です。
 敢えて、前作『魔王の馬鹿息子(五歳)が無謀にも家出するそうです』を読まずに書かせて貰います。ご容赦下さい。
 まず気になる点を幾つか。正しく無い可能性はありますので、間違っていると感じた場合は、無視、あるいは反論して下さい。

 どこをどうに隠しても光がダダ漏れする。
→どこにどう隠しても……。

 クラウディアが真剣な目で俺をみる。
         →…………俺を見る。

 俺の自信はくずれないのだ。
     →崩れないのだ。
 ここは年齢を考えれば、どちらでも構わないのですけれど、難しい文字も練習したらしいので。

 そうと決まればクラウディアはクラスメイトに今日の一時限目を欠席する旨を伝えている。
→そうと決まると、クラウディアは……。

 中庭を抜けてひときわでかい建物を目指す。
      →一際

 異空間が有るだけの穴がおいてあるのだ。
         →穴が空いているのだ。

 このオリギナでも上から十指に入るよ
        →十指に入るよ

 次は、感想です。
 プロローグの終わり方は、ちょっとだけ物足りない感がありました。
 例えば、『!』を入れて、叫んでいる様子を描くとか、地の文を入れるとか。
 続きに興味を持たせるという点では、成功していると思います。
 話しは変わりますが、文章事態はとても読みやすく、気になる点は最初の『どこをどうに』以外は問題無いのでは、と思います。
 ただ、言うほど『バカ』という印象は受けませんでした。まぁ、幼いとは思いますが。
 ヒロインの迷惑はしているのでしょうけど、もう少しストレスを受けている描写が欲しいですし、『紳士属性』を得たとのことですが、まあ、前作を知らなければ初めからそういうキャラなので違いは分かりませんね。
 何より、いきなり、昔語(前作の内容と推測)を始めてもあまり面白味がない。
 むしろ、ヒロインがとても疲れている、迷惑している、ストレスでマッハ! という描写をいかに伝え、「何があったんだ!?」と思わせた方が良いと思いました。
 そして、主人公のバカさ加減を全面に出すのならば、一人称ではなく、二人称か三人称。つまりヒロイン&校長視点か、ずっと神視点にする必要があると思います。
 六歳に感情移入はしにくいですし、本人が『変だ』と思っていないのならば、それは作中では普通のことなのだと解釈されてしまう可能性があります。

 私は、最初にヒロイン描写から入り、そのままヒロインの不幸を描写して、不幸(胃痛)の元凶登場! 胃痛薬あるいは回復薬を取りに行く。みたいなシーンでも良いと思いました。

 例えば、『自分の意識は一連の日常のルーティンで普通に戻した。だがしかし、最悪は向こうの方からやってきたのである。開けたドアの正面にクソガキが、次期魔界王が、カテイナが待っていたのである。』のだがしかしの所でを改行二つ。目立つようにするとか。

 長文失礼しました。

小説投稿先URL(別タブが開きます)
https://www.alphapolis.co.jp/novel/968426873/174186199

スレッド: 魔王の馬鹿息子(六歳)が高等学校に入学するそうです

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元記事:覇道の本懐

タイトルも、プロローグも、どちらももう不安で不安で。なので批判などよろしくお願いいたします。長所もお願いします!

上記の回答(覇道の本懐の返信)

投稿者 ヘキサ : 0 投稿日時:

タイトル案はドラコンさんがいい感じのを出しているのでその辺で。
他にあるとしたら「鳥鳴国演義~」とか「○○の乱」とか、やっぱり中華ものらしいのがいいと思います。でも、サブタイトルが「覇王の本懐」なので、主人公の生き様を描きたい、と思えますので、それを活かすには主人公の名前がとりあえずよさげに思えます。

で、プロローグの点ですが、いちばん気にしてほしいのは「これって、時系列的にどこ?」ってことです。
というのも、漫画・アニメ・映画あたりを参考にしすぎている人が見落としやすい罠に「小説では、なるべく時点移動はしないほうがいい」という原則があります。

小説は映像媒体よりも読者に想像させる負担が高いため、わかりづらさを極力軽減していく必要があります。それが漢字の専門用語が多い中華ものでは尚更です。
そのため、原則「時系列を乱さない範囲で読者の目を引くシーンから」始めるのが推奨されます。

プロット相談掲示板で伺った限りでは「父母を殺されたシーン」もしくは「塔を脱出するシーン」あたりが適切ではないのか、と思えました……が、これは形と出会い、ラスボスに合っている状態。クライマックスもいいところのように思えるのですが。

つまり、それまでの過程を描いてもぜんぶネタバレになってしまい、読者が退屈する恐れがある。それだけならまだしも、「ちゃんと物語としてできているか不安」という人であれば本編を執筆していくうちに内容がずれ、このシーンにまで行きつかない可能性があります。そういう意味でこのシーンのチョイスはおすすめできません。

先程も言ったように、なるべく時系列の早い段階で、読者が退屈しないだろうと思えるシーンを選んでください。

あともうひとつ、これも映像媒体慣れしてる人にはなかなか言ってもわかってもらえない「視点」の問題。
……いちおう中華もの歴史ものは、神視点がギリギリ許容範囲のジャンルだと思っていますが、神視点というのはプロでも失敗する可能性の高い表現方法です。
推奨は三人称一元のシーン毎の切り替えなんですがねー……

この「視点・時点」に関して、一度ここの研究室のトピックを見たうえで、覚悟を決めて取り組んでください。ひとまずこのへんで。

スレッド: 覇道の本懐

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元記事:オズの毒薬

プロローグ相談

 いつもお世話になっています、左野冠です。
 異世界風未来世界のファンタジーを書いています。旧掲示板で一年前くらいにプロット相談に乗っていただいたやつの改良版です。おかげさまで話の流れはだいぶ自然になったのですが。
 世界観の描写とヒロインの登場スピード、どちらを取るかで困っています。
 どっちも取れりゃいいんですけど、ヒロイン登場後すぐに主人公が意識を失うので、世界観の描写を減らさないとヒロインが早く出てきません。
 世界観の描写も詰めすぎるとただの説明だし、描写にしようとするとどうしても文字数増えちゃって。さっさとヒロイン登場させたいのですがなかなかうまくいきません。

 また、この話は、異世界に見せて実は未来世界なのですが、話の途中でうまく描写できるか不安で、A(後述)の一文を最初に入れるか入れないかで迷ってます。

 プロローグをABCの三つの部分に分けます。Aが「これが異世界に見えるけどただの未来世界だよ」と説明する一文、Bが「主人公のいる場所は簡単に言うとこんな感じです」と描写している散文、Cが「ヒロイン登場の場面」を描写する散文です。
 Cは絶対入れるのですが、ABは不要ですかね。B頑張って書いたんですけど主人公暴行シーンで始まるのもちょっとなあ、とも思っていて。

上記の回答(オズの毒薬の返信)

投稿者 サタン : 2 投稿日時:

あー、あのプロットか。

>Cは絶対入れるのですが、ABは不要ですかね。
そうですね。不要だろうと思います。
理由としては、
まずAは何にしても「異世界ではなく未来が舞台」ということを伝える場面ですが、逆に「異世界ではないという事を伝えないと語れない物語なのか?」と考えると、これは単に作者が言いたいだけの設定で、別にあえて設定を書く必要はないでしょう。特に序盤は語る事が多いので、優先順位を考えれば「A」は作者の自己満足でしかない冒頭だと言えるでしょう。
これを書いてしまうと、むしろ「異世界ではなく未来」ではなくて、旧文明の遺産に頼って生きてるような、普通にSFをイメージしてしまうと思う。
御作は確か広い砂漠が出てきたりするので、漫画「砂ぼうず」みたいな印象になる一文だと思う。

Bは、「主人公の暴行シーンから始まるのもな」という判断ではなく、このシーンは単に「主人公が暴行を受けている」ということがわかれば問題ないシーンになっているので、しかしCパートでも
>暴言を吐かれた日。ものを盗まれた日。人に石を投げられた日。カツアゲに遭った日。
と、同じ「わかれば問題ないシーン」が書かれているので、表現が重複してる。
シーンの役目としては「わかれば問題ない」以上、Cパートの回想というか独白で十分「わかる」ので、Bは不要だろう、という判断です。
重複による強調といった表現である可能性もありますが、主人公の現状は「わかればよい」ので、強調する必要性はと考えると、ないように思う。
BとCが両方あるのは強調しすぎてクドいだけかな。

>世界観の描写とヒロインの登場スピード、どちらを取るかで困っています。
世界観の描写は、確かプロットを読んでた頃は「未来世界」感はなかったように思うけど、まあ薬品で魔法が使用不要になったり魔女になんらかの役目が集中してたりってこともあって、言われてみればそんなイメージもあったかな、という感じではあったと思う。魔術じゃなくて魔法、みたいな。
砂漠化した土地って時点で、そういう終末後の世界観は連想してしまいますしね。
ただ、ことさら「こういう世界です!」と強調してく必要はないと思う。
Aについて書いた事が代表的だね。結局作者の自己満足で作品のテンポを悪くしてるだけ、という事がよくあるし、Aはその典型だと思う。
まあ、創作なんて自己満足なんだから、それの何が悪いって話でもあるので、結局は好みの問題になってしましますが。

ヒロインの登場は、別に登場自体は遅くても良いと思うんだけど、この作品の場合は「ヒロインと主人公が出会わないと、話が進まない」ですよね。
だったら「早く話を進める」という意味で、ヒロインの登場を優先させたほうが良いと思います。
正直、なんならヒロインに拾われるシーン、Cパートのラスト「もう動けない。もう感覚がない。」から始めても良いと思う。
世界観は無論のこと、主人公の現状やらは、どうせ主人公が気を失って目覚めたあと、ヒロインは主人公にいろいろ聞くわけでしょ? または逆に主人公がヒロインにいろいろ聞いたりするわけでしょ。ならそこで現状なり世界観なりの提示をすれば良いので、なにも「先に説明しないと」って事はないので、物語を進めることを意識したほうが良いと思う。
構成は、ここで一番大事なシーンは「主人公が砂漠で魔女に拾われた」ということだから、ソレが説明できれば良いだけで、話を進める、というのが何より重要なことだと思います。

スレッド: オズの毒薬

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