「平凡なラブソング平凡な夏」の批評
こんばんは。
◆先に結論を。
厳しめに言えば「雰囲気はあるかもしれないが、内容が薄めの句」だと思いました。
ご本人も「抽象的すぎる」と思っているようですね。
◆「夏」という広い期間の季語
が生きていないと思います。
約三か月間ある「夏」がすべて平凡、というわけでもないと思うのですが、そういう内容になっています。
◆前半の「平凡なラブソング」にあまり具体的な映像・音声がなく、後半の「平凡な夏」にも具体性がありません。「平凡な」という修飾語が「夏」の映像を補強できておらず、リフレインの効果があまり出ていないと感じます。
◆「平凡なラブソング」ここで10音も使っていることの是非も感じます。
この「ラブソング」は聞いているのか、作っているのか。聞いているなら、自分で選んで聞いているのか、どこかから流れてきているのか。歌詞が平凡なのか、リズムが平凡なのか、何もかも平凡なのか。その平凡なものを俳句
に詠み込んだのはなぜか。
説明は要りませんが、後半の季語を含めた残りの部分で、それを想像するきっかけや具体性が欲しいです。
推敲するとして、
「平凡な」のリフレインに作者の意図を強く感じます。ここを残して推敲するなら、残りはわずか七音。
その七音が「ラブソング」「夏」でいいのか?ということを考えます。
特に、季語の力をきちんと借りて、句の意味や映像を受け手の脳内に涌かせたいところです。
例えば、「平凡な夏」を「平凡な夏休み」に変えるだけでも、情報量が増えるはずです。
・平凡なうた平凡な夏休み
・平凡な歌詞平凡な梅雨の雲
・平凡なうた聴く平凡な帰省
季語を「平凡」とうのは難しいはず(俳諧にできるかどうか)です。この句はリフレインと同時に対句表現。その対句を推敲でズラしていく手はあると思います。
・平凡なラブソング非凡なゼリー
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平凡な一句です(笑)。でも平凡は、唯一無二。
抽象的すぎるかなぁ。
諸々、率直にご意見くださいー。