俳句添削道場(投句と批評)

以下の俳句の添削・批評をお願いします!

蝶拾つたうごかなかつた吾子の秋

作者 慈雨  投稿日

要望:厳しくしてください

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

句歴1年になりました!
なかなか佳い句は読めませんが、いつも楽しく学ばせていただいています。引き続きよろしくお願いします。

本句は公園で虫を探していたら、死んだ蝶を見つけた娘を詠みました。

迷った点
・上五字余り、三段切れになっています。気になるでしょうか。(「拾ひたる蝶の動かず吾子の秋」などで解消した方がいいか…)

・季語は「秋」のつもりです。命を失った蝶は季語にならないと判断しましたが…どうでしょうか。

・見つけた後どうしたかを描写すべきか迷いましたが、読者に託そうと思いました。(実際には土を掘って埋葬していました)

・「吾子の秋」としたのは、「私(大人)とは違う、娘(子ども)が体験した秋」を表現したかったです。
1匹の蝶が死んでいる、大人にとっては珍しくもない体験ですが、子どもにとっては大きな出来事だっただろうな…という感覚です。伝わるでしょうか。

その他なんでも、ご意見いただければ幸いです。

最新の添削

「蝶拾つたうごかなかつた吾子の秋」の批評

回答者 鈴蘭

こんにちは。こちら拝読しました。自分の勉強がてらコメントさせていただきます。

お子様にとっての秋を表現するため、お子様らしく表現してみたとのこと、非常に興味深く思いました。ただ、それをやると必然的に主観句になるので、俳句としては二重苦になります。私もいろいろやってみましたが、無季句が限界でした。お子様がこれを「秋」と認識していないと季感が出ないんですねぇ…。

おとうさんなんでちょうちょはうごかないの

さて客観写生に立ち返るとだいぶ楽になります。
吾子の掌に蝶のむくろや残暑光(骸の軽さ、残暑の重さ)
蝶の死を見つむる吾子や秋の晴(死の暗さ、晴天の明るさ)

自分には特に3句切れには見えませんでしたが、切れの位置が若干わかりづらいかもという印象はありますね。読み込めばわかりますが、ぱっと見では…くらいの。

句の評価:
★★★★★

点数: 1

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添削一覧 点数の高い順に並んでいます。

「蝶拾つたうごかなかつた吾子の秋」の批評

回答者 イサク

句の評価:
★★★★★

こんばんは。
その節はいろいろありがとうございました。

他の方から出てこなかった話を。

御句、日記俳句として終えるならば、原句の方針でかまわないと思います。季重なりですが、この句で「春の蝶」と思う人はいないでしょう。

詩としてブラッシュアップを考えるなら、二点、強めに気になることがありました
◆「自分の子が死んだ蝶を拾った(そして埋めた)」という報告をつめこもうとしていること。
 埋めたことを省略したのは悪くないですが、まだ報告の量が多いように思います
◆「蝶拾つたうごかなかつた」「吾子の秋」という表現を思いついたことで、それぞれにとらわれて、窮屈になっているように感じること。特に「吾子の秋」が曲者。

詩としてさらに昇華する方法はいくつもあると思います。
たとえば一句に日記をつめこむのではなく、複数の句にわける勇気があれば、一句ごとに感動の焦点を「子」か「蝶」に絞った方がよいように感じます。

・蝶拾つたうごかなかつたあゝ秋か
・動かざる蝶を子は埋め秋暑し

いかがでしょうか

点数: 3

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「蝶拾つたうごかなかつた吾子の秋」の批評

回答者 なお

句の評価:
★★★★★

慈雨さんこんにちは。
御句拝読しました。丁寧なコメント有難うございます。こういうのを拝読すると、作句にあたってはこうしたことに配慮すべきだなと勉強になります。

慈雨さんのコメントにきっちり回答できるかわかりませんがお伝えします。

全体の流れはチャレンジングで興味深いのですが、私が悩みましたのは語順です。どうも、お子さんが動かなかったように読めてしまいます。
ご自身でも「こうしたほうがいいかしら」と例句を置いていらっしゃいますが、私も、

・動かざる蝶を拾いて吾子の秋
・蝶拾い動かぬを知る吾子の秋

あるいはいっそ、チャレンジングを活かして、

・蝶拾った死んでた埋めた吾子の秋

こういうのも考えましたが、これ、誤読はえらいことになるので、

・吾子の秋拾いし蝶を葬れり

すごく変えてしまってごめんなさい。でも、ちゃんと埋めてあげたという優しさは伝えたかった。

「吾子の秋」にこだわりを感じましたので、季語「秋の蝶」は考えませんでした。
よろしくお願いします。

点数: 2

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「蝶拾つたうごかなかつた吾子の秋」の批評

回答者 ちゃあき

句の評価:
★★★★★

慈雨さん、こんばんは。
御句を拝読しました。
御呈示された一つひとつの問題点に応えられる技量はありませんが、一番気になった点は、文語体じゃないのに「吾子」を使っておられる点です。吾子を使うなら文語体に改めるべきです。
ですから、御自身のコメントにある形か、なおじいさんのご提案ような形でよいのだと思います。また「秋」が主たる季語ですので蝶に問題はないと思います。

点数: 2

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「蝶拾つたうごかなかつた吾子の秋」の批評

回答者 めい

句の評価:
★★★★★

慈雨様。コメントありがとうございます。
私もソックスを入れるか、迷いました。
しかし、四音とられてしまいので断念しました。
をとめを入れたかったのも同じ。しかし、秋桜とをとめは、類想ではないか?と思い諦めました。
ただ、季語の秋桜を入れて下さったので、感謝です。

御句、吾子の秋ですね。
慈雨さまが一番のこしたい措辞は?
吾子の秋という季語でしょう。
●死蝶は小さき手のひら吾子の秋
亡くなった蝶は、お子様の優しいやわらかな手のひらの
中で幸せだったと思います。お子様をずっとずっと守ってくれると思います。

点数: 2

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「蝶拾つたうごかなかつた吾子の秋」の批評

回答者 長谷機械児

句の評価:
★★★★★

こんにちは。

個人的には、良い句だと思いました。

上五中七を「蝶拾った。動かなかった。」という、子の発話として読みました。
そうしたとき「うごかなかつた」を句の中に取り出したことに、まだ“死”を理解できていない(これから理解していく)子が“死”と接した事件を描き出した表現であるように感じました。

季語については「秋」の句ということでよいのではないでしょうか。
 (私は「秋の蝶」の句とも捉えてよいように思いますが、季語を分けることを嫌う人もいらっしゃいますから…。)
 ちなみに、季語の動物が死んでいる表現でも、季語と認められることはあります。(以前、題「鰆」で「変死体」(鳥に食べられて尻尾だけになっていた…)とかいう内容の句を投じて佳作選だった経験があります)

・「吾子」という語については、goo辞書の例文(青空文庫から引っぱっている模様)では、伊藤左千夫や宮本百合子といった作家の口語文で使っている例が出ているので、問題ないかと思います。

添削なんて必要ないくらいと思うのですが、読み手に対し、子の発話と解るような工夫は何かないか、と考えて、

 蝶々拾つたうごかなかつた吾子の秋
 (↑子どもらしく「ちょうちょ」と読ませたい。が、旧かなでは無理な表記なので、「々」の追加だけ)

 蝶々拾た動かんかつた吾子の秋
 (↑方言にして「吾子の秋」の硬さとの間に差をつける。「ひろた」はルビが必要かも)

 蝶々拾たけど動かへん吾子の秋
 (↑さらに三段切れっぽさ解消を図る。が、やり過ぎな気もする)

よろしくお願いします。

点数: 2

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「蝶拾つたうごかなかつた吾子の秋」の批評

回答者 げばげば

句の評価:
★★★★★

こんにちは。
いつも勉強させていただいています。

コメントありがとうございました!正しくは肋骨でしたね。

御句。イサクさんが出てくれてるので、かぶっちゃいます。吾子の秋、これが曲者で日記報告になっているゆえんです。それを逆手にとってあえて報告型を重ねて韻律を出す手もなくはないです。

蝶拾つたうごかなかつた秋が来た

またいろいろ見せていただきます!

点数: 2

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「蝶拾つたうごかなかつた吾子の秋」の批評

回答者 竜虎

句の評価:
★★★★★

慈雨様 おはようございます。
お世話になります。
御句
拾ったと動かなかったという対句ですね。
そして口語調
子供は好奇心が強いですね。
佳いと思います。
私も詠んでみました。
あえかなり動かぬ蝶に手添ふる子
お子様の優しさを詠んでみました。
よろしくお願いいたします。

点数: 1

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「蝶拾つたうごかなかつた吾子の秋」の批評

回答者 ヒッチ俳句

句の評価:
★★★★★

こんにちは。
勉強させて頂きます。
もう、いくつ目になるかな慈雨パパ俳句
御句、せっかく見付けて、拾い上げたのにピクリともしない蝶を見て幼い娘さんは、「パパっ、この子はどうしてうごかないの?」と尋ねている様子が目に見えるようです。
その問い掛けに慈雨パパは、何て応えてあげたでしょうか?
親子の情すら感じられるいい句と思います。(あっ、まずい。褒めてしまった。笑)
しかし!
この句の季語は「夏の蝶」なのか?
「秋の蝶」なのか?、はたまた「秋」なのかと言う疑問が出て来ました。(作者は吾子の秋としているが)
「拾った蝶」「動かない蝶」からしてすでに死んでいる蝶であると思われます。
と言うことは蝶自体は夏に生きていた蝶かも知れない。
それを秋になってから拾ったのかも。
(ちょっと屁理屈の気もするが)
この疑問を解消するには、
そもそも「蝶」と「秋」が離れているからだと思いました。
季語「秋の蝶」もしくは「秋蝶」とあれば
間違いなく秋の蝶であります。
そのように、御句からは季語の曖昧さがあるように感じられました。
「秋の蝶」で提案させて頂きます。
ただし句意が変わっておりますこと、お許しください。

てにくるみのぞひてみるや秋の蝶

本当は、原句でいいと思ったのですが
そのままでは悔しいので、難癖や屁理屈を言ってみました。(笑汗)
ゴメンナサイ。
またよろしくお願い致します。

点数: 1

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「蝶拾つたうごかなかつた吾子の秋」の批評

回答者 ヒッチ俳句

句の評価:
★★★★★

再訪です。
私は作者コメントを敢えて読まずに
鑑賞致しました。
ですから、作者の思いをある意味無視したコメントになったかも知れません。
でもそれはそれでいいと致します。
よろしくお願い致します。

点数: 1

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「蝶拾つたうごかなかつた吾子の秋」の批評

回答者 感じ

句の評価:
★★★★★

こんばんは🌆
コメントありがとうございます。
御句、感想だけになりますが、
主たる季語は「秋」で問題ないと思います。
「秋」と言ってるんですから。
たとえ、「蝶」が生きてるとしても、「蝶」は一年中いますので。
次に、「蝶拾つた」で、切って読みましたが、「うごかなかつた」は、「吾子」にかけて、読んでしまいました。
死んだ蝶を拾ってしまって、驚いて、かたまった吾子、です。
また、宜しくお願いします。

点数: 1

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