俳句添削道場(投句と批評)

北野きのこさんの添削得点の低い順の4ページ目

「枝先の氷柱の光露天風呂」の批評

回答者 北野きのこ

添削した俳句: 枝先の氷柱の光露天風呂

かぬまっこさん、こんばんは。
お友達との温泉旅行うらやましいですねぇ。
お土産も思い出も、そして句材も沢山お持ち帰りになったのでしょうね。

冒頭の「の」の連用が素敵な効果を生んでいると思います。
枝→氷柱→光…と映像がズームして行き、パッと露天風呂の光景に切り替わっています。
場面の転換が鮮やかですね。

利平さんもおっしゃっていますが
(利平さん初めまして!)
入浴している人物の感じている外界とお風呂の温度差がよく伝わってきます。

枝先の氷柱の雫露天風呂

より小さな点までズームさせてみましたが、どうでしょう?
キンと冷えた朝のイメージが薄らいでしまったかな…?
「雫」と「露」も不協和音の様な…
うーん…

点数: 1

「朝日差すとろけるやうな春の水」の批評

回答者 北野きのこ

添削した俳句: 朝日差すとろけるやうな春の水

かぬまっこさん、こんばんは。
難しい問いかけですね…!
あれこれ考えてみましたが、頭から煙が出そうです。

下手な比喩では類想が多そうですし…

朝陽さへ微睡ましむや春の水
春の水朝陽の柔く遊びおり

掲句とは別物になってしまいますが、固有名詞と取り合わせるパターンを考えてみました。

山や平野や都市の固有の名前は具体的なイメージの宝庫だと思います。
「どこどこで見る春の水はきっとこんな感じだろうなぁ」
と、より鮮明に春の水のイメージを読み手に想起させる事ができないでしょうか?
水がとろけていそうな場所、どこかなぁ…

(強いイメージを持つ言葉同士なので不協和音にならないかが不安でもあり…)

春水や濃尾平野に日の昇る
哲学の道に朝日と春の水

ただ、かぬまっこさんの描こうとしている風景はもっと日常的なものの様な気がしていて、スッキリできないでいます。

点数: 1

「凍鶴や惜別の地の北の海」の批評

回答者 北野きのこ

添削した俳句: 凍鶴や惜別の地の北の海

かぬまっこさん、おはようございます。
自分で語りたい内容をどこまで抑えて、どこまで季語に語ってもらうか、難しい塩梅ですね。

厳しい寒気に耐える鶴の様子があれば「別れを惜しむ気持ち」「北」などは読み手に想像してもらえる範囲かな、と私は思います。

また「惜別の地の北の海」という表記だと
「別れの地=北方の海」なのか
「惜別の地の北側にある海」なのか
どちらとも読めてしまう気がします。

削った分で何を足すか、難しいですね。
自分で語りすぎかなぁ…

凍鶴の海あなたと別れた海
凍鶴よ君の漕ぎ出したる海よ
凍鶴や霧の向こうは国後島

点数: 1

「矢印の多き道路や春近し」の批評

回答者 北野きのこ

添削した俳句: 矢印の多き道路や春近し

腹胃壮さんこんばんは。
私は普段だだっ広い場所しか運転しておらず、都会の道路標識に付いて行けません。
心の底から「矢印だらけだなぁ…」と感じます。

語順に関しては後から「春近し」が出た方が取り合わせの面白味を感じられる様に思います。
具体的な道路の光景を思い浮かべた所に「この情景に春近しを取り合わせたのかー」と頭の中が切り替わる感じがあります。

ただ、私もかぬまっこさんと同様に「春が近付くと工事が多くて規制ばかり」という意味かと誤読してしまいました…。
「矢印の先に春」と明示しては野暮でしょうか?

矢印の道路標識春を指す
標識の道に溢れて春を指す

道沿いに春の光景が広がっているイメージになってしまい「春近し」とはニュアンスが異なってしまうかもしれません…

点数: 1

「菜の花やこの先危険木更津市」の批評

回答者 北野きのこ

添削した俳句: 菜の花やこの先危険木更津市

腹胃壮さんおはようございます。
私の葱の句にコメントをいただき、ありがとうございました。
「葱」の加熱前後の変化に託した内容を読み取っていただけて、非常に嬉しかったです。
ただ、ご指摘の様にもっと「ツンデレ」成分を押し出したい所ですね。
精進致します。

さて木更津市についてほとんど具体的なイメージが無い私ですが、句の感想を述べさせていただきます。
暴走族、氣志團、アクアライン、工業地帯…?

この内容であれば、やはり本来の表記の通りにカギカッコが添えられた方が映像が明確になると思います。
添えられていれば、ただ詠み手が「危険だぞー」と考えているのではなく、菜の花畑に立て看板があるのだと理解できます。

「危険」と「木更津市」の間を一文字空けてあるのは、自治体が立てた看板ですという主張の為でしょうか。
この点が掲句において重要なポイントだと私は思います。

というのも、「木更津市」に「危険」を添える事の是非が私の最も気になった点だからです。

前述の通り私には木更津市についての知識がほぼありません。
この状態で掲句に出会うと(特に鉤括弧や空白が無い表記だと)木更津市が大変な犯罪都市であるかの様に感じてしまいました。

つまり「危険=木更津市」と読んでしまうと陰と陽の対比の効果がかなり過激な方向に振れてしまうと思うのです。
恐らくこの読解は木更津市の実態とも、腹胃壮さんが表現したかった内容とも異なっているのだと想像しています。

記述されていないので「危険」の具体像は読者に委ねられているし…
一方で詠み手から木更津市に対して「危険」という強いレッテル貼りが為されているし…

深読みし過ぎた場合、「詠み手に地域に対する偏見があるのではないか」と誤解を招きかねないと思います。
特に今回は「頭の中で作り上げた」とのお話でしたので。

こういった考えも木更津市が警告
を発している主体だと読み手に伝われば杞憂なのですが。
誤読を回避する為に固有名詞は省くべきだというのが私の考えです。

菜の花やこの先危険と赤い文字
菜の花や灯り少なき花柳街
菜の花やコンビナートの灯の遠し

状況の生々しさは掲句の方が優っている気がするのですが…。
長々と失礼しました!

点数: 1

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