俳句添削道場(投句と批評)

みつかづさんの添削最新の投稿順の118ページ目

「立雛や紙は寿亀へと寿鶴へと」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 立雛や紙は寿亀へと寿鶴へと

 
こんばんは。貴句、拝読いたしました。

折り紙の寿亀、寿鶴は存じておりますが、寿亀、寿鶴は同時に
お酒の銘柄でもあります(寿亀正宗 純米大吟醸、寿鶴 海王 芋焼酎)。
ですので、「折り紙かもしれないし、雛祭という目出たい日なので贈答品の
お酒の包装紙をほどこうとしているのかもしれない。どっちだろう?」と
私めは読みを迷いました。

折り紙でしたら、助詞1つ変えてみる添削案は如何でしょうか?

・立雛や紙の寿亀へと寿鶴へと

上記でしたらお酒の包装紙の読みは無くなります。
何故なら「の」は連体修飾の格助詞ですので、直後の「寿亀・寿鶴」を
「紙という素材から作られたもの」として限定しますので。

ご参考になれば幸いです。
以上でございます。お目通しいただき、感謝いたします。
 

点数: 1

「甘からん余寒の頬やキスの跡」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 甘からん余寒の頬やキスの跡

 
こんばんは。再来失礼いたします。

改めて作者コメントを拝見しました所、私の添削案には「夜」が
入ってませんでしたね。
そして作者コメントの「君にキスされた跡が冷たい頬に熱をもって残っている。
その熱は余寒のなかで甘くくすぶり続けている」。
時制変化を忘れておりました。そして、推量と詠嘆を活かす手が見付かりました。
現在推量の助動詞「む(ん)」から過去推量の助動詞「けむ」に変える手です。
改作に近くなって申し訳ございませんが、3案の追加提案です。

C:キスの熱は甘かりけむや夜の余寒
D:ただ頬に甘かりけむや夜の余寒
E:頬の実(げ)に甘かりけむや夜の余寒

キスの余韻はEが最も強くなります。
ご参考までに。

次に、拙句「また来ぃや脚長蜂のフライング」にコメント、
https://weblike-tennsaku.ssl-lolipop.jp/haiku/corrections/view/33774
拙句「女の子らの色豊かなれ雛祭」にコメント、ありがとうございます。
https://weblike-tennsaku.ssl-lolipop.jp/haiku/corrections/view/33938

前者は不正出発と書くと下五字余りになりますし、ファールだと字足らず。
誤読が怖かったですが、気付いてもらえるかもと思ってフライングにしました。
アシナガバチは実はニホンミツバチよりも大人しいですし、カメムシ、
イモムシなどを幼虫の餌として狩ってくれますので、危なくない場所でしたら、
ガーデニングする方はアシナガバチに巣作りされてもワザと放っておくケースが
あります。また、巣から遠く離れている場所だと人間には興味を持たないので
危害を加えない限り刺してきません。これはスズメバチでも同じです。

後者は、私めの手持ちの季寄せには生活で載っていますが、行事のイメージも
強いので難しかったです。見えない「色」にも思いを馳せて詠んでみました。

両者共、貴重なご意見ありがとうございました。
度々お目通しいただき感謝いたします。
 

点数: 0

「春雨やしばし手を止め道明寺」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 春雨やしばし手を止め道明寺

 
こんにちは。貴句、拝読いたしました。

結論:「道明寺」は多義なのに、動詞などによる描写が無いので、
読者には春の雨が降っている以外の景が定まらない。

どういう事かと申しますと、以下でございます。
・和菓子:桜餅の一種
・地名、寺社: 大阪府藤井寺市にある古義真言宗蓮土山「道明寺」。
・駅名: 近鉄南大阪線と道明寺線の結節点。
・演目: 『菅原伝授手習鑑』の切実な場面。
・乾飯(ほしいい):天日で乾燥させた携帯用の飯。

「道明寺」はこんなにも多義なのです。
私めは初読で、道明寺駅の駅員さんか車掌さん、または駅を通過する種別
(回送、急行、特急)の運転士さんの、確認喚呼の手の動きかと思いました。
句面が「しばし手を止め」でしたのし、急カーブに挟まれている駅ですので。

ところが、作者コメントは「一区切りついたところで一服。今日は雛祭り。」
つまり、和菓子の道明寺ですよね。

でしたら直前に動詞「噛む」、「食む」等を入れる、または和菓子の道明寺の
「紅の透け具合」、「葉の湿り気」を中七で描写なさいませんと、
和菓子の道明寺だとは読者には伝わらないのです。投句日が3月3日であっても。

動詞で和菓子の道明寺を表現なさりたいのか、それとも質感などでなさりたいのか
私めには分かりませんので添削のし様がありませんし、した所で
上五の季語「春雨」が浮いちゃって句の主役にさせる自信がございませんので、
今回は添削提案は私めにはできません。ご自身でお願いします。

次に拙句「女の子らの色豊かなれ雛祭」にコメント、ありがとうございます。
https://weblike-tennsaku.ssl-lolipop.jp/haiku/corrections/view/33938

雛祭は元々、厄除けです。
そして古語の名詞「色」は意味が物凄く多い単語なんですよ。
なので、単なる色合いじゃないんですよね。構造は以下。

由来:人形(ひとがた)に災厄を移す「流し雛」の系譜。
意図:災いという「負の色彩」を祓い、少女たちが自分自身の
「色(生命の輝き・豊かな表情)」を取り戻すことへの祈り。
論理:「豊かなれ」という命令形は、厄を跳ね返すだけの「生命の強度」への祈り。
→「どの様な女の子にも厄が無く、表情豊かであってほしい」

そして、『俳句添削道場』の悪しき習慣で、
「私も詠んでみました~出来が悪くてすみません」と皆さん平気でお書きですが、
作者に対して失礼だと、元句への尊敬の念が感じられないと思ってる方は
何方もいらっしゃらないんでしょうか? 「私も詠んでみる」のであれば、
ご自身のフォームで投句して、感想だけ書いてご自身の句のリンク貼って、
「コメント頂けますと幸いです」と添えれば済むよね?って事なんですよ。
その様な悪しき習慣を作ってきたこちらの先輩方もどうかと思いますけど、私めは。
真面目に添削していただけるなら、私めも真剣に受け止め、吟味いたしますが。
私めを「様付け」で呼ぶ位なら、他者様にも最低限その位の礼儀は弁えて
いただきたいのが、私めの偽りない本音でございます。せめて「さん付け」。
ゆとりろさんだけではなく、皆さんにも同じです。

蛇足でございますが、タモリさんの名言を使わせていただきます。
ゆとりろさん以外にもご覧いただきたいですね。
「真面目にやれよ! 仕事じゃねえんだぞ!」

以上でございます。お目通しいただき、感謝いたします。
 

点数: 1

「郷土織こだわる雛の並びをり」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 郷土織こだわる雛の並びをり

 
春の風花さん、こんばんは。貴句、拝読いたしました。

固有名詞の知名度への不安や、固有名詞が季語の力を弱めかねないとの不安から、
守りに入ってしまった印象を、私めは受けました。

この場合、固有名詞でも「東之湖」(とうこ)を入れる方が言葉が経済効率が
一気に跳ね上がります。私めが失敗した固有名詞「河内堅上」とは違い、
「東之湖」さんはソコソコ知名度がありますので、知らないと言ってくる
読者には「お調べください」と一蹴できる位の力あります。
・東近江(場所)
・近江上布(雛の素材、郷土織)
・雛人形作家のこだわり
東之湖とお書きになるだけで、上記の情報が全て、3音に圧縮できます。

今回は大きく句が変わりますが、私めからの添削提案は作者コメントを活かして、
「固有名詞による作者の感動を活かす」方向です。
何とか添削の範囲内に収まっているとは思いますが、句意と違っていたら
お教えください。定型を崩して、カメラをズームアップして参ります。

・遂に来き展示会の東之湖の雛

上五は春の風花さんの好みで整えていただければと、私めは考えております。
これで、固有名詞「東之湖」が季語「雛」をさらに特別な雛として
輝かせますでしょう。展示会ですので、雛は間違い無く並んでおります。
読者に忖度する必要は無く、有名所を知らない読者には調べさせる位に
攻めて良いのではないでしょうか。

以上でございます。お目通しいただき、感謝いたします。
 

点数: 1

「曲水や詩歌は祈りと似て静か」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 曲水や詩歌は祈りと似て静か

 
気まぐれ亭いるかさん、おはようございます。以下、長文お含みおきください。
「厳しく」とのご要望、承りました。
お目指しの『夏井いつきの一句一遊』水曜日での「天」への崖を登られる為に、
心を鬼にして冷徹な論理的分析を書き置かせていただきますね。
(悪役、嫌われ者を演じるのは正直疲れますけどね。私めだって波風立てない方が
本当はラクですよ。でも、それでは自他の鍛錬にならず、道場の意味が無いので。
褒められて承認欲求を満たしたいならブログで十分)

1.「比喩(〜に似て)」という構成の是非
「一句一遊」の水曜日(上級)において、比喩による説明は、しばしば
「表現の放棄」と見做されるでしょう。「詩歌は祈りに似て静か」と書いた瞬間、
読者の脳内には「祈り」という既成概念が流れ込み、「曲水の宴」という
現場の固有性が霧散します。
上級で求められるのは、「似ている」と言わずに、現場の光景
(盃の速度、水の冷たさ、衣擦れ)を写生(写実とは違い、導かれる真実の描写)
なさる事で、結果として「祈りの様な静寂」を読者に発見させる技術でしょう。

2.季語「曲水」のダイナミズムの欠如
曲水は元々、静寂の祈りである以上に、酒と遊興、そして穢れを流し去る
「動」の儀式(禊)です。お酒も入る場において、何故「静か」の
一点に収束させたのか。その必然性を「祈り」という概念に逃げずに、
映像で証明できていなければ、上級の舞台では「景のリアリティ不足」として
選者に一蹴されるでしょう。

3.鑑賞力=作句力の相関
拙句「姪御らのいさ気は知らず雛納」へのコメント、ありがとうございます。
https://weblike-tennsaku.ssl-lolipop.jp/haiku/corrections/view/33958

「いさ気は知らず」の他人事っぽい言い回し。ここは正しく読解されましたよね。
私めの意図通りでございます。問題はこの先。
「何故、他人事の様に書かれているのか?」。
理由は、「女の子、つまり女性の厄除けの行事なのに、男性の詠者である私めが
その女性達に対してあれこれ口出しするのは家庭干渉、
性的干渉になるから」なんですよ。
ですので、血縁でありながらワザと他人事の様に描写したのです。

気まぐれ亭いるかさんは「混乱」と評されました。
しかし、そこには自動詞と副詞による「大人同士の不干渉という倫理」の
パッキングがありました。

古語の動詞「知る」の大意は、「対象を意識して、自分の心の中に取り込む」。
そして元々の語源的な意味は、「統治する意味の「領る(しる)」と同じで、
対象となるものの性質、状態を十分に把握して支配する」なんですよ。
(手持ちの『ベネッセ全訳古語辞典』670ページより)
ここから終止形が同形の自動詞(動作の対象となる目的語を必要とせず、
主語自身の動作だけで文が完結する)と
他動詞(動作の対象となる目的語が必要で、動作の影響を受ける相手(目的語)が
無ければ文が成立しない動詞)「知る」に分かれます。

「知らず」はラ行四段活用で他動詞用法の未然形+打消。
意味は「理解しない、判断しない」。
拙句の「分からない」は四段活用でも自動詞用法になる例外なんですよ。
「分かる」を意味する自動詞が、未然形+打消で否定になってるだけですから。
「知れず」はラ行下二段活用で自動詞用法の未然形+打消。
意味は「人に知られない」。「自然に人に分からない」。
これも、『ベネッセ古語辞典』670ページで調べました。

拙句の「姪御らのいさ気は知らず」は、
「姪御らの気持ちは、さあ、どうだか私には知らないけど」。
つまり、こう言い換えられます。
「姪御らの気持ちは、さあ、どうだか私は判断しない、支配しないけど」。
詠者である私めが主語で、「知らず」が目的語無しで完結してますでしょう。
たまたま「気」という目的語ありますけども。

完全に他動詞化したら、「知らず」の主語が私めだけで完結しないでしょう。
「姪御らの気持ちは、さあ、どうだか私には(誰にも)知られない、
支配されていないけど」。
「一体、作者以外の誰に知られてないの? 誰にも支配されてなくて姪御さん達、
良かったね。私には誰にも知られないって、句面に目的語が無いんだけど、
姪御さん達が作者の気持を知る必要なんてあるの?」と、
読者がかえって混乱するでしょう。

そして、上記を踏まえますと、以下のプロセスを経て
作中主体は詠者で例外の自動詞用法だと確定できます。以下、理由です。

姪御達が娘の気持を知れない
→「もしかして、母親なのに娘の気持を知ろうとしていないのでは?」
→育児ネグレクト疑惑になる

詠者の私めが姪御達の気持を知れない
→「血縁とはいえ他者家族なのに、何故知ろうとして知る事ができなかったの?」
→家庭干渉疑惑になる

詠者の私めが姪御達の気持を知「ら」ない
→「知ろうとする事で姪御達の心中を侵食してしまう事を自ら拒み、
姪御達のプライバシーを侵さない。ワザと知ろうとしない」
→大人としては普通に在り得る

ですので、添削提案におかれましては文法の段階で既に間違えておられます。
都度古語辞典、国語辞典を引いていない証拠。意味的に自他逆転が起きる動詞も
あるんですよ。文法、論理、知識は小手先だけで扱うものじゃない。

気まぐれ亭いるかさんにまだ足りていらっしゃらないのは、
「主観を捨てて疑問を持ち、語の大意や語源を都度調べ、句の構造を分析する事」。
この道場にいらっしゃる多くの方にも、当て嵌まっているのかもしれません。

辞書を引くという孤独な作業は、決して単なる知識の確認や蓄積ではありません。
作者様とその句の尊厳を、自句を汚さない為の、「俳句」という文学の
表現者としての最低限のマナーではないかと、私めは心得ております。

他者の句の「構造」を正しく解凍できない受信機(鑑賞力)では、
自句に高度な写生ロジックを組み込む事は不可能でしょう。
何故なら、鑑賞は表現の逆演算ですので。
詠者が句に何を、どの様な思いを込めてパッキングしたのか、
「何故その動詞なのか? 付属語なのか? その季語なのか?」を
読み解く解像度を上げない限り、自句の推敲の精度もまた、上級の上位の壁を
越える事は難しいでしょう。

厳しい事を申し上げましたが、上級の頂を目指すなら避けて通れない険しい崖です。
乗り越えられる事を、心よりご期待申し上げます。

以上でございます。お目通しいただき、感謝いたします。
 

点数: 0

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