俳句添削道場(投句と批評)

つちや郷里さんの添削最新の投稿順の65ページ目

「菊の香や遠き記憶の蓋を開け」の批評

回答者 つちや郷里

添削した俳句: 菊の香や遠き記憶の蓋を開け

もんなさんこんばんは。

御句
こういう句も悪くはないと思います。
芭蕉の句にも「さまざまの事おもひ出す桜かな」というものがありますので。
ただ、御句の場合、具体的な内容を書いた方がいいような気もしないでもないです。
違いを説明するのは難しいですが、御句は「香」「記憶の蓋」という、やや曖昧な表現が目立つので、そう思ったのかもしれません。
芭蕉の句の方は「思い出す」と言い切っていること、「桜」という明確な映像、「かな」という優しい詠嘆が効いているからこその名句なのだと思います。

季語が動くか動かないかについてですが、私はあまりこの議論をするべきではないと考えています。
作者にとって、その季語が記憶を呼び起こす鍵だったり、その季語に並々ならぬ思いを抱いている可能性があるからです。
あるいは単純に実景を詠んだ際に、その場にあった季語であるなら堂々とその季語を使うべきです。
ただし、あまりにも合わない季語だった場合は、他の季語を提案することも時には必要かと思います(作者が何故その季語を使ったのかを考える「鑑賞」も忘れずに)。

参考までに、プレバトで千原ジュニアさんが詠んだ「雪吊や登校拒否の吾と祖母と」という句を勝手ながら紹介させていただきます。
この句は記憶・思い出を詠んだ句ですが、具体的な内容を描いています。
季語を動かそうと思えば動かせる句ですが、不登校児だった作者は、支えないと雪の重みで折れてしまう木と、支えがないと生きていけない自分を重ね合わせており、なおかつ祖母と実際に見に行った実景でもあるので、「雪吊」という季語は動かすべきではないと思います。

これは私の解釈であり、絶対に正しいわけではありません。いろんな人の意見を参考にして、最終的な判断はご自身でお願いします。

長文失礼しました。
またよろしくお願いします。

点数: 5

「彼の国も秋はあるのか今日の空」の批評

回答者 つちや郷里

添削した俳句: 彼の国も秋はあるのか今日の空

なおじいさんこんばんは。

御句
私は「秋」という季語だと認識しました。
「彼の国『も』」ということは、「この国も秋」であるということだと解釈したからです。
ただ「秋の空」という季語であるということも納得できます。句の中の季節は秋であり、見上げている「今日の空」は確実に秋の空ですからね。

正岡子規の句に「田から田へうれしさうなる水の音」という句があります。
一見「田水引く」という季語に見えますが、子規は「青田」という季語だと主張しています。
そういった前例があるので、たとえ季語の言葉が句の中に入っていなくても、その季語が句の中に「見えて」いればいいのだと思います(人によって解釈は分かれると思いますが)。

「秋の空」という季語だと認識してもらうには、もっと空の描写を明確にし、強調した方がいいと思いました。
例えば「空清し」「空青し」「空広し」。
あるいは字余りで「果てなき空」とやれば奥行きが出ます。

御句に対する私の解釈は以上の通りです。
他の方の意見も聞いてみたいですね。

またよろしくお願いします。

点数: 3

「鳳仙花歩道に赤チョークのバツ」の批評

回答者 つちや郷里

添削した俳句: 鳳仙花歩道に赤チョークのバツ

イサクさんこんばんは。
水曜佳作おめでとうございます。
安定して上の方に残れる実力には脱帽です。

コスモスの句へのコメントありがとうございました。
「コスモス」という兼題だからこそ、コスモスという季語を使う必然性は必要でしたね。
勉強になります。

またよろしくお願いします。

点数: 0

「コスモスや隣りの家は子だくさん」の批評

回答者 つちや郷里

添削した俳句: コスモスや隣りの家は子だくさん

かぬまっこさんこんにちは。
火曜佳作選おめでとうございます。
私も今回は佳作でした。一度だけ水曜に選ばれたことがありますが、火曜入りが精一杯です。
安定して水曜以降に選ばれる方々は本当に尊敬してます。

御句
愉快な光景ですね。取り合わせが面白いです。
「家」と書かなくても通じるとは思います。

・『コスモスや隣りは子だくさんらしい』

これからもよろしくお願いします。

点数: 0

「早朝の列車疾走秋走る」の批評

回答者 つちや郷里

添削した俳句: 早朝の列車疾走秋走る

こま爺さんこんにちは。
コスモスの句へのコメント、アドバイスありがとうございました。

御句
「秋走る」については賛否あると思いますが、どんどん新しい表現に挑戦するのは良いことだと思うので、アリだと思います。
もちろん、効果的に使わないと陳腐な表現になりがちではありますが。
気になったのは「列車疾走」という言葉との表現の重複ですかね。

やったことのない表現方法なので、良いか悪いかはわかりませんが、私ならこうするという例を一つ挙げてみます。
・『秋は走る早朝の列車の如く』
映像としては薄くなりましたが、比喩を使って「秋」を走らせてみました。
また、「は」という助詞による強調と倒置法を使って季語を立たせてみました。
企みすぎて逆にくどいですかね(笑)

またよろしくお願いします。

点数: 1

つちや郷里さんの俳句添削依頼

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