「林檎忌に赤一面の川流る」の批評
回答者 つちや郷里
添削した俳句: 林檎忌に赤一面の川流る
あをいさんはじめまして。
よろしくお願いします。
【厳しくしてください】との要望なので
まず、「赤一面の川」・・・相当怖いです。そのまま読んだら血か何かで真っ赤に染まった川としか読めませんでした。
私もまだまだ勉強が足りないので「林檎忌」ときて「誰の命日だっけ」と思い、調べたら美空ひばりさんの御命日だとわかって「川流る」があの名曲のことだとわかりましたが、「赤一面」がさっぱりわかりませんでした。
衣装のことなんですね。それなら素直に「真っ赤な衣装」などと書くべきです。
そもそもなんですが、美空ひばりさんの御命日の季語である「林檎忌」を使った俳句
で美空ひばりさんのことを詠むのはかなり安直です。
忌日・命日の季語を使った俳句の基本的な作り方は、まったく関係のないことを詠みながら、その句の中にその人のことを匂わせる仕掛けを作るというものです。
例えば
・『林檎忌や川の流れのとめどなく』
・『林檎忌やぽかりぽかりと白き雲』
これも相当安直なんですが、こういう作り方の方がまだマシかなと思います。
あるいは
・『おもひではぽろぽろ遠い二重虹』横尾渉
この句のように忌日季語を使うのではなく、その人のことを想像させるフレーズを使った追悼句の作り方もあります。
またの投句お待ちしてます。
点数: 2