俳句添削道場(投句と批評)

イサクさんの添削最新の投稿順の1420ページ目

「湯の沸いたやかんの音や虎落笛」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 湯の沸いたやかんの音や虎落笛

こんにちは。はじめまして。

この句は、「虎落笛の音が、湯の沸いたやかんの音のようだ」というような比喩に感じて、誤読をする形だと思います。
コメントにある「合奏している様でした」と受け取るのはやや難しいと思います。

原因として考えられるのは
◆「音」の情報だけの上五中七に「音」の季語をぶつける、という要素の近さ
◆「虎落笛」は取り合わせではなく、「やかんの音」と同時に聞こえている一物半のような形を「や」で取り合わせっぽくしている
という2点。

助詞【や】は「前後を全く別物とみなす」ということでもなければ、「前後2要素の足し算」でもないので、少し情報を補足してあげる必要がありそうです。
「虎落笛」は「音」の要素が強いですが天文の季語で、音以外にも「風の強さ」などの風景を持ちますので、この内容で下五に置くのは難しいかもしれません。

推敲前の句「虎落笛やかんも沸いて揃い鳴り」の方が意味はわかると思いますが、こちらはこちらでいわゆる「散文的(普通の文章っぽい)」ですね。
推敲前の「鳴く」は省略できそうです。空いた音数で、たとえば、別の切れ字「けり」を入れてみましょうか。

・虎落笛薬缶も沸いて揃いけり

点数: 1

「北風吹いて何もなき空ありにけり」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 北風吹いて何もなき空ありにけり

こんにちは。

北風は吹くもの。捨て石として動詞「吹く」を置くこともありますが、二音字余りにして「北風吹いて」七音はさすがに冗長に見えます。
そのまま「北風【や】」としたい雰囲気もありますが、「けり」句ですので「やけり」にはしたくないですよね。

とすると
◆素直に一音助詞で、受け手に委ねるか、
・北風に何もなき空ありにけり
・北風の何もなき空ありにけり
◆上五を終止形言い切り・切れとして冗長感を少しでもやわらげるか、
・北風吹く何もなき空ありにけり
◆「ありにけり」を諦める?
・北風の吹いてなんにもなき空よ
◆語順(ありにけりを諦める、の亜流)
・何もなき空よ北風吹いてのち

推敲パターンで技術的に思いつくのはこんなところです。季語の選択(他の風季語の採用)、要素の足し・引きも入れれば、まだまだ他にも方法はあるかと。

点数: 3

「北風吹いて何もなき空ありにけり」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 北風吹いて何もなき空ありにけり

再訪です。あーすみませんコメントにありましたね「北風:きた」。見落としていました。
なので「字余り」の件、お忘れください。

とすれば下五「ありにけり」なので上五は音便化せず文語の方が相性がいいかもしれません。あるいは助動詞を補う手法もあります。
・北風吹きて何もなき空ありにけり
・北風吹ける何もなき空ありにけり

点数: 1

「渡り鳥浮かぶ宍道湖波光る」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 渡り鳥浮かぶ宍道湖波光る

おはようございます。はじめまして。

「渡り鳥」が季語なので、俳句としては成立しています。

ただ「渡り鳥」は秋の季語で、越冬地に「渡っている最中」の鳥のことです。
すでに越冬地(宍道湖)に到着しているならば、もう「渡りを終えて」います。季語「渡り鳥」が合いにくくなってくるところ。
時期的なこともありますので「水鳥」など冬の季語に言い換えたいところではあります。

五七五のリズムも完全にダメというわけではないのですが、助詞の省略で軽い三段切れっぽくなっています。
「湖が光る」と言えれば、「波」も光ってますよね?ということで軽く微調整を考えてみます。

・水鳥の浮かぶ宍道湖光りけり

こんなところでいかがでしょう。

点数: 3

「冬ぬくし鳥声めける信号機」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 冬ぬくし鳥声めける信号機

おはようございます。

こちらの句、感じ様の選に入っている方の句と比較して技術的な差はあまりないと思います。ただ、選に入っている句の方が独創性が強く、こちらの句の方が似た句のある可能性が高そうには思います。

◆中七下五、素直に詠むなら「鳥の声めく信号機」かなと思いました?
 助動詞「り」の完了・存続の意味があまり生きていないのでは。

◆あとは、【冬】が生きているかどうか、でしょうか。「冬ぬくし」は「冬の季語」で「寒中の暖」なので、再び寒くなることが前提です。
 いるか様からもありますが、この中七下五の構成で、鳥の声は「囀り」「百千鳥」など春を待つ(これから暖かくなってくる)というイメージを連れてきそうです。
・春近し鳥声めける信号機
・暖かや鳥声めける信号機
の方が合いそうではありますね。季語が変わって完了・存続に意味が入れば「めける」も生きて来そうです。

季語からの作句なので、アイデアの押し付けになってしまうので、これ以上の提案句はなしで。

点数: 2

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