ノベル道場/小説の批評をし合おう!

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元記事:四本腕のジャコウさん

こんにちは、カイトと申します。

先日某企画に参加した際の作品を、いただいたアドバイスを元に一部書き直し、供養のつもりで投稿させていただきます。

なかなか点数が伸びず、自分の課題(インパクトのなさ)を痛感した作品です。書き直しの際には課題の部分はそのままにしているので、忌憚なきご意見をいただければと思います。

なお、企画の字数が一万字制限だったため、改稿版もそれに倣っています。

上記の回答(四本腕のジャコウさんの批評)

投稿者 サタン : 1 投稿日時:

一度目は全体像を把握するためほとんど流し読み、二度目はもう少ししっかりと、計2回読ませてもらいました。
「ジャコウアゲハが恩返しにくる話」をそのまま書いたという印象。
それはちゃんと書けているので相談板のほうで言われていた 手堅い そつなくまとまっている という感想は、私もそう感じた。

これは、物語というかテーマとしては「ダメな男が立ち直る話」で、それを「ジャコウアゲハが恩返しにくる話」でパッケージングしてる形かなと思う。
そうすると外観は「恩返しに来る話」だけど、中身は「ダメ男が立ち直る話」なわけで、話の中心に来るのは「男はどうやって立ち直るのか」ってことで、その「立ち直れない障害」に対する手段が作品の売りになるから、ここで 売り つまり目立たせたい押し出したい要素は「ジャコウの恩返し」なので、「ジャコウの恩返しがどのようにして男を立ち直らせるのか」が大事なんじゃないかな、と思う。

けど、ジャコウは普通に主人公の身の回りの世話をするだけで、もちろん行動としてはそれだけでもいんだけど、結果的に男は自分で勝手に立ち直ってるように見えるし、この部分が売りになるのにジャコウや主人公の状況説明をするだけで盛り上げてないように思えた。
たぶん、主人公の生い立ちとかジャコウが恩返しに来るに至った経緯ないし切っ掛けを説明するため猫が苦手とかそういう展開のためのシーンに文字数を取られて物語を盛り上げるところまで気が回ってなかったんじゃないかなと。

「障害」がわかりにくいかな。自分が大人らしく人間らしく行動できない理由はこれだと何かのせいにする主人公とか、その障害を乗り越えるためのジャコウも弱いから恩返しだけでなくそんな主人公を静かに叱咤して主人公も言い返すけどそれを切っ掛けに、とか。そういうのがあれば緩急がつくんじゃないかなと思った。
一応、ジャコウが主人公の良いところを挙げるテイで子猫から救ってくれた話をしてるけども、これだと立ち直る切っ掛けには弱い気がする。

長所。良かった点

余計な事をせずにシンプルにまとまってるのが良いね。
企画ものだから文字数とかは褒める場所じゃないと思うけど、ちょうどいいサイズでちょどいい内容だったと思う。

良かった要素

ストーリー

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元記事:NTR政策に順応できてますか?私?今すぐにでもNTR政策を破壊したいです。の批評

こんにちは、カイトと申します。
case1まで読ませていただきました。
パーフェクト寝取られ政策……パンチのあるワードですね。寝取り寝取られが横行する世界で、愛のために奮闘する主人公。面白い設定だと思いました。政府による国民の洗脳疑惑も語られ、荒唐無稽な設定にリアリティを持たせようとしているところも好感触でした。

『欠点の指摘大歓迎!』ということで、気になった点も少し。
全体的に文章が回りくどく、意味の重複や句点の少なさもあり読みにくさを感じました。詩的な文章、硬めの文章を目指しているのかもしれませんが、それにしては使われる単語は平易なものが多く(もちろんそれが悪いわけではありません)、チグハグな印象を与えます。
文章のシンプルさを意識されるとより良いかと思います。

以上です。
創作活動の一助となれば幸いです。

上記の回答(NTR政策に順応できてますか?私?今すぐにでもNTR政策を破壊したいです。の批評の返信)

スレ主 : 0 投稿日時:

文章の回りくどさは他の作品でも散々指摘されていたことなので、それをまだ改善できていないという所を改めて教えていただきありがとうございます。
単語が平易なのは、まず間違いなく私自身の学の無さから来てるので、国語の勉強を…頑張ります
句点の少なさは、違う批評の場において多すぎるという指摘をいただき、意図的に少なくなるようにしているのですが、それが読みにくさにつながっているのであれば、改善を図ろうと思います。
この度はご批評いただきましたこと、ありがとうございました。

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元記事:四本腕のジャコウさんの批評

一度目は全体像を把握するためほとんど流し読み、二度目はもう少ししっかりと、計2回読ませてもらいました。
「ジャコウアゲハが恩返しにくる話」をそのまま書いたという印象。
それはちゃんと書けているので相談板のほうで言われていた 手堅い そつなくまとまっている という感想は、私もそう感じた。

これは、物語というかテーマとしては「ダメな男が立ち直る話」で、それを「ジャコウアゲハが恩返しにくる話」でパッケージングしてる形かなと思う。
そうすると外観は「恩返しに来る話」だけど、中身は「ダメ男が立ち直る話」なわけで、話の中心に来るのは「男はどうやって立ち直るのか」ってことで、その「立ち直れない障害」に対する手段が作品の売りになるから、ここで 売り つまり目立たせたい押し出したい要素は「ジャコウの恩返し」なので、「ジャコウの恩返しがどのようにして男を立ち直らせるのか」が大事なんじゃないかな、と思う。

けど、ジャコウは普通に主人公の身の回りの世話をするだけで、もちろん行動としてはそれだけでもいんだけど、結果的に男は自分で勝手に立ち直ってるように見えるし、この部分が売りになるのにジャコウや主人公の状況説明をするだけで盛り上げてないように思えた。
たぶん、主人公の生い立ちとかジャコウが恩返しに来るに至った経緯ないし切っ掛けを説明するため猫が苦手とかそういう展開のためのシーンに文字数を取られて物語を盛り上げるところまで気が回ってなかったんじゃないかなと。

「障害」がわかりにくいかな。自分が大人らしく人間らしく行動できない理由はこれだと何かのせいにする主人公とか、その障害を乗り越えるためのジャコウも弱いから恩返しだけでなくそんな主人公を静かに叱咤して主人公も言い返すけどそれを切っ掛けに、とか。そういうのがあれば緩急がつくんじゃないかなと思った。
一応、ジャコウが主人公の良いところを挙げるテイで子猫から救ってくれた話をしてるけども、これだと立ち直る切っ掛けには弱い気がする。

上記の回答(四本腕のジャコウさんの批評の返信)

スレ主 カイト : 0 投稿日時:

サタンさん、コメントありがとうございます。返事が遅くなり申し訳ありません。

「ナルミの立ち直りがあっさりしている」というのは他の方からも指摘された点で、確かに今のままではそれが弱いのですよね。
ただ、ナルミのような根深いダメ人間が数日で自ら立ち直れるほどに成長するかと言われれば、それはちょっと首を傾げるところで、今作は「長い立ち直りの過程の初手として、まずは無条件に肯定され掬い上げてもらった」というイメージで描いていました。ここは私が拘っているだけといえばそうなんですが。
うーん、ナルミの性格をもう少しマイルドにして、「もともと普通のやつだったけどちょっと悪いタイミングが重なって凹んでいる」程度にした方が、立ち直りのシーンも(私が)納得して書けたかもしれません。

ただ、満点は程遠いとしても、これはこれで楽しく描けた作品であり、それに評価をいただいたことは嬉しいことでした。今後の励みになります。
ありがとうございました。

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元記事:四本腕のジャコウさん

こんにちは、カイトと申します。

先日某企画に参加した際の作品を、いただいたアドバイスを元に一部書き直し、供養のつもりで投稿させていただきます。

なかなか点数が伸びず、自分の課題(インパクトのなさ)を痛感した作品です。書き直しの際には課題の部分はそのままにしているので、忌憚なきご意見をいただければと思います。

なお、企画の字数が一万字制限だったため、改稿版もそれに倣っています。

上記の回答(四本腕のジャコウさんの批評)

投稿者 さそり : 1 投稿日時:

こんにちは。読ませていただいた感想としては「フラットにまとまっている」でした。
ジャコウさんは四本腕の異形ですが、いじらしくて健気で可愛いです。その対比となってナルミのダメさや欠落部分も浮き出ていたと思います。
その分、後半が盛り上がりに欠けてしまい、惜しいなと思いました。前半の助走に対して、後半の跳ねが足りなかった感じでしょうか。

ジャコウの出会いによって、ナルミの心境にどう変化があったのかが見えにくかったからかなと思います。ジャコウがナルミに「どうなってほしいか」という要求が見えれば、後半の心境の移り変わりもスムーズに展開していけるのかなと思いました。今のままでは何となく、ジャコウの自己満足で終わってしまった感があるので……。

人間と異形の組み合わせは好きなので、個人的にはもう少しジャコウの「人間とは違う部分」が見たかったですね。元が虫ですから価値観が違うとか、愛情表現が蝶と同じとか。

色々と偉そうに言ってしまい申し訳ありません。
コンパクトながらも起承転結がまとまっているのは、本当に尊敬します。私は「短くまとめる」が本当に苦手なもので……。
これからも創作活動、頑張って下さい。

長所。良かった点

・ジャコウさんの健気さがすごく可愛い。
・ラストの希望を持たせるような爽やかな終わり方。

良かった要素

ストーリー キャラクター

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元記事:四本腕のジャコウさんの批評

こんにちは。読ませていただいた感想としては「フラットにまとまっている」でした。
ジャコウさんは四本腕の異形ですが、いじらしくて健気で可愛いです。その対比となってナルミのダメさや欠落部分も浮き出ていたと思います。
その分、後半が盛り上がりに欠けてしまい、惜しいなと思いました。前半の助走に対して、後半の跳ねが足りなかった感じでしょうか。

ジャコウの出会いによって、ナルミの心境にどう変化があったのかが見えにくかったからかなと思います。ジャコウがナルミに「どうなってほしいか」という要求が見えれば、後半の心境の移り変わりもスムーズに展開していけるのかなと思いました。今のままでは何となく、ジャコウの自己満足で終わってしまった感があるので……。

人間と異形の組み合わせは好きなので、個人的にはもう少しジャコウの「人間とは違う部分」が見たかったですね。元が虫ですから価値観が違うとか、愛情表現が蝶と同じとか。

色々と偉そうに言ってしまい申し訳ありません。
コンパクトながらも起承転結がまとまっているのは、本当に尊敬します。私は「短くまとめる」が本当に苦手なもので……。
これからも創作活動、頑張って下さい。

上記の回答(四本腕のジャコウさんの批評の返信)

スレ主 カイト : 0 投稿日時:

さそりさん、こんにちは。拙作を読んでくださり、コメントもありがとうございます。

キャラクターを褒めてくださり嬉しいです。ジャコウはともかくナルミはあまり描いたことのないタイプでしたが、わりと好意的な評価が多かったのは大きな収穫でした。ご指摘いただいたとおり、ジャコウの「異形感」が押し出せなかったのは、悔いが残るところです。
今作は、「まとまっている」けどそれ故「とびぬけた魅力に欠ける」作品だと自己評価しています。後半の盛り上がりに欠けるというご指摘も頷けます。
最後になにかもう一手欲しかったけど、いまいちそれがなんなのか掴みかねています。まだまだ精進が必要ですね。

「ナルミの心境の変化がわかりづらい」というのは、確かに。心境が変わるきっかけも不透明でした。
ただ、「ジャコウがナルミに「どうなってほしいか」という要求が見えれば」というところは、正直書いていて意識していなくて、彼女は本当にただただ自己満足で恩返しに来ただけのつもりでした。だから、することしたらさっさと帰っちゃう。「相手にそんなつもりじゃなかったんだろうけど、あの時のアレで救われました」というのは、今作の隠しテーマだったりします。

私はさそりさんみたいに、長い話を書き続けられることを尊敬しますよ。一読者として楽しみにしています。
お互い創作頑張りましょうね。

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ライトノベル作法研究所管理人うっぴー /運営スタッフ:小説家・瀬川コウ:大手出版社編集者Y - エンタメノベルラボ - DMM オンラインサロン

プロ作家、編集者にアドバイスしてもらえる!勉強会で腕を高めあえる!小説で飯を食べていきたい人のための創作コミュニティ。学生には交通費1000円を支給。

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元記事:【第一部】神々との契約と運命の歯車!!〜狂っていた運命が今動き出す…〜

私の作品がどう思われ読まれているのかが気になっています。

上記の回答(そろそろ自覚したほうがいいですよ)

投稿者 住吉 : 0 投稿日時:

掲示板は皆で使う公共の場所です。
貴方は他の方の質問を押しやって自身の質問をトップに表示させるための行為を何度も繰り返しています。
「作品がどう思われ読まれているか」以前に、貴方の自分本位な性格が如実に現れた身勝手な行いが他の利用者様からどう思われているかを知るべきです。
答えが欲しいのか宣伝のためかはわかりませんが、いくら自分の名前をトップに表示させても無駄だと私は思います。
返答が貰えないのは、貴方自身の責任です。

誰も言ってくれそうもない様子でしたが、私は優しいので教えて差し上げました。

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要望 : 欠点の指摘歓迎! スレッド: 【第一部】神々との契約と運命の歯車!!〜狂っていた運命が今動き出す…〜

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元記事:時計

1300字の短編です。
まだ小説を書き始めて日が浅いせいか、うまく書けているのか不安なので、皆さんに批評をお願いしたいです。

⑴文章力
⑵ストーリー
⑶メッセージが伝わるかどうか

プロを目指していますので、厳しく批評して頂けると幸いです。よろしくお願いします!

上記の回答(時計の批評)

投稿者 ドラコン : 0 投稿日時:

 ドラコンと申します。拝読したので感想を申し上げます。

 申し訳ないのですが、「よく分からない」。1300字と短いこともあり、これが貴作の第一印象です。もう少し話が広がっていれば、との感じがします。

 また、スマホの時計の表示が30分遅れているが、アナログ時計は正常、のと話なのに、以下のように、スマホの時計か、アナログ時計かの別が付きづらい箇所がありました。

 >「あれ? あんた早いわね。まだ8:30よ?」

 >「そう? 五分前ならニアピンじゃない?」
 >「ん? 五分前? 今8:40分だよ」

 >彼女は腕時計を確認すると、怪訝な顔をして彼を見つめ返した。

 >「いやいや、今8:55分だよ」
 >「なんだ。私の時計がズレてたのか」
 
 解決策は、一試案ですが、私でしたら次のようにします。
 
 1、スマホの時計は「8:30」、アナログ時計は「八時三〇分」との表記する(トリックを明らかにしてしまうのが欠点)。
 
 2、「彼女」の一人称を「わたし」とする。「彼」の一人称が「俺」だったとはいえ、漢字で「私」とあっては、男女の別が付きづらい。

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要望 : たのもー!(ボコボコにしてください) スレッド: 時計

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元記事:ヤンデレな魔法少女が公安警察にいる

最近の若者の読みやすい形として、最初の方はかなり文体を崩してみた、(自分にとっても)ある意味試験作です。読みやすいか、など、長所も教えてください。

指摘は豆腐メンタルなので柔らかにお願いします

上記の回答(ヤンデレな魔法少女が公安警察にいるの批評)

投稿者 手塚満 : 0 投稿日時:

小説の創作相談掲示板でのご質問を見かけまして(情景 動作描写について どう身につけるか )、まず小説を拝読してみようと思いました。一応、冒頭からラストまで通読しました。

読んでみての全体的な印象ですが、視覚的、聴覚的なものが全く思い描けないのが気になりました。主人公以外のキャラもいるし、台詞もあるんですけど、劇中に存在していることが感じられません。延々と独白のみがあるような感じです。主人公の思考のみを伝えられている気がします。言い換えると、例えば視覚描写は目隠しされて見せられ、聴覚描写は耳をふさがれて聞かされている感じです(聴覚描写自体、あまりない印象でもある)。

その独白もほとんどが物思い、愚痴のように感じられます。それ以外は、知っていることを脈絡なく語っている。なぜそんな解説を入れてあるのか戸惑いますし、読み手を意識している様子が感じられません。

読み手は、作品固有の前提知識ゼロで読み始めます。単発作品ですから当然ですね。作者さんについても知らない。読み始めてみると、まるで主人公や作品舞台を知っている人に語っているかのようです。本を開いたら何やらぶつぶつ言っている人がいて、それで察しろと言われた、という印象です。段落が長めなのも、もしかすると主人公の思考だから、切れ目が作りにくいせいかもしれません。そのためか、どうもテンポに難が感じられますし、抑揚、緩急も弱く、のっぺりしてしまっているようです。

我々読者は自分で作品を選んで読み始めるわけではあるんですが、だからといって既に作者と同じように主人公や作品の舞台などに思い入れを持てるわけではありません。読者は作者から見て、物凄く怠惰ですし、おそろしく無知です。極めてわがままでもあります。でも当然なんです。勉強したいんじゃないですから。単に楽しみたいだけなんです。見ず知らずの人の愚痴なんて聞きたいわけじゃない。

作者さんは書き始めた時点で、既にキャラは作り上げています。ストーリーも、少なくとも構想はある。もしかすると、ラストまで事細かに想定済みかもしれませんね。要は作品を熟知している。主人公は自分のことのようにのように知っているし、他のキャラも友人、あるいはとても嫌いな人というレベルで知っている。作品の舞台もまるで目に見えるように分かっている。

ですから、冒頭から主人公が地の文含めて何を言って、も思い入れ、感動共感などが生じるでしょうし、どんどん語りたくなってくるかもしれません。実際、物凄い量を語っている。かつ、おそらく作者視点では、主人公をよく知ってもらえるという期待もあるのかもしれない。

ですが、逆効果です。読者からしたら、主人公は赤の他人ですから。自分から見に行ったとはいえ、いきなり内心のみを延々と語られても、なんのことやら分からず、理解は深まりません。興味を持とうとしても持てない。もし、目を引くイベントなどを通じて、キャラが外から見て注意を引きつけられると、誰で何をする人なのか知りたくなります。その後でしたら、主人公が「実は私は」と語り始めても、知りたい気持ちが生じているから聞きたくなります。興味が先、知識欲は後なんです。

しかし、目を引くイベントになりえる事件はラストで起こっています。順序が逆です。作者視点では、主人公の紹介からも充分にできるなど、準備万端整って、主人公にゴーサインを出せたとお考えかもしれません。が、読んでいる側からしたら読み続けるモチベーションが既に枯渇しています。あるいは、「そこから物語が始まるんだろ、なのに終わりかよ」という印象です。

この尺ですと、このサイトでは長編分類(原稿用紙換算100枚以上)になると思いますが、内容的には短編でしょうか。解説、独白が多く、ドラマパートが少ないからですね。おおむね、イベントを通じて最後にキャラが立つようなやり方が適すると思います。実際、最後にキャラが立つようなイベントはあります。おそらく、主人公が自分の意思での決定的な行動が初めて起きています。

ですが、そこまでのイベントらしいイベントのなさから、文章量的には長編でも長めにすら感じます。手短に言えば、退屈ということです。だから、主人公のキャラが立つイベントが起こり、これからだという感じがようやくしたら、もう終わっているという物足りなさを感じてしまうわけです。しかも、主人公がかなり唐突な心境変化をしており、キャラがブレて終わったような印象も生じてしまっています。

なぜそんなことになっているのかですが、おそらく作者さんが主人公を愛しすぎているからではないかと思います。作者たる者、キャラは大事にせねばなりません。だけど、終始猫かわいがりではいけません。それでは盛り上がりを作れない。実際の猫だと、危なっかしいことをするから注目してしまうわけですね。膝の上でおとなしく撫ぜられているだけだと、猫を注視したくはなりません(よほどの猫好き以外は。この場合、猫好きは作者さんに相当するかもしれない)。

御作では、ずっと回想的な語りになっています。50年代日本にいて、リアルタイムで、主人公の目の前でドラマが進行、展開していながら、どこか他人事です。この先の歴史も熟知しているかのようでもある(回想では普通のことだけど)。それを感じる表現としては、「50年代初頭の共産党は、力に頼っていた。」(その感情は時代が連れてきたもの)などがあります。50年代初頭に50年代初頭とは、普通は言わないでしょう。しかも過去形です。他にも技術レベルについての説明なども似たような印象です(元の世界と比べているんだけど、その後の技術進歩が念頭に置かれている印象が生じている)。

回想的に語ると、当然ですが主人公は語っている時点(物語の時間より後)まで無事に存在できてますよね。少なくともそういう印象が生じる。これはラストでの主人公の選択(死が暗示される)には意外性を与える可能性があるとはいえるものの、そこまではハラハラ感を著しく下げます。無事である印象なんですから、当然です。

そしてラスト直前まで、主人公が全くブレません。ダメージすら負った感じがないし、後悔も気持ちの切り替えも感じられない。回想的だからですね。回想的と感じる理由の一つが、淡々とした説明です。誰が何をして、どうなって、が克明、冷静に語られています。自らに極めて苦しいはずの毒を作用させても口調が少しも乱れず、まるで医学書の疾病の症状進行みたいな語り口になっています。

これでは迫真感がないですよね。これ、回想的な語り口にしたからだけではないと思うんです。根っこには「主人公を苦しめるのは忍びない」という作者さんの意思があらわになってしまっているんだと思います。主人公を愛したまま書いたための害です。そのため、主人公や他のキャラが作者と意思や知識、構想を共有しているような印象すらあります。我々読者に迫真性を感じさせるには、キャラをとことん突き放し、キャラ自身に走らせる必要があるように思います。

主人公を好きすぎるから主人公の語りで満足してしまい、愛し過ぎているからピンチに陥らせることができず、苦痛を苦痛として描くことができない。要は過保護。だから主人公が作者から独り立ちできない。主人公以外のキャラは、主人公のために作者の指示通りに動いてしまう。読者は主人公が作品世界の神から手厚い保護をずっと受け続けていると感じてしまう。いくら状況的に過酷にしても、ラストを悲劇で終わらせても、それでは読んで感銘を受けるのは難しい。

いろんな問題が表面的には見え隠れしていますが(上記であれこれ申し上げたことに限らない)、根っこは一つで主人公に対する作者の過保護だと思います。だから、冒頭からラストまで、作者さんがいかに主人公が好きかという感想しか書いてない印象です。読後感を簡潔に申せば、過保護な主人公が登場して、過保護であることを確認させて終わった、というものになります。

読者としては、作者さんがいかに主人公を愛しているかを聞きたいのではないのです。どうして主人公が好きになったか、その過程を見せて欲しいのです。そうすれば、好みに左右はされますが、読者も主人公に感慨を抱ける可能性があります。そういうスタンスをキープして書き切るのがまず必要と思います。文章技術的なことは、その後で考えるべきだと思います。
(以上、創作相談掲示板への回答も兼ねています。)

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