ノベル道場/小説の批評をし合おう!

エニシダさんの返信一覧。最新の投稿順2ページ目

元記事:芽吹く蝶の批評

 最後まで読みました! 素敵なお話ですね。蝶々が空へと上がっていく描写が、とても美しかったです。うなじにサナギがあるというのも、ミステリアスで良いですね。エニシダ様は詰め込み過ぎを気にされているようですが、自分は特にそういった印象は受けませんでした。

 総評を述べると「この作品の良いところも、あまり良くないと感じたところも、全てラストシーンに集約されている」です。
 ラストシーンは情景としても美しくて良いなと思ったのですが、一方でやや淡白にも感じます。
 これはラストシーンの書き方が問題なのではなく、そこに至るまでの過程に原因があるのではと推測しました。以下に述べていきます。

1.景文くんとの関係性が希薄
 主人公にとって、景文くんは他人同然の関係です。ラストまでそれは変わらず(これは仕方ないと思います。たった数日、日常を共に過ごしただけで硬い絆を結ぶのはかなり難易度が高いです)故に彼が蝶になったシーンでの感慨が薄くなってしまっているように思えます。個人的には、最初から兄弟同然の間柄にした方が、よりドラマチックに仕上がるかなと感じました。

2.景文くんの目指すものが不透明
「大家族で暮らしていた環境から一転、広い家に祖父と二人きりで寂しい」からの、「サナギの中は液で満たされているので、この中に入れば寒々しさも薄れる気がする」という旨のセリフが出てきます。おそらく蝶になるフラグのためにこのセリフを入れたのかと思いますが、ちょっと強引かなと感じました。

 具体的に言うと、
・サナギの液(=幼虫一匹分の組織が溶解したもの)だと、実質一人きりと変わらないのでは?
・それだと、わざわざサナギにならなくとも、押し入れなど狭い空間に入っただけで満足できるのでは?
・仮にこのサナギ理論が成立したとしても、ラストで蝶になってしまったら意味を成さないのでは?
・そもそも、少年にも自分のうなじにあるサナギが見えていた、つまり自分がサナギの状態だと知っていたのなら、「サナギになりたい」という願望は初めから達成しているのでは?

 とか色々考えてしまって、結果彼にあまり感情移入できませんでした。もちろん、いーぴん自身が彼のことをいまいち理解できていないせいで、的外れなことを言ってしまっているかもしれないです。
 それでも、ここは素直に「蝶になってどこまでも行けるようになりたい」などと言わせた方がより自然になるかと思いました。
(「蜘蛛の子になりたい」でも成立するかなと思います。卵嚢から一度に数千匹生まれるそうですよ。大家族で楽しそうですよねー。でも蝶からは外れてしまいます……)

 また後に「旅をしたい」という旨のセリフが出てきますが、ここもやや唐突に感じました。その前まで、旅に関する話が出てきていないからだと思います。例えばですが、

この家は、まるで虫のいない虫かごのようで寂しい。主人公たちの元へ行けば変わるのだろうか。
→主人公たちと、数日共に過ごして気づいた。死んだ家族がいない時点で、どこへ行こうが孤独なままだ。空っぽの虫かごはどこまで続くのだろうか。願わくば、この虫かごから外に出るための羽があればいいのに。
→サナギになって、この世界そのものが大きな虫かごだと確信する。そして虫かごの外には家族がいることも。この寂しさを埋めるためには、人間の則を超えて蝶になるしかない。
 この例文のままだと説明的過ぎますが、今の家が寂しい→蝶になりたいまでの流れを地続きにできれば、より物語に没入しやすくなるかなと思います。

 もっと良い例としては……ラストに蝶になる作品でパッと思い付いたのが「零~紅い蝶~」「夢見館の物語」どちらも原作はゲーム作品です。

「零~紅い蝶~」→双子の姉妹がとある村に迷いこむお話です。
 村には不思議な紅い蝶が飛び回っています。これは伏線で、実はこの蝶たちは、かつて姉に絞め殺された妹たちの魂でした。色々あって主人公が(この村でいうところの)双子の妹を絞め殺してしまい、首元にできた両手の跡から、一匹の蝶が飛び立ちます。それが妹の魂であると知っている主人公は必死になって追いかけますが、彼女は遥か空へと消えていきました。
 話の道筋もですが、ラストの紅い蝶たちが飛び立つシーンも参考になると思います。

「夢見館の物語」→蝶々が住む館から、妹を助け出すお話です。
 「蝶になりたい」のは妹の方で、ただ興味本位といった風です。しかし館にいる蝶たちの話を聞くうちに、館の蝶がかつては人間だったこと、蝶になれば二度と人間には戻れないことを主人公は知ります。妹も「やっぱり蝶になりたくない」と叫びますが、時既に遅く、妹は蝶にされてしまいます。そして色々あって妹は元の姿に戻ります。
 不気味なのに美しいという、不思議な雰囲気を纏った作品です。蝶々たちの意味深な会話も参考になると思います。

 色々書きましたが、あくまでいーぴん個人の意見ですので、あまり気に病まないで下さいね。自分としては、幻想的な雰囲気が味わえる作品に出会えて嬉しいです! 今後に繋げたいとのことで、ほどほどに頑張って下さい。影ながら応援しています。

上記の回答(芽吹く蝶の批評の返信)

スレ主 エニシダ : 0 投稿日時:

いーぴんさん批評ありがとうございます!

ご指摘を受けまして自分がどういう風にこの話を書きたかったのか、改めて考えてみました。

振り返りまして「淡々とした静かで不思議な話」にしたかったのだと思います。
だから、主人公と景文の交流が少なく関係性が希薄になってしまいました。
景文の心情についても、このせいで説明不足、描写不足になったようです。

ラストの書き方も間違っていたのだと思います。
全体の雰囲気を揃えるならば、ラストまで主人公をしっかり「傍観者」として書いておくべきでした。
しかし、そこのところをきちんと理解していなかったため、チグハグになってしまいました。

いーぴんさんが指摘してくださらなかったら、気付けないままとなっていました。
ありがとうございます!

また、ご丁寧に参考作品まで教えていただきありがとうございます!
「零~紅い蝶~」は知ってます!確かにあの作品もホラーだけど美しいラストでしたよね!
「夢見館の物語」は知らない作品でした。あらすじだけでも引き込まれるストーリーですね!機会があれば見てみたいと思います!

この度は、拙作にわざわざ批評していただきありがとうございました!

小説投稿先URL(別タブが開きます)
https://estar.jp/novels/25695207

目的:趣味で書く

要望 : 欠点の指摘歓迎! スレッド: 芽吹く蝶

この書き込みに返信する >>

現在までに合計6件の投稿があります。 5件づつ表示中。現在全2ページ中の2ページ目。

ランダムに批評を表示

▼おすすめ小説!

吾輩はヒロインである。

投稿者 たきたてのおこめ 返信数 : 2

投稿日時:

丁寧なギャグを心掛けたつもりですが自分でもいまいち納得いきません。自分目線で批評するよりも第三者からの視点が頂きたいです。趣味で書く... 続きを読む >>

たのもー!(ボコボコにしてください)

小説投稿先URL(別タブが開きます)
https://kakuyomu.jp/works/16817330660007341680

お楽しみはケーキの上で

投稿者 とりまユッケ 返信数 : 3

投稿日時:

狂気的な世界に主人公が迷い込む感じで、できるだけ自分も頭をカラにして書きました。 続きを読む >>

欠点の指摘歓迎!

小説投稿先URL(別タブが開きます)
https://imagenavi.jp/search/detail.asp?id=53122700

日は沈む

投稿者 秋冬春夏 返信数 : 4

投稿日時:

・力を入れた部分  今作は、主人公とヒロインが、目を背けようとしていた罪の意識に対して、それに向き合おうと決心するまでの部分を描き... 続きを読む >>

たのもー!(ボコボコにしてください)

小説投稿先URL(別タブが開きます)
https://ncode.syosetu.com/n8504cx/

ランダムに批評を表示

元記事:夏、京都。その想い 切り取って…

ファンタジー要素の入ったジュブナイルっぽい恋愛未満系な物語です。
以前にこちらで批評を頂いたものとはまた違った作風で書いています。

後半、話をふくらませることができず中途半端なボリュームになってしまったので、物語としての展開と構成についてのご指摘を頂ければと思っております。

また、登場人物についての率直な評価や演出上の改善点などもご指摘頂けると嬉しいです。

上記の回答(夏、京都。その想い 切り取って…の批評)

投稿者 ふ じ た に : 0 投稿日時:

さらっと読ませていただきました。
設定は好みでしたね。
ただ、読みながら色々と気になった点をメモして書いていたら、なんかいちゃもんみたいな感じになったので、ただ単に文章や感覚が私とは合わなかったのかな?って思ったので、後半の盛り上がり方についてだけ思いついたネタを書きたいと思います。

後半の盛り上がりが先輩が誤解して主人公との間に亀裂が入った感じですが、
先輩の友だちが主人公はそんなことをする奴じゃないって言うだけで誤解が解けるレベルだったので、「怒る前に相手に意図を確認することができなかったのか」「主人公がそんなことをするはずないと信じてくれなかった」など、先輩の魅力が下がる要素にもなっていたので、もう少し先輩が誤解しても仕方がない「仕掛け」が欲しいと思いました。

それ以外に加えるとしたら、チカちゃんが成仏しようと思ったら予想外のことが起きてできなくなったので、主人公と先輩が死神的なキャラのアドバイスを得て二人で解決するために奔走するなどはいかがですか?

何かお役に立てれば幸いですし、合わなかったら流してくださいね。
ではでは失礼しました。

小説投稿先URL(別タブが開きます)
https://ncode.syosetu.com/n0798gg/

要望 : たのもー!(ボコボコにしてください) スレッド: 夏、京都。その想い 切り取って…

この書き込みに返信する >>

元記事:あさきゆめみし

前回ご批評いただいたものを改変しました。お手数ではありますが、目を通していただけるとありがたいです。

・占い師のおばあさんたちには、すっぱりご退場いただきました。
・以前より伏線を入れたつもりですが、効果が出ているかどうか。
・スペースを多めに開けてみましたが、読みやすさはどうでしょうか。

以上の点、気にしています。ご批評いただけると嬉しいです。

上記の回答(あさきゆめみしの批評)

投稿者 サイド : 0 投稿日時:

こんにちは、サイドです。
作品、読ませていただきました。

個人的には読んでいて、静かで、切ない気持ちになれる作品だったと思います。
ナギの語りが一人称でありながら、「~~いました」などの柔らかな表現であったことに大人っぽさがあり、家庭を持ち、きちんと生活をしている一人の人間という雰囲気がありました。
もちろん、ヒロとの会話などもあり、完全に自立しているというワケでもなく、後悔とまでは言わなくとも、言葉にできない淋しさ、孤独を持っている人物であるとも思います。

ただ、そこに関しては、大人になれば誰もが持つ、すれ違った人、通り過ぎた人へ対する寂寥感、悪い意味ではない諦観という表現であると感じています。
これを、ヒロとの会話を経て、彼との思い出といい意味での「さよなら」をする物語と取るのなら、最後にヒロが笑顔でいることは、後腐れのない「さよなら」であったと言えるのではないでしょうか。

個人的には、ヒロは最初から、ナギをここではないどこかへ連れて行くつもりはなかったし、ナギもまた、彼にすがってここからいなくなろうと考えていたとは思いません。
何と言うか、僕もそこそこに大人の年齢なので、叶わないと分かっている願いでも、ちょっとした悪戯心を滲ませて口にすることはあります。
御作では、地の文からも、それがシニカルではないと感じさせますし、ナギもヒロもお互いが本心から、口にしているとは思っていないんじゃないでしょうか。
そう言う意味では、付き合いがあった分、理解があるというか何と言うか。

ヒロという存在がどこからきて、どこへ帰って行ったのかは、ロマンですね。
単純に、ナギの願望が生んだ妄想とも言えるし、思い出を引きずっている彼女に「そのくらいで、一区切りしてもいいんじゃないか?」とヒロが顔を出しに来たとも言える。
ただ、物語として作者様が大切とされているのは、ナギが前を向く事と僕は取っているので、どちらを取るかはそれほど重要ではないのでしょう。

小説投稿先URL(別タブが開きます)
https://ncode.syosetu.com/n8675gn/

要望 : たのもー!(ボコボコにしてください) スレッド: あさきゆめみし

この書き込みに返信する >>

元記事:ゴーレム乗りは荒野を駆ける(トルク・ギア改稿版)

 以前、こちらで意見を頂いた『機動装鎧トルク・ギア』という作品の改稿版です。
 すみません、ちょっと手抜きなのですが、五分割だった前回と違い、今回は前編・後編分けとなっています。
 前編:https://kakuyomu.jp/shared_drafts/9vDrKBA96kM2aHSmNKpermnFuFxGKd5w
 後編:https://kakuyomu.jp/shared_drafts/wJoQuGDifzfuVXio5VUb2Lmba1ahK3s2

 以下、前回意見を下さった方への『書き直したところ』メモになります。
 ・戦闘描写の削減/簡潔化
 ・登場人物の口調の差別化/似た口調にならないように調整
 ・会話シーンの追加/ヒロイン格のキャラクターとの会話の追加
 ・冒頭にあった主人公とその母親の会話の削除
 ・登場メカニック・脇役の追加。名無しモブのセリフを差別化
 ・最終決戦シーンの書き直し

上記の回答(ゴーレム乗りは荒野を駆ける(トルク・ギア改稿版)の批評)

投稿者 さる・るるる : 2 投稿日時:

初見です。
なので、常連さんとは違う視点です。
申し訳ない。前半の、かなり前段階で、飽きました。
したがって、そこまでの感想です。
まったく役に立たないかもしれません。

●飽きた理由
1.どういう話か、なかなか提示されない。
2.主人公に魅力がない。
3.何でもかんでも書いてあるので情報過多。
4.予定調和。
5.セリフがつまらない。

1.【どういう話(テーマ)か、なかなか提示されない】
戦争・ロボットモノなんだろうけど、
復讐劇なのか、自分探しなのか、どう言った話なのか、なかなか提示されません。

プロットに『己は軽々しい気持ちで戦っていたのかもしれない』と
思い悩むこととなる。とあったので、ここがテーマかと思い、その部分まで読みましたけど、
何を伝えたいのか、よく分かりませんし、印象にも残りませんでした。
しかもその後、またスグに銃撃戦が始まってしまうので、うやむやのままです。

もっと、テーマを「端的」に、「強烈」に描写すべきです。
出す部分も、もっと前ではないでしょうか?

もし、主人公が「戦うこと」に対し
「何も考えたことなかった」と言う「戦う意義」についてがテーマならば、
流れ者のジェイクが、「お前は死ぬ。近いうちに・・・」と予告し、
そのあと、スグに主人公を瀕死の重傷にまで追い込むぐらまでしないと、読者に残らないです。

また、このシーンは、【何でもかんでも書いてあるので情報過多】の最たる場所です。
地の文は不要です。セリフとセリフの間に、くどくどと説明を入れるのはやめましょう。
完全に、テンポを阻害してますし、言いたいことが、どんどんボヤケてきます。
「端的」に、「強烈」に、です。しかも、言葉を変えない、です。

2.【主人公に魅力がない】
キャラ作りの基本は、「長所」と「短所」をセットで考えることです。
自分が読んだところまでだと、常に、主人公が強いことを強調しています。
完璧な人間です。つまり、人間臭さがないのですよ、15歳の少女なのに。

誤解を恐れにずに言えば、短所(欠点・弱点)こそが「魅力」です。
特に、短所を読者に晒しておかないと、キャラに魅力を感じません。

例えば、戦うことは誰にも負けないが、幽霊が嫌いだから夜が大の苦手、とした時、
「本当のなぜ」も用意しておきましょう。
実は、幽霊嫌いと冗談めかして言ってるが、本当は、両親が、夜の襲撃で亡くなったため、
どうしても夜になると、そのことを思い出してしまうため、夜が苦手なのだ。
だから、常に不眠症なのだ、と。
そうなると、いつもアクビを噛み殺している無敵の女性パイロットというキャラが生まれます。
なので、戦う時以外は、いつも寝ぼけ顔。しかし、その裏では、両親の死という強烈なトラウマがある。
こう言ったギャップを用意することが、キャラの面白さを生むのではないかと思っています。

だから、「なんで強い奴と戦いたいのか?」という問いに、
「考えたこともなかった」という答えでは、「強さの裏付け」がなく、魅力が感じられませんでした。

物語の基本は、主人公を成長させていくことです。
例えば、最初は「親の仇のために戦っていた(自分のため)」けど、
最後は「難民キャンプのために戦う(みんなのため)」といった感じに
「考え方」をシフトさせていくのが、主人公の成長物語として定番です。
つまり、不完全なキャラの方が、物語作りやすい、主人公を成長させやすいと言えます。
そのため、ぜひ、短所を作っておきましょう!!

3.【何でもかんでも書いてあるので情報過多】
何を書いて、何を書かないか。これは非常に難しい問題です。
「必然性があるか、ないか」と言い換えた方がいいかもしれません。

地の文で、いらぬ説明が多過ぎる印象です。
例えば、以下のような“地の文”がありました。
他のヤツが多勢に無勢で襲われているのは見逃せない。ライカはそういう少女であった。
次に“セリフ”が、こう続きます。
「アタシの荒野で非道をされる奴がいるのなら、手を貸してやるのが人情じゃないの!」

まず、主人公の「考え方」が、“あらかじめ”地の文で説明されます。
そして、それを“裏付ける”「セリフ」が来ます。

つまり、地の文と、セリフの内容が、一緒です。
同じことを繰り返さなくても分かります。
ここは、「セリフ」だけで十分伝わります。

そして、以下のような“地の文”もありました。
「彼のGGはあちこちに欠損があり、そんな機体で危険な荒野を横断しようという“彼の豪胆さが窺い知れる”」
“彼の豪胆さが窺い知れる”と書いてあれば、その後の展開が読めます。
そして、それを裏付けるかのように、敵に勝ち、さらにシュミレーターでも主人公に勝ちます。
ツマラナイです。なぜなら、予想を裏切らないから。
物語というのは、自分の予想を見事に裏切ってくれるから、面白い!!と思うのです。

例えば、「そんな機体で危険な荒野を横断しようというなんて、“大馬鹿野郎だ!!”」
とあれば、主人公が助けに行くのも、道理が通ります。 
“豪胆なヤツ”を助けに行くのでは、道理が通りません。
そうなると、地の文がない方が、引っ掛かりがなく、物語を進行できるのではないでしょうか。
もしくは、上記のように道理の通った言葉に変えていくか、ですね。

これ以外でも、かなり「必然性がない」と思われる余分な部分が多く見受けらました。
色々とピックアップしたら4500文字を軽く超えましたので、バッサリ捨てました。ご勘弁を。

4.【予定調和】
最初、女性パイロットの日誌だと思いました。
ただ、日常の出来事を、淡々と書き綴ってあるだけです。
出来事はあります。他のロボットと戦ったり。でも、これって、パイロットの日常です。
事件が起きていないです。
じゃ、事件って、どういうことを指すのか?

自分が読んだところまでだと、主人公の思い通りに物語が進んでいます。
トーマスのところに物を売りにいく、喜んで買ってくれる。
ジェイクを助けに行き、相手も喜んで受け入れてくれる。

例えば、「今日もいい天気ですね」「そうですね」では何も始まらない。
でも、「今日もいい天気ですね」「そうですか?」と否定されると、ドラマが始まる、と言われます。

ジェイクを助けに行って、受け入れられた、ではフツーです。
ジェイクを助けに行ったが、拒否された!!となれば、これはドラマ(事件)です。

物語を面白くする秘訣は、主人公を、どんどん窮地に追い込むことです。
つまり、主人公の思い通りにさせてはいけません。
がんじがらめに縛り、主人公を、絶対に自由にはさせない。
あらゆる手を使って、フラストレーションを溜めさせ、
最後の最後に、感情を爆発させるからこそ、カタルシスが得られるのです。

前に書きましたが、物語の基本は、「主人公の成長させる」こと。
もう少し詳しく説明すると、成長させるためには、
問題(葛藤、障害、障壁)を与え、それを乗り越えさせることです。

ジェイクを「助けたいのに、助けられない」という状況を、どう切り抜けるのか?
これは、いわば見せ場です。

戦えば無敵だが、相手が助けを求めていない。
これを強引に助けてしまっては、面白くないですよね。さあ、どうしますか?
ここが予想外の展開になれば、「この物語、面白れー!」となります。

しかも、キャラの個性に合わせた、対処をしていかなければなりません。
問題が起こるたびに、場当たり的な行動を取ってしまっては、辻褄が合わなくなりますからね。

そして、“地の文”です。
だいたい、主人公の「考え方」が示してあり、
その後に、それを裏付ける「動き」がついてきます。
それでは面白くないです。それは、主人公の考えは「理屈」だから。
理屈って、ツマラナイんです。
読者は、理屈を読みたいワケじゃないんです。
じゃ、何が読みたいのでしょう?

例えば、非暴力主義の男が、暴漢に襲われて、話し合いで解決しようと試みます。
これは、この人の考え、いわば理屈のシーンです。
しかし、暴漢に刺され、この男は、カッとなって、暴漢を殴り倒してしまう。
これが、感情です。

人は理屈だけで動くワケでありません。
「感情」と言う、コントロールできないモノがあるのです。
そこが、面白いのです。
理屈じゃ説明できない、主人公の「感情」を、もっと知りたいのです。

人は二面性を持っています。
セリフで自分を偽り、“地の文”で本当の自分(感情)を吐露している部分が読みたいのです。
そして、最後には、押し殺していた、感情の爆発を期待しています。

読者は、もっと予想を裏切る「キャラ」と「展開」が欲しいのです。

5.【セリフがつまらない】
身も蓋もないことを言ってしまえば、
セリフが面白い人って、そうそういないです。

だいたい、筋の運ぶための「説明ゼリフ」ばかりで、
キャラの「個性を魅せる」印象的なセリフが、皆無なのが普通です。

まずは、セリフの中身が、キャラの感情や思想、経験に基づいているか、どうかです。
口調だけではダメです。
つまり、キャラの作り込みが甘い、と。

そのため、プロは、登場人物の履歴書を作っています。
設定ではなく、生まれてから、現在に至るまでの緻密なのものです。
作中では、ほぼ使われることはありません。
しかし、これを作ると、キャラが自分のモノになる、と言われています。
これを作るのが、大好きな人もいます。

得てして、キャラ作りが得意な人は物語を作るのが下手で、
物語を作るのが得意な人は、キャラ作りが下手だったりします。
まあ、二つとも得意な人がプロになるのでしょうね。

さて、長くなりすぎました。
お付き合いいただき、ありがとうございました。

小説投稿先URL(別タブが開きます)
https://kakuyomu.jp/shared_drafts/9vDrKBA96kM2aHSmNKpermnFuFxGKd5w

要望 : 長所を教えてください! スレッド: ゴーレム乗りは荒野を駆ける(トルク・ギア改稿版)

この書き込みに返信する >>
トップページへ

▼書き込みの検索

▼投稿者の検索

小説の批評を依頼する!
コメントは4500文字以内。
あらすじは3000文字以内。
批評通知設定(必要なければ外してください)

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

ページの先頭へ

ノベル道場/小説の批評をし合おう!の使い方・利用規約(必ずお読みください)。お問い合わせ

関連コンテンツ