小説のタイトル・プロローグ改善相談所『ノベル道場』

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元記事:幻想砂漠(仮題)の返信

 読みました。
 スピード感はあると思うんですが、読者にとって初見の単語は流石に解説が居るかも。レーヴがVRMMOであること、セイクルスが場所の名前であること、未開発大陸とは何か、あたり。
 あと、『白血球』という言葉が一般的過ぎるので、せめて当て字で『白血球(監視プログラム)』って書くとかした方が良いかな。

 後半のクラウとエルの会話のシーン、『一つの台詞+一つのモーション』って言うのがずっと交互に入る構造になっていて、ちょっと短調すぎます。
 もう少しメリハリがあった方が良いかも。まあ、俺も上手く出来ないけど。 

 ちょっと思い付きで、『俺だったらこうする』版を作ってみました。参考までに。

ピクセルで構成された荒野を、データの風が吹き抜けていく。
《大陸》と呼ばれる広大なマップの端のまた端、何にもないような荒野にポツンと経つ小さな事務所の扉が今、開かれた。
「腕の良い運び屋を探してるんだけど」
入ってくるなり、少女はそう言った。
ステータスバーに表示されているのは『アリス』という名前のみ。ガキらしい口調に反して情報管理はしっかりしてやがるな。内心で考えつつ、クラウは皮肉で返す。。
「こっちが探してるのは依頼人だ。迷子じゃなくてな」
スクリーンの起動音。
クラウが顔を上げると、少女は無言のまま、目の前にバンクコイン(ゲーム内通貨)の残高証明を展開してみせる。
「おいおい、何の冗談ですかっての。それともアレ? どこぞの石油王が変声機(ボイチェン)まで使って美少女ロールプレイですか?」
嫌味を言いつつ、眺めていた端末をデスクに投げ出す。面倒そうながらも、真っ直ぐに少女を見つめる。
「で?」
クラウの態度が気に食わないのか、アリスはスクリーンを消して、端的な言葉だけで目的を述べる。
「セイクルスまで。期限は明後日の12時」
クラウは鼻で笑った。ここからセイクルスまでの距離もそうだが、問題はその時間設定だ。確実に大陸を横断するハメになる。海路ならまだしも、横断はヤバイ。
「知らないみたいだから教えてやる。〈レーヴ〉で未開発大陸を横切ろうとするのはな、監視プログラム(ハッケッキュー)に不正アカウント扱いでBANされたい自殺志願者と犯罪者(レッド)ユーザーに有り金スラれたいマゾヒストだけだ。……ああ、別に授業料はいらないぞ。ただの常識だからな」
「つまり、あなたには無理ってことね。ありがとう。他を当たるわ」
馬鹿にしたような言い様には、馬鹿にしたような返しが戻って来る。クラウの口元が引きつった。
だが、こっちは大人だ。すぐ余裕を取り戻してニッコリと笑みを浮かべる。
「もうひとつ教えてやるよ。俺たちみたいな小悪党を相手にする時は、言葉に気をつけたほうがいい」
「お互いにね」
向こうもまた嫌味に笑顔で返し、ログアウト。
少女の姿が現実空間へとかき消えると同時、クラウは小さく呟いた。
「エル」
「随分面白い目に遭ったみたいね」
入れ替わりにログインしたのか、それともステルス迷彩でも羽織っていたのか。若い女の声と共に一匹の黒猫がデスクの上に現れる。
「相手する気がないなら、最初から入れなきゃ良かったのに」
「許可してない。勝手に入ってきた」
「あらら」
そう言いながら、エルはデスクから飛び降りる。
塵ひとつない床を行ったり来たりしながら、
「いまログ見たけど、ダミーアカウントですらないみたいね。この短時間で痕跡を完ぺきに消すなんて、そんなことできるのかな? もしかすると……最初から実在してなかったりして」
「はぐらかすなよ。どうせ答えぐらい知ってるんだろう?」
「いえいえ、そうでもないわよ。私は消すのが専門だもの。直感的に見える事ならともかく、テクノロジーはそっちの専門。でしょ?」
返事はせず、クラウはデスクにスクリーンを展開する。
タタタタタタタン。めちゃくちゃなスピードでコンソールを叩いた。
「馬鹿馬鹿しい。脳みそのない幽霊が〈レーヴ〉にアクセスできるかよ」
滝のように流れる文字を目で追う。
少女との先程のやり取りが、0と1に分解されて再現された。
「ほーら。見えて来たぞ……」
エルが肘掛けに飛び乗ってきて、一緒になってスクリーンを見つめた。
やがて、ぴたりと手を止める。
タン!
「チッ。どーせ、そんなこったろうと思ってた」
どれどれ、という感じでエルが覗き込む。
素人はもちろん、一流のプロですら見落としそうなほど巧妙なやり方で、オフィスとはまったく別の座標が仕込まれていた。たかだか数十文字の、会話の中に。
「ここが次の面接会場ってわけだ」
「……で、行くの? 行かないの?」
クラウは座標をダウンロードし、スクリーンを消去する。
「分かってて言ってるだろ?」
「ええ、まあ。キーボードを叩く指が楽しそうだったもの。でも意外ね。こういうの普段なら嫌がるじゃない?」
「……おう、ちょっと思う所あってな」
エルは首をかしげ、ネコらしく後ろ足で首元を掻いた。
「あら意外。やっとお金の大切さがわかった?」
「お前と一緒にすんなよ」
そう言って、乱暴にコンソールを押しのけて立ち上がる。
窓の外に広がる荒野を一瞥する。
エルのほうに向き直り、余裕ぶった笑みを浮かべて言う。
「俺はな、ああいうクソガキが大嫌いなんだ」
ログアウト。

上記の返信(幻想砂漠(仮題)の返信の返信)

スレ主 柊木なお : 0 投稿日時:

大野知人様

ありがとうございます。
とりあえず最低限の描写、キャラクターの行動と台詞以外をすべて排除してみました。冷静になって読み返してみると、小説というか中途半端な脚本ですね。
いっそ脚本形式で最後まで書き切って、そこから小説の形に翻訳するというのも、二度手間ではありますが、私にとっては良い練習になりそうです。

設定の解説について、了解しました。初見だとミステリアスを通り越して???な会話になってそうですね。
後半のテンポというのでしょうか。難しいです。ここまで徹底的に文体を見直す機会もなかったので、これを機に勉強します。

膨らませ方も参考になりました。ありがとうございます。自分が書いたシーンを他の人の文体で読むのってちょっと楽しいですね。確かに知っているはずなのにまるで見覚えがない、久しぶりの親戚に会うような感覚です。

ありがとうございました。
それでは。

スレッド: 幻想砂漠(仮題)

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元記事:幻想砂漠(仮題)

創作相談掲示板のほうにも投稿させていただきました、仮想現実を舞台にした話です。

ストーリーを語らずに見せる、スピード感のある文体を模索しています。
描写の過不足や場面の組み立てなどについて、ご意見をいただけるとありがたいです。
よろしくお願いします。

上記の返信(幻想砂漠(仮題)の返信)

スレ主 柊木なお : 0 投稿日時:

 せっかくなので、先に頂いたご指摘を踏まえつつ、もう少し小説っぽく書いたものを。
 相変わらず勢い任せの文体ですが、いったん脚本風に起こしたことで、うっとうしさが多少は軽減された……ような気がします。気のせいかもしれません。

 最低限の調度しかない、整然としたオフィス。
 革張りの椅子に深く沈み込み、クラウはいかにもやる気のない様子で、手元の端末をいじっている。
 ふと誰かの視線を感じて、顔を上げる。
 入室を許可した覚えもなければ、見たこともない少女が目の前にいる。
「腕の良い運び屋を探してるんだけど」
 いかにも良いとこのお嬢様。〈レーヴ〉風の活発なパンツスタイル。
 にこりともせず、深々と青い瞳でクラウを見つめている。
 ちょっとしたホラーである。
 が、裏稼業はビビったら負けだ。
 人差し指でさりげなくデスクを二回叩いて、相方を呼び出す。
 つとめて何事もなかったふうを装って、手元の作業に戻る。
「こっちが探してるのは依頼人だ。迷子じゃなくてな」
 スクリーンの起動音。
 再び顔を上げたクラウの目と鼻の先で、シティ・バンクの残高証明が展開される。
 わざわざ数えるのも億劫になりそうな、天文学的数字の羅列。
 名義人は、空欄。一般市民からすれば縁のない、クラウからすれば見飽きた、大なり小なりの犯罪者御用達の裏口座。
 ため息をひとつ。端末をデスクに投げ出し、面倒くさそうに少女を見やる。
「で?」
 スクリーンが消える。
「セイクルスまで。期限は明後日の12時」
 大陸の向こう側にある、海を望む大都市だ。
 鼻で笑ってやった。
 椅子を回して、背後にある大きな窓を振り返る。
 そこには砂が渦巻くばかりの荒野が広がっている。
「知らないみたいだから、教えてやる。〈レーヴ〉で未開拓領域を横切ろうとするのはな、白血球にアカウントをBANされたい自殺志願者だけだ。……ああ、別に授業料はいらない。ただの常識だからな」
 少女はうなずく。
「あなたには無理ってことね。ありがとう。他をあたるわ」
 クラウの口元が引きつる。
 が、すぐに余裕ぶった大人の笑みを浮かべ、
「もうひとつだけ教えてやるよ。俺たちみたいな小悪党を相手にする時は、言葉に気をつけたほうがいい」
 少女はクソ生意気な子供の笑みで返した。
「そっちもね」
 ログアウト。
 少女の姿がかき消える。
 クラウは少女のいた空間を憎々しげに眺めながら、
「エル」
 応えるように、一匹の黒猫がデスクの上に現れる。
 楽しげに尻尾をひと振り。若い女の声で言う。
「ずいぶん面白い子に絡まれたね。相手する気がないなら、最初から入れなきゃ良かったのに」
「許可してない。勝手に入ってきた」
「あらら」
 エルはデスクから飛び降りる。
 塵ひとつない床を行ったり来たりしながら、
「ごめんだけど、捕まえられなかった。というより……なんだろ、これ。ログ見るかぎりね、ダミーアカウントですらないみたい。でも、こんな完ぺきに痕跡を消すなんて、私でも……。あの子、ほんとに実在してるのかな?」
 舌打ち。デスク上にスクリーンを展開し、めちゃくちゃなスピードでコンソールを叩きながら、
「馬鹿馬鹿しい。脳みそのない幽霊が〈レーヴ〉にアクセスできるかよ」
 先程の少女とのやり取りを、0と1に分解して再現する。
 滝のように流れる文字を目で追う。
 エルが肘掛けに飛び乗り、一緒になってスクリーンを見つめた。
 やがて、クラウの手がぴたりと止まる。
 忌々しげに、
「そんなこったろうと思った」
 どれどれ、とエルが覗き込む。
 まるっきり暗号めいた文字列の中に、それを見つける。
 素人はもちろん、一流のプロですら見落としそうなほど巧妙なやり方で仕込まれた、砂漠の街の展望台を指し示す座標。
「次の面接会場ってわけだ」
 エルはクラウを見上げる。目が笑っている。
「で、行くの? 行かないの?」
 クラウは物も言わず、座標をダウンロードし、スクリーンを消去する。
 目を閉じて、深々と息を吐く。
 ややあって、
「ちょっくらおめかししないとな」
 そう言った。コンソールを押しのけて立ち上がり、そのまま出ていくのかと思いきや、窓のほうに歩み寄って、地平の彼方まで続く荒野を眺める。
 第二の現実を謳う、人々の夢と夢を繋いだ仮想空間〈レーヴ〉。
 クラウが自分好みに設計した、快適そのもののオフィスとは訳が違う。
 そう。
 窓の外に広がる砂が渦巻くばかりの荒野は、開発がクラッカー対策に放った白血球プログラムや、エラーまみれの悪夢の残滓がひしめく、前人未踏の未開拓領域だ。
 エルは少し首を傾げ、
「あら意外。やっとお金の大切さがわかった?」
「お前と一緒にすんな」
 振り返る。
 憤懣やる方なしという表情には、ほんのひと欠片だけ、どこか期待するような色が混ざっている。
「取引に乗るかどうかは俺が決める。いくら積まれようが関係ない。が、それはそれとして……」
 再び荒野に視線を戻して、口の端を釣り上げる。
「クソガキにはお仕置きが必要だよな?」
 ログアウト。

スレッド: 幻想砂漠(仮題)

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元記事:幻想砂漠(仮題)の返信の返信

 設定などが程よく読み込める、いいプロローグになって居ると思います。
 ……と言っても、ここまで俺の意見しか書き込まれていないので他の人の意見も欲しい所ですが。

 個人的に難を挙げるなら、『動きに音が無いな』というのと、『韻を踏んでるわけでもないのに同じ音が連続する部分があるな』っていう二点。

 前者はそのまんまですが。このプロローグ、セリフ以外に『音』の描写が無いんですよ。猫のアバターを使っているクラウの動きでも良いし、アリスの衣装がひらめいたり、衣擦れを起こしてもいい。或いはクラウがキーボードを叩く音、それから《レーヴ》そのもののSEとか。
 なんでもいいんですが、『音が無い』という事に妙な無機物感を感じました。

 後者については、複数個所有るので自分で探してほしいんですが。『一般市民からすれば縁のない、クラウからすれば見飽きた』のように、意味が通じるんだけど音感的に少し面白くないというか……。
『一般人からすれば縁のない、しかしクラウには見飽きた』
『一般人には縁遠い、クラウからすれば見飽きた』
 でも良いんですが、複数の事を並列で書くときに主語を変えただけで『似た形』になっている文章がチョイチョイ見受けられます。
 感覚的な物で説明が難しいんですが、ちょっとテンポが悪いように感じました。

 以上二点。参考になれば幸いです。

上記の返信(幻想砂漠(仮題)の返信の返信の返信)

スレ主 柊木なお : 0 投稿日時:

大野様

ありがとうございます。
いや、めちゃくちゃ参考になります。

自分が読者ならこれぐらいかなーという情報量にしてみましたが、大野様は(もちろん私も)既に設定を知っているので何とも言えないですね……。当然好みによるのでしょうが、もう少し親切でも良いのかもしれません。説明抜きの造語も適当に入れましたが、SFファンゆえに自分の許容範囲がズレているのは自覚があるので、今回はあまり冒険するのはやめようかなと思います。

言われてみると、音に限らず質感がほぼないんですね。「リアルな」仮想世界という設定であるにも関わらず。
無機質感を出すために特定の場面で狙ってやるならともかく、確かに不自然な感じがします。
非常に良い視点をいただきました。ありがとうございます。

音の連続は奇妙な癖ですね。他にも自覚してるだけでもたくさんありますが。
手癖で書くとそうなるので、今回はちょっと意識してみます。

で、そもそもシーン自体が淡白でクソつまんないですね……。
文体にこだわる前に、まずは読めるストーリーにしようと思います。

お付き合いいただき感謝します。
ぜひ、引き続きご指導いただければ幸いです。

スレッド: 幻想砂漠(仮題)

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元記事:幻想砂漠(仮題)

創作相談掲示板のほうにも投稿させていただきました、仮想現実を舞台にした話です。

ストーリーを語らずに見せる、スピード感のある文体を模索しています。
描写の過不足や場面の組み立てなどについて、ご意見をいただけるとありがたいです。
よろしくお願いします。

上記の返信(幻想砂漠(仮題)の返信)

スレ主 柊木なお : 0 投稿日時:

ストーリーのほうを先に進めなきゃと思いつつ、せっかく良いアドバイスをいただいたのに放置するのもあれなので。意識した点は以下のとおりです。
・音を含め、もう少しリアルな質感を出すように
・導入なので、キャラクターの性格と背景をもう少し明らかに
・主人公がいずれ赴くであろう場所のヤバさを強調して、今後のストーリーに期待感を持たせる
・ひとつひとつのやり取りやアクションが味気なかったので、ちょっと増量
個人的な好みで言えばもっと書き込んでもいいのですが、今回はさくさくシーンを進めて、とにかくストーリーを追ってもらいたいので、これぐらいが限度でしょうか。
特にシーンのテンポや長さが適切かどうか(好みにもよると思うので、主観的な感想でも構いません)、ご意見をいただけるとありがたいです。
もちろん他のアドバイスもお待ちしています。

 ひな型から余分を削ぎ落とした、整然としたオフィス。
 革張りの椅子に深く沈み込み、クラウはいかにもやる気のない様子で、手元の端末をいじっている。
 ふと誰かの視線を感じて、顔を上げる。
 入室を許可した覚えもなければ、見たこともない少女が目の前にいる。
「腕の良い運び屋を探してるんだけど」
 いかにも良いとこのお嬢様。〈レーヴ〉風の活発なパンツスタイル。
 にこりともせず、深々と青い瞳でクラウを見つめている。
 ちょっとしたホラーである。
 が、裏稼業はビビったら負けだ。
 人差し指でさりげなくデスクを二回叩く。こつ、こつ。 
 つとめて何事もなかったふうを装って、手元の作業に戻る。
「こっちが探してるのは依頼人だ。迷子じゃなくてな」
 スクリーンの起動音。
 再び顔を上げたクラウの目と鼻の先で、シティ・バンクの残高証明が展開されていく。
 わざわざ数えるのも億劫になりそうな、天文学的数字の羅列。
 名義人は、空欄。一般市民には縁のない、クラウからすれば見飽きた、大なり小なりの犯罪者御用達の裏口座。
 ため息をひとつ。端末をデスクの上に投げ出し、面倒くさそうに少女を見やる。
「で?」
 スクリーンが消える。
「セイクルスまで。期限は明後日の12時」
 大陸の向こう側にある、海を望む大都市だ。
「北ルートなら5日、南ルートなら一週間。うちより早いところを見つけたら逆に教えてくれ」
 少女は首を傾げる。
「なんでわざわざ遠回りするの?」
 クラウは小馬鹿にしたように笑う。
「なんで?」
 ぐるりと椅子を回して、背後にある大きな窓を振り返る。
 そこに広がるのは砂が渦巻くばかりの荒野。悪意ある怪物のように蠢く。すすり泣きにも似た風切り音が、ガラス越しにかすかに聞こえてくる。
「どうして未開発領域があんな異様な風景に設定されてるか、知ってるか? まともな感性のやつが、ちゃんと二の足を踏むようにさ。あんなとこに踏み込んだら、二度と帰ってこれるわけがない……ってな」
 少女はため息をつく。
「要するに、どういうこと?」
「〈レーヴ〉で未開発領域を横断しようなんてのは、白血球にアカウントをBANされたい自殺志願者か、不整合データに脳みそをぐちゃぐちゃにされたい変態だけだってことだ。……授業料はいらないぞ。ただの常識だからな」
 少女はちょっと考えて、うなずいた。
「あなたには無理ってことね。他をあたるわ」
 クラウの口元が引きつる。
 が、すぐに余裕ぶった大人の笑みを浮かべ、
「まあ待て。とりあえず、理由を話してみろよ。俺だって鬼じゃない、次第によっちゃ相談ぐらいは乗ってやる」
 少女がにやりとする。
「できないんでしょ? 悪いけど、私も暇じゃないの」
 ログアウト。
 少女の姿がかき消える。
 ほっぺたを引っ叩きたくなるような、生意気な笑みの余韻を残して。
 舌打ち。しばし中空を睨みつけ、
「エル」
 じわりと滲み出すように、一匹の黒猫がデスクの上に現れる。
 普通はもっと部屋の隅とかに隠れてるもんだろ、とクラウは呆れる。とはいえ、その大胆さに正当な実力の裏付けがあることは、相方としてもちろん知っている。
 黒猫は楽しげに尻尾をひと振り。若い女の声で言う。
「ずいぶん面白い子に絡まれたね。相手する気がないなら、最初から入れなきゃ良かったのに」
「許可してない。勝手に入ってきた」
「あらら」
 エルはひょいとデスクから飛び降りる。
 足音もなく塵ひとつない床を行ったり来たりしながら、
「ごめんだけど、捕まえられなかった。というより……なんだろ、これ。ログ見るかぎりね、ダミーアカウントですらないみたい。でも、こんな完ぺきに痕跡を消すなんて、私でも……。あの子、ほんとに実在してるのかな?」
 クラウはデスク上にスクリーンを展開する。
 苛立たしげな音を立てて、めちゃくちゃなスピードでコンソールを叩く。
「馬鹿馬鹿しい。幽霊が〈レーヴ〉にアクセスできるかよ」
 入退室ログ。
 確かに、ゲストアカウントの記録はない。ざっと見たところ、不審な改ざんの痕跡もない。
 エルが肘掛けに飛び乗ってきて、一緒になってスクリーンを見つめる。
 手のほうは忙しなく動かし続けながら、
「そういやお前、やけに来るのに時間かかったな。かつあげでもしてたのか?」
 トラフィックの監視ツールに質問を送る。
 技術者資格を剥奪される前、まだ〈レーヴ〉の開発にいた頃に、白血球のソースコードをこっそりパクってきて流用したものだ。
「あたらないでよ。私はあなたの召使いじゃないし、追跡は専門外だし、頭を捻るのはそっちの仕事」
「さいですか」
 回答。少女が現れる前と後で、不自然な通信量の変化はない。
 クラウはぎしりと背もたれに寄りかかり、ため息をつく。
 なるほど、彼女は本当に幽霊なのかもしれない。
 ふと思いついて、自身の会話ログにコマンドを送ってみる。
 0と1に分解された少女とのやりとりが、スクリーン上で再現される。
 滝のように流れる文字を目で追う。
 それほど期待していたわけではない。
 が、その手がぴたりと止まった。
 スクロールを逆転。
 一時停止。
「……舐めくさってんな」
 どれどれ、とエルが覗き込む。
 まるっきり暗号めいた文字列の中に、それを見つける。
 素人はもちろん、一流のプロですら見落としそうなほど巧妙なやり方で仕込まれた、砂漠の街の展望台を指し示す座標。
「次の面接会場ってわけだ」
 エルはクラウを見上げる。目が笑っている。
「で、行くの? 行かないの?」
 クラウは物も言わず、座標をダウンロードし、スクリーンを消去する。
 目を閉じて、深々と息を吐く。
 ややあって、
「ちょっくらおめかしするか」
 そう言った。コンソールを押しのけて立ち上がり、そのまま出ていくのかと思いきや、窓のほうに歩み寄って、地平の彼方まで続く荒野を眺める。
 第二の現実を謳う、人々の夢と夢を繋いだ仮想空間〈レーヴ〉。
 クラウが自分好みに設計した、快適そのもののオフィスとは訳が違う。
 そう。
 窓の外に広がる砂が渦巻くばかりの荒野は、開発がクラッカー対策に放った白血球プログラムや、エラーまみれの悪夢の残滓がひしめく、前人未踏の未開発領域だ。
 エルは少し首を傾げ、
「あら意外。やっとお金の大切さがわかった?」
「お前と一緒にすんな」
 振り返る。
 憤懣やる方なしという表情には、どこか期待するような色も混ざっている。
「乗るかどうかは俺が決める。いくら積まれようが関係ない。が、それはそれとして……」
 再び荒野に視線を戻して、口の端を釣り上げる。
「クソガキにはお仕置きが必要だよな」
 ログアウト。

スレッド: 幻想砂漠(仮題)

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元記事:幻想砂漠(仮題)の返信

ストーリーのほうを先に進めなきゃと思いつつ、せっかく良いアドバイスをいただいたのに放置するのもあれなので。意識した点は以下のとおりです。
・音を含め、もう少しリアルな質感を出すように
・導入なので、キャラクターの性格と背景をもう少し明らかに
・主人公がいずれ赴くであろう場所のヤバさを強調して、今後のストーリーに期待感を持たせる
・ひとつひとつのやり取りやアクションが味気なかったので、ちょっと増量
個人的な好みで言えばもっと書き込んでもいいのですが、今回はさくさくシーンを進めて、とにかくストーリーを追ってもらいたいので、これぐらいが限度でしょうか。
特にシーンのテンポや長さが適切かどうか(好みにもよると思うので、主観的な感想でも構いません)、ご意見をいただけるとありがたいです。
もちろん他のアドバイスもお待ちしています。

 ひな型から余分を削ぎ落とした、整然としたオフィス。
 革張りの椅子に深く沈み込み、クラウはいかにもやる気のない様子で、手元の端末をいじっている。
 ふと誰かの視線を感じて、顔を上げる。
 入室を許可した覚えもなければ、見たこともない少女が目の前にいる。
「腕の良い運び屋を探してるんだけど」
 いかにも良いとこのお嬢様。〈レーヴ〉風の活発なパンツスタイル。
 にこりともせず、深々と青い瞳でクラウを見つめている。
 ちょっとしたホラーである。
 が、裏稼業はビビったら負けだ。
 人差し指でさりげなくデスクを二回叩く。こつ、こつ。 
 つとめて何事もなかったふうを装って、手元の作業に戻る。
「こっちが探してるのは依頼人だ。迷子じゃなくてな」
 スクリーンの起動音。
 再び顔を上げたクラウの目と鼻の先で、シティ・バンクの残高証明が展開されていく。
 わざわざ数えるのも億劫になりそうな、天文学的数字の羅列。
 名義人は、空欄。一般市民には縁のない、クラウからすれば見飽きた、大なり小なりの犯罪者御用達の裏口座。
 ため息をひとつ。端末をデスクの上に投げ出し、面倒くさそうに少女を見やる。
「で?」
 スクリーンが消える。
「セイクルスまで。期限は明後日の12時」
 大陸の向こう側にある、海を望む大都市だ。
「北ルートなら5日、南ルートなら一週間。うちより早いところを見つけたら逆に教えてくれ」
 少女は首を傾げる。
「なんでわざわざ遠回りするの?」
 クラウは小馬鹿にしたように笑う。
「なんで?」
 ぐるりと椅子を回して、背後にある大きな窓を振り返る。
 そこに広がるのは砂が渦巻くばかりの荒野。悪意ある怪物のように蠢く。すすり泣きにも似た風切り音が、ガラス越しにかすかに聞こえてくる。
「どうして未開発領域があんな異様な風景に設定されてるか、知ってるか? まともな感性のやつが、ちゃんと二の足を踏むようにさ。あんなとこに踏み込んだら、二度と帰ってこれるわけがない……ってな」
 少女はため息をつく。
「要するに、どういうこと?」
「〈レーヴ〉で未開発領域を横断しようなんてのは、白血球にアカウントをBANされたい自殺志願者か、不整合データに脳みそをぐちゃぐちゃにされたい変態だけだってことだ。……授業料はいらないぞ。ただの常識だからな」
 少女はちょっと考えて、うなずいた。
「あなたには無理ってことね。他をあたるわ」
 クラウの口元が引きつる。
 が、すぐに余裕ぶった大人の笑みを浮かべ、
「まあ待て。とりあえず、理由を話してみろよ。俺だって鬼じゃない、次第によっちゃ相談ぐらいは乗ってやる」
 少女がにやりとする。
「できないんでしょ? 悪いけど、私も暇じゃないの」
 ログアウト。
 少女の姿がかき消える。
 ほっぺたを引っ叩きたくなるような、生意気な笑みの余韻を残して。
 舌打ち。しばし中空を睨みつけ、
「エル」
 じわりと滲み出すように、一匹の黒猫がデスクの上に現れる。
 普通はもっと部屋の隅とかに隠れてるもんだろ、とクラウは呆れる。とはいえ、その大胆さに正当な実力の裏付けがあることは、相方としてもちろん知っている。
 黒猫は楽しげに尻尾をひと振り。若い女の声で言う。
「ずいぶん面白い子に絡まれたね。相手する気がないなら、最初から入れなきゃ良かったのに」
「許可してない。勝手に入ってきた」
「あらら」
 エルはひょいとデスクから飛び降りる。
 足音もなく塵ひとつない床を行ったり来たりしながら、
「ごめんだけど、捕まえられなかった。というより……なんだろ、これ。ログ見るかぎりね、ダミーアカウントですらないみたい。でも、こんな完ぺきに痕跡を消すなんて、私でも……。あの子、ほんとに実在してるのかな?」
 クラウはデスク上にスクリーンを展開する。
 苛立たしげな音を立てて、めちゃくちゃなスピードでコンソールを叩く。
「馬鹿馬鹿しい。幽霊が〈レーヴ〉にアクセスできるかよ」
 入退室ログ。
 確かに、ゲストアカウントの記録はない。ざっと見たところ、不審な改ざんの痕跡もない。
 エルが肘掛けに飛び乗ってきて、一緒になってスクリーンを見つめる。
 手のほうは忙しなく動かし続けながら、
「そういやお前、やけに来るのに時間かかったな。かつあげでもしてたのか?」
 トラフィックの監視ツールに質問を送る。
 技術者資格を剥奪される前、まだ〈レーヴ〉の開発にいた頃に、白血球のソースコードをこっそりパクってきて流用したものだ。
「あたらないでよ。私はあなたの召使いじゃないし、追跡は専門外だし、頭を捻るのはそっちの仕事」
「さいですか」
 回答。少女が現れる前と後で、不自然な通信量の変化はない。
 クラウはぎしりと背もたれに寄りかかり、ため息をつく。
 なるほど、彼女は本当に幽霊なのかもしれない。
 ふと思いついて、自身の会話ログにコマンドを送ってみる。
 0と1に分解された少女とのやりとりが、スクリーン上で再現される。
 滝のように流れる文字を目で追う。
 それほど期待していたわけではない。
 が、その手がぴたりと止まった。
 スクロールを逆転。
 一時停止。
「……舐めくさってんな」
 どれどれ、とエルが覗き込む。
 まるっきり暗号めいた文字列の中に、それを見つける。
 素人はもちろん、一流のプロですら見落としそうなほど巧妙なやり方で仕込まれた、砂漠の街の展望台を指し示す座標。
「次の面接会場ってわけだ」
 エルはクラウを見上げる。目が笑っている。
「で、行くの? 行かないの?」
 クラウは物も言わず、座標をダウンロードし、スクリーンを消去する。
 目を閉じて、深々と息を吐く。
 ややあって、
「ちょっくらおめかしするか」
 そう言った。コンソールを押しのけて立ち上がり、そのまま出ていくのかと思いきや、窓のほうに歩み寄って、地平の彼方まで続く荒野を眺める。
 第二の現実を謳う、人々の夢と夢を繋いだ仮想空間〈レーヴ〉。
 クラウが自分好みに設計した、快適そのもののオフィスとは訳が違う。
 そう。
 窓の外に広がる砂が渦巻くばかりの荒野は、開発がクラッカー対策に放った白血球プログラムや、エラーまみれの悪夢の残滓がひしめく、前人未踏の未開発領域だ。
 エルは少し首を傾げ、
「あら意外。やっとお金の大切さがわかった?」
「お前と一緒にすんな」
 振り返る。
 憤懣やる方なしという表情には、どこか期待するような色も混ざっている。
「乗るかどうかは俺が決める。いくら積まれようが関係ない。が、それはそれとして……」
 再び荒野に視線を戻して、口の端を釣り上げる。
「クソガキにはお仕置きが必要だよな」
 ログアウト。

上記の返信(幻想砂漠(仮題)の返信の返信)

スレ主 柊木なお : 0 投稿日時:

プロットの変更に伴い、全面的に改稿しました。
引き続き、アドバイスをいただけるとありがたいです。

==

 電脳空間レーヴ。人々の夢と夢を繋いだネットワーク上に創られるのは、誰もが自由を楽しめる世界のはずだった。

 ※

「運び屋を探してるんだけど」
 入ってくるなり、少女はそう言った。
 ひな形から余分を削ぎ落とした整然としたオフィス。真ん中に置かれた幅広のデスク。
 皮張りの椅子に沈み込んでいたクラウは面倒くさそうに顔を上げ、風変わりな闖入者を観察する。
 ゆるやかなウェーブのかかった赤髪、いかにもお嬢様然とした雰囲気。
 レーヴで流行りの活発なパンツスタイルは良家の子女には相応しくないかもしれないが、少女の勝気な瞳を見れば、それはそれで似合っていると言えなくもない。
 すぐに興味を失って、手元の端末に目を落とす。
「こっちが探してるのは依頼人だ。迷子じゃなくてな」
 スクリーンの起動音。
 クラウの目と鼻の先に、シティ・バンクの預金通帳が展開されていく。
 桁を数えるのも億劫になりそうな天文学的残高。
 しかしそれ以上にクラウの目を引いたのは、左上に表示されている名義人の欄だった。
 アリス=シャフト。
 偶然ではないだろう。忘れもしない。シャフト社といえば、レーヴの開発に初期から関わっていて、今や世界有数の規模に成長した複合企業だ。
「それで?」
 言いながら、デスクの引き出しに手が伸びそうになる。
 そこには文房具でもグラフ用紙でもない、装填済みの五十口径が鎮座している。前の職場にいたときに詳しい同僚に聞きながら設計したもので、威力は折り紙つき。使いどころは難しいが、たとえば至近距離で誰かの頭を吹っ飛ばしたい気分になったときにはちょっと便利かもしれない。
 少女――アリスは落ち着き払っている。淡々と依頼内容を告げる。
「セイクルスまで。期限は明後日の正午」
 大陸の反対側にある、海を望む大都市だ。
「北ルートなら5日、南ルートなら一週間。うちより早いところを見つけたら逆に教えてくれ」
 アリスは首を傾げる。その視線はクラウの背後に向けられている。
「なんでわざわざ遠回りするの?」
 クラウはせせら笑う。
「なんで?」
 椅子を回して、大きな窓を振り返る。
 そこに広がるのは砂が渦巻くばかりの荒野だ。すすり泣きにも似た風切り音が、ガラス越しにかすかに聞こえてくる。
「どうして未開発領域がああいう風景に設定されてるか、知ってるか? まともな感性のやつが、ちゃんと二の足を踏むようにさ。あんな場所に入ったら、無事に出てこれるわけがない……ってな」
 そう言って、アリスのほうを振り返る。
 アリスは訝しげに眉をひそめる。
「よくわかんないけど。あなたには無理ってこと? なら他を当たるわ」
 ひとつめ。生意気な少女の顔を胡乱げに眺めながら、そっと引き出しの把手に触れる。仏の顔も三度までだ。あとふたつ舐めた口を利いたら脳みそをぶち撒けてやろう、と心に決める。
 どうせ夢の中だ。本当に死ぬわけではないのだ。ショックは本物だし、トラウマぐらいは残るかもしれないが。
「とりあえず理由を話してみろよ。相談ぐらいは乗ってやらんでもない」
「できないんでしょ? 私も暇じゃないの」
 ふたつめ。
「できないとは言ってない。だが、うちの方針で客は選ぶんだ」
「報酬の話?」
 クラウは鼻で笑う。
「何でも金で解決できると思ってるなら、さすがとしか言いようがない英才教育だな」
 アリスはクラウをじっと見つめ、
「お金だけじゃないとしたら?」
「あ?」
「腕は一流だけど頑固だって聞いてたから。調べさせてもらったの、あなたの経歴。私はあんまり知らないけど、ワールドメイカー……だっけ? レーヴの開発部にいたのよね。で、不祥事で追い出された。そうでしょ?」
 みっつめ、どころの騒ぎではなかった。
 ワールドメイカー。今や世界中の人々が日常的に利用するようになったレーヴの基礎を築き上げ、その発展を担っている公認の技術者たち。かつてクラウが理想のために身を粉にして働いていた場所。
 いきなり現れて、他人の過去に土足で踏み入る傲慢さ。ついでに鼻持ちならない大企業の娘となれば、気持ちとしては十回殺してもまだ足りないぐらいだ。
「失せろクソガキ。さもないと」
 半ば本気で引き出しを開け、
「開発部に戻れるようにしてあげる。それが今回の報酬」
 その手が止まった。引き出しを元に戻す。
「……なんだって?」
 アリスは言う。
「もちろん、私自身に権限があるわけじゃないけど。それができる人に紹介してあげるわ。あなたが何をやらかしたのか知らないけど、多分どうとでもなるんじゃない?」
 もちろんそのとおりだ。シャフト社の威光が通用しない場所など、現実世界にもレーヴ上にもそうそうない。だが、
「ガキの言うことなんて真に受けると思うか?」
 アリスは肩をすくめる。
「信じるのも信じないのもあなたの勝手。これは純粋な取引だもの」
 舌打ち。純粋な取引などこの世に存在しない、とクラウは思う。そこにあるのは打算と妥協と、歴然とした力関係だけだ。
「……エル」
 クラウの呼びかけに応えて、デスクの真ん中の空気が揺めいた。しなやかな黒猫が滲み出るように姿を表す。完璧な迷彩。
「わ」
 アリスが目を丸くする。先ほどまでとは打って変わって、年相応に隙だらけの表情を見せる。
 黒猫――エルは尻尾をひと振り、広々としたデスクをとことこ横切って、端っこで置物のように丸くなる。顔だけクラウのほうに向け、
「お金がもらえるなら、私はどっちでも」
 若い女の声でそう言うと、あとは任せたとばかりに目を閉じてしまう。
 ため息をひとつ。
 そんなふうに割り切った態度で物事を見ることができたらどんなに楽だろう、とクラウは思う。
 ふとアリスのほうを見やれば、まだポカンとしてエルを眺めている。
 なんだか急に毒気を抜かれてしまった。
「おい」
 アリスが振り向く。
「さっきの話、本当だろうな?」
 気を取り直したように、
「……もちろん。約束は守るわ」
 クラウは背もたれに深々と身を沈めた。椅子を半分回して、窓の外に視線を向ける。
 地平の彼方まで続く荒野。
 目的地の街との間に横たわっているのは、ただの砂が渦巻くばかりの荒野ではない。開発部がクラッカー対策に放った白血球プログラムや、エラーまみれの誰かの悪夢の残滓がひしめく、前人未踏の未開発領域だ。
 クラウはしばらく無言で荒野を眺め、悩みに悩んだ末に、ようやくアリスに向き直る。
 まるで物怖じしない少女を見返して、投げ出すように言った。
「まずは打ち合わせから。契約の話はそのあとだ」

スレッド: 幻想砂漠(仮題)

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七聖勇者

投稿者 蒼月空太 返信数 : 1

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七人の勇者たる少年少女は、異世界に召喚された。 続きを読む >>

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月ニ叢雲徒然ノ花〜D県D市血花区目眩六丁目六ー六ー十三番地〜

投稿者 狸塚 返信数 : 0

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読みたくなるかどうかわかりませんが……一応意見を聞きたいです。 続きを読む >>

精霊楽士のオトロギア

投稿者 日叶 返信数 : 6

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あらすじです。 異世界×音楽×探偵。 物語と呼べる新たな楽譜を奏でよう。 雑音(ノイズ)を扱う技能者、それは精霊楽士。 ... 続きを読む >>

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元記事:シンセティック・シューター (仮題)

どうも如月千怜です。プロローグ掲示板は初めて使用させていただきます。
今回投稿する作品は以前スレッドを立てた「ホムンクルスに転生した主人公」の話です。
ちなみにここから先の展開は、一話完結エピソードを掲載していく中で時々大きな事件を描くような話にしようかなと思っています。

登場キャラクター(一部プロローグ時点では登場しない者もいます)

シャーロッテ
ホムンクルスとして転生した主人公。愛称はシャロ。
酒の飲みすぎでホームから転落死したのを自殺と誤認され、錬金術師のユークリッドに手違いで魂を提供されてしまう。
前世では社畜であり、様々な不満から日常的にヤケ酒をしていた。
そして転生後もホムンクルスとして強制労働させられることを嘆くが、ユークリッドが彼が思っていた以上に丁寧に扱ってくれたことからその不満は物語を通して次第に消えていく。
ちなみにこの事を彼は後に「冤罪で入れられた刑務所が職場よりホワイトだったみたいだ」と語る。

性格
前世での嫌な経験が多いことから口が悪く、造物主のユークリッドに対しては仲が良くなってきた後も一向に敬語を使わず終始おっさん呼ばわりを続ける。
ただ女の子に対してはかなり甘く、新キャラと出会う度にその容姿を散々心理描写で褒めちぎりどこがかわいいかを丁寧に語るのが確定している持ち芸の一つ。
(もちろんこれは一人称だからできる芸当である)
仕事に対しては真面目であり、ユークリッド相手でも文句を言うことはあるが、結局は彼のために力を尽くす。
また客人の前ではユークリッドに対する普段の不敬を自重し、彼を立てるなど、決して彼を信頼していないわけではない。
酒が大好きであり、夜には誰にもバレないよう倉庫に忍び込み勝手に酒を飲むことがある。
まあ糖尿病のヒーローがいるくらいだから、アル中のヒーローがいても別にいいよね。

戦闘能力
悪魔達に気まぐれで魔眼の能力を与えられていて、視力が全体的に強化されている。
暗視能力の他に、体感する時間の流れを劇的に遅くし、敵の攻撃を見切る能力を持つ。
世の中のチート特典と比べたら、弱くはないけど絶妙にいらないくらいのしょっぱい性能だが。
もっとも彼の真価は優れた射撃センスにあり、魔眼による視力強化もあってかなり優れた命中精度で射撃を行う。

ユークリッド・スカラー
シャロの親になる錬金術師。愛称はユウ。
だけどレギュラーキャラには彼を名前で呼ぶキャラクターがいない。
(シャロはおっさん、後述する弟は兄貴、部下達は社長と呼ぶため)
錬金術師の結社である「ユークリッドファミリー」を立ち上げた若きリーダーであり、自分の結社を大陸一の錬金術師集団にすることが夢。

性格
偏屈で粘着質。シャロが嫌がっているのに興味のない話を長々するなど自分本位な行動からシャロからは煙たがれている。少なくとも彼が悪いところは決してかばってもらえない。
あと役割分担という名目で自分の苦手なことを何でも他人にやらせるので、錬金術師と無関係な人員ばかりを次々雇用してしまう癖がある。
資本金を集める前準備と言えば聞こえはいいかもしれないが……
ただ経営者を志すだけあってかビジネスマナーは完璧であり、商売相手からの信頼は厚い。

戦闘能力
錬金術によって火薬を製造することに目を向けており、それによって大陸で初めて銃と爆薬を発明したという偉大な実績を持つ。
基本的に直接戦闘よりも戦闘に使うための道具を製造するのが役割であり、良くも悪くも支援特化型である。
銃を発明した本人だけあって射撃は上手いが、シャロのセンスの高さの前にはあっという間に追い抜かされていく。

クラウディオ・スカラー
ユークリッドの弟。愛称はクラウ。
シャロが生まれる前までは数少ない戦闘員であり、ユークリッドが錬金術師の材料を手に入れるため探索に赴く際の護衛が主な仕事。
年が離れていることと、自分の苦手なことを多くできるため、兄のことを強く慕っている。そのため彼に平然と不敬を働くシャロとは若干折り合いが悪い。

性格
兄と違い素直な熱血漢。休みの時は近所の子供達の遊び相手をするなど気のいい兄貴分である。家庭では弟だけど。

戦闘能力
優れた腕を持つ魔法戦士であり、剣術とそれを強化する魔法剣による苛烈な攻めを得意とする。
必殺技は魔法剣の威力を最大まで解放させて放つ魔法光波。

ヴェロニカ・ノイマイヤー
ユークリッドに雇われたメイド。
元々はシャロに仕事のやり方を教えた後に退社する契約だったらしいが、シャロの家事があまりにもヘタなのでそのままメイドを続けることになる。
平社員のレギュラーが一人はいた方が話を作りやすいのでは、と思って作ったキャラクターなので処遇に対しては不確定要素が強い。

ちなみにシャロは彼女に若干気があり、容姿を散々褒めちぎるが怒りっぽくてたくさん殴られたのは嫌だったと語る。
あんまり褒めちぎりすぎるとリゼロのエミリアみたいな未来を辿った後が心配なので、そういう意味でも処遇は未定。

上記の回答(シンセティック・シューター (仮題)の返信)

投稿者 大野知人 : 0 投稿日時:

 とりあえず、とてもいい出来だと思います。転生モノテンプレをベースにして、設定とかキャラ紹介をくどくならない程度に入れているので、とても読みやすく、今後の展開へのワクワク感もある程度あって良いと思います。
 
 ただ、『とりあえず』と付けたのが少し気になっている点で、今後の展開次第ではアッサリまとめすぎている・インパクトが足りないようにも感じました。
 
 そういう意味で言うと、キャラ数をもう一人増やしても良いかも知れないと思います。ユークリッドが『天才』を名乗った時に、肯定しつつも突っ込みを入れる形で弟君とかが出てくると良いんじゃないでしょうか?

 あと、プロローグそのもののまとまりとしては良いんですが、主人公の『己が陥った境遇(転生・使い魔化・TS・前世への未練)』への受け入れが速すぎるようにも見えます。もう少し、反発する方が見てて楽しいです。

 と、言った感じです。
 雑に言えば、『とても丁寧にまとまっているし分かりやすいんだけど、作品のウリ/主人公の内面が少し見えずらいかな』といったところ。プロローグ単品としてはとてもいいんですが、続きのお話を書いたときに物足りないプロローグになってしまう気もします。

スレッド: シンセティック・シューター (仮題)

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元記事:(改稿版「駅編」) 寿国演義 お転婆皇后と、天空聖地と、雲表列車

 舞台を微妙に変えただけで同じ内容の作品を二重に投稿して良いのか疑問ですが、「相談」の掲示板なので、投稿させていただきます。

「現代日本から消えた鉄道風景を中華風ファンタジー世界で再現する」ことと目的にした、『寿国演義 お転婆皇后と、天空聖地と、雲表列車』の改稿版です。話の内容は、改稿前(初版)と同じですが、初版では字数の関係で省略した駅の場面を主にしてみました。逆に、そのために改稿版では、初版後編の列車の峠越えの場面を省略しています。なお、完成させられる見込みは全く立っていません。

 以下、あらすじです。

 庶民出皇后の張銀鈴(ちょうぎんれい)が、霊感商法で問題になっている「福地寺」が主催する怪しげな格安旅行のチラシを持って来た。最高裁長官・検事総長・法務大臣に当たる越忠元(えつちゅうげん)は、銀鈴が首を突っ込んできたことと、後宮の女官も興味を示した者が居るため、銀鈴と、妹・弟分の判事見習の晶芳雲(しょうほうん)・欧裁文(おうさいぶん)を連れて、福地寺の大本山へ列車で向かうこととなった。

 
 やはり、不安な点は無茶苦茶な世界観ですから、「世界観が伝わったか?」です。具体的には、以下の点でご返信いただければ、幸いです。

 ・昔(明代以前)の中国っぽっくなっているか? 
 ・食事の場面の印象は?
 ・鉄道という「近代」の象徴を出しておきながら、政体を近世以前にしたこと(架空のもが多いが役所の名称は漢・唐代、科挙は明・清代)。
 ・西洋文明の象徴たる鉄道を出したが、登場人物が明代以前の中国服(漢服)を着ているイメージを持てるか? (つまり、洋服や和服を着ているイメージがあるか?)
 ・設定の説明に、想定日本の架空国を出したり、ガイドブックを引用(劇中劇)したりした印象は?
 ・両方お読みいただいた場合、初版の前半と、改稿版ではどちらが世界観が伝わりやすいか?
 ・改稿版で「魔法が存在する世界」と認識できるか? 初版では鏡を使ったテレビ電話会議の場面があるが、改稿版では登場人物が直接魔法を使う場面を出せなかった。

上記の回答((改稿版「駅編」) 寿国演義 お転婆皇后と、天空聖地と、雲表列車の返信)

投稿者 やとう : 0 投稿日時:

 
 先日は、プロローグのご指導をいただきありがとうございました。
やとうと申します。
 初めて短編から執筆をスタートする初心者のため、自分がお役に立てるかわかりませんが、投稿された内容について受けた印象などを拙いながら書かせていただきます。
 ちなみに、世界史Bでは中国史で挫折し西洋史での点数稼ぎに逃げたため、世界観については中国史をあまり知らない阿呆の言っていることと、思ってください。 

・昔(明代以前)の中国っぽっくなっているか? 

中華圏の文化といえば、木造で赤い柱の豪華絢爛な建物! という印象があります。
水墨画が飾られていたり、飲茶のシーンがあり細かい食文化の描写や衣服の説明から中国っぽい舞台だなと感じました。
質問ですが『妖賊』、『教匪(きょうひ)』の用語について気になりました。漢字文化に弱いため、前者は何となく怪しくて悪い連中だろうと思いましたが、後者についてはどのような存在を指すのでしょうか。

 ・食事の場面の印象は?

次々と出てくる点心の描写がおいしそうです。文章を読んでいると食べたくなりました。

 ・鉄道という「近代」の象徴を出しておきながら、政体を近世以前にしたこと(架空のもが多いが役所の名称は漢・唐代、科挙は明・清代)。

皇帝や官僚の権力が強く、国策で西洋文化や技術を取り入れつつも支配体勢は強固なままかわらない、というのもありなのではないかと思いました。

 ・西洋文明の象徴たる鉄道を出したが、登場人物が明代以前の中国服(漢服)を着ているイメージを持てるか? (つまり、洋服や和服を着ているイメージがあるか?)

中国服の知識が無いため、登場人物の衣装が例や細かい情報で丁寧に説明されていると思いました。芳雲というキャラクターは、「弁財天や吉祥天といった天女」で服装はなんとなくイメージしました。(あっているかわかりませんが……)
外国人の描写は、インド人やムスリムがいたり、西洋人、日本人など国際色豊かなお店の印象をうけました。

 ・設定の説明に、想定日本の架空国を出したり、ガイドブックを引用(劇中劇)したりした印象は?

『これが、長洛第一の名物料理、「羊肉泡モー(ヤンロンパオモー)」……』のあたりシーンでしょうか。
和人=日本人、とすぐに連想しましたし、忠元は通で、結構力がある人なのだと読んでいました。

 ・両方お読みいただいた場合、初版の前半と、改稿版ではどちらが世界観が伝わりやすいか?

改稿版の方が飲茶屋の描写を通してより、中華の文化を感じやすくなりました。
初版では「少しは立場を考えてください!」と諌めるシーンがあり、普段からフットワークの軽そうなお后と振り回される臣下の関係なのでは、とキャラクターを想像していました。
改稿版では、「少しは銀嬢のしつけをしていただかぬと」からの流れから、仁瑜と銀鈴の皇帝皇后夫妻の以心伝心で仲の良さが伺えました。

 ・改稿版で「魔法が存在する世界」と認識できるか? 初版では鏡を使ったテレビ電話会議の場面があるが、改稿版では登場人物が直接魔法を使う場面を出せなかった。

改稿版の、点心の入れ物に魔法が使われているような描写のことでしょうか。
その記述のみだと、読んでもあまり印象に残らないかもしれません。
(他に見落としがあれば申し訳ありません)

以上です。
お役に立てれば幸いですが、ご希望に沿う内容でなければどうかスルーしてください。

 

スレッド: (改稿版「駅編」) 寿国演義 お転婆皇后と、天空聖地と、雲表列車

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元記事:平凡サラリーマンの絶対帰還行動録〜異世界生活の始まりはサバイバルから〜

批評・感想相談の方でもお世話になっております。JIROと申します。
こちらはタイトル&プロローグ特化のようなので、こちらにも投稿させて頂きました。

本作は第一章は遭難(サバイバル)編から始まるのですが、第二章以降は街に入り、異世界での交流&元の世界への帰還を目指して行動することがメインとなります。

序盤以降サバイバルメインではなくなるため、今のあらすじ&タイトルではサバイバルメインの物語に見えてしまうかと不安です(一応"始まりは~"とタイトルにつけてますが)

その他、気になった箇所や改善点ありましたら、教えて頂ければ幸いです。
よろしくお願いいたします。

↓以下、あらすじです↓

社畜歴8年目の俺は残業帰りに階段から足を踏み外し、気付いたら異世界に転移していた。

チート能力? ありません!
道? 分かりません!
言葉? 通じません!

どうしろって言うんだよ……
夢なら覚めてくれ……
俺には家に帰りたい理由があるんだ。

「サバイバル……するしかないよな?」

これは平凡なサラリーマン、渡 永久が異世界からの帰還を目指す行動録である。

上記の回答(平凡サラリーマンの絶対帰還行動録〜異世界生活の始まりはサバイバルから〜の返信)

投稿者 うっぴー : 1 投稿日時:

JIROさん、はじめまして。『ノベル道場』の開発、運営をしています、うっぴーと申します。

異世界に行ってしまい、モンスターと遭遇したサラリーマンの困惑した心理がうまく書かれていると思います。
異世界転生はテンプレと化していることもあって、異世界に突然行ってしまった人間の心理がまったく描けていない小説が多い中、好感が持てる出だしです。
こういう人間心理をちゃんと書けてるところから、作者さんの実力の高さがうかがえます。

ただ、主人公は会社員人生に特に不満があるわけでもなく、チート能力覚醒や女騎士に助けてもらうわけでもないので、読者を引き込む力は弱いと思います。
なろうの人気テンプレは、現実世界で負け組だった主人公が、異世界で無双し、ハーレムを築くことで、読者の承認欲求を満たすというものです。
このテンプレからは外れております。

それでは、現実でも役立つ知識を教えてくれるサバイバル物の教養小説(ビルドゥングスロマン)なのかと思いましたが、あらすじから、それも違うということなので、この小説の売りとなる部分がよくわかりません。

異世界から帰還するという目的がハッキリしているのは良いと思いますが、どういった部分で読者を楽しませるか、明確になっていないのではないかと思います。
異世界チートハーレムのテンプレから外れるのであれば、サバイバル物としての特色を強く出すのが、良いのではないかと思います。

「平凡サラリーマンの絶対帰還行動録〜異世界生活の始まりはサバイバルから〜」
 ↓
社畜リーマンの絶対帰還行動録。7日間で異世界より帰還せよ!美少女ハーレムより仕事が大事!

すみません。ハーレム物ではないかも知れませんが、帰ってくるのが目的ということなので、このようなタイトルを考案してみました。

以上です。
すいません。少々、厳しめになってしまったかも知れませんが、本当に応援していますので、これからも更新頑張ってください!

なろうのブックマークに登録させていただきました。
後で続きを読んでみたいと思います。

また、すでにご存知とは思いますが、「ノベル道場」では、他者の小説の批評を書くと、ご自分の最新の批評依頼がサイトの一番上に移動し、「おすすめ小説」の表示がされます。
おすすめ度を示す星マークは、批評を書けば書くほど増えていきますので、ぜひ、他の方の小説の批評を書いていただけるとありがたいです!

小説投稿先URL(別タブが開きます)
https://ncode.syosetu.com/n4274en/

スレッド: 平凡サラリーマンの絶対帰還行動録〜異世界生活の始まりはサバイバルから〜

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