俳句添削道場(投句と批評)

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「少年は寡黙となりし風光る」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 少年は寡黙となりし風光る

はじめまして。みつかづと申します。
御句とコメント、拝読しました。

俳句は字面が全てですので、作者コメントが無ければ、読者には「少年とは具体的に誰? 作者との関係はどうなの?」という謎が解決されないまま残るのが一点。

もう1つは、中七の最後に位置している過去の助動詞「き」の連体形「し」と、季語「風光る」との時制の不一致です。
「風光る」は現在形になっていますので、時制の不一致がせっかくの季語の鮮度を落としてしまっている点。

3つ目は、「寡黙」という単語の意味が誤用されている可能性について。
寡黙は「言葉数が少なくて黙りがちな事。おしゃべりでない事」を意味しますが、実は「冷静で落ち着いた性格、誠実で余計な事を言わないというニュアンスを含んだ、いい意味で使うことの多い言葉」というプラスのイメージを持っています。
思慮深く、会話の内容について無駄な事や勘違いした事などを言わない様に用心している人や、意識的に自分の世界に没頭している状態を作っている人に対して使われます。

「無口」は「寡黙」と似た意味を持ちますが、含みが違います。
具体的には、「特に思慮深くて言葉を発しないのではないという点と、必要な時には短文であってもきちんと意思表示するという点。又、普段から人に対して興味が持っていない為に話題に入れない事も多く、自分の興味のある話題に関しては口数が増えることもある」事なのです。

ですので、作者様が「お孫さんが突然の様に無口になった事は良い事である」と捉えていらっしゃるなら何も問題はありませんが、作者コメントの「無口」を拝見する限り、その様な感じには見えないかなと私は思いました。
ですが、もし作者様が「お孫さんが突然の様に無口になった事は良い事である」と捉えていらっしゃるケースも考えられますので、その場合の句をA、お孫さんが無口になった事を良いとは思われていない(又は悪いと捉えていらっしゃる)ケースをBとして、以下の様に添削句を考えてみました。

A 風光る孫の寡黙の思春期か
B 風光る無口な孫の思春期か

いかがでしょうか?
もしご返信がございましたら、以下へお願い致します。
https://weblike-tennsaku.ssl-lolipop.jp/haiku/corrections/view/24615

点数: 0

「少年は寡黙となりし風光る」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 少年は寡黙となりし風光る

ご返信、ありがとうございます。

文語における文法は特に難しいですよね(^_^;)
私は高校を卒業して今年で24年目となりますが、俳句創作の上では今でも「古語辞典」が手放せません。

文法的な面で補足させてくださいね。
多少難しい言葉を使いますし、長文ですが何卒ご容赦ください。

まず、単語を大きく分けると自立語と付属語に分かれます。

自立語は、「その語だけで意味を持ち、文節を作る事ができる。一文節に必ず1つだけあり文節の頭に位置する単語」に属します。

具体的には名詞、代名詞(この2つをまとめて「体言」と言います。活用は無く、主語になれます)、副詞、連体詞、接続詞、感動詞(この4つに活用が無いのは体言と同じですが、主語になる事はできません)、動詞、形容詞、形容動詞(この3つをまとめて「用言」と言います。述語になれます。活用が存在します)です。

付属語は、「その語だけでは意味を持たず、文節を作る事ができない。一文節中の数は決まっておらず、殆どが自立語の後ろに付くが、付属語だけが連続するケースもある単語」に属します。
具体的には助動詞、助詞です。
助動詞は活用があり、助詞に活用はありません。

活用とは、「単語が文中での用い方によって形を変える事」です。
口語(現代語)の活用には未然形、連用形、終止形、連体形、仮定形、命令形が存在します。
文語(古語)の活用には未然形、連用形、終止形、連体形、已然形、命令形が存在します。
文語における未然形とは、「まだ起こっていない事」を意味し、已然形は「既に起こった事柄に対して確定条件を表す事」を意味します。

風吹かば(意味:風が吹いたら)→未然形
風吹けば(意味:風が吹いたので)→已然形

動詞の活用の種類には四段活用、上二段活用、下二段活用、上一段活用(「着る」、「射る」、「見る」等少数)、下一段活用(「蹴る」のみ)、カ行変格活用(カ変。「来」、「出で来」のみ)、サ行変格活用(サ変。「す」、「おはす」+一部の複合動詞「心す」、「奏す」、「念ず」等のみ)、ナ行変格活用(ナ変。「往ぬ」、「死ぬ」のみ)、ラ行変格活用(ラ変。「あり」、「いまそがり」、「はべり」、「をり」のみ)があります。
(活用の詳細は割愛致します)

形容詞の活用には本活用と補助活用があり、本活用には命令形が存在せず、補助活用は終止形と已然形が存在しませんし、助動詞に接続します。
又、ク活用とシク活用の2タイプの形容詞が存在します。
(活用の詳細は割愛します)

形容動詞にはナリ活用とタリ活用の2タイプが存在します。
「名詞+なり」との見分け方は「いと」(意味:とても)を付けてみて、意味が通れば形容動詞、通らなければ名詞+助動詞「なり」です。
例)これは静かなり、これは水なり
これはいと静かなり→これはとても静かである→意味が通るので形容動詞
これはいと水なり→これはとても水である→意味が通らないので名詞+(断定の)助動詞「なり」
(活用の詳細は割愛します)

助動詞の活用は用言と同じタイプの他に不変化型、特殊型が存在します。
(詳細は割愛します)

ここまでで、既に難しいですよね(^_^;)
ですが、文語を使う上での前提の知識です。

これをご理解された上で、文語における「し」と見分け方について。
(「き」、「と」は明確ですが、「し」は複雑ですのでご紹介致します)

①過去を意味する助動詞「き」の連体形であるケース
過去の助動詞「き」の活用は「せ・○・き・し・しか・○」
(↑連用形と命令形が存在しません)

見分け方は、「し」の直前が用言の連用形、もしくは「し」の後が体言→過去の助動詞「き」の連体形「し」
但し、カ変動詞とサ変動詞には未然形に接続します。
具体的な例として「出で来し」、「おはせし」の形。

俳句の「し」で最も多用されるのが、このタイプの「し」です。

②強意の(副)助詞「し」であるケース
体言や助詞など様々なな語にくっ付くので接続から判断するのは難しいですが、一番簡単な見分け方として、「し」を抜いてみて意味が変化しなければ強意の助詞「し」と判断できます。

例)名にし負はばいざこと問はむ都鳥
意味:(都という)名前が相応しいとしたら、さあ問いかけよう都鳥よ
「し」を抜いても全体の意味は変わりません。俳句で使う事は殆ど無いかもしれません。

③サ変動詞の一部「し」
見分け方としては、「~する」と訳す事ができる場合はサ変動詞の連用形の「し」で、品詞分解して動詞として取るしか文が成立しない場合がこれに該当します。
俳句では殆ど見掛けないかもしれません。

例)人のもとにやらむとしける文あり
品詞分解:人 / の / もと / に / やら / む / と / し / ける / 文 / あり
意味:ある人のもとに送ろうとした手紙がある

④形容詞の一部
「高し」、「美し」等。これは俳句でもよく見掛けます。

普段使い慣れていない分文語は口語よりも断然難しいですが、使える様になりますと俳句や短歌においては表現の幅がグッと広がります。

以上、長文失礼致しました。御免下さい。

点数: 0

「初さくら縫い目の緩い推しの服」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 初さくら縫い目の緩い推しの服

初めまして。みつかづと申します。

貴句、拝読しました。
作者コメント:季語と響き合っているのか、よろしくお願いします😊について。

結論から申し上げますと、この情報だけでは判断できないと思われます。

「季語はどれでしょうね?」と冷静に見ますと、初桜(はつざくら。仲春の季語)、桜(晩春の季語)と、平仮名表記ですのでどちらにも受け取れるのです。
通常、季語は漢字で書きますので。

中七下五で「縫い目の緩い推しの服」との1フレーズになっていますので、「アニメやマンガの推しのキャラクターの服の事かな?」、「いや待て。この「推し」は実在する人物かもしれないぞ」、「ひょっとして二次元キャラへの推し活かな? 桜花賞も近いし、この服はウマ娘のサクラチヨノオーやサクラローレルの勝負服のコスプレかな?」、「推しのコスプレする為の服を縫ったのかもしれないな? いや待てよ。コスプレするのは作者のお子さんかもしれない。暖かくなってきたし」、「作者が「さくら」を敢えて平仮名表記になさったのであれば、『カードキャプターさくら』の事かもしれないし、キャラクターの名前が平仮名の「さくら」なのかもしれない」、「もしかして、季語とキャラクター名の掛詞?」等、色々考えてはみましたが、思考の泥沼にハマりました。

作者様がこの句を通じて読者へ伝えたいメッセージには辿り着けませんでした。

文字数との兼ね合いがありますし、固有名詞は力が強いので季語とのバランス取るのは難しいかもしれませんが、推しが二次元なら敢えてキャラクター名を出すのも一案ですし、推し活を強調なさるなら、いっそ「推し活」と書いてしまうのも一案かもしれません。春の季語を色々試してみるのも一案かと思われます。
(ここでは未発表ですが、句帳にはアニメのキャラクター名が入っている秋の句を私は1つ記しています)

ただ、何かこう、ホンワカした印象を持てましたので、具体的な添削句は出さずにこのまま味わいたいと思います。

点数: 1

「燃えるものが溢れている春愁よ」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 燃えるものが溢れている春愁よ

コメントありがとうございます。

めいさん、本文を誤解されていらっしゃいませんでしょうか?
私は、「今の時代、シルバー世代さえもパソコンの資格を取得される方がいらっしゃいます」とは書きました。
ですが、「シルバー世代の大半が勉強している」とは一言も書いておりません。

又、繰り返しますが、「シルバー世代の心に響くのか?甚だ疑問です」について。
シルバー世代の心に響かせないといけない合理的理由は何でしょうか?
シルバー世代に合せた句を書くと、Z世代には伝わらないという現象も起きたりする訳です。私は就職氷河期世代ですが、その点はどの様にお考えでしょうか?
育ってきた文化や環境が違いますし、時代は変化するものですから、全ての世代をターゲットをするなんて実質不可能に近いと私は思いますよ。

又、『源氏物語』の明石の上を「道場の方から、明石の上が何の事か分からない」について。
程度や内容の普及度にもよりますが、「明石の上」の字面のだけを見ますと、明石が地名だと誤読される可能性があります。ですが、紫の上を出したとしたらどうでしょう? 反応が変わるかもしれませんよね。

「世界的に有名な長編小説だから知らない訳が無いという気持ちで、作句しており、一人よがりだったと反省しました。」
その姿勢は確かに大切だと思います。句で内容に少し触れても良かったかもしれません。

その時に、あなたは「作品の題名ではなく内容の普及度や知名度」について推し量りましたか?
私はExcelの知名度、普及度をある程度推し量って「どこまで伝わるかな?」との思いで出してる訳です。
大学生の子に聞いてみました。「SUM関数って何の事か分かる?」と。すると大半が、「分かりますよ」と返事してきました。私はそれ踏まえています。申し訳ありませんが。
それでも「分からない」と言われたら、それは「お調べください」としか言い様がありません。
ハッキリ申し上げます。シルバー世代に忖度するつもりも、若い世代に忖度するつもりも私にはありません。

それはご承知おきいただききたいと思います。

点数: 0

「校門をともかく一歩入学し」の批評

回答者 みつかづ

添削した俳句: 校門をともかく一歩入学し

貴句、拝読しました。

「入学」がどの学校なのかは特に問題とはならないでしょうし、複雑な内心を「ともかく」の一語で表現なさっており、入学なさった。

「とにかく」、「ともかく」の微妙なニュアンスの違いも熟考なさったものと思っております。

読者としては、この句はこのまま味わうのが最適で、作者を尊重する事になるのではないかと私は思いました。

ところで、拙句「ExcelのSUM、IF、ORの新社員」へのコメント、ありがとうございます。

俳句は主観的要素が強い面がありますので、全ての世代、読者が共感できるものではないとは重々承知しております。

ですが、「マイクロソフトの一商品の一機能をシルバーには分からんやろ、的に鼻に掛けるのはもっての他」は流石に誤読、曲解が過ぎると、たかがExcelごときに何をそんなにムキにおなりなのかと私は思いました。

Excelには30年以上の歴史がある事は、あなたもご存知の事と思います。
SUM関数はExcelの前、私が生まれるよりも前の1979年には既にVisiCalcで登場しており、VisiCalcはMicrosoft社の商品ではなくPersonal Software社の商品でした。
(因みに、私の生まれは1981年)

そして、それらを使って人生の先輩方、即ち今のシニア世代の方々は仕事されていた訳です。
私がExcelに初めて触れた新社員の頃は今から23年前の出来事であり、操作を教えてくださったのも今のシニア世代の方々なのです。

私はあなたのお歳を存じ上げませんが、シニア世代を鼻に掛けるどころか、寧ろ教えてくださった事への感謝です。

あなたは、そこまで深く洞察なさいましたか?
句を表面的に、感情的になぞっておられませんか?

以前に、「私の句はあなたには理解不可能です」と申し上げましたのは、あなたがそこから脱却し切れていないと、良い句をお詠みなさるのに、とても勿体無いと思う訳です。

私は、世代を嘲笑うかの様な句を詠むつもりは一切ございません(もしそのつもりがあったなら、スピル等の最新の関数を句に書いてます)。

そこはくれぐれも誤解なき様に、ご理解いただければと思います。

点数: 0

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