俳句添削道場(投句と批評)

ハオニーさんの添削得点の高い順の4ページ目

「平成の最後の梅雨や始まりて」の批評

回答者 ハオニー

添削した俳句: 平成の最後の梅雨や始まりて

「や」の位置は私はあまり得意な内容ではないのです...
しかし、得意な人には負けていられません

どこで切れをつくるかは相当悩むところです
考えなしに切ると、絶対に後悔します

塩豆様のように、「切れをつくらない」決断というのも味があっていいと思います

そして塩豆様のおっしゃる通り、「始まりて」より「始まりぬ」の方が絶対にいいです
塩豆様に自信がどれだけあったのかは私ごときには分からないですが、私はそれが最高の策だと支持します
「始まりて」だと、下に何が続くのだろうと想像させることになります
それよりは「始まりぬ」で最後の梅雨の始まる雰囲気、余韻を演出する方がいいのです

「切れ」の話に戻りましょう
切れをつくるとすると
1.平成や最後の梅雨の始まりぬ
2.平成の最後や梅雨の始まりぬ
3.平成の最後の梅雨や始まりぬ

この可能性があります
私は2番が詩があって好きです
「平成の最後」ってどういうことだろう?
という謎を考える時間があることに好感を覚えました

1番や3番だと、どういう梅雨なのかを説明している感じがします
2番だと説明的になっていません
あくまで「平成の最後」と「梅雨の始まりぬ」の間に何か関係があると思わせているだけです

「切れ」の位置で俳句が変わるというのを分かっていただけたなら、俳句の真髄に一歩近づけたということです

点数: 5

「灰色のテトラ沈める夏の海」の批評

回答者 ハオニー

添削した俳句: 灰色のテトラ沈める夏の海

少し考えたと信じて書きます

これ、問題あるのは「テトラ」です
テトラはギリシャ語で「4」を意味する言葉です
しかし、灰色の4を沈めるとは意味不明すぎるのです
だからこれは、4という意味ではないのです
となると、これは何かの言葉をはしょって「テトラ」としたのでしょう

これが仮に「テトラポッド」だとしたら腹井様のおっしゃる通り意味ない言葉が並びすぎなのです

しかし私はもう一歩先を考えました
これは魚類であるネオンテトラの仲間を「灰色のテトラ」と表現したのではないかと考えました
しかしそうすると、マズイ景色となります

ネオンテトラは淡水魚ですから、海水では生きられません
つまり、灰色のテトラは死んだネオンテトラです

海とテトラの大きさの対比や、ネオンテトラの鮮やかな色と灰色の対比はいいのですが、ネオンテトラが淡水魚ということを考えなかったために、「ネオンテトラの遺体を夏の海が受け止めている」というマズイ景色となるのです

これでは「夏の海は明るくていい」というコメントが猟奇的に感じます

前にも言った記憶があるのですが、言葉をはしょるのは絶対にしないよう心がけてください
はしょった言葉を皆が理解できるわけないのですから

あと、「ごめんなさい」「頑張ります」なんて言葉は私には要りません
俳句を見れば意欲も熱意もだいたい分かりますから

点数: 5

「命無き一本松が薫る夏」の批評

回答者 ハオニー

添削した俳句: 命無き一本松が薫る夏

震災当日、福島から仙台へ帰る途中だったハオニーです
あのとき電車が1本後だったら、おそらく私は帰れていませんでした

これはきちんとした意志をもって詠まれた一句だとすぐに確信しました
明確な意志が読み取れるような句は、好意的な評価を受けやすいものです

「命なき一本松」で、一本松にそもそも命なんて明確に定義できるものはあるのかと疑問は持ちましたが、震災のことを詠んだのだろうと考えたら「命なき」は納得できました

手を入れられる可能性があるとしたら「薫る」です
しかし、ここに手を入れると語順を大きく変えたり、ほかの言葉を変えたりする必要があるのです

勘のいい方にはきちんと伝わりますし、この作品は原句のままで完成しています
ここから私が詰めようとすると、逆に迷子になると確信しています

点数: 5

「夏祭りシャッター街に華が咲く」の批評

回答者 ハオニー

添削した俳句: 夏祭りシャッター街に華が咲く

お久しぶりです

この句、実感がしっかりと出ていますね
こういう感覚をなくさないよう、頑張ってください!

「華が咲く」とは具体的にどのような光景なのかを描写すると、季語「夏祭り」がもっと生き生きとしてきます

夏祭りシャッター街を弾む声
と、子供たちがワクワクしている様子も...

夏祭りシャッター街に下駄の音
と、下駄を履くような年齢の人を思わせることも出来ます

シャッター街と聞いて、ハオニーは鳥取県の水木しげるロードを少し外れた商店街をイメージしました
「ゲゲゲの女房」の特集番組でチラッと見たのを強く覚えていたからなのでしょう

点数: 5

「秋近し上川盆地の朝ぼらけ」の批評

回答者 ハオニー

添削した俳句: 秋近し上川盆地の朝ぼらけ

「作者の意図に近づける」という意味では、句意は書いた方がいいと思うのです
その意図と読み手の解釈が近くなれば近くなるほど、上達したという成果なのですから、上手くなるにはそういった練習も必要です

感想を
上川盆地を知らない人だと、なぜ敢えてここを選んだのか意図が分かりませんね
具体的な映像化の言葉も心情の描写もないため、抽象的な季語と名詞が連なっているように見えます

添削ではありませんが...
「盆地」や「時間情報」よりも「米」の方が必要な情報だと思うのです
敢えて「上川」を選んだと思わせることが先決だなと

秋近き上川きらら397

「秋近し」は雰囲気しかつくらないので、後半12音できちんと映像化をするとバランスが取れます
その描写が甘かったのだとは思います

必要な情報を抜いてしまったハオニーの失敗よりはマシだと思いますが(

点数: 5

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