俳句添削道場(投句と批評)

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夕餉冷む二百十日の本の虫

作者 虚俊  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

夕餉は「ゆうげ」と読みます。夕飯のことです
体調を崩した読書好きの人が夕飯も食べずに黙々と読書を続ける光景を詠みたかったのですが、気になるのが季語です
二百十日を調べたところ、「台風が来やすい時期のことで農家にとっての厄日」というようなことが載っていたのですが、台風として使われていない句を見かけたのでどうなのかなと
二百十日は現在マイナスの意味を持つ季語として使われているのか、そうでないのか教えてください。お願いします

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本の虫二百十日を臥してをり

回答者 ハオニー

季語「二百十日」は立春(近年は2月4日頃)から数えて二百十日目のことで、およそ9月1日頃を表しています
ここで疑問に答えます
季語「二百十日」は「季語の移り変わりの目安」が本意であるため、イコール台風が来ている状況ではありません
台風の前触れを思わせる時候の季語です

さて、この句の疑問点へ参りましょう
「本の虫」の意味が2つ考えられます
1.本に夢中になっている人
2.本についている糊を食べる虫(紙魚...シミ)
この句の「本の虫」を2の意味でとられると、意図とは違う作品になります

私のやり方で提案します
本を読みふけっていたら、朝昼晩関係なくご飯は冷めるよね→「夕餉冷む」はその通り
削ったところに具合が悪いという意図を入れることに

本の虫二百十日を臥してをり
これなら「本の糊を食べる虫」という解釈はしづらくなります

点数: 3

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添削対象の句『夕餉冷む二百十日の本の虫』 作者: 虚俊
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