「手のひらに匂ふ闇あり螢の火」の批評
回答者 ハオニー
添削した俳句: 手のひらに匂ふ闇あり螢の火
すごくいいところまで来ています
実際にその身で経験したことは、しっかりと言葉に出来るものだと感じました
手のひらに螢が飛び去ったあとの闇があったよ、という解釈が出来そうなこの句は詩的な表現です
この解釈が当たっているとしたら、「螢の火」の「火」という1音を違うところに使うと効果的です
語順も少し調整しつつ
手のひらに匂ふ螢の闇ありき
「ありき」の「あり」は動詞「在り・有り」、「き」は過去・回想を表す助動詞です
つまり、「ありましたねえ」というニュアンスです
今回はこれが螢の儚さを引き立ててくれます
螢の「火」という漢字を出しておいて、「闇」と落差をつけるのはとてもいい作戦です
ハオニーはそう思いました
だから、これが「蛍」だったら惜しいと指摘していました
文語だから旧字にしなさいとか、口語だから旧字はダメだとかいうルールはありません
どの表記が最適なのかは、いろいろ試して決めてください
点数: 3