異世界最強男の娘は普通になりたい『俺は男だって言ってんだろーが!』の批評の返信
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異世界最強男の娘は普通になりたい『俺は男だって言ってんだろーが!』の批評(元記事)
お久しぶりです、カイトです。
作品、最後まで一気に読んでしまいました。率直に言って、とても面白かったです! かなり完成度が高いと感じました。
以下、気にされていた点から順に箇条書きにさせていただきます。
○『コミカルなファンタジー』
概ね成功されていると思います。メルが男だと判明するシーンは、フィオナのときもナッシュのときも、思わず笑いが声に出ました。
ただジャンルとしては「コメディ・ファンタジー」というほどではなく、「コミカルな部分もあるファンタジー」という印象を受けました。
個人的には、コミカルとシリアスのバランスがちょうどいい塩梅だと思いました。
○『セリフによる可読性向上』
正直、「セリフのおかげで可読性がアップした」とは思いませんでしたし、特にセリフが多いとも感じませんでした。でも、十二田さんの文章はそもそもが読みやすいので、セリフによる可読性向上を狙う必要はないんじゃないかな。
キャラクター同士(特に主要三人)の掛け合いはテンポが良く、読んでいて楽しかったです。
○キャラクターについて
メル、フィオナ、ナッシュと、三者三様で共に魅力あるキャラクターでした。特にメルは、行動の同期や目的がはっきりとしていて、とても好感が持てました。初登場時のセリフも、インパクトがあっていいですね。
一方で魅力的であるがために、もっと深堀りしてほしいとも感じました。特にメルとフィオナ。
メルの過去については最後に少しだけ語られるだけですが、身内のことやバルキリス人の末裔らしいところ(におわせ)なども読んでみたかったです。
フィオナは、実家での彼女の扱われ方を具体的に書いて欲しいなーと思いました。すっごいイヤな奴との政略結婚がすでに決まっているとか。彼女の気持ちはよくわかるんですが、メルに比べるとどうしても軽いというか、「お嬢様のわがまま」感がしてしまうので。
○メルとフィオナの関係の変化
二人の関係性は最初からとても好ましいもので、お互いに好意を抱くのもすごく自然に思えました。
ただ、最後のメルの
【どれだけの理性を持って気持ちを抑えているのか、フィオナは理解していないようだ。】
という一文がやや唐突に感じました。川に落ちて服が張り付いてーーというのはありましたが、もうひと押し、メルがフィオナに対して性的にドキドキするシーンが欲しかったなと思います。
○言葉選びについて
これは本当に細かいところなんですが、タイトルに「異世界」と銘打っているので、
「鴨が葱を背負ってくるようなものだった」
「メートル(単位)」
という表現を使ってしまうのは少し違和感を感じました。
でも、慣用句はともかく「メートル」は、それが一番わかりやすいですもんね。
話の本筋とは関係のない部分ですし、「この作品ではこういうもの」という姿勢でも全然アリだとは思います。
○タイトルについて
センスがほぼない私が偉そうに言えることではないのですが、「コレじゃない」感が。
メルは終始男らしいので、あまり『男の娘』という感じがしないんですよね。とはいえ、インパクトのある言葉です。
うーん、「男の姿になりたい(取り戻す)」繋がりで『らんま1/2』と絡めて
『このフザケた見た目をなんとかしたい! 異世界男の娘、奔る!!』
とか……?
ごめんなさい、やっぱりセンスないですね。というか、『らんま』知らなければわけわかんないな。すみません。
私の意見は参考になりませんが、一考してみるのも良いかと思います。
色々書いてしまいましたが、合わない意見はスルーしてくださいね。
選考でいい結果が出るといいですね。活動応援しています。
異世界最強男の娘は普通になりたい『俺は男だって言ってんだろーが!』の批評の返信
スレ主 十二田 明日 投稿日時: : 0
カイト様、コメントありがとうございます。
『作品、最後まで一気に読んでしまいました。率直に言って、とても面白かったです! かなり完成度が高いと感じました』
これほど嬉しい言葉はありません!
さて、ご指摘いただいた部分ですが、特に後半について。
・キャラクターの掘り下げが足りない
これに関しては、薄々自分でも思っておりました。ただ中々上手くお話の中に盛り込めず、とりあえず今の形でまとめたというのが正直なところでして……、やっぱり読む人には見抜かれてしまいますね。応募までに少しでも修正しようと思います。特にフィオナ周りのことに関しては、カイト様の意見をそのまま採用させていただこうかと思います。
・メルとフィオナの関係の変化
これは単純に十二田の実力不足ですね。自然な形で少しずつ距離が縮まっていく様子、メルがフィオナに惹かれていうく様を描写しきれなかった。もう少しメルがフィオナにドキドキする場面を足す──ですね。どこにどう差し込むか、考えてみます。
・言葉選びについて
これに関しては、十二田も「この作品ではこういうもの」というスタンスでやってました。もちろんこの世界独自の単位や表現を使うというのも、それはそれでアリだとは思うのですが、十二田としては『ファンタジー世界の出来事を分かりやすく翻訳したのが小説』というスタンスでいます。
・タイトルについて
これはもう本当にカイト様の『「コレじゃない」感が』に全てが集約していますね。
うん、やっぱコレジャナイか。でも良いタイトルが思い浮かばん! いわゆる長文系の『何をやってるか説明しているタイトル』って、今まであんまり読んだことないし、多くを知らないので、良いのがさっぱり思いつかないんですよね……。何となくこんな感じ? ってノリで付けたタイトルなんで……。
何か良いタイトルを、もうちょっと考えます。
貴重なご意見ありがとうございました。