俳句添削道場(投句と批評)

北野きのこさんの添削投稿の古い順の3ページ目

「褥なる君の寝顔に秋入日」の批評

回答者 北野きのこ

添削した俳句: 褥なる君の寝顔に秋入日

西村敏彦さん、おはようございます。

私も上五の解釈に迷いました。
「君」が寝ている事は明記されているので、単純な寝具の光景に何かプラスがあった方が読み手に状況が伝わりやすいと思います。

理由も無く日没前からぐうぐう寝ている「君」では格好がつかない気がするので…

病褥の君の寝顔に秋入日
出勤前君の寝顔に秋入日

やや説明的すぎかもしれませんが、いかがでしょう。

私は後者「夜のお仕事」パターンが好きですが、作者像に若干「ヒモ感」が滲む気がするので、あくまで私の好みとしておいて下さい(笑)

点数: 0

「朝日差すとろけるやうな春の水」の批評

回答者 北野きのこ

添削した俳句: 朝日差すとろけるやうな春の水

かぬまっこさん、こんばんは。
難しい問いかけですね…!
あれこれ考えてみましたが、頭から煙が出そうです。

下手な比喩では類想が多そうですし…

朝陽さへ微睡ましむや春の水
春の水朝陽の柔く遊びおり

掲句とは別物になってしまいますが、固有名詞と取り合わせるパターンを考えてみました。

山や平野や都市の固有の名前は具体的なイメージの宝庫だと思います。
「どこどこで見る春の水はきっとこんな感じだろうなぁ」
と、より鮮明に春の水のイメージを読み手に想起させる事ができないでしょうか?
水がとろけていそうな場所、どこかなぁ…

(強いイメージを持つ言葉同士なので不協和音にならないかが不安でもあり…)

春水や濃尾平野に日の昇る
哲学の道に朝日と春の水

ただ、かぬまっこさんの描こうとしている風景はもっと日常的なものの様な気がしていて、スッキリできないでいます。

点数: 1

「渡せずにバレンタインの日の別れ」の批評

回答者 北野きのこ

添削した俳句: 渡せずにバレンタインの日の別れ

かぬまっこさん、おはようございます。
ワカサギの句にコメントをありがとうございました。

腹胃壮さんもご指摘ですが「バレンタイン」に「プレゼントを渡せず」と来れば二人の仲はうまく行かなかったんだろうなぁと想像できる気がします。

「別れ」という言葉から、「告白に失敗した」のではなく「交際していた二人が別れた」のかな?という事が分かる利点はあると思うのですが。

バレンタインの日君は去りチョコは手に

字余りですが、いかがでしょう。
人物や渡すはずだったものが登場した方が映像が明確になると思いました。

「君は」と「チョコは」でそれぞれの行き先が違う事を示したかったのですが、ちょっと苦しいかなぁ。

季語の「バレンタインの日」を「バレンタイン」にする案も考えたのですが、「バレンタイン司祭」のイメージが強くなりそうな気がして躊躇しました。
流れで「バレンタインデー」の事だと理解してもらう事はできると思うのですが。

いずれにしろこのバレンタインデーの夜は荒れる事でしょうねぇ(笑)

バレンタインの日菓子を肴に一人酒

点数: 0

「凍鶴や惜別の地の北の海」の批評

回答者 北野きのこ

添削した俳句: 凍鶴や惜別の地の北の海

かぬまっこさん、おはようございます。
自分で語りたい内容をどこまで抑えて、どこまで季語に語ってもらうか、難しい塩梅ですね。

厳しい寒気に耐える鶴の様子があれば「別れを惜しむ気持ち」「北」などは読み手に想像してもらえる範囲かな、と私は思います。

また「惜別の地の北の海」という表記だと
「別れの地=北方の海」なのか
「惜別の地の北側にある海」なのか
どちらとも読めてしまう気がします。

削った分で何を足すか、難しいですね。
自分で語りすぎかなぁ…

凍鶴の海あなたと別れた海
凍鶴よ君の漕ぎ出したる海よ
凍鶴や霧の向こうは国後島

点数: 1

「涙拭き梅薫り立つ道進む」の批評

回答者 北野きのこ

添削した俳句: 涙拭き梅薫り立つ道進む

小泉美香さん初めまして。
入学試験を終えられたとの事、大変お疲れ様でした。
句の感想を述べさせていただきます。
よろしくお願いします。

合格を知らせる表現として「桜咲く」がありますが、詠み手が一番に待ち望んでいた花は残念ながら咲かなかった、という点がこの句のミソかなぁと感じました。

合格通知は来るには来たが「桜」とは異なる報せだった。
でも「梅の薫る道」を進んで行きます、という決意。

詠み手の悔しさとそれに負けない決心を「梅」という季語の凛とした美しさが受け止めていますね。
この句では季語を用いて心理的な情景を表現する事に成功しているので、「涙拭き」という人物の気持ちを表す記述は省けるかなと私は思います。

読み手に対して涙を流す様な状況を明示するのか、漠然と「悲しい状況があったのかな?」と想像させるのか、どちらの作戦もありだと思います。
私は前者に挑戦してみました。

サクラチル我進む梅薫る道
サクラチル梅薫る道我の道

カナ表記にして「サクラは季語じゃないよー」とアピールしてみましたが、それでも桜と梅という大スターの共演なので、我ながらヒヤヒヤしてもいます(笑)
いかがでしょう?

新生活が実り多いものでありますよう、お祈り申し上げます。

点数: 2

北野きのこさんの俳句添削依頼

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